過去ログ - ことり「雉も鳴かずば撃たれまい」
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33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/05/04(日) 02:45:30.58 ID:Q/bzk47d0
当然授業や練習に身が入るはずもなく、希は魂の抜け殻のように過ごしていた。
事態を重く見た絵里は、にことともに対策を考えた。
誰かの悩みに敏感なのはいつだって希だった。
その希に悩みがあるとするなら、全力で手助けをしなければ気が済まない。
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2014/05/04(日) 02:59:19.81 ID:Q/bzk47d0
「悩みの解消法? うーん……とりあえず好きな音楽を聴く、かな」
「あとピアノね。何かに没頭してる間は悩みなんて忘れられるし……忘れたら、その後も思い出さなくなるかもしれないでしょ」
悩みなんてないと返されると思っていた絵里は、真姫の真摯な対応に手を握って感謝した。
「私は…とりあえず、へとへとになるまで歌う、かな?」
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2014/05/04(日) 03:12:05.41 ID:yZX4SREN0
「なんでうちの二年生は色ボケしてしまったの…」
「ま、まぁその…にこ、元気出して?」
イチゴ牛乳をすすりながら遠い目をするにこの肩を、絵里は優しく叩いた。
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2014/05/04(日) 03:41:44.68 ID:yZX4SREN0
「今すぐ試すなら、やっぱり穂乃果メソッドね」
「でも、抱きしめるだけで本当に何とかなるかしら」
「なるわよ。人間の心音って結構落ち着くのよ? 妹が泣いてる時はよく抱きしめるもの」
「あら、良いお姉ちゃんじゃないにこ」
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2014/05/04(日) 04:55:05.51 ID:yZX4SREN0
それは砂漠に降り注いだ雨だった。
それはストリート・チルドレンに与えられたひとかけらのパンだった。
それは吹雪の中見つけた山小屋だった。
それは無課金に訪れたSR確定勧誘期間だった。
38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/05/04(日) 05:04:20.29 ID:faJ0CUmp0
あ〜もううちはしらんでしかし〜
39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/05/04(日) 05:40:12.07 ID:yZX4SREN0
「いやああああああああああああああああ!!」
耳を劈く悲鳴が、音乃木に轟いた。
校舎に残っていた誰もがその声を聴いた。
40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/05/04(日) 05:54:44.65 ID:yZX4SREN0
「コフ―――……コフ―――……」
「……えっ」
穂乃果の目に飛び込んできたもの。
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2014/05/04(日) 06:09:31.67 ID:yZX4SREN0
「そんな……穂乃果!」
穂乃果に遅れて海未が廊下に到着したちょうどその時、穂乃果は果て、希の手から床に落ちた。
世の中には知らない方がいいこともあると、皮肉にも海未は「それ」を前にして知るのだった。
42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/05/04(日) 06:23:12.66 ID:yZX4SREN0
「えいっ!」
「はっ…ことり!」
緊張を破ったのは第三者だった。
希の背後から静かに接近していたことりが、彼女への逆わしわしに挑んだのである。
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