123:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:32:09.05 ID:5uQHH2Qt0
ここにいては頭も回復しないと思い、私たちは談話室に戻った。
つい先ほどまでみんながそこにいたとは思えないほど、そこは静かでした。
祭りが終わって次の日にすっかり片付けられた跡を見るような感情が私を襲う。
124:名無しNIPPER[saga sage]
2015/08/02(日) 21:45:39.07 ID:5uQHH2Qt0
咲「お姉ちゃん?」
咲さんは心配した表情で言い、ノブに手をつけます。私は心情をくみ、注意することはしなかった。
扉は開けられると、中からむわっとした臭いが立ち込める。
125:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:47:25.96 ID:5uQHH2Qt0
すぐに鼻がひんまがるような悪臭――こう言ってはいけませんか。でも、もう――が私の気力を削ぐ。
私はハンカチを鼻に押しあてて、奥へと進む。
クローゼット、バスルームとベッドの下を見ますが、照さんの姿はありません。
126:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:50:12.27 ID:5uQHH2Qt0
和「照さんはいませんでした。弘世さんは……」
咲さんは不安げな、悲しげな表情で私を見る。
和「とにかく行きましょう」
127:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:51:19.28 ID:5uQHH2Qt0
咲「ちょっと待って。そのことみんなに伝えなきゃだめだよ」
和「みんな……ですか。でももう残ったのは憧、穏乃、末原さん、あと照さんに一応玄さん、それだけしかいないんですよ。もう犯人は限られてくる」
咲「待って。お姉ちゃんを疑うの?お姉ちゃんがあんな、あんなやり方で人を?」
128:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:52:51.06 ID:5uQHH2Qt0
14
咲さんと和解し、椅子に座って沈黙を守っていると、何やら音が聞こえてきたような気がしました。
咲「今チャイムが……」
129:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:54:54.52 ID:5uQHH2Qt0
私は念のためと思い持ってきたストックを強く握る。
廊下は相変わらず静かで、もう誰もいないのではないかと思うほどでした。
私は一階に降りる。
130:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:56:51.06 ID:5uQHH2Qt0
そのとき停電したのか分かりませんが、明かりが全くなくなった。
これは――?
私は恐怖感を圧し殺して、そろそろと立ち上がる。
131:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:59:09.55 ID:5uQHH2Qt0
咲「扉が、開いてる」
突然咲さんは片言でそう言って、私は困惑します。
扉?
132:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 22:01:12.54 ID:5uQHH2Qt0
咲「和ちゃん、落ち着いて!」
と咲さんに言われて、私ははっとします。
落ち着く……私が?
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