139:pppp ◆1V4CaE0ZHE[saga]
2016/11/27(日) 01:55:23.98 ID:0XoC4lYv0
何も見えない、暗闇。
上も下も右も左も前も後ろもわかりません。
一体どこまで続いているのか、どこまで道でどこまで壁なのか。
140:pppp ◆1V4CaE0ZHE[saga]
2016/11/27(日) 01:55:58.52 ID:0XoC4lYv0
すると、その光の中で見覚えのある後姿が見えました。
いえ、きっとこれは待ち望んでいた姿なのです。
その後姿を見た瞬間、脳に一気に思い出が流れ込んでいきます。
141:pppp ◆1V4CaE0ZHE[saga]
2016/11/27(日) 01:56:48.33 ID:0XoC4lYv0
そこはさっきまで草原ではありません。
黒い煙と、炎が立ち込め、村の家々は半壊。
「僕の村だ・・・」
142:pppp ◆1V4CaE0ZHE[saga]
2016/11/27(日) 01:57:38.75 ID:0XoC4lYv0
モウカザル「っ!」
開いた瞳が捕えたのは、灰色の岩肌。
手にはしっかりとお父さんから託されたお守りを握っています。
143:pppp ◆1V4CaE0ZHE[saga]
2016/11/27(日) 01:58:47.23 ID:0XoC4lYv0
タブンネ「まことに勝手ながら、私が癒しの波動と癒しのすずで、あなたの怪我を治療させていただきました」
モウカザル「そうなんだ・・・ありがとう。助かりました・・・」
タブンネ「いえ、それと後のお二方は向こうでまだ眠っていらっしゃいます」
144:pppp ◆1V4CaE0ZHE[saga]
2016/11/27(日) 01:59:14.54 ID:0XoC4lYv0
どうやらこの岩山にはここの他に、いくつもの牢屋が存在し、たくさんのポケモンが捕まっているみたい。
自分がここに連れてこられる際に、その牢屋をいくつも見てきたというのです。
モウカザル「この牢屋から出る方法はないんですか・・・?」
145:pppp ◆1V4CaE0ZHE[saga]
2016/11/27(日) 02:00:04.42 ID:0XoC4lYv0
エルレイド「ここどこ?」
目を覚ましたエルレイドに今の状況を伝えると、彼も母親に会える喜びと希望で飛び起きました。
エルレイド「早く行こう!ママはきっとこの岩山のどこかにいるはず!」
146:pppp ◆1V4CaE0ZHE[saga]
2016/11/27(日) 02:00:34.60 ID:0XoC4lYv0
ズルズキンは飛び起きたかと思うと、自分の頭を地面がえぐれるほどに勢いよくたたきつけました。
ズルズキン「あ・・・あぁあああああ!!!申し訳ねえ!!旦那!兄貴!俺を殺してくれええ!!」
ズルズキンの眼から涙があふれています。
147:pppp ◆1V4CaE0ZHE[saga]
2016/11/27(日) 02:01:46.72 ID:0XoC4lYv0
ズルズキン「こ、これで本当にいいのか・・・?」
ズルズキンはモウカザルとエルレイドに抱えられ、頭を牢屋の扉の方に向けられています。
モウカザル「じっとしててね・・・。じゃあいくよエルレイド!」
148:pppp ◆1V4CaE0ZHE[saga]
2016/11/27(日) 02:02:26.75 ID:0XoC4lYv0
牢屋を出てしばらく、岩でできた壁に松明の明かりだけが灯る薄暗い道が続いていました。
「こっちですごい音がしたぞ!」
すると道の先から声が聞こえてきます。
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