81:名無しNIPPER[saga]
2017/01/22(日) 21:08:47.91 ID:B51TMD9so
そこに居たのは見知らぬ黒服の男たち。
ドカドカと足を鳴らせて侵入してきた彼らの行動は機敏だった。
五人程度が教室に入ったところで、
二つある出入り口とベランダへの出口の前に一人ずつが立ち、
残った者は教壇と、教室の後ろに立った。
82:名無しNIPPER[saga]
2017/01/22(日) 21:09:40.99 ID:B51TMD9so
放送の声が終わるのを待たず、校舎全体がどよめきに揺れた。
悲鳴や怒声も、その中に少なからず混じっている。
スノー『静かに。以後、勝手に声を上げることは私たちへの反抗とみなします。
反抗を確認した際は――』
83:名無しNIPPER[saga]
2017/01/22(日) 21:10:48.49 ID:B51TMD9so
黒服は、同じことをしろと言わんばかりに顎をしゃくり上げる。
そうして、生徒たちは恐る恐る立ち上がり始めた。
ヤヨイもそれに倣う中、すぐ隣ではアミとマミが何やら合図を送りあっていた。
それに気付いて振り向いたヤヨイに、
マミが唇に人差し指を置いて声を潜めることを求めてくる。
84:名無しNIPPER[saga]
2017/01/22(日) 21:12:52.47 ID:B51TMD9so
・
・
・
体育館は静まり返っていた。
学園の職員、生徒ら全員が一箇所に集められたというのに、その静寂は異様だった。
85:名無しNIPPER[saga]
2017/01/22(日) 21:14:30.88 ID:B51TMD9so
スノー「『キサラギ』。
私たちのロボットを破壊したあのロボットを、こちらに渡してください」
スノーが会話していたのは、
地球防衛軍総本部に設けられた対策室の一席に座る本部長その人だった。
86:名無しNIPPER[saga]
2017/01/22(日) 21:15:51.11 ID:B51TMD9so
まず情報が決定的に少ない。
月の涙、怪ロボット、その目的、その性能。
そしてそれらの元締めとなる黒い月という者たちの正体とは一体――
スノー「私たち黒い月とは、ハルシュタイン閣下直属、
87:名無しNIPPER[saga]
2017/01/22(日) 21:17:05.82 ID:B51TMD9so
マミ「地球制圧って……あいつら宇宙人なの?」
アミ「怪ロボットを操ってたのもあいつららしいし……」
キラブレを手に持ち、二人は狭い空間の中で身を寄せ合うようにしている。
88:名無しNIPPER[saga]
2017/01/22(日) 21:18:00.94 ID:B51TMD9so
アミ「わかったよ。じゃあキサラギを呼んで……」
言うが早いか、アミはキラブレを装着しようと手を掲げる。
しかしそれを慌ててマミが止めた。
89:名無しNIPPER[saga]
2017/01/22(日) 21:19:22.21 ID:B51TMD9so
スノー「さて……これでもう最後にしましょう」
体育館の壇上で、エージェントスノーはキッパリと言い放った。
要領を得ずいたずらに交渉の時間を
引き伸ばそうとする防衛軍本部長に対し、彼女は辟易していた。
90:名無しNIPPER[saga]
2017/01/22(日) 21:23:23.29 ID:B51TMD9so
「待てーーーーーーーーーい!」
その声は、体育館の高い窓から聞こえた。
エージェントスノーが見上げると、そこには左右対称な二つの影。
背中合わせで、何やらポーズと取っている。
91:名無しNIPPER[saga]
2017/01/22(日) 21:24:21.58 ID:B51TMD9so
アミマミ「私たち、スター・ツインズ!」
声を揃えたのは、キラブレを腕に装着したアミとマミ。
彼女たちはキサラギを操った時と同じ、
ステージ衣装のような着衣で、体育館の窓際に立っていた。
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