1:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:06:36.50 ID:wlnW7ggg0
【序】  
    
   やぁ、よく来たね。  
    
   今日は少し冷えるようだな。  
   どうぞ、かけてくれたまえ。  
    
   音無君、すまないがコーヒーを頼むよ。  
    
    
    
   ハハハ、いやぁなに、今回の件は元々私がキミにお願いしたことだ。  
   765プロが新たな一歩を踏み出すための、区切りを付けられるようにね。  
    
   何を言いたいのかって?  
   それは私よりも、我が765プロのアイドル諸君から聞いてくれたまえ。  
   それがキミの仕事だろう?  
    
    
   ――いや、仕事という言葉で片付けるのは、少々気が引けるな。  
    
   あぁ違う、そうじゃない。  
   一銭の足しにもならないことをさせるつもりは毛頭無いよ。  
    
    
   ただ、まぁ――私も、年甲斐も無くセンチメンタルになるということさ。  
  
SSWiki : ss.vip2ch.com
2:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:08:43.56 ID:wlnW7ggg0
  ――歳を取ったからセンチメンタルになったのではないかって? 
  ハハハ、冗談を言うなよ。 
  若い頃はもっと熱かったさ、お互いにな。 
  
  
3:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:10:58.22 ID:wlnW7ggg0
  落書きのような、とは失礼だな、キミも。 
  正真正銘、立派な落書きだよアレは。 
  
  そして、我々765プロの宝でもある。 
  
4:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:12:55.85 ID:wlnW7ggg0
 【1】 
  
  わ、私が最初なんですか!? 
  
  いえ、あの――社長から、話は聞いてましたけど、ちょっと緊張しちゃいますぅ。 
5:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:15:38.66 ID:wlnW7ggg0
  す、すみませんでした――。 
  
  
  はい――それじゃあ――すぅー、はぁー――。 
  
6:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:18:42.85 ID:wlnW7ggg0
  律子さんとは別の、男の人がプロデューサーとして来る、って――。 
  小鳥さんから、そう聞いて、最初はとても不安でした。 
  
  だって、私、男の人がすごく、苦手で――! 
  その男の人が、ずっと私達と、仕事で一緒になるなんて、大丈夫かなぁって。 
7:名無しNIPPER[sage]
2015/10/24(土) 14:19:11.33 ID:doK2pRJpo
 しえ 
8:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:23:47.85 ID:wlnW7ggg0
  あと、とある地方の営業では、犬が苦手な私のために、体を張って守ってくれたり――。 
  プロデューサーも、犬が苦手だったのに。 
  
  だから、一生懸命やろうって、必死に歌って――。 
  そうしたら、その営業はすごくお客さん達に喜んでもらえて――嬉しかったなぁ。 
9:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:27:14.05 ID:wlnW7ggg0
  はい――ありがとうございます。 
  
  
  それじゃあ、プロデューサーと話した中で、印象に残っていることをお話します。 
  
10:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:30:40.75 ID:wlnW7ggg0
  私は、真ちゃんに助けてもらってばかりなのに、何も真ちゃんにしてあげられていない。 
  それじゃダメだって。 
  
  そう思って――意図的に、真ちゃんから離れた時期も、ありました。 
  もちろん、お茶とかは淹れますし、休憩スペースで談笑もします。 
11:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:33:56.69 ID:wlnW7ggg0
  犬に吠えられて、ようやくその犬に気がついたみたいです。 
  とてもビックリした様子で――でも、ものともしないでディレクターさんに詰め寄って。 
  
  プロデューサーは、ディレクターさんに怒ってくれました。 
  企画書の内容と、全然違う、って。 
12:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:37:12.60 ID:wlnW7ggg0
  どこかの、CDショップだったかな――そのお店の、一日店長をするお仕事で――。 
  そこで、一生懸命、真ちゃんなりに、可愛い子ぶろうとして――。 
  
  結果は、想像に難くないと思いますが――あまり、ウケなかったみたいです。 
  真ちゃんは、良かれと思って、フリフリでキャピキャピになったそうですが――。 
13:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:41:05.63 ID:wlnW7ggg0
  プロデューサーには、悪いんですけど――。 
  その、プロデューサーが言ってたこと――実は私、あまり信用していないんですぅ。 
  えへへ。 
  
  だって、そんなこと、あるわけ無い、って思って――。 
14:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:45:37.73 ID:wlnW7ggg0
  ――事務所の壁の? 
  
  あ、そうです、あの壁に掛かっている絵のことですぅ。 
  えへへ、ご存知だったんですね。 
  
15:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:49:43.42 ID:wlnW7ggg0
  私なんかが、偉そうに言える立場じゃ、ないんですけど――。 
  
  
  春香ちゃんは、いつだって765プロが――皆のことが、大好きでした。 
  
16:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:52:34.00 ID:wlnW7ggg0
  繰り返しになるんですけど――。 
  私は、プロデューサーが言うように、いるだけで皆を安心させることは、できません。 
  
  
  でも、もしプロデューサーが私に、そういう人になってほしいと望んでいたのなら――。 
17:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:55:11.97 ID:wlnW7ggg0
 【2】 
  
  おっはようございまぁーすっ!! 
  
  へへっ、目が覚めましたか? 
18:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 14:57:45.70 ID:wlnW7ggg0
  何を話したら良いんだろうなぁ、ってずーっと考えてたんですけど――。 
  
  やっぱり、デートした時のことですね! 
  
  あっ、ちなみにコレって、普通に雑誌とかに載ったりします? 
19:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 15:00:38.72 ID:wlnW7ggg0
  あはは、いや、正直に言うと――あまり、王子様って感じはしなかったですね。 
  あの時は新人だし、しょうがないと思いますけど、ちょっと頼りない所もあったりして。 
  
  でも、いつもボク達のために一生懸命で――。 
  最初の頃は、空回りっていうか、変に頑張ってた時もあったんですけどね。 
20:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 15:03:15.60 ID:wlnW7ggg0
  あっ、そうだもう一つ。 
  ボクとしては、カッコ悪い話になるんですけど――。 
  
  一度、響と大ゲンカしたことがあったんです。 
  
21:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 15:07:19.49 ID:wlnW7ggg0
  そのマフラー、プロデューサーへのプレゼント用にこっそり編んでたものだったんです。 
  ちょっと休憩して、ふとそれを持ちながら給湯室に行こうとしてたみたいで――。 
  
  そこを、ボクが後ろから突き飛ばして、事務所の備品に引っかかって――。 
  響にケガは無かったんですけど、マフラーは台無しになってしまいました。 
177Res/216.09 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
板[3] 1-[1] l20 
	このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
	もう書き込みできません。