過去ログ - さやか「もう少しだけ、この優しい夢を…」
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1:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/10(月) 22:13:59.56 ID:MsOnNgYi0
「さ、佐倉杏子です…。よろしく」

見慣れた教室、見知ったクラスメイト達…自分にとってはごくごくありふれた光景。

そんな中、少し緊張した面持ちでそう自己紹介したのは、長いストレートヘアを高い位置で一つに結び、自分と同じ制服に身を包んだ少女であった。
正に“借りてきた猫”といった言葉がしっくりくる彼女の姿を、さやかは自分の席から笑みを浮かべ見つめた。

《…緊張し過ぎだって。ほら、リラックスリラックス!》

彼女にしか聞こえない“声”で茶化し半分で語りかける。

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2:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/10(月) 22:18:54.35 ID:MsOnNgYi0


《!…しょうがないだろ。慣れてねぇんだよ。こういうの…!》

少し悪態を付きつつも、さやかの姿を捉え緊張が解れたのか、杏子はたんたんと自己紹介を終えた。
以下略



3:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/10(月) 22:20:36.51 ID:MsOnNgYi0



「ねぇねぇ、前はどこに住んでたの?」
「髪きれいだねー」
以下略



4:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/10(月) 22:22:05.14 ID:MsOnNgYi0

―と、ここまでが去年の記憶。

去年のいつ頃かは分からない。
これは、一人の少女…いや、“悪魔”に創られた、偽りの記憶。
以下略



5:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/10(月) 22:23:35.49 ID:MsOnNgYi0
ふと、隣から声がした。
ついさっきまで隣で寝息を立てていた杏子が目を覚ましたらしい。


「あ、ごめん…起こしちゃった?」
以下略



6:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/10(月) 22:24:44.94 ID:MsOnNgYi0
ー朝になると雨もすっかり上がっており、雨上がりらしい湿った風が頬を掠めた。

「おはよう!さやかちゃん、杏子ちゃん!」

「おっせーぞ、まどか!」
以下略



7:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/10(月) 22:25:34.06 ID:MsOnNgYi0
そい問いかけてきたのは、誰でもない…自分自身の声だった。


『誰とも争わず、みんなで力を合わせて生きていく。それを願った心は、裁かれなきゃならないほど、罪深いものなの?』

以下略



8:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/03/10(月) 22:49:24.30 ID:XFv2PLPIo
おつ?


9:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/11(火) 00:06:10.09 ID:r4uG+QkaO
「ね、杏子」

教室。自分の席に鞄を置くと、隣の席で朝からお菓子のパッケージを開けようとしている杏子の名前を呼んだ。

「ん?」
以下略



10:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/11(火) 00:07:17.25 ID:t+8H5zer0
>>8
投下遅いだけです。すまん


11:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/11(火) 00:08:30.48 ID:t+8H5zer0
ーこの世界は好きか。

そう聞かれる事は、人生の内で何回あるのだろうか。
自分のよく知る人物、美樹さやかからの質問に少し戸惑う。

以下略



12:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/03/11(火) 07:33:05.00 ID:/Pe6X5fr0
映画終わってから杏さや凄く増えて実に俺得だわ


13:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/11(火) 19:37:28.95 ID:t+8H5zer0
「また、降りそうだね」


今日は屋上でお弁当はやめた方が良いね。なんて、まどかと相談するさやかは、いつもと変わらないように見えた。

以下略



14:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/11(火) 19:41:58.42 ID:t+8H5zer0
「杏子、購買行かなくて良いの?」

急に自分の名前を呼ばれてハッとする。
気付けば、さやかが不思議そうな顔でこちらを覗き込んでいた。

以下略



15:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/11(火) 19:43:20.71 ID:t+8H5zer0
ー燃えるような色の髪を靡かせながら、慌てて教室を後にすり彼女を見送ると、さやかはそっと息を吐いた。

夕べといい、今朝といい、如何せんおかしな様子ばかり見せている気がする。

この世界が好きだと言う彼女に、真実わ話す事はとても残酷な気がして、やはりまだ自分の中だけに留めておくべきかもと、結局まだ躊躇ったままだった。
以下略



16:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/11(火) 19:44:28.35 ID:t+8H5zer0
あれから教室を出入りする人間は大勢いたが、その人物だけは、嫌でも目に入ってしまう。

杏子が赤い髪をそうさせていたように、その人物は黒い髪を靡かせながら教室を出ていった。

ー暁美 ほむら
以下略



17:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/12(水) 12:14:11.30 ID:7HL3UdlrO
ー彼女はよそ見する事なく、こちらに気付く事なく、真っ直ぐどこかへ向かって歩いていた。

その真っ黒な長い髪をジッと見つめながら、さやかはその後を着いて行く。


以下略



18:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/12(水) 12:15:00.72 ID:7HL3UdlrO
すぐ後ろで聞こえた自分の名前に、反射的に振り返ると、そこには中身がぱんぱんに詰まった購買の紙袋を抱えた杏子が立っていた。

「…今日は屋上には行かないんじゃなかったのか?」

「え?あー…うん。」
以下略



19:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/12(水) 12:16:01.85 ID:7HL3UdlrO
「ちょっと、外の空気吸いたくてさ…」

我ながら少し苦しい言い訳に思えたが、それ以外に何と説明して良いのか思いつかなかった。


以下略



20:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/03/12(水) 12:47:16.55 ID:IIEAr9FR0
ほう、杏さやか


21:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/12(水) 12:50:29.17 ID:NCFFC0Cr0
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