過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/05/05(月) 02:24:36.41 ID:JDj3Q3oh0
サーチ術式をかけると、一定のところまでたどり着いて弾かれる。
オッレルスと同様の曖昧な手応えを感じながら、オティヌスはゆっくりと歩き進む。
彼女はこの目で、トールではない『トール』を観測している。
この自分が違和感を覚える程なのだ、フィアンマが見過ごすはずがない。
以下略
959
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/05/05(月) 02:25:12.46 ID:JDj3Q3oh0
どうして、トールはあんな風になってしまったのだろう。
何らかの術式の影響か、鈍くなった足を動かし。
どうにか礼拝堂の席に腰掛け、机に上体を預けてぼんやりとした意識で思う。
以下略
960
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/05/05(月) 02:26:05.09 ID:JDj3Q3oh0
走ることに疲れ果て、トールは路地裏に身を潜めていた。
爆撃は一時止み、生き残った人々も彼同様様々な場所に潜んでいる。
これから、恐らく一般の民衆は逃げる用意に入るだろう。
バチカン辺りは、反撃の手はずを整えるかもしれない。
以下略
961
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/05/05(月) 02:26:31.11 ID:JDj3Q3oh0
同じ世界に、一人の人間が二人居ると破綻する。
ドッペルゲンガー<もう一人の自分>を見ると死ぬ。
そんな噂は多々あるが、それらは単純な迷信に過ぎない。
以下略
962
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/05/05(月) 02:27:01.87 ID:JDj3Q3oh0
カツ、コツ。
オティヌスはやがて、廃屋染みた教会へと辿りついた。
多種類の結界がかけられており、競合しあっている。
以下略
963
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/05/05(月) 02:27:56.12 ID:JDj3Q3oh0
結界が破壊されていることに気がついてすぐ、右目を閉じた。
霊装を通じて見た先に立っている少女にはよくよく見覚えがある。
「…オティヌスか」
以下略
964
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/05/05(月) 02:28:47.58 ID:JDj3Q3oh0
フィアンマと喧嘩をして出て行かれて、四日。
奇しくも、トールが彼女を救うのに間に合わなかった時と同じだけの日数。
雷神トールは疲れた身体を無理やり動かして、のろのろと歩いていた。
ミラノの街は既に人がほとんど居らず、閑散としている。皆、散らばって他国に避難したのだ。
以下略
965
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/05/05(月) 02:29:24.77 ID:JDj3Q3oh0
「ッ、ぐ……何、なんだ…テメェ、は…? 誰だ…」
「お前だよ。……俺自身だ」
ガレキの山を持ち上げて投げ、トールはふらふらと立ちあがる。
以下略
966
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/05/05(月) 02:30:19.61 ID:JDj3Q3oh0
「三年後、お前はフィアンマと結婚する。
それから程なくして、彼女を殺される。
産まれて来るはずだった娘も、彼女自身も。
全部テメェが我が儘を突き通した上に、それを正当化出来ない程弱かったからだ。
以下略
967
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/05/05(月) 02:30:55.80 ID:JDj3Q3oh0
夢を見る。
所謂、自覚夢というものだった。
『う、あ……』
以下略
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