過去ログ - 咲「誰よりも強く。それが、私が麻雀をする理由だよ」
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871: ◆JzBFpWM762[saga]
2015/12/15(火) 23:34:19.99 ID:Y8k0m8hzo
「奇遇ですね」

瞑目した状態でどのように察したのかちょうど目を開くと、明華はすぐに話しかけてくる。

「こんにちは」
以下略



872: ◆JzBFpWM762[saga]
2015/12/15(火) 23:35:14.06 ID:Y8k0m8hzo


昼食どきの校舎内はそこかしこで混雑していた。といっても、足の踏み場もないというほどのところは購買や食堂の食券売り場くらいで、今咲がいるような部活棟へとつながる廊下などは比較的空いていて歩きやすかった。

リノリウムの床。足音を鳴らして歩いていく。遠くから聞こえてくるさざめきのような喧騒。
以下略



873: ◆JzBFpWM762[saga]
2015/12/15(火) 23:36:26.02 ID:Y8k0m8hzo
「そう……なんですか? じゃあさっきの話は嘘ということですか」

「まあ、そうなる」

「そうでしたか」
以下略



874: ◆JzBFpWM762[saga]
2015/12/15(火) 23:37:39.61 ID:Y8k0m8hzo
智葉は、咲の手に乗った弁当箱の包みを一瞥すると、

「じゃあ、私は戻る。これから昼か? 時間をとらせて悪かったな」

「いえ……それじゃ失礼しますね」
以下略



875: ◆JzBFpWM762[saga]
2015/12/15(火) 23:38:32.35 ID:Y8k0m8hzo
「へええ」

「あ、その相づちはけっこう興味ありげなときのあれだね?」

ネリーが得意そうにほくそ笑む。寝返りを打ったような態勢でそうすると間抜けた印象があって面白いな、と若干失礼な感想を咲は悪意なく抱く。
以下略



876: ◆JzBFpWM762[saga]
2015/12/15(火) 23:40:25.73 ID:Y8k0m8hzo
「あ、ところで話は変わるんだけど」

会話の熱も冷めて椅子に座り直したネリーから、ふと話しかけられる。

「きのう頼んだ手紙、あるじゃない?」
以下略



877: ◆JzBFpWM762[saga]
2015/12/15(火) 23:41:33.80 ID:Y8k0m8hzo
「ちょうど部活の時間と重なるかも。たぶんだいじょうぶだけど、もし部活に遅れたらそのこと伝えといて!」

ネリーに頼まれる。こういうとき、遠慮がちに『〜してもらってもいいかな?』とある種迂遠な訊き方をしないのはネリーらしさが出ている気がする。こういった話し方にはさっぱりとした印象があって、咲としては話しやすい。

「わかった、もし遅れたら監督や辻垣内さんとか……上級生の人に伝えとくね」
以下略



878: ◆JzBFpWM762[saga]
2015/12/15(火) 23:42:54.12 ID:Y8k0m8hzo
「よかったら今日一緒に打とうよ。ネリーじゃないとってわけじゃないでしょ?」

質問の意味を察して、目をしばたたかせる。

「留学生四人と辻垣内さん、私のメンバーで交代に卓を囲む練習があるんじゃ?」
以下略



879: ◆JzBFpWM762[saga]
2015/12/15(火) 23:45:35.08 ID:Y8k0m8hzo
「……ネリーとは、仲がいいね」

だから、躊躇いがちにハオが言った言葉は胸に刺さった。

「……」
以下略



880: ◆JzBFpWM762[saga]
2015/12/15(火) 23:47:33.76 ID:Y8k0m8hzo



それは部活が始まってから一時間ほどした頃のことだった。

以下略



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