過去ログ - オリジナル小説【現代ファンタジー】
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38:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:04:33.00 ID:FkLb1xlW0
救援にきた魔術士は、槍を持った女性。
可愛いというよりは、綺麗と言った方が似合うだろう。
その槍は、竜の尻尾に深々と突き刺さっている。
自身の体長以上の尻尾を軽々と受け止めている。
それが魔術によるものであることは、誰が考えてもわかることだろう。
以下略



39:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:05:02.76 ID:FkLb1xlW0
爆ぜたのだ。
竜の尻尾が跡形もなく。
しかし、マートの鼻には、火の臭いは届かない。
届くのは、生臭い竜の血の臭い。
竜は尻尾を失った痛みで闇雲にのたうち回った。
以下略



40:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:05:37.98 ID:FkLb1xlW0
「……報酬は、全てあなたのものでかまいません」
「え? ……でも」
「いいんです。お金には困ってませんから」
「はい……」
今回の戦いで自分はほとんど役に立たなかった。
以下略



41:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:06:07.25 ID:FkLb1xlW0
ウィッチはもう少し残るらしい。
マートは足取り重く、帰路につく。
そして、『町』を越え、街に戻った時、視界に先日の魔導士・スケアクロウが映った。
「あ、エラメクさん、こんにちはっす!」
スケアクロウはこれから仕事なので、気持ちを上げようとしているのか、テンション高く挨拶する。
以下略



42:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:06:40.36 ID:FkLb1xlW0
なにが起ころうとも、メロに弱気は見せない。
だから、家に帰ってきて、何事もなかったかのように、メロと会話する。
しかしメロも、彼女の妹なのだ。
姉の様子の、微かな違和感。
それを察知するのは簡単なことだった。
以下略



43:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:07:21.78 ID:FkLb1xlW0
ベランダに、アレックが立っている。
中に入れてほしそうな目をして立っている。
先ほどまでと一転して、抜けた空気が三人の間に漂った。
マートは慌ててベランダのカギを開け、アレックを部屋に招きいれる。
「こ、こんにちは、アレックさん。今日はどういったご用件で?」
以下略



44:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:08:00.17 ID:FkLb1xlW0
「いや〜、実は今日さ〜。エラメクちゃんが合成獣にボロボロのヘロヘロにやられちゃってさぁ」
「んなっ!?」
アレックがマートの『町』での様子を知っていることは、不思議なことではない。
小型カメラを通して、映像はしかるべき場所に送られているのだ。
それを国の人間であるアレックが見ていても不思議ではないだろう。
以下略



45:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:08:36.64 ID:FkLb1xlW0
アレックに連れられ、エラメク姉妹は、それらしい場所にたどり着く。
なにやら、ハイテクそうな機械や、旧式のトレーニングマシンがある。
おそらく、アレックがファンタジー系と格闘系のアニメのイメージをごちゃまぜにしたのだろう。
「どう!? 僕の作ったトレーニングルームは?」
子供のように感想をせびるアレック。
以下略



46:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:09:24.62 ID:FkLb1xlW0
とにかく、アレックに勧められて、色々とやってみる。
 バーベルや、サンドバッグにランニングマシンなどのありがちなものからはじまり、インベーダーを格闘で撃退するシュミレーションまで、とにかく色々あった。
 マートにとって気になることは、それで得られる成果よりも、これのためにどれほどの金が使われたのかということだった。
 エラメク姉妹は、マートが魔術士となる前はわりかし貧乏だったのだ。
 金銭面に関しては、気にすることの方が多い。
以下略



47:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:10:42.48 ID:FkLb1xlW0
 結局、数日経っても、必殺技とやらは完成しなかった。
 少し付き過ぎた筋肉も気になるようになってしまったので、マートの心境的にはマイナスと言ったところだ。
 さらに、『町』に行けないため、前にやっていたバイトでなんとか食いつないでいる状態だった。
 彼女が痺れを切らしたのは、まさに時間の問題と言えた。
 メロが寝静まった夜、マートは『町』へと向かった。
以下略



48:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:13:32.21 ID:FkLb1xlW0
 前回の戦いで似たようなものと戦っている分、その動きも読みやすい。
 足元にも注意を払っている。
 前回の戦いでの経験が活きているし、多少なりとも体力は向上している。
 戦いは順調に進んでいった。
 しかし、それは錯覚なのかもしれない。
以下略



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