過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
1- 20
587:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/10/05(土) 02:48:55.97 ID:leauD8lto
何日か更新滞ります


588:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/07(月) 19:36:28.50 ID:0AsOA6Dxo



 気付けば俺はひとりぼっちで部屋に取り残されていた。
 いつものようにノートに向けて文章を書き連ねている。
以下略



589:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/07(月) 19:36:56.50 ID:0AsOA6Dxo

 俺はすぐに答えようとしたけれど、その理由が分からなかった。
 きっと何かの理由があったはずなのだ。でも、考えれば考えるほど、書いている意味がよくわからなくなってきた。
 俺自身、もう書きたいなんて思っていない。誰も求めていないし、誰かに求められても関係ない。
 
以下略



590:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/07(月) 19:37:23.54 ID:0AsOA6Dxo

「ようやく覚悟して部屋から出たら、すぐにでも交通事故に巻き込まれて死んじゃうかもしれない」

「そうかもしれない」と俺は言った。それは真実だった。

以下略



591:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/07(月) 19:37:49.85 ID:0AsOA6Dxo

「悲しい?」と女は聞いた。
「たぶん」と俺は答えた。

「もうそんなことを考えるのはやめにするよ」
以下略



592:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/07(月) 19:38:16.84 ID:0AsOA6Dxo

 俺は立ち上がって扉へと近付いた。ドアノブは凍てついたように冷たい。

「絶対に、いつか、後悔すると思う」

以下略



593:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/07(月) 19:38:44.68 ID:0AsOA6Dxo

 でもとにかく扉を開けるしかなかった。ドアノブを捻ると、扉は簡単に開いた。

「本当に行くの?」

以下略



594:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/07(月) 19:39:11.31 ID:0AsOA6Dxo



 机の上に顔をのせてうたた寝してしまっていたようだった。
 
以下略



595:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/07(月) 19:39:38.64 ID:0AsOA6Dxo

 階下に降りてリビングに向かうと、灯りがついているだけで無人だった。
 なんとなくの気まぐれで、俺は流し台に置かれたままになっていた食器を洗い始めた。
 退屈なときにいつもそうするように。

以下略



596:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/07(月) 19:40:21.41 ID:0AsOA6Dxo

 俺はその様子を見て、なんだか急にいろいろなことの辻褄が合ったような気がした。
 もちろんそれはただの錯覚なんだけど、そのときはそれが真実であるように思えたのだ。

「動物園に行きたいな」
以下略



597:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/07(月) 19:40:47.30 ID:0AsOA6Dxo



 翌朝、俺は久し振りに早起きした。洗濯物を干して三人分の弁当を作った。
 妹は驚いていたけれど、俺の作った弁当を照れくさそうに受け取っていた。どこかばつの悪そうな様子で。
以下略



642Res/457.09 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice