20:1[sage]
2014/06/18(水) 21:32:38.09 ID:uFrkF4c+0
 艦娘(見事に落とされたのは悔しくて、新しいエンジンを造りながら、別の企業の門戸を叩いた) 
  
 艦娘「どうでしょうか」 
  
 エンジン開発者「このエンジンは出来損ないだ。使えないよ」 
21:1[sage]
2014/06/18(水) 21:34:28.72 ID:uFrkF4c+0
 艦娘(今も時々思い出すが、その頃の私はエンジン開発が出来ない悔しいという思いと、規格にあわさせられて自由に出来ない辛いという思いに挟まれた) 
  
 艦娘(悔しい、辛い、という思いが渦巻いていた頃、ふと近くを通り過ぎる子供を見た) 
  
 艦娘(友達もいる、楽しそうな同年代の女の子。好きな事をして、楽しい事をして) 
22:1[sage]
2014/06/18(水) 21:36:38.84 ID:uFrkF4c+0
 艦娘(淡々と語る彼女に、どこか虚しさを感じた) 
  
 艦娘(艦娘として生まれても、役に立てなければ意味が無い。彼女はそう思っていた) 
  
 艦娘「………陸軍がどう言ったかは知らないけれど、海軍ではどういわれるかまだ解らないでしょ」 
23:1[sage]
2014/06/18(水) 21:38:30.01 ID:uFrkF4c+0
 収監から数日後 
  
 看守「あー。お前に面会が来てるぞー」 
  
 海軍の開発者「どうも」 
24:1[sage]
2014/06/18(水) 21:40:29.22 ID:uFrkF4c+0
 海軍工廠 
  
 先代島風「おっそーい! こんなタービンじゃおっそーいよ!」 
  
 艦娘「あの子は?」 
25:1[sage]
2014/06/18(水) 21:42:23.18 ID:uFrkF4c+0
 艦娘(ほぼ毎日のように彼女と喧嘩をしていた。理由は全部タービンの事で、だ) 
  
 艦娘(でも、どこか嬉しかった。私の作るものが、必要とされてる。そして、全力でぶつかりあうことが) 
  
 艦娘(とても嬉しかった。私も彼女も、速さを求めていたから。その速さを求めるという点では、一緒だった) 
26:1[sage]
2014/06/18(水) 21:44:29.49 ID:uFrkF4c+0
 艦娘(何時間もの時間が経った後、今度は入渠所が騒がしくなった。艦隊の帰投だった) 
  
 艦娘(そして、怒り心頭の駆逐艦娘が何人もやってきて、私を部屋から引きずり出した) 
  
 艦娘(最悪の事態が起こった事を悟った。冷却装置のパーツを忘れたタービンは、彼女にとって満足すぎる最高速度を出したまでは良かった) 
27:1[sage]
2014/06/18(水) 21:46:07.66 ID:uFrkF4c+0
 艦娘(だから、私は…) 
  
 艦娘「いいわ」 
  
 艦娘(涙を拭って。少しでも彼女に報いようと。少しでも彼女に近づくことを、決めた) 
28:1[sage]
2014/06/18(水) 21:46:52.98 ID:uFrkF4c+0
 叢雲「私のよ」 
  
 武蔵「ふぁっ!?」 
  
 吹雪「へっ!?」 
29:1[sage]
2014/06/18(水) 21:47:27.79 ID:uFrkF4c+0
 摩耶「それにしてもすげーよなー。こんな大型バイク一度でいいから乗ってみたいってーか」 
  
 不知火「朝から騒がしい理由はこれですか。この鉄の塊は」 
  
 熊野「不知火さんは粗野ですわねぇ。こんな素敵なバイクそうそうお目にかかれませんわ」 
30:1[sage]
2014/06/18(水) 21:48:19.20 ID:uFrkF4c+0
 第2話投下でごんす 
 夕張かと思ったと思うけど叢雲ちゃんは私の嫁です 
  
 さて、次は誰で書くか… 
136Res/159.25 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
板[3] 1-[1] l20 
	このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
	もう書き込みできません。