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2013/06/12(水) 20:55:15.84 ID:vLNSj/6Bo
 真奥「戦争責任って言葉があるよな」 
  
 真奥「なるほど確かに、俺らは侵略者だ。お前ら人間には恨む権利があるし、俺らは文句を言える立場じゃない」 
  
 真奥「だがな、そういうことを全部置いといたとしたら――」 
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2013/06/12(水) 20:55:45.03 ID:vLNSj/6Bo
 恵美「梅酒。ロックで」 
  
 真奥「梅酒ロックもう一つ。あとナスの漬物。……なあお前、飲み過ぎじゃね?」 
  
 恵美「何が……余裕に決まってる、でしょ」 
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2013/06/12(水) 20:56:11.67 ID:vLNSj/6Bo
 真奥「くっそ、起きろよお前……つーか金払えよ! 割り勘だからな!」 
  
 恵美「んー……」 
  
 真奥は恵美の腕を自分の肩に回し、無理やり立たせていた。 
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2013/06/12(水) 20:56:40.07 ID:vLNSj/6Bo
 真奥はこの手のホテルなど泊まったことがなく、部屋を取るのに少々苦労したが、無事部屋まで辿り着いた。 
 やたらと大きなベッドに、ひとまず恵美を寝かせる。 
 その端に自分も座った。 
 ようやく肩の荷が下りたことで一息つく。 
  
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2013/06/12(水) 20:57:06.88 ID:vLNSj/6Bo
 手が、止まった。 
  
 少しの間そのまま固まる。 
 恵美が起きた様子はない。 
  
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2013/06/12(水) 20:57:35.29 ID:vLNSj/6Bo
 触れて欲しいと思った。 
 だが触れてくれなかった。 
 もしあのまま触れてくるようなら、その場で聖剣を取り出し貫いてやったものを。 
 それは半ば本気の思いだった。 
  
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2013/06/12(水) 20:58:06.27 ID:vLNSj/6Bo
 真奥が目を覚ますと、辺りには誰もいなかった。 
  
 真奥(……先に帰ったか?) 
  
 酒の抜け切らない頭で考えながらしばしぼうっとしていると、ドアを閉める音が聞こえた。 
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2013/06/12(水) 20:58:35.69 ID:vLNSj/6Bo
 それなりに早い時間ではあるが、土曜ということもあり新宿駅東口にはすでに多くの人通りがあった。 
 改札に降りる前に、恵美が財布を取り出し真奥に数枚の札を渡そうとする。 
  
 恵美「これ。昨日のホテル代と、酒代。割り勘ね」 
  
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2013/06/12(水) 20:59:06.62 ID:vLNSj/6Bo
 ぎゃあぎゃあといい年をした男女が言い合っているのを歩きながら横目で見ていく通行人達。 
 その中に、立ち止まり凝視している人影があったことに、二人は気づかなかった。 
  
 千穂「……真奥さん、遊佐さん……?」 
  
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2013/06/12(水) 20:59:35.04 ID:vLNSj/6Bo
 恵美「あ、あのね、千穂ちゃん、それは誤解で、落ち着いて聞いて欲しいんだけど」 
  
 千穂「……はい」 
  
 恵美「えーと、つまり……お酒って怖いのよ! ワケ分かんなくなっちゃうから、千穂ちゃんも大きくなったら気をつけて――」 
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