過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」3巻
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26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/06(土) 19:43:24.90 ID:6QX93pwdo
翌日の仕事後、私は幡ヶ谷を訪れていた。
電話でも良かったが、一度貞夫と顔を合わせて聞いてみたいことがあったのだ。

マグロナルドの近くで待機し、客の列が途切れたタイミングを狙って店に入る。
千穂ちゃんはいないことを確認し、レジに立つ貞夫に向かって歩いた。
以下略



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/06(土) 19:43:51.63 ID:6QX93pwdo
真奥「まあ、お前の気にすることじゃねぇよ」

彼としては、私に負担を与えないよう言ったのだろうその一言は、しかし私には捨て置けない言葉だった。

恵美「……気にするわよ。だって」
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28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/06(土) 19:44:19.04 ID:6QX93pwdo
恵美「あ、ど、どうも……」

すっかり忘れていたが、ここは店内だ。
見れば後ろのほうで店員達がざわざわと話し合っている。

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29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/06(土) 19:44:48.42 ID:6QX93pwdo
仕事を終え、今は昼の十三時近く。
後楽園駅の改札前で貞夫達を待っている。

今日の私は余所行きの格好に髪も纏め、ネックレスを付けている。
一度会社から帰って着替える時間はないのでこの格好で会社に行ったが、梨香に随分からかわれたものだ。
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30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/06(土) 19:45:15.41 ID:6QX93pwdo
東京ビッグエッグの外周を囲むような形の東京ビッグエッグタウン。
まずはその中のショッピングビル・ラグーンに向かった。
強い日差しへの対策として、アラス・ラムスに帽子を買ってあげるためだ。

真奥「……なあ、買うのはいいけど、帽子なんかユニシロでいいんじゃねぇのか?」
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2013/07/06(土) 19:45:49.41 ID:6QX93pwdo
こちらを振り向いて、子供に諭すように続けた。

真奥「お前の仲間や鈴乃がほいほいこっちに来てるのがどういうことか考えたことないか?」

真奥「一年は、ちっと長すぎたな。エンテ・イスラに攻め込んだ魔王軍の残党なんざ、とっくに根絶やしにされてる」
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2013/07/06(土) 19:46:21.01 ID:6QX93pwdo
昼食を食べたり、メリーゴーラウンドに乗ったりした――なお、娘と共に喜んでそれに乗る魔王がいた――末に、
私達は土日祝日に行われるヒーローショー会場の席に座っていた。
魔王城にテレビなどないためアラス・ラムスが戦隊ヒーローを好きかどうかも分からないが、
その手にした色とりどりの風船のように、カラフルなものを好む傾向かあるそうだ。

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33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/06(土) 19:46:48.39 ID:6QX93pwdo
恵美「……何、それ」

真奥「……お前気づかなかったのか。一番最初、こいつがアパートに現れたときも、同じ紋様が出てたんだよ」

何が起こっているのかは定かではないが、ひとまずここに居続けるのは良くないように思われた。
以下略



34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/06(土) 19:47:17.59 ID:6QX93pwdo
恵美「ここにいるわよ。大丈夫?」

アラス・ラムス「うん……」

アラス・ラムスの額を帽子で隠しながらも、一瞬思った。
以下略



35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/06(土) 19:47:44.96 ID:6QX93pwdo
恵美「何故、その名を……」

女性「知ってるわ。大事な名前だもの」

言いながら彼女は微笑んだ。
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36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/06(土) 19:48:13.23 ID:6QX93pwdo
私達は、一周約十五分という大観覧車に乗り込んでいた。
私と貞夫は向い合って座り、アラス・ラムスは窓に張り付いて外の風景に夢中だ。

恵美「……今度こそ、ちゃんと話してもらいましょうか。何でこの子を引き取ったの」

以下略



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