4:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/17(火) 00:31:19.04 ID:/ylhE4Sso
*
翌日。学校も終わり、家でのタスクも食事も済ませ、風呂から上がった私はそのままベッドに寝転んで、目を閉じて中学時代の記憶を静かに探った。
5:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/17(火) 00:32:18.77 ID:/ylhE4Sso
生徒会長としての生徒会活動も終わりを迎えるころ、私はそれまで積みあがってきた想い昂ぶって……赤座先輩に告白をした。
とにかく先輩に夢中だった。先輩に可愛がってもらっている自覚はあったし、うまくいくビジョンしか見えていなかった。恋は盲目とはよくいったものだ。
学生恋愛っぽく、赤座先輩の下駄箱に手紙を入れて呼び出し……誰もいない放課後の生徒会室で、きちんと想いを伝えた。
6:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/17(火) 00:32:48.39 ID:/ylhE4Sso
しかしこんな私にも、今は彼女がいる。
時計を見ると、夜21時だった。あと一時間で彼女からの電話が来る。誰にも秘密の二人だけの電話……友人たちに関係を隠しながらではあるが、心から楽しいと思える恋ができていた。
私はもう……中学時代とは違う。
7:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/17(火) 00:33:45.19 ID:/ylhE4Sso
「櫻子……ちょっと出てって」
「え? なんで? 何が書いてあるか見せてよ」
「出てって、お願い」
8:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/17(火) 00:34:33.84 ID:/ylhE4Sso
「!!」
慎重に折り開けていくと、そこには紙が二枚挟まっていた。
9:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/17(火) 00:35:34.46 ID:/ylhE4Sso
*
手紙の意味がわからないまましばらくの時がたち……とある休日、私は思わぬ形で赤座先輩に再会した。
10:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/17(火) 00:37:44.13 ID:/ylhE4Sso
「……ともこ、行きましょ」
「あっ、あかねちゃん……でも……!」
「だめよ。大室さんは今忙しいみたいだから」
11:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/17(火) 00:38:16.00 ID:/ylhE4Sso
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中学二年生の私は、生徒会役員であると同時に茶道部も兼任していた。
12:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/17(火) 00:39:52.97 ID:/ylhE4Sso
「あ……」
その時、ぽこぽんとメールが届く通知音が鳴った。彼女が今日のデートのことで何か送ってきてくれたのかもしれない……少し期待しながら受信ボックスを開いた私の目に飛び込んできたのは……知らないメールアドレスだった。
13:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/17(火) 00:40:23.77 ID:/ylhE4Sso
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「大室さん……ごめんなさい!!」
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