過去ログ - オリジナル小説【現代ファンタジー】
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42:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:06:40.36 ID:FkLb1xlW0
なにが起ころうとも、メロに弱気は見せない。
だから、家に帰ってきて、何事もなかったかのように、メロと会話する。
しかしメロも、彼女の妹なのだ。
姉の様子の、微かな違和感。
それを察知するのは簡単なことだった。
以下略



43:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:07:21.78 ID:FkLb1xlW0
ベランダに、アレックが立っている。
中に入れてほしそうな目をして立っている。
先ほどまでと一転して、抜けた空気が三人の間に漂った。
マートは慌ててベランダのカギを開け、アレックを部屋に招きいれる。
「こ、こんにちは、アレックさん。今日はどういったご用件で?」
以下略



44:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:08:00.17 ID:FkLb1xlW0
「いや〜、実は今日さ〜。エラメクちゃんが合成獣にボロボロのヘロヘロにやられちゃってさぁ」
「んなっ!?」
アレックがマートの『町』での様子を知っていることは、不思議なことではない。
小型カメラを通して、映像はしかるべき場所に送られているのだ。
それを国の人間であるアレックが見ていても不思議ではないだろう。
以下略



45:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:08:36.64 ID:FkLb1xlW0
アレックに連れられ、エラメク姉妹は、それらしい場所にたどり着く。
なにやら、ハイテクそうな機械や、旧式のトレーニングマシンがある。
おそらく、アレックがファンタジー系と格闘系のアニメのイメージをごちゃまぜにしたのだろう。
「どう!? 僕の作ったトレーニングルームは?」
子供のように感想をせびるアレック。
以下略



46:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:09:24.62 ID:FkLb1xlW0
とにかく、アレックに勧められて、色々とやってみる。
 バーベルや、サンドバッグにランニングマシンなどのありがちなものからはじまり、インベーダーを格闘で撃退するシュミレーションまで、とにかく色々あった。
 マートにとって気になることは、それで得られる成果よりも、これのためにどれほどの金が使われたのかということだった。
 エラメク姉妹は、マートが魔術士となる前はわりかし貧乏だったのだ。
 金銭面に関しては、気にすることの方が多い。
以下略



47:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:10:42.48 ID:FkLb1xlW0
 結局、数日経っても、必殺技とやらは完成しなかった。
 少し付き過ぎた筋肉も気になるようになってしまったので、マートの心境的にはマイナスと言ったところだ。
 さらに、『町』に行けないため、前にやっていたバイトでなんとか食いつないでいる状態だった。
 彼女が痺れを切らしたのは、まさに時間の問題と言えた。
 メロが寝静まった夜、マートは『町』へと向かった。
以下略



48:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:13:32.21 ID:FkLb1xlW0
 前回の戦いで似たようなものと戦っている分、その動きも読みやすい。
 足元にも注意を払っている。
 前回の戦いでの経験が活きているし、多少なりとも体力は向上している。
 戦いは順調に進んでいった。
 しかし、それは錯覚なのかもしれない。
以下略



49:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:16:15.26 ID:FkLb1xlW0
 マートも、やや回復してきている。
 痛みをごまかしてその身を起こし、少し遅れて竜の後をつける。
 その先では、彼女にとって予想外の事態が起こっていた。
 竜が結界を猛り狂って叩いている。
 それ自体は、合成獣がたまにやるのをマートも目撃している。
以下略



50:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:16:43.34 ID:FkLb1xlW0
「あう……」
 先ほどとは違う意味で、言葉にならない声が漏れる。
 気まずさが、なによりも広がる。
 だが、そんな中でマートは正気を取り戻さなければならなかった。
 結界があるとはいえ、妹に危険が迫っているのだ。
以下略



51:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:21:26.03 ID:FkLb1xlW0
 後日。
「メロ〜、お菓子とって〜」
 竜との戦いはマートの勝利に終わったとはいえ、そこで受けたダメージは馬鹿になるものではない。
 しばらくは療養しなくてはならない。
 しかし、前回とは事情が違うので、マートが無茶をすることはないだろう。
以下略



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