過去ログ - 素直じゃない二人(ゆるゆり)
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 15:33:16.35 ID:L62z0KCK0
 ―京子―

 その変化に最初に気づいたのはあかりだった。
 こういうことに気づくのは意外な人物だっていうのは間違ってなくて、私の中ではイレギュラーなあかりが話しかけてきた。

以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 15:34:45.89 ID:L62z0KCK0
 私も人知れず勉強はしているが、結衣は念には念を入れて勉強に励んでいる。むしろ、こんな風に話している時間すら、ある意味勿体ない時期でもあるらしいけど、実際そんなことを気にしていないのが私、歳納京子である。

ちなつ「結衣先輩、お茶淹れたのでどうぞ」
結衣「ありがとう、ちなつちゃん」
ちなつ「えへへ、京子先輩もお茶いります?」
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 15:35:55.80 ID:L62z0KCK0
 こうして、みんなと一緒にごらく部で集まれなくなることへの寂しさなのかなと、考えたりもした。
けれど、別に会おうと思えば何時だって会えるわけで、それ以上のことを私は考えなかった。

結衣「おい、京子」
京子「んー、なに?」
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 15:36:28.95 ID:L62z0KCK0

結衣「そういえば、ちなつちゃんとあかりはどこか行きたい高校とかあるの?」

 その結衣の言葉を聞いてなんとも聞かなくてもいいことを聞きますねぇ、なんて思った。
 ちなつちゃんは私……、いや結衣を追いかけて私たちと同じ高校に入ろうと考えるだろうし、あかりだって同じだろう。
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6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 15:37:09.03 ID:L62z0KCK0
 あかりはそれだけ言って部室を出ていく。
 時間は4時頃、授業と掃除が終わってこの部室にあかりがいられるのは30分くらいで、今は綾乃と千歳を補佐するくらいに生徒会の役に立っているって聞いている。

ちなつ「あかりちゃん、生徒会の人数が足りないから手伝いってことで入ったはずなのに、今じゃ次の生徒会長だって言われてますよ」

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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 15:38:12.84 ID:L62z0KCK0
 ちなつちゃんは私、いや結衣といられる時間のほうが大切だったし、あかりもそうだと思っていた。
 けど、あかりは『困っている人を、ほっとけないよ』って言って生徒会の手伝いを引き受けることにしたわけだ。本当にあかりはいろいろと優しいなって思ったし、同時に面白そうだな〜って思った。
 そして気付けば、あかりは学校でもそれなりに有名な人になっていた。
 生徒会での活動もそうだけど、今まであかりが何をしていたのかっていうことがいろいろと話されるようになってきて、三年生である私たちのクラスでも時折、あかりの名前を耳にする。
 その分、私と結衣は学校であまりあかりと会えなくなっていた。
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 15:38:42.84 ID:L62z0KCK0
 冷え込んだ外気に、吐息が白くなるのを見ると、12月が近いことを改めて実感する。
 今年の冬コミは、さすがに高校受験もあるから新刊とかを出す気力も無いので、今年はただ静かに勉強しているだけの日々になる予定だ。

京子「そういえば綾乃と千歳とかはどこの高校行くんだろう?」

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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 15:39:18.66 ID:L62z0KCK0
あかり「うん、お姉ちゃんの行ってた学校なんだけどね」
千歳「ほんまか〜、あかりさん成績も十分やから前期募集でも受かる確率高いと思うでぇ〜」
櫻子「あかりちゃんが進学校ねぇ〜。向日葵もおっぱいばっかりに栄養使ってないで、頭にも使えよ〜」
向日葵「胸は関係ないでしょう!」

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10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 15:40:31.63 ID:L62z0KCK0
 まだ二年生なのに、あかりは私達とは違う道に行こうって考えている。
 それが思った以上に、ショックだったのかもしれない。
 何でショックを受けているのか、それはよくわからなかったけど。
 体が動くようになってから、私は部室へと戻る。
 戻ってから何をすべきなのか分からないままに、私は部室に入ってすぐさま結衣に何かあったのかと聞かれた。
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 15:41:44.46 ID:L62z0KCK0

京子「み、見るなよ、照れてしまうのだぜ」
結衣「照れたフリしない、何かあったんだろ?」
ちなつ「京子先輩って、あまりショックとかとは無縁の人と思ってたんだけどな〜」
結衣「いや、こいつは何気にショックを受けると、こうなる性質なんだぞ」
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 15:42:28.93 ID:L62z0KCK0
 二人になだめられて腰を下ろすと、いつの間にか淹れられたお茶を一気に飲み干す。
 めちゃくちゃ熱かったけど、そんなことを気にするような感じにはなれなかった。
 なんで二人はそれほど冷静に事を分析しているのかと、私はこれほどまでにショックを受けているというのに。
 私の憤慨をわかっているはずなのに、結衣は何も言わないで少しばかり何か考えているし、ちなつちゃんは私を見てはなんだか首を横に振っていた。
 ちなつちゃん、その若干の呆れた表情はなんでしょうか。
以下略



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