845:名無しNIPPER[saga]
2017/11/04(土) 23:52:54.08 ID:rBhi7b25o
ここでわたしが、わたしを諦めてしまえば、きっとずいぶん楽になる。
そうすればなんにもいらなくなって、誰もいなくなって、そうすればわたしはなんにも気にしないで済む。
あとは、この声が、止むのを待つだけだ。
846:名無しNIPPER[saga]
2017/11/04(土) 23:53:43.86 ID:rBhi7b25o
◇
咳がとまらない。
847:名無しNIPPER[saga]
2017/11/04(土) 23:55:03.88 ID:rBhi7b25o
◇
「――あのな」
848:名無しNIPPER[saga]
2017/11/04(土) 23:55:34.83 ID:rBhi7b25o
「さっき、なんだよ」
どっちだろう。
849:名無しNIPPER[saga]
2017/11/04(土) 23:56:17.96 ID:rBhi7b25o
「ずいぶん探したよ。なんだか迷路みたいなつくりをしてたな」
「うん。まっくらで、分からない」
850:名無しNIPPER[saga]
2017/11/04(土) 23:57:01.99 ID:rBhi7b25o
「真っ暗闇の中にいたら、そりゃ、分からないか。でも、きっとおまえはずっとここにいたんだろうな」
「……どういう意味?」
851:名無しNIPPER[saga]
2017/11/04(土) 23:57:46.19 ID:rBhi7b25o
「そうだな。どう言えばいいんだろうな」
「……うん」
852:名無しNIPPER[saga]
2017/11/04(土) 23:58:18.67 ID:rBhi7b25o
「……な、なんで急に」
「ん」
853:名無しNIPPER[saga]
2017/11/04(土) 23:58:51.70 ID:rBhi7b25o
わたしは、静かに考え込んだ。
何を、どう、言えただろう。
ただ、いま言われた言葉のすべてが、頭の中を掻き乱して、ショートしそうだった。
854:名無しNIPPER[saga]
2017/11/04(土) 23:59:41.54 ID:rBhi7b25o
「そうじゃないの」
とわたしは結局言うことにした。
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