過去ログ - 緒方智絵里「お茶とお菓子と妖精さんと」
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15: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/09/07(水) 19:31:22.82 ID:9SBqwW9h0

 白々しい俺の質問に、一瞬視線を泳がせた彼女が、
 消え入りそうな声でぽそりと答えた。


以下略



16: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/09/07(水) 19:32:37.98 ID:9SBqwW9h0

 もうパタパタというよりも、トボトボといった様子で歩く彼女の姿が見えなくなると、
 俺は自分の机の引き出しを開け、中に入っていたある物を机の上に取り出した。


以下略



17: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/09/07(水) 19:34:48.09 ID:9SBqwW9h0

「君も、お菓子は好きだったよね? 
 実はここに、今日貰った頂き物のクッキーがあるんだけども」

「あ、はい。お菓子は……好きです」
以下略



18: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/09/07(水) 19:36:22.27 ID:9SBqwW9h0

「これって、もしかして手作りですか?」

「うん、まぁ、妙な物は入ってないハズだから」

以下略



19: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/09/07(水) 19:37:34.20 ID:9SBqwW9h0

「あ、あの。私も、プロデューサーさんのお茶を持って来るの、忘れてました……」


 開いた口を、右手で隠すようにして智恵理が言った。
以下略



20: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/09/07(水) 19:39:21.80 ID:9SBqwW9h0

 そう言って立ち上がった俺の行く手を遮るように、
 智絵里が慌てて立ち上がる。

 けれども、俺は彼女を椅子に座りつけると、
以下略



21: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/09/07(水) 19:40:48.60 ID:9SBqwW9h0

「それでだ。妖精に作業を手伝ってもらった人は、感謝の印にお礼をするんだよ。
 ……実を言うと、俺もこの暑さには心底参っててね。
 ついさっきまでは、給湯室に行くのすら面倒になってたほどなんだ」

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22: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/09/07(水) 19:42:15.25 ID:9SBqwW9h0

 そう言って数歩足を出してから、
 俺はくるりと彼女の方を振り返る。

「ああ、それから紅茶の味には期待するように。
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23: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/09/07(水) 19:43:18.31 ID:9SBqwW9h0
===

 そうして幸せを運ぶ妖精を捕まえるため、彼らは罠を張ることにした。
 
 美味しいお菓子に美味しい紅茶を用意して、
以下略



24: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/09/07(水) 19:49:20.67 ID:9SBqwW9h0

===

 ……それから、三十分ほど経っただろうか。

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