過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
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1: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:35:50.33 ID:YeaCfPgp0










*「シーッ!」








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2: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:36:34.66 ID:YeaCfPgp0
*「大きな声で 話しかけないでよっ。あたしが ここにいること バレちゃうじゃないっ!」

*「あれ? そこにだれか いるのか?」
*「ややっ マリベルおじょうさん! また そんなところに かくれたりして……。」

以下略



3: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:38:14.06 ID:YeaCfPgp0
※注意書き

1. このお話はプレイステーション専用ソフト『ドラゴンクエストZ』及び
そのリメイク版であるニンテンドー3DS専用ソフトを原作とし、
これをもとにスマホ版をクリアした記念で書き起こした後日談です。
以下略



4: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:39:39.14 ID:YeaCfPgp0





以下略



5: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:40:41.64 ID:YeaCfPgp0
世界を震撼させた大魔王オルゴ・デミーラが倒れ平和がもたらされて早数日、漁村フィッシュベルでは一隻の漁船が船出を迎えようとしていた。

ボルカノ「よーし 出航だあー!!」

アルス「…………………!」
以下略



6: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:42:06.12 ID:YeaCfPgp0
フィッシュベルからしばらく船を走らせた先で船員の一人が望遠鏡を片手に叫ぶ。

「船長っ! 後方に マール・デ・ドラゴーンを確認!」

ボルカノ「しばらく 並走するぞ。」
以下略



7: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:44:19.45 ID:YeaCfPgp0
漁場へと船を進めるアミット号の甲板では少女と、長年船で腕を振るう料理長が何やら話し込んでいた。

コック長「まったく マリベルおじょうさんには まいりましたぞ。」
コック長「万が一 お怪我でも なされたら ご両親に 何と説明したものか……。」

以下略



8: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:45:30.68 ID:YeaCfPgp0
二人がそんな話をしている横で漁師の親子は。

ボルカノ「そういや アルス。 おまえ 母さんの サンドウィッチは もってきただろうな!」

アルス「あ そうだった。 はい 父さん。」
以下略



9: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:46:30.17 ID:YeaCfPgp0
マリベル「…ったく。」

船室では少女が一人サンドウィッチを片手に顔を赤く染めていた。

マリベル「何よ…… アルスのくせにナマイキよ!」 
以下略



10: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:47:23.93 ID:YeaCfPgp0
出航時は東の空で眠気眼をこすっていた太陽も今ではすっかり目を覚まし、アミット号の調理場では慌ただしく料理人たちが昼食の準備に取り掛かっていた。

*「材料は これで 全部か?」

*「ええっ とりあえず 下処理をするんで……。」
以下略



11: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:47:55.76 ID:YeaCfPgp0
“ゴンゴン”

*「昼飯が できたぞ〜!!」

鈍い金属音と共に船全体にお昼時を報せる伝令がやってきた。
以下略



12: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:48:33.33 ID:YeaCfPgp0
*「…………………。」
*「腹減ったなあ。」

アルス「……そうですね。」

以下略



13: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:49:07.48 ID:YeaCfPgp0
少年が食堂へとやってくるとそこには既に席について満足気な表情を浮かべる料理人たちと、エプロンをつけた少女が仁王立ちをしていた。

マリベル「来たわね アルス。」

アルス「…………………。」
以下略



14: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:49:56.29 ID:YeaCfPgp0
涼しい風が帆を柔らかく押していく。船は遥か南の地へ向け、夕日を追いかけてゆっくりと航行を続けていた。

マリベル「綺麗ね…。夕日を じっくり見つめるなんて いつぶりかしら。」

沈みゆく夕日を見つめ少女が呟く。
以下略



15: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:51:10.59 ID:YeaCfPgp0
マリベル「……そう。それじゃあ ほぼ 世界一周って感じなわけね。」

アルス「せっかくだから あの時 凱旋で会えなかった 人たちにも 顔を出したいね。」

マリベル「そうね。また あっちこっちから 引っ張りだこに なるのは ごめんだけどね。」
以下略



16: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:53:45.71 ID:YeaCfPgp0
ボルカノ「アルス お前 本当は どう思ってるんだ?」

少女のいなくなった甲板で、父は隣に立つ息子に問いかける。

アルス「…………………。」
以下略



17: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:56:04.22 ID:YeaCfPgp0
すっかり辺りは暗くなり、漁船アミット号の調理場は夕食の仕度で再び熱を帯びていた。

マリベル「はあ……。」

そんな中、鍋の中見を掻きまわしながら少女が大きな溜息をつく。
以下略



18: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/23(金) 23:58:28.84 ID:YeaCfPgp0
眠っていた月が夜を謳歌し始めた頃、夕食を終えたアミット号の中ではこれからの漁の成功を祈って少しばかりの酒が振舞われた。
そんな中、少年は自分が甲板に残るといって早々に退席してしまい、
少女のほうは後片付けやら明日の朝の仕込みやらで炊事場にて料理人たちと動いていたのだが、
それをよそに船乗りたちは一人、また一人と吊り下げられたハンモックに横になっていくのだった。

以下略



19: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/24(土) 00:00:27.50 ID:8lPBK+pa0
アルス「…………………。」

少年はまだ船首で見張りをしていた。

まだ遠くに見える南の大灯台の灯りを見つめ、少年は伸びてきた黒髪を後ろで束ねて潮風になびかせている。
以下略



20: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/24(土) 00:03:20.49 ID:8lPBK+pa0
アルス「嘘だね。」

マリベル「!」

ピクっと肩を揺らし、少女は驚いた様子で少年の方に向き直る。
以下略



21: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2016/12/24(土) 00:06:23.53 ID:8lPBK+pa0
少女の翡翠色のまなこから一筋の涙が伝った。その透き通る瞳から溢れた水は天からこぼれた雨水のように彼女の足元を濡らしていく。

マリベル「あたしは…」

これまでずっと誤魔化し続けた感情が、とめどなく溢れる雫となってボロボロと流れ出す。
以下略



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