過去ログ - 男「ここにいたんだ」
1- 20
15:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 20:45:15.38 ID:cSUEPfQ20

「こなたは喉が渇きました」

「そりゃ、こんな風の強いところにいたらね」

以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 20:46:41.39 ID:cSUEPfQ20
 理数科の教室には、こなたの言う通り、チヨがいた。

 チヨはこちらに気がつくと、「あ……」と呟いて、驚いたように固まった。教室には、チヨ以外誰もいない。

 チヨも、イチやナナコと同じく、同じ部活で、さっきも言ったように、二年生の理数科クラス。
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 20:48:42.73 ID:cSUEPfQ20
「そうそう、部長見てない?」

「部長?」

「うん、なんか鍵は開いてんのに部室にいなくてさ」
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 20:49:35.10 ID:cSUEPfQ20
「チヨが知らないってことは、部長は完全に行方知らずか……」

「ご、ごめんね……?」

 いやだから謝ることじゃないって。
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 20:50:48.43 ID:cSUEPfQ20
 渡り廊下を通った時には、こなたはいなかった。もう帰ったのだろうか。

 文系棟に続く扉を開けると、屋内の方がちょっぴり涼しくて驚いた。

 空調は付いていないのに。
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 20:51:59.98 ID:cSUEPfQ20
「何かする、って、部活で?」

「そそ、ウチも一応部活動だし、たまには活動しないと、って」

 一応、って……。
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 20:53:04.69 ID:cSUEPfQ20

「ただいまー!」

 部長が建てつけの悪い扉を勢いよく開く。何故だか、この人は毎回、扉を全開にする。

以下略



22:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 20:54:36.68 ID:cSUEPfQ20

「んまっ、お疲れなのはわかるけどさ」

 そう言うと、部長が軽快に黒板の前に移動する。
 チヨは教卓の前の二列目、自分の定位置にカバンを置いて、ストンと腰掛けた。
以下略



23:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 20:55:56.92 ID:cSUEPfQ20
 部長のテンションに対しあまり盛り上がっていない俺たちを見て、チヨは焦ったように、

「お、おおー!」

 とリアクションをとって見せた。
以下略



24:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 20:57:15.69 ID:cSUEPfQ20

「ないって……どうするんですかー」

 ナナコが足を伸ばして、力なく口を開く。

以下略



25:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 20:58:27.66 ID:cSUEPfQ20
 みんなが帰る支度を始める。

 窓の外に目をやると、もう日が傾いていて、辺りはオレンジ色に染まろうとしている。
 日が高くなったとはいえ、本格的な夏はもう少し先のようだ。

以下略



329Res/334.42 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice