過去ログ - 京太郎「未来と異世界とオレ」
1- 20
13: ◆JgoilToZJY[saga]
2016/06/20(月) 06:12:06.36 ID:9fy5FiS10

「こうする事を、誰かに話したりしなかったのかな?」

 また私は、思いつきで適当な事を言ってしまった。
 苛立たせただろうか。じーっと、京ちゃんの顔を見つめる。
以下略



14: ◆JgoilToZJY[saga]
2016/06/20(月) 06:12:59.36 ID:9fy5FiS10

「一つ、優希がしそうな行動がある」

 ――…わけでもないらしい。

以下略



15: ◆JgoilToZJY[saga]
2016/06/20(月) 06:14:06.97 ID:9fy5FiS10

「……そうだとして、優希の行先に手掛かりは……」

「気付いとらんのか?」

以下略



16: ◆JgoilToZJY[saga]
2016/06/20(月) 06:14:48.08 ID:9fy5FiS10

「咲。待て」

 呼び止められてしまった。
 振り返ると、染谷さんは厳しい目つきで私を見ていた。
以下略



17: ◆JgoilToZJY[saga]
2016/06/20(月) 06:17:41.86 ID:9fy5FiS10


 京ちゃんの家に、それはあった。
 馬の足跡。
 優希ちゃんがここを訪れたのは、決定的だった。
以下略



18: ◆JgoilToZJY[saga]
2016/06/20(月) 06:19:00.82 ID:9fy5FiS10


 森の奥に、その洞窟はある。
 この深い森の中じゃ足跡なんて、専門家でもなければ辿れないだろう。
 道中に村人を何人か見たけど、京ちゃんが全員引き返させていた。
以下略



19: ◆JgoilToZJY[saga]
2016/06/20(月) 06:19:34.84 ID:9fy5FiS10

 京ちゃんは目を細めた。
 短刀を握る私の手が、震えているのをその目で捉えていた。
 
 毒牙蝙蝠が、私の頬をかすめて横切った。
以下略



20: ◆JgoilToZJY[saga]
2016/06/20(月) 06:20:23.40 ID:9fy5FiS10

 案じた通り、洞窟内部は危険だった。
 足場が悪くて、何度も転びそうになっては、京ちゃんに受け止めてもらってたし。いや、それだけではなく。
 毒牙蝙蝠は全体に生息していたし、小さな石に悪霊が宿って怪物化したとされるフユウツブテも厄介だった。
 京ちゃんは、浮遊礫の攻略法は、鋼鐡の刃だと知っていた。石に刃物なんて、と普通の人は考えるだろうけど、浮遊礫は単なる石ではない。石に見える怪物だ。
以下略



21: ◆JgoilToZJY[saga]
2016/06/20(月) 06:21:52.39 ID:9fy5FiS10


 洞窟の奥。
 通路のような空間の先、広場のような大きな空間に、私たちは辿り着いた。
 雰囲気でわかる。きっとここが、獣の洞窟の最奥なんだ。
以下略



22: ◆JgoilToZJY[saga]
2016/06/20(月) 06:22:37.71 ID:9fy5FiS10

 優希ちゃんの体は、ボロボロだった。
 着ている布は裂け、肌には傷がいくつもついている。
 優希ちゃんの呼吸は荒く、結んでいた髪も解けてしまっていた。
 重症、ではなさそうだが、酷い状態だ……
以下略



23: ◆JgoilToZJY[saga]
2016/06/20(月) 06:23:41.02 ID:9fy5FiS10

「きっとあの怪物の正体は、オオイワモグラだな。図鑑の絵と説明と合致する」

「大岩土竜?」

以下略



49Res/52.85 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice