123: ◆.g97gKoujg[saga sage]
2014/04/05(土) 22:54:27.73 ID:ujHUU/pt0
道行くままに林道を五分程歩き続けると立ち並ぶ木々の向こうに瓦葺きの屋根らしき物が見えてきた。
更に進むと開けた場所に出て、その全容が明らかになる――
124:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/04/28(月) 22:02:09.65 ID:nFI+81ze0
ほしゅ
125: ◆.g97gKoujg[sage saga]
2014/05/04(日) 00:09:17.87 ID:zd+RR8SO0
白髪頭に深い皺、麻の単の着物が堂に入っている……少し腰が曲がって杖をついているものの老人の貫禄は、この大屋敷に相応しいものがあった。
「え、はい……あっ、すいません! その……勝手に入って……」
126: ◆.g97gKoujg[sage saga]
2014/05/04(日) 00:15:38.90 ID:zd+RR8SO0
「吾妻(あづま)です。どうぞ良しなに」
「比良坂凉一(ひらさか りょういち)です……あの、御館様ってマリアベル……さまの事ですよね?」
127:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/05/18(日) 08:32:27.58 ID:ywiEHcvO0
ふむ
128: ◆.g97gKoujg[sage saga]
2014/05/29(木) 12:47:16.26 ID:XxNTUaYr0
ひとしきり話終えた吾妻は杖を手に立ち上がった。
「年寄りの長話に付き合わせてしまいましたな。お出かけするのでしょう?」
129: ◆.g97gKoujg[saga sage]
2014/05/29(木) 22:39:36.17 ID:AYh6U4af0
「……行かせて宜しかったのですかな?」
「良くはないな……」
130: ◆.g97gKoujg[sage saga]
2014/05/29(木) 23:12:19.21 ID:AYh6U4af0
吾妻屋敷の外には視界一面の田園風景が広がっていた。
風に運ばれた業雲が月の光を遮り、辺りには雨を呼んでいるかのような蛙の群唱が鳴り止まない。
131: ◆.g97gKoujg[sage saga]
2014/06/16(月) 00:35:32.76 ID:J7A8yhom0
夜の田園地帯を進む凉一は、湿った風に雨の匂いを感じた。
「……降るかもしれないな」
132: ◆.g97gKoujg[sage saga]
2014/06/16(月) 01:06:40.83 ID:J7A8yhom0
凉一は目を凝らし耳を澄まして前方の気配を探ると、何者かの足音が聞こえる。
次第に近付くそれは、ついに目の前に現れた。
141Res/100.93 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。