593:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 21:27:56.32 ID:VlmQnypho
希照石は、声を伝える希石。
その神秘の力がアニマの巫女ヒビキの祈りを受け、
他の希石と共鳴して力を増幅させていった。
力とは地球人類たちの声であり、想いであり、夢であり、未来であり、希望である。
594:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 21:29:31.93 ID:VlmQnypho
光を纏ったハイパーキサラギの後退の速度が、見る見るうちに現象していく。
抗うことすらできないと思われた凶悪な重力から、アミたちは確かに逃れ始めていた。
そうして遂にハイパーキサラギの機体はぴたりと静止し、
それから徐々に、前進を始めた。
595:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 21:31:19.61 ID:VlmQnypho
少しずつ、しかし確実に、
空間の出口までの距離と共に勝利へと近付きつつある。
目前の勝利へと手を伸ばすように
アミとマミはハルシュタインに向けて言葉を投げた。
596:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 21:33:38.61 ID:VlmQnypho
アミ「そんな……!? せっかくここまで来たのに……!」
マミ「このままじゃ、また引きずり込まれちゃう……!」
オーバーマスター版のキサラギを以てして逃れ得なかった、重力の触手。
597:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 21:52:06.63 ID:VlmQnypho
アミ「嫌だ……! できないよ、リッチェーンを捨てるなんて!
そんなの、ミキミキを捨てちゃうみたいなものだもん……!」
マミ「お願い、頑張ってキサラギ! なんとか脱出して!
ミキミキのためにリッチェーンを守って! お願い……!」
598:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 21:52:46.81 ID:VlmQnypho
《大丈夫。ミキならもう、あなたたちと一緒に居るわ》
アミマミ「え……?」
静かであったが、警報にかき消されることなく聞こえた。
599:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 21:54:01.47 ID:VlmQnypho
アミとマミは、単体となったキサラギのステアに掴まり、
後方のリッチェーンを振り返りつつ困惑する。
希石の光が体を包み込み、地球外での生存を可能にしていたようではあったが、
今の二人にはそれすらも気にする余裕はなかった。
600:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 21:55:48.94 ID:VlmQnypho
パイロットが不在のはずのリッチェーンの腕の関節が曲がり始める。
いや、パイロットは居るのだ。
“彼女”の言う通り、今確かに、この場に共に居るのだ。
アミマミ「……っ」
601:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 21:56:54.96 ID:VlmQnypho
そうしてとうとうキサラギの頭部が、ハルシュタインの作り出した空間を抜ける。
次いで胴体、脚部が抜ける。
全貌を顕にした希望の光が太陽光の如く地球に注ぐ。
間近に迫る光に目を細めるハルシュタインの表情は、
602:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 21:58:34.39 ID:VlmQnypho
今日はこのくらいにしておきます。
次の投下で多分終わります。
ただ、それまで少し日にちが空くかも知れません。
可能なら来週中には投下したいです。
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