132: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/22(日) 22:08:30.12 ID:vLQeQ6KRo
「先輩っ…………!」
気が付くと号泣し、先輩に縋り付いていた。
「…………ごめん」
133: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/22(日) 22:09:51.14 ID:vLQeQ6KRo
「竜華!」
そんな刹那、飛び込んできた、
清水谷先輩とは、別の声。
134: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/22(日) 22:11:09.96 ID:vLQeQ6KRo
少し時間があき、園城寺先輩が落ち着いた頃。
先輩は目くばせした。そろそろ病院の時間なんやろうか。
私は頷いた。
「………じゃ、部活頑張って、な?」
135: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/22(日) 22:12:36.21 ID:vLQeQ6KRo
「私が言うのもなんですけど……」
ゆっくり振り返る清水谷先輩。
どうしようもなく綺麗で、ためらわれたけど、
言わないといけない気がした。
136: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/22(日) 22:13:09.44 ID:vLQeQ6KRo
がちゃん。
扉が完全に閉まった後、私は再び、膝を屋上につけていた。
わかってる。わかってた………けど。
137: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/22(日) 22:14:13.73 ID:vLQeQ6KRo
まともな恋愛はこれが初めてで、
初恋がこんな最低なことになるなんて思ってもみなかった。
なによりも密着して、仲良くしてもらってた先輩二人の仲を、
失った記憶をきっかけに、崩そうとした。
138: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/22(日) 22:15:05.18 ID:vLQeQ6KRo
「…………おい、アホ」
いつまで泣いていたかわからない、
そんな時、頭から降りかかってきた声。
139: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/22(日) 22:16:17.57 ID:vLQeQ6KRo
「フられたんか?清水谷先輩に」
「…………はい、……」
「そりゃーそうやな、横恋慕やもん」
140: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/22(日) 22:18:00.68 ID:vLQeQ6KRo
「恋の不文律はわかっとるのに、愛してまう、最低や、自分汚いわ。……そんなふうに、おもっとるんやろ?」
「………はい」
「ふふっ、正直なんはええことや」
141: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/22(日) 22:21:40.89 ID:vLQeQ6KRo
「はぁ?何いうとるんや。」
どんな言葉も、先輩らしさに溢れていて、
それでいて、部長らしさも有していた。
142: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/22(日) 22:22:45.18 ID:vLQeQ6KRo
―――
清水谷先輩と園城寺先輩。
きっとずっと一緒にいて、二人で幸せになってゆく。
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