32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/18(金) 17:44:56.58 ID:xeDtmg+30
「本当、阿良々木先輩は愚かですねえ。
どうしたらそこまで自分を信じられるんですか。
ナルシストなんですか?」
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/18(金) 17:46:04.76 ID:xeDtmg+30
『阿良々木くん、久しぶりだね。元気かな?
アイドルのプロデューサーになったそうだね、まずは就職おめでとう。
積もる話もあるだろうけれど、今は結構な緊急事態だからすぐに本題に入るよ。
君が担当するアイドルの一人、星井美希はこのままだと放っておけば世界を滅ぼす。
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/18(金) 17:49:34.65 ID:xeDtmg+30
「わかち懶。
懶はライと読み、恐らくナマケモノのことでしょう。ナマケモノって樹懶と書きますしね。
本来ならばここで愚か者の阿良々木先輩にナマケモノに関する雑学を小説で言う50頁分くらい聞かせてあげたいんですが、今は急ぎですしやめておきましょうか。
簡潔に一言でまとめてしまうのなら、わかち懶は『夢と現実を入れ替える怪異』です。
35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/18(金) 17:50:36.10 ID:xeDtmg+30
「さて、ここまで散々すごい怪異みたいにわかち懶を語りましたが、実際はそうでもないんです。
文字通り世界に干渉するレベルの怪異なのですが、そこは文字通り怠け者のやること。
本来ならば何十年とかけて少しずつ人間の夢を侵食し、発動することすら稀だと聞きます。
叶える内容も可愛いものばかりです。
36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/18(金) 17:53:52.34 ID:xeDtmg+30
「一番の問題は何よりも、怪異が私たちにあてられて進化しまったことです」
病気に罹った身体が免疫抗体を生成するように、一度骨折した箇所が次は折れにくくなるように――あろうことか怠け者が働き者になってしまった。
更に相乗効果でこちらには忍野扇という『前例』がいる。
37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/18(金) 17:54:53.17 ID:xeDtmg+30
「この段階にまで来てしまうと、星井ちゃんが何かの切っ掛けで世界の破滅を望むだけでアルマゲドンが起こるでしょうねえ」
それだけは何としてでも、止めないといけない。
何よりも、星井の為に。
38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/18(金) 17:55:35.16 ID:xeDtmg+30
マジですか、と乾いた笑いをこぼす扇ちゃん。
虚ろとも映る笑顔がデフォルトな彼女相手には感情の機微はわからないことがほとんどなのだが、ここまで感情を露わにする扇ちゃんも珍しい。
いつか泣かせたり怒らせたりしてみたいな。
よし、新しい目標ができた。
39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/18(金) 17:56:54.00 ID:xeDtmg+30
008
40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/18(金) 17:58:04.48 ID:xeDtmg+30
怪異の存在。
星井に取り憑いた怪異。
怪異となった僕の昔話。
眠る前に見せた忍のこともあったからだろう、星井は混乱しながらも納得してくれたようだった。
41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/18(金) 18:02:04.33 ID:xeDtmg+30
「止めはしない」
「え?」
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