69:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/11(水) 01:14:27.70 ID:qgOebLqx0
P「そろそろか」
そんな益体もない事を考えているうちに、空から水滴が落ちてくる。
そして水面が揺れ、輪郭の不安定な像が立ち上がった。
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2013/09/11(水) 01:14:53.69 ID:qgOebLqx0
P「さて、そろそろ次へ進んでくれないかな……」
そう思うと同時に、白い線が空間を切り取りだした。
複数の線によって囲まれた部分から、徐々に色と質感を備えてゆく。
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2013/09/11(水) 01:15:40.36 ID:qgOebLqx0
【夕方、事務所の外・駐車場】
P(ん……)
意識が覚醒し、自分の状況が頭に流れ込んでくる。
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2013/09/11(水) 01:18:26.13 ID:qgOebLqx0
【車内】
僅かに赤く色づいた木々が車窓を流れていく。
走行音だけが聞こえる車内の沈黙を最初に破ったのは、真の声だった。
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2013/09/11(水) 01:19:17.60 ID:qgOebLqx0
P「真」
真「何ですか……?」
P「その……だな。真にこういう仕事が来るのは、それが真に似合っているからと言うか――」
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2013/09/11(水) 01:19:49.16 ID:qgOebLqx0
やよい「私、真さんはカッコいいなって思います」
やよい「ダンスを間違えた時とか、ちゃんと教えてくれて……カッコいいなーって」
やよい「でもでも!そういう真さんはお姉さんみたいだなって、思うんです」
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2013/09/11(水) 01:21:54.71 ID:qgOebLqx0
P(……やよいに感謝しないとな)
結局のところ、真に必要なのは慰めでも、耳触りのいい言葉でもなくて。
やよいのように、自分を理解してくれる存在だったという事だろう。
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2013/09/11(水) 01:22:25.96 ID:qgOebLqx0
P(咄嗟の事とはいえ、ああ言ったからには守らないとな……)
女の子らしい仕事か……
本人の美的センスがおかしい――と言うと、流石に失礼が過ぎるかもしれないが――ので、こちらで調節しないと酷い事になりかねない。
可愛い系の中でも、爽やかでシンプルなイメージであれば似合うだろうに……本当に、色々と惜しいやつだ。
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2013/09/11(水) 01:23:09.07 ID:qgOebLqx0
【無意識空間】
P「ただいま」
何もない暗闇に、自分の発した言葉が溶ける。
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2013/09/11(水) 01:25:16.22 ID:qgOebLqx0
P「ふむ……これは……」
考え事をしている間にも、不安定な像は揺らめいている。
銀色に輝く長い髪。落ち着いた服装。
そして、人差し指を立てた右手が唇の前に添えられていた。
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2013/09/11(水) 01:25:56.41 ID:qgOebLqx0
P「さて、そろそろ交代だな」
至るところに線が走り、空間に立体が出現し始める。
デスクや椅子らしき物が見えるので、場所は事務所で間違いないだろう。
真達を送った後の予定は特になかったし、恐らく書類仕事をしている筈だ。
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