過去ログ - エツァリ「どこまでもお供しますよ、御坂さん」
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名無しNIPPER
[saga]
2016/01/01(金) 17:17:51.06 ID:rO7pPSeE0
バンッ!という何かを叩きつけたような音と、焦ったような男の声が耳に届く。
いや、男、というには声が若すぎ、男の子というには声変わりは済んでしまっている。少年と呼ぶべきだろう。
走ってきたのか、少年の息は荒い。しかしろくに呼吸を整えることもせずに、ずかずかと美琴の方へ近寄ってくる。
対して突然の闖入者に驚いた美琴は、一瞬能力の行使を中断してしまったものの、すぐに新たな敵である可能性を考慮し、演算を再開した。
以下略
18
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/01/01(金) 17:22:47.05 ID:rO7pPSeE0
(……安静に?)
少年の言葉に疑問に近い違和感を抱いた。
変な言葉だと思う。敵の癖に、こちらのことを気遣うなんて。
以下略
19
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/01/01(金) 17:34:04.22 ID:rO7pPSeE0
「ちょ、ちょっと待って!」
早々に立ち去ろうとした少年を、美琴は慌てて呼び止めた。
まさか呼び止められるとは思わなかったのだろう。目を瞬かせて、少年はなんですか、と振り返る。
以下略
20
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/01/01(金) 17:41:12.64 ID:rO7pPSeE0
美琴の問いに、彼の表情が翳ったような気がした。
寂しそう――というよりも、哀しそう、そう、憐み。
美琴がその理由を理解できないうちに、彼は全てを塗りつぶすような胡散臭い笑みを浮かべた。
以下略
21
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/01/01(金) 17:42:31.47 ID:rO7pPSeE0
今日の投下はこれで終わり。
更新遅くてすみません
22
:
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]
2016/01/01(金) 19:56:34.65 ID:VmmnCt2do
乙でした、珍しい主人公SSだ
23
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/01/05(火) 19:55:57.70 ID:XPXq+b3k0
「いやー大変だったんだよ?死にかけで散々暴れまわる上に、能力まで使ってきたりしてね?
仕方がないから暴走した能力者用の病室を使ってね、なんとかしたんだ。元気なのはいいことだけど、暴れるのも程々にして欲しいね?」
ガチャガチャと手際よく手錠を外しながらカエル顔の医者は言う。口調は軽かったが、口振りは重かった。
もしかしたら、柄にもなく怒っているのかもしれない。美琴の無茶を、美琴のために。
以下略
24
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/01/05(火) 20:03:01.11 ID:XPXq+b3k0
ここは暴走能力者用の病室だそうで、美琴の四肢を覆っていた鋼鉄の輪は、能力を制限するのと美琴の行動を制限する二つの役目を兼ねていたらしい。
それらが外されると、特に何の支障もなく能力が行使できた。そのことに、ほっと胸を撫で下ろす。
少し体を起こして自分の状態を確認し、美琴は絶句した。
以下略
25
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/01/05(火) 20:18:49.56 ID:XPXq+b3k0
それにしても、と思う。
これらは恐らく一方通行と戦った時の傷跡だとは思うが、しかし。
(ここまで、酷かったっけ……?)
以下略
26
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/01/05(火) 20:20:19.61 ID:XPXq+b3k0
知らなくてはならない。
こうして、「生きてしまっているのだから」。
御坂美琴のような大罪人が息をしていい理由はただ一つだけ。
――実験を止める、ただ、それだけだ。
以下略
27
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/01/05(火) 20:22:25.60 ID:XPXq+b3k0
(……うわぁあああああ……)
途端、言われた直後の感情が鮮烈に蘇ってきて、美琴の頬にさっと朱が入る。
初めてだったのだ。いや、もっと過激に愛を伝えてくる同性の後輩がいるにはいるのだが――異性にあんなことを言われるのは、初めてだった。
以下略
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