32:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:54:09.26 ID:jvzcG60Ao
直後、キサラギの右腕から爆発的な噴射を伴って巨大なミサイルが撃ち出された。
ほぼ腕全体が切り離された状態となり、
キサラギの巨体があおりを食って大きく傾く。
アミとマミは必死にステアに掴まりながら、放たれたキサラギミサイルの行方を追った。
33:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:55:39.77 ID:jvzcG60Ao
そして一瞬後には爆発の衝撃も、粉砕されたはずの怪ロボットの体さえそこに飲み込まれ、
あとには何事もなかったかのような静寂だけが取り残される。
すべてはまぼろしだったかのように、怪ロボットの巨体はあっけなく消失した。
もはやその存在が現実であったと証明するのは、町中に残された破壊の爪痕のみ。
34:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:57:20.62 ID:jvzcG60Ao
今日はこのくらいにしておきます
アミとマミの口調やら一人称やらが時々亜美と真美と違うこともありますが、一応公式です
次は多分明日の夜投下します
35:名無しNIPPER[saga]
2017/01/21(土) 19:44:18.97 ID:JL8wN2Aao
・
・
・
怪ロボットを打ち倒すキサラギという巨人。
それを操る、神秘の希煌石。
36:名無しNIPPER[saga]
2017/01/21(土) 19:47:37.05 ID:JL8wN2Aao
――誰かに呼ばれたような気がして、ヒビキは真っ青な空を見上げた。
真似るように彼女を取り巻いていた動物たちも顔を上げる。
地表の大半が深い緑で覆われた自然の星、惑星アニマ。
太古よりこの星を守護する巫女の家系に生まれたヒビキは、
37:名無しNIPPER[saga]
2017/01/21(土) 19:51:45.05 ID:JL8wN2Aao
ヒビキ「確かになんか聞こえた気がしたんだけどなー?」
誰へともなくそう言って、今度はヒビキが首を傾げる。
巫女の血を引く彼女は、
普通の人間が感知できない気配のようなものを知覚するのは日常茶飯事だった。
38:名無しNIPPER[saga]
2017/01/21(土) 19:53:27.55 ID:JL8wN2Aao
しかしさっき自分を呼んだように思えた声には、もっとはっきりとした意志が感じられた。
叫び、焦り、こっちへ来いと強制するかのような声だった。
その感覚があまりにもリアルだったので、ヒビキは、
自分の周りの動物たちに声の出処を確認したのだ。
39:名無しNIPPER[saga]
2017/01/21(土) 19:56:10.34 ID:JL8wN2Aao
小さな影はあっという間にヒビキたちのすぐ目前の空にまで達した。
それは巨大な、飛行する円盤であった。
動物たちが一斉に声を上げる。
警戒と威嚇を込めた咆哮。
40:名無しNIPPER[saga]
2017/01/21(土) 19:58:25.13 ID:JL8wN2Aao
その挙動を察したのか、再び円盤たちはこちらへの接近を開始した。
ヒビキは自分より足の速い動物を先に行かせて、
体の小さな動物たちは抱えられるだけ抱きかかえ、円盤に背を向けて駆け出した。
ヒビキ「森に入って! でも離れちゃ駄目だぞ、ひとかたまりで逃げるんだ!」
41:名無しNIPPER[saga]
2017/01/21(土) 20:00:48.08 ID:JL8wN2Aao
木々を打ち倒し、下草を踏みつけて、
ロボットは傍若無人な振る舞いで森の中を進行した。
ヒビキの目に入ったのは、巣を破壊されて逃げ惑う動物たちの姿。
皆住み場所を奪われ、中には踏み潰されてしまった者もいるかもしれない。
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