427:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/13(日) 01:31:39.06 ID:ftiT5yXu0
「助けに行きたい方がいらっしゃるのですね」
僕の言葉に卯月ちゃんは拳を握りしめて小さく頷き、ぽつりと言葉を零した。
428:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/13(日) 01:33:27.52 ID:ftiT5yXu0
「恐らく、疲労のほかに提督より貴女を失いたくないという様な理由を聞いた筈です。それは私も同じです。だから提督に進言する事はありません。……ここまで言われて、何故なのですか?」
僕の質問に卯月ちゃんはまさに鬼気迫った表情で僕の顔を見返してきた。
429:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/13(日) 01:34:55.24 ID:ftiT5yXu0
「友達、とは?」
卯月「……や、よちゃん……」
430:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/13(日) 01:38:10.60 ID:ftiT5yXu0
「どうして……そう思うのですか」
卯月「だ、だって!あいつ、思い出、ないもん!卯月たちとここで過ごした思い出ないもん!それにてーとくから貰ったペンダントだって!」
「それだけで、そう思うんですか」
431:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/13(日) 01:41:29.83 ID:ftiT5yXu0
「……本当は、違うんですよね。……怖いんだ。今の弥生殿を認めてしまう事で、二人の思い出がなくなってしまうことが」
卯月「ち、ちが……」
432:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/13(日) 01:43:55.16 ID:ftiT5yXu0
「……もう一度聞きます。卯月殿、貴女はどうしたいのですか。どうするべきではなく、貴女がやりたい事を教えて下さい」
卯月「……卯月は……卯月、は……」
433:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/13(日) 01:46:02.25 ID:ftiT5yXu0
「解りました。……今まで、辛かったですね」
僕の言葉に卯月ちゃんは目を大きく見開いた後、ゆっくりと顔を俯かせると、まるで自分に言い聞かせるように呟いた。
434:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/13(日) 01:47:58.85 ID:ftiT5yXu0
・・・・・・・
「大丈夫、ですか」
435:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/13(日) 01:49:06.33 ID:ftiT5yXu0
「卯月殿、辛いかもしれませんが、どうして弥生殿を弥生殿として認められなかったのかもう一度教えて貰えませんか」
436:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/13(日) 01:51:25.88 ID:ftiT5yXu0
「……鎮守府にいた時の思い出は、やはり大切なものでしたか」
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