過去ログ - 【モバマス】「橘ありすの電脳世界大戦」
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以下、新鯖からお送りいたします
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2013/09/17(火) 18:32:59.67 ID:xpTdZLia0
モバマス、橘ありすのSSです
少しのあいだ、お付き合いいただければ幸いです
【モバマス】「幸子、俺はお前のプロデューサーじゃなくなる」
【モバマス】「まゆ、お前は夢を見せる装置であればいい」
と、同じ世界観の話です
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2013/09/17(火) 18:33:51.74 ID:xpTdZLia0
卒業を間近に控えた、十二月の初頭に、今年初めての雪が降りました。
算数の授業中、窓の方から「うわぁっ」って無邪気な声が聞こえてきたんです。
見ると、窓際の席の子たちが、総立ちになって、窓から身を乗り出していました。
以下略
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2013/09/17(火) 18:35:52.93 ID:xpTdZLia0
放課後になっても雪は降り続けています。
私はさっさと荷物をまとめると、口元を隠すようにマフラーを巻き、手袋をはめました。
クラスメイトたちの多くは、仲の良いグループで集まって、居残りをするようでした。
以下略
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2013/09/17(火) 18:36:29.44 ID:xpTdZLia0
「今日は、寒いですね」
手袋を外し、金網の間から指を差し入れると、ウサギの一匹に甘噛みされました。
美味しくなんてないだろうに、一生懸命、もぐもぐとやっています。
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2013/09/17(火) 18:37:05.30 ID:xpTdZLia0
通学路の途中には、夏頃にできた行きつけのコンビニがあります。
立ち寄ろうとした私は、妙な雰囲気を感じずにはいられませんでした。
普段、お世辞にも賑わっているとは言えないのに、コンビニの駐車場が埋まっています。
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2013/09/17(火) 18:37:41.59 ID:xpTdZLia0
ぼうっと、その光景を眺めていたのがよくなかったんだと思います。
一人でいる私に気づいた彼女が、近寄ってきて、笑顔で風船を差し出してきました。
その子は、私と同い年ぐらいで、非常に整った顔立ちをしています。
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2013/09/17(火) 18:38:32.18 ID:xpTdZLia0
お風呂から上がった私は、キッチンに行き、ポットでお湯を沸かします。
家族におやすみをしてから、ティーバッグのお茶を持って部屋へと戻ります。
宿題は昼休みのうちに仕上げてあるので、これから寝るまでの数時間は自由です。
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2013/09/17(火) 18:39:18.80 ID:xpTdZLia0
名前:三匹のウサギ
宗教徒でもないのにクリスマスを信仰するなんてちゃんちゃらおかしい。
お菓子メーカーの営業戦略に踊らされている自分が滑稽だとは思わないんですか。
直前まで活発に書き込みをしていた堕天使氏の書き込みが、ぴたりと止まります。
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2013/09/17(火) 18:39:55.25 ID:xpTdZLia0
名前:三匹のウサギ
クリスマスに興味がない人だっているんです。
外に出る度に、ツリーだとか音楽だとかサンタのコスプレだとか、もううんざり。
家に引きこもって、ひとりで音楽流すなりケーキ食べるなりしててください。
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2013/09/17(火) 18:40:50.03 ID:xpTdZLia0
三匹のウサギ:いい度胸ですね、桃缶さん。
桃缶:そうでなければ、やっていけませんもの。
三匹のウサギ:どういうことですか。
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2013/09/17(火) 18:41:17.01 ID:xpTdZLia0
顔の見えない相手の怒りを感じ、キーボードを打つ手が止まった。
心臓が激しく脈を打ち始めたけれど、売り言葉に買い言葉です、私は退きません。
三匹のウサギ:嫌です。せいぜい、男の人たちにこびを売ってればいいでしょう。
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2013/09/17(火) 18:41:53.57 ID:xpTdZLia0
会いに行くわけないでしょう、馬鹿じゃないですか。
そんなことをしたって、私に何の得もありません。
とはいえ、帰り道ですし、気にならないといえば嘘になります。
以下略
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2013/09/17(火) 18:42:55.23 ID:xpTdZLia0
「橘さん、クリスマスパーティー、どうする?」
帰り支度をしている時、さほど親しくもない子に話しかけられました。
「私、その日は用事がありますから」
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2013/09/17(火) 18:43:32.31 ID:xpTdZLia0
夜になると、私はいくつかの掲示板を巡り、面白そうな話題を探します。
ある時は、下らない悩みでうじうじしている人たちに下らないと言ってやりました。
ある時は、壮大な夢を語る人に現実を教えてあげました。
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2013/09/17(火) 18:44:02.35 ID:xpTdZLia0
その日の放課後、私は何日かぶりにウサギ小屋に足を向けます。
曲がり角を曲がろうとした時、話し声が聞こえてきて、反射的に足を止めます。
こっそりと覗き込めば、ウサギ小屋の前には、先生を従えた何人かの生徒がいます。
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2013/09/17(火) 18:44:30.68 ID:xpTdZLia0
気がつくと、私はまた駅前広場に来ていました。
相変わらず、櫻井桃華は、ほとんどいない観客に向かって歌を披露しています。
私は呼吸を落ち着けます。
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2013/09/17(火) 18:45:12.81 ID:xpTdZLia0
そうして私は、櫻井桃華のイベントの、一番の常連客になります。
だけど、チケットは一枚も買ってあげません。
仮にチケットの話を持ち出されても断固として拒絶です。
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2013/09/17(火) 18:45:42.89 ID:xpTdZLia0
いよいよ私の意地も極まって、休日には、夕食後も駅前に繰り出しました。
その時間帯になると、寒さも一段と厳しさを増して、コートを羽織っていても震えます。
その日は、あまりの寒さに、観客は早いうちから私ひとりになりました。
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2013/09/17(火) 18:46:36.68 ID:xpTdZLia0
その日も、私は櫻井桃華の歌を聞いて、家路につきました。
不本意なことに、今の私は、櫻井桃華の持ち歌を完璧に記憶しています。
あれだけ、毎日同じ歌を聞いていれば、無理もないことです。
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2013/09/17(火) 18:47:19.75 ID:xpTdZLia0
名前:三匹のウサギ
あなた方に、櫻井桃華の何が分かるんですか。
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2013/09/17(火) 18:48:00.59 ID:xpTdZLia0
「……ふざけたこと、言ってんじゃないです」
私は唇を噛み締めます。
名前:三匹のウサギ
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