12:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:01:41.83 ID:4btJ32Bz0
深川町の祠前空地には見るから貧しそうな男が立っていた。
依頼人「あれ、探偵って聞いていたが、書生さんが来たぞ。
えっ、助手だって。まあ何でもいいや、聞いてくれよ……。
拾った新聞に地獄通信なんて広告を見つけちまったのがきっかけだ。
13:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:03:19.47 ID:4btJ32Bz0
§§§§§§§§依頼人の記憶§§§§§§§§
ポストに手紙を投函した直後、今投函したばかりの手紙を手に持った黒いセーラー服を着た少女が目の前に現れた。
その少女はまるで人形のように美しくも可憐で、年のころは13歳くらいに見える。
14:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:04:19.34 ID:4btJ32Bz0
依頼人の記憶の再生はここで終わった。
モコイ「どうッスか。ボクってとってもイケてるネ。
ノリノリだね。ボク。じゃ、おさきッス」
15:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:05:45.79 ID:4btJ32Bz0
志乃田名もなき神社の鈴を鳴らすと、黒装束の女が現れた。
彼女こそが超国家機関ヤタガラスの一員。
ライドウは名前を知らないが、ヤタガラスの使者と呼んでいる。
ヤタガラスの使者「どうしたのです。十四代目葛葉ライドウ。珍しく慌てていますね」
16:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:06:29.35 ID:4btJ32Bz0
異界と現実世界の接点を抜けた先、現実世界に茫然自失とする依頼人がへたり込んでいた。
胸元には人魂を図案化したようなあざがくっきりと浮かび上がっている。
娘が、肩をゆすって声をかけているが反応がない。
依頼人「そんな、俺は藁人形を使うつもりなんてなかったのに、とっさに糸を引いちまった。
17:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:07:20.24 ID:4btJ32Bz0
第三章 葛葉ライドウ対地獄少女
志乃田名もなき神社の鈴を鳴らすと、ヤタガラスの使者が現れた。
黒い頭巾を目深にかぶっておりその表情をうかがい知ることはできない。
18:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:10:15.51 ID:4btJ32Bz0
ライドウは鳴海探偵事務所に戻り、鳴海に捜査状況を伝えた。
鳴海「なるほどな。地獄通信に地獄少女がそんなに恐ろしいものだったとは。
しかし、結構情報が増えてきたな。ここらで捜査会議をして情報をまとめるか。
報告直後で疲れているだろうけど、いけるか? ライドウ」
19:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:11:08.00 ID:4btJ32Bz0
ゴウト「フム、確かにそのように考えるのが自然だな」
鳴海「そこで考えてみたんだが、ライドウが報告で言っていた『特定の人物にだけ地獄通信という広告が見える』仕組み。
これって強い怨みを持った人物にだけ広告が見えるって考えられないか?」
20:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:12:06.56 ID:4btJ32Bz0
しばし後、銀楼閣を出てすぐのポストにライドウ、鳴海、ゴウトは立っていた。
ライドウの手には地獄通信宛の手紙―ただし封筒には白紙の便箋が入っていた。
鳴海「さあ、ライドウ。投函してみてくれ」
21:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:13:27.84 ID:4btJ32Bz0
ゴウト「うーむ、地獄少女を追うと言っても、一体どうしたものか」
ゴウトとともに悩んでいると、背後から声をかけられた。
恩田「あー、いたいた。書生さん。事務所が空だったからどこを探したものかと悩んじまったよ」
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