過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/19(日) 17:11:07.80 ID:B8pil6sAO
続けてください


34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:19:36.63 ID:kVieGjdco



 目が覚めたとき、シラユキの姿は既になかった。
 起き抜けの気怠い気分のまま、窓の外から変わらず聞こえる雨の音に、しばらく耳を傾ける。
以下略



35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:20:03.91 ID:kVieGjdco

 自分の部屋に戻ると、やはりいつもとは何かが違う気がする。
 何が、違うんだろう?
 
 窓や扉の形が変わっていたわけでもない。
以下略



36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:21:12.82 ID:kVieGjdco

 本の冊数は三冊だった。わざわざ数え直さなくても、見ただけで分かる。
 念のため、一冊一冊、しっかりと手で確認してみた。三冊だ。
 思わず机の周りを見回す。枕元も床も、全部。

以下略



37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:21:43.84 ID:kVieGjdco



 朝食をとったあと、自室に戻って本を読もうとしたが、気分が乗らなかった。 
 毎日、同じことの繰り返し。何も変わったことは起こらない。
以下略



38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:22:31.45 ID:kVieGjdco

 わたしは泣き出したい気持ちになる。どうして、雷が鳴ったりするんだろう。
 いままでは、そんなことは一度もなかったのに。

 おそろしくなって、わたしは部屋を出た。シラユキはまだ朝食の片付けをしているはずだ。
以下略



39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:23:30.22 ID:kVieGjdco

 わたしは階段の半ばに座り込んで、その声が止むのを待った。
 まるで影がささやきあっているような声だった。上手に聞き取れない。聞き取りたくもなかった。
 雷がまた響く。わたしは瞼を閉じてぎゅっと耐える。いったい何が起こってるんだろう?

以下略



40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:24:15.40 ID:kVieGjdco

「……誰かいるの?」

 声は、自分でも分かるほど震えていた。辺りを見回してみても誰もいない。階段の上にも、踊り場にも。
 じゃあ、どうして、声が聞こえたりする?
以下略



41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:24:42.11 ID:kVieGjdco

 声を掛けると、彼女の身体はびくりと震えた。

「どうしたの?」

以下略



42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:25:12.82 ID:kVieGjdco

「それだけです。驚きましたか?」

「……うん」

以下略



43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:25:50.16 ID:kVieGjdco

「どうしたんですか、今日は」

 シラユキは、いつもより近くにいたがるわたしに、照れくさそうに笑った。
 茶化すように言われても、わたしは離れる気になれない。
以下略



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