過去ログ - 対木もこ「私と荒川憩のカレーうどん戦争 02」
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1: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:09:42.10 ID:NVDGXRYwo

※人が死にます。

※続き物です。前回はこちら。
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2: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:11:55.68 ID:NVDGXRYwo

 暑い。

 新幹線を降り、大阪駅のホームに足を置いた時最初に感じたものがそれだった。
 やはりこんな事ならあいつの電話など断ればよかったと、新幹線の中で何度もした後悔を一つ重ね、溜息を吐きながら自動販売機で紅茶を買う。
以下略



3: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:13:05.20 ID:NVDGXRYwo

 携帯で連絡を取ろうと思ったが、あいつの連絡先を知らない。
 顔も分からない、名前も分からない、連絡先も分からないでは手のうちようもなく、非常に不本意ではあるが、ホームで待つくらいしかすることがなかった。

 引き換えして名古屋に帰ろうにも、反対ホームに行くのが面倒くさい。
以下略



4: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:13:39.61 ID:NVDGXRYwo

──遡ること前日。

「……」

以下略



5: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:14:07.32 ID:NVDGXRYwo

 私は別にそれでも困らないのだけれど、両親は違ったのだろう。
 先ほどは「私の両親の会話」と言ったけれど、少し語弊があった。
 両親は私に対して出来る限り明るく接し、多く語り、良く尋ねる。

以下略



6: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:15:03.97 ID:NVDGXRYwo

 そんな私にとっての携帯電話は、目覚まし電話としての使用が専らだ。
 或いは学校から帰ってきて、留守番電話に両親からの言葉があったら、それを聞いて消去するだけのメモのようなものである。


以下略



7: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:16:48.90 ID:NVDGXRYwo

「もこちゃん聞いとるぅ? あんなぁ、うちやでぇ。この間ぶりやんなぁ。もうすっかり暑ぅなったなぁ。
 最近元気しとるぅ? もこちゃん全然電話してくれへんから寂しいわぁ。
 そいやなぁ、あれやん。こないだインハイあったやんかぁ。試合観たぁ?
 いやぁ、まさかあんな事になるなんて思わへんかったわぁ。
以下略



8: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:17:41.32 ID:NVDGXRYwo

「なんだよ」
「およ?」

 すっとぼけた声出しやがって。
以下略



9: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:18:13.13 ID:NVDGXRYwo

「用件は?」
「あぁ、うん」

 先々月に、私の高校。
以下略



10: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:18:43.42 ID:NVDGXRYwo

「……もこちゃん」
「嫌だよ」

 言われる前に言葉をかぶせる。
以下略



11: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:19:35.73 ID:NVDGXRYwo

「そんなん、つまらんやんか」

 人生なんて本来そんなもんだ。

以下略



12: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:20:08.62 ID:NVDGXRYwo

「……、そういうわけだから。私は事件なんて興味ない」

 さすがにここまで拒否すれば、向こうも引くだろう。
 基本的に自由奔放な性格だけれど、無理を通すような奴ではなかったはずだ。
以下略



13: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:20:35.40 ID:NVDGXRYwo

「……」

「……」

以下略



14: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:21:06.87 ID:NVDGXRYwo



「……、もしもし。詳しく事件を話して」

以下略



15: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:21:32.60 ID:NVDGXRYwo

──その電話から二十四時間経っていない今に、話は戻る。


 新幹線の中で予めナース服にメールで教えてもらった情報を見たが、手持ち無沙汰なのでもう一度確認。
以下略



16: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:22:02.11 ID:NVDGXRYwo

「ごめんなぁ、遅なって」
「危うく忘れかけてたけど、確かに言われて見れば遅い」
「堪忍なぁ。もこちゃんに言われたとおり調べてたら遅なってもうたんよぉ」
「私が悪いってか」
以下略



17: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:22:29.37 ID:NVDGXRYwo

「ほんなら早速病院に向かってくださいなぁ」
「あいよ」

 清水谷竜華は事件当日、このタクシーに乗って病院まで向かったようだ。
以下略



18: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:22:56.30 ID:NVDGXRYwo

 私の身長の話は置いといて。

「気前が良いっていうのは?」

以下略



19: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:23:23.57 ID:NVDGXRYwo

 その後も道中運転手から話を聞いて、病院の前で降ろしてもらう。

 清水谷竜華が下りた場所は正門のようだ。
 まぁ、わざわざ裏門へいく理由はない。
以下略



20: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:24:51.67 ID:NVDGXRYwo

 遺体は仰向けだったらしい。
 まぁ、普通刺された死体がうつ伏せになる確率は低い。


以下略



21: ◆cvvZKri7SI[saga]
2014/01/08(水) 14:25:33.51 ID:NVDGXRYwo

 どうやら予め園城寺怜の病室は知っていたようだ。
 友人だといっていたのだから、まぁ考えてみればおかしなことではない。

 受付を通り過ぎ、エレベーターで階を上がる。
以下略



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