85: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 22:51:22.55 ID:htc6S+ds0
 次の日、俺は約1年振りに、通常の時間で出社した。 
  
 今までのように、書類を押し付けられることも無くなったからだ。 
  
 しかし、その押し付けられた書類も、途中からは半ば無理矢理やりがいだ、と思い込むようになっていたが。 
86: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 22:52:31.40 ID:htc6S+ds0
 「準備できたから始めるよー」 
  
 2人の戦いが始まった。 
  
 が、すぐに勝負がついた。 
87: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 22:53:16.79 ID:htc6S+ds0
  
 「うーん、そろそろ動き時かな?」 
  
 そう言って、未央が取ったのは2つ。 
  
88: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 23:01:38.76 ID:htc6S+ds0
 「もー、ずるいよプロデューサーは。教えてくれたっていいのに、ねぇ? しまむー」 
  
 「そうですよー。教えてくださいよー」 
  
 先ほどかこんな様子だ。 
89: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 23:20:14.65 ID:htc6S+ds0
 結果は大成功だった。 
  
 2人の頑張りにより、編集長は気に入ってくれたらしく、また是非使わせてくれ、と言ってくれた。 
  
 それだけでも一歩前進だった。 
90: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 23:23:46.35 ID:htc6S+ds0
 次の日、2人はレッスンで、俺はまたしてもある人の元へ来ていた。 
  
 そう、凛が事故に遭った日に訪れていたテレビ局だ。 
  
 「1ヵ月ぶりくらいだね。それより、凛さんは大丈夫なのかい? あの日、事故に遭ったって聞いたけど」 
91: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 23:53:53.47 ID:htc6S+ds0
 人間が波に乗っている時の勢いには目を見張るものがある。 
  
 そして、その時の時の流れの速さもだ。 
  
 卯月と未央のテレビの仕事をもらってから、既に5ヶ月が経過した。 
92: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/21(土) 00:03:41.10 ID:9OmX/7sM0
 病室のベッドには、白い服を着た少女が座り、窓から大きな青空を見ていた。 
  
 寝ているのではなく、体を起こし、壁に寄りかかりながらも、外を見つめていた。 
  
 俺は、一瞬のうちに頭が機能を停止した。 
93: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/23(月) 18:50:43.94 ID:CpNXT5fc0
 その後の騒ぎを収めるのは容易では無かった。 
  
 当然だろう。 
  
 半年以上も目を覚まさなかった仲間が目を覚まして、大人しくしていられる方がどうかしている。 
94: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/23(月) 18:54:25.82 ID:CpNXT5fc0
 「お疲れさまでしたー」 
  
 「お疲れさまでーす」 
  
 凛が目を覚ましてから3か月。ようやく凛は仕事に復帰した。 
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