過去ログ - ダンガンライブ! 希望の学園と絶望のスクールアイドル
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2014/08/12(火) 12:20:44.14 ID:abRPRMlY0
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2014/08/12(火) 12:41:38.06 ID:abRPRMlY0
モノクマが消えた後も、体育館には絶えず嗚咽が響いていた。
一際大きく泣いているのは花陽で、可愛らしい顔が涙と鼻水でコーティングされつつあるのも気にすることなく、顔をぐしゃぐしゃに顰めている。そんな花陽を、気丈にも悲しんでいる素振りすら見せずに凛と真姫が慰めている。しかし、花陽は話を聞ける程余裕もないのか、えぐえぐと潰れた蟾蜍のような声を出し続けている。
先程モノクマに突っかかっていたことりも、恐怖が込み上げてきたのか大粒の涙を流しており、穂乃果と海未が肩を貸している。個室に連れて行くつもりか、使いにくそうに片手で電子生徒手帳を操作する海未の姿に、年下ながら先輩に一人は欲しいタイプの人間だとにこは改めて思う。
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2014/08/12(火) 13:16:30.56 ID:abRPRMlY0
「元気付けようと思っただけよ」
「穂乃果、個室の位置が分かりました。連れて行って休ませてあげましょう」
そんなにこの言葉は、海未の発言に雑音として掻き消される。今はだだ滑りしたにこにこにーよりも、泣いていることりの方が重要視される局面なので、それもいた仕方ないことなのだが。
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2014/08/12(火) 13:44:20.20 ID:abRPRMlY0
「ウチら、ことりちゃんとかよちんが回復するまでの間に、学園内を探索しとこうて話してたんやけどにこっちもどうや?」
「探索? どうせやることも無いし、私も着いていくわ」
希の提案に、にこは二つ返事で飛びついた。あの陰気な学園内を歩き回るのは気分の落ち込む話ではあったが、断ったからと言って行く当てもなく、何より薄暗い学園内を一人で歩くことを考えたら三人で探索する方が余程マシである。
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2014/08/12(火) 14:08:30.05 ID:abRPRMlY0
「その三日っていうのはどこから来たの?」
絵里の疑問も最もである。希は少し照れたように頭を掻き、「あくまで予測なんやけど」と予防線を張った上で自らの予想を語りだした。
「ウチらが今日連れ去られてきたにしても、今日の夜には親が気付くやろ。もし昨日やったら、昨日の夜か朝のうちには、妙やと思った家の人らが通報しとる。一人や二人ならまだしも、九人が一斉に行方不明になって、しかもそれが同じスクールアイドルグループのメンバーやってことが判明したら、警察も事件性ありって見てもおかしない」
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2014/08/12(火) 14:29:12.49 ID:abRPRMlY0
「そうと決まったら、さっさと探索しましょ。何か珍しいものでもあるかもしれないし」
「ちょっと待って、にこ。その前に聞きたいことがあるのだけれど」
意気揚々と体育館出口に向かうにこを、絵里が呼び止める。何事かと振り向くにこに、絵里は自らの電子生徒手帳を操作し、画面を見せる。
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2014/08/12(火) 14:44:09.06 ID:abRPRMlY0
わくわくしながら、自分の電子生徒手帳を操作し、プロフィールの欄をタッチする。
四角く切り取られた顔写真、名前等が次々表示されていき、最後ににこの才能が映し出された。
『超高校級の道化』
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2014/08/12(火) 15:26:42.47 ID:abRPRMlY0
「モノクマァ!」
体育館ににこの怒号が響き渡ると同時に、どこからともなく白黒熊のぬいぐるみがひょいと顔を出す。
「何さ? ボクも忙しいんだけどね」
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2014/08/14(木) 03:40:39.09 ID:O1J4JhM+0
力の弱い電灯の所為か、落ち込んだ気分の所為か。体育館に入る前よりも、学園内の景色は一段と不気味に見える。柱の角から、廊下の先からモノクロの悪魔が顔を出そうものなら、ショック死をしてしまうだろうとにこは思う。
現実としてモノクマは止まっており、絵里、希は付近に、残る六人は個室の方へと行っているので誰も顔など出すわけがない。もしこの状況で顔を出すものが居るとするならば、百鬼夜行物の怪の類に相違ない。幽霊という文化は古くは天平時代、聖徳太子の怨霊を奉るために法隆寺を建設したところから始まったと言われている。
それから様々な幽霊話が生まれ、伝承され今も続く一大ジャンルとなったことは喜ばしいことである。しかし、そのような文化に慣れ親しんだことが生み出す弊害として、暗闇に対する恐怖がある。幽霊妖怪を信じる信じないに関わらず、暗闇には何かが潜んでいるかもしれないという想像を生み出してしまうのだ。
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2014/08/14(木) 04:00:49.01 ID:O1J4JhM+0
体育館前ホールを出ると、まず左手に見えるのが女子トイレ並びに男子トイレである。トイレには何もないであろうことは分かりきっているが、それでも一応調べておくべきだと絵里が主張し、扉を開く。外の薄暗さとは裏腹に、トイレの中はやけに明るかった。
本来学校のトイレというのは、怪談にもよく使われることから察せられるように恐怖を感じることが多い。その筈なのだが、やけに明るく綺麗に掃除されたトイレからは、恐怖感どころか安心感さえ感じられる。外が不気味なせいもあり、にこには女子トイレが結界のように感じられた。
「ホッとしてるように見えるけれど……トイレに行きたかったの?」
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2014/08/14(木) 04:18:58.13 ID:O1J4JhM+0
トイレを過ぎると、否が応にも目に入るのは閉鎖された保健室である。外側から幾枚もの木の板を、何重にも打ち付けたそれは、どう頑張ったところで入れそうにもない。何か道具があったとしても、これほどまでに厳重に閉じられた部屋を開放するには、女の細腕ではやや厳しい。にこでは一枚目の釘を抜けるかどうかも怪しいほどである。
「ここは流石に探索すんの無理やなあ」
「そうね、何でこんなに厳重封鎖されているのかは気になるけれど、釘抜きも無いしどうにもならないわ」
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