過去ログ - 勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」
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以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
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2016/01/11(月) 23:44:15.81 ID:50uoFRyB0
騎士「よっ! お邪魔するぜ〜」
緊張感の欠片もない様子で入室してきたのは騎士だ。
騎士の背後には、勇者が初めて見る男性が控えていた。
男性自身は初見だが、その独特な服装には見覚えがある。
以下略
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2016/01/11(月) 23:45:01.23 ID:50uoFRyB0
勇者「作戦の要はエルフ少女が有するエルフの秘術、『宝術』です。宝術を発動させることが出来ればその影響下に居る魔物の力は半減し、逆に我々の精霊加護は強まります」
勇者「問題は宝術の影響範囲の狭さです。エルフ少女独力で展開した場合の影響範囲はおよそ周囲500m程度。魔王軍との戦闘をこの範囲内に収めるのは不可能です」
勇者「しかし事前の準備と術の補佐を行うことが出来る人物がいればこの宝術の影響範囲を広げることが出来ます」
以下略
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2016/01/11(月) 23:45:41.20 ID:50uoFRyB0
作戦の決行は七日後に決まった。
各国の代表者たちは一度国に戻り、勇者の作戦に参加するための精鋭部隊の編成にとりかった。
善王は大神官団から選りすぐりの四人を選抜した後にかつて追放した神官長を加え、直ちに武の国へ派遣した。
神官長も含め、派遣された五人の高位神官たちはエルフ少女に師事し、宝術発動の為の修練に努めている。
日を跨ぐにつれ、続々と各地の精鋭たちが武の国に集結。
以下略
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2016/01/11(月) 23:46:19.25 ID:50uoFRyB0
さらに日数が経過した。
作戦の決行が近づくにつれ、勇者の心は不安と恐怖で重く沈んでいった。
覚悟は決めたはずだった。だけど、ふとした拍子に死への恐怖が頭をもたげだす。
勇者「ああ、嫌だ……ホントに嫌だ……逃げ出したい。消えてなくなりたい……」
以下略
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[saga]
2016/01/11(月) 23:47:03.12 ID:50uoFRyB0
勇者と神官長の二人は武の国王宮三階のテラスに出ていた。
本日は快晴で空は抜けるように青く、テラスから見下ろせる武の国の街はここからでも活気に溢れているのが分かる。
神官長「突然お邪魔してすまなかったね」
以下略
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2016/01/11(月) 23:47:41.98 ID:50uoFRyB0
勇者(俺と神官長の息子の、何が違っていたのか、か……)
勇者(俺には、そう大した違いがあるように思えない)
勇者(神官長様は勘違いしているけど、俺だって一度盛大にぶっ壊れたんだ。神官長の息子とは方向性が違うけど、俺は一度確かに保つべき自分というものを手放した)
以下略
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2016/01/11(月) 23:48:10.50 ID:50uoFRyB0
時は少しだけ遡る。
武道家「僧侶、すまない。少しだけ時間を貰えないか?」
僧侶「え?」
以下略
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2016/01/11(月) 23:48:58.81 ID:50uoFRyB0
武道家が僧侶を連れてきたのは、王宮の裏庭だった。
裏庭といってもそこは日当たりも良く、よく手入れされた花壇に色とりどりの花が咲き乱れている。
僧侶「うわぁ〜! 綺麗!!」
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2016/01/11(月) 23:49:28.95 ID:50uoFRyB0
そして、僧侶は話した。
かつて港町ポルトで黒髪の少女に話したのと同じ話を。
かつて盗賊の慰み者として生きていた過去を。
――――涙混じりの告白を聞き終えて、武道家がまずしたことは、僧侶を抱きしめることだった。
以下略
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2016/01/11(月) 23:50:08.95 ID:50uoFRyB0
戦士は勇者の部屋のドアをノックするが、返事は無かった。
戦士「むう……一人で街にでも出かけたのか?」
当てが外れた戦士はまたぽりぽりと頬を掻く。
以下略
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