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上条「異性のどこが好き!?」美琴「優しさ!」心理「温かさ」垣根「声」テクパトル「背中」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 10:40:36.41 ID:BBnwR1370
1スレ目 美琴「す・・・好きです!!付き合ってください!!」上条「何やってんだ、御坂」
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1304/13045/1304506297.html

2スレ目 美琴「当麻♪」上条「なんだ、美琴」垣根「俺も仲間に入れて」心理「はいはい」
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1305/13053/1305377166.html

3スレ目 上条「美琴、愛してる」美琴「私も♪」垣根「俺も♪」心理「ジャマしないの」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1306063255/

4スレ目 上条「美琴は可愛いな」美琴「えへへ//」垣根「速さが足りない」心理「はいはい」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1306724889/

5スレ目 上条「放さないからな」美琴「うん♪」垣根「話さないからな」心理「しゃべりなさいよ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1307282872/

6スレ目 上条「抱きしめようか?」美琴「うん//」垣根「抱こうか?」心理「やめて」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1307709819/

7スレ目 上条「守り続けるからな」美琴「うん//」垣根「これがリア充です」心理「あなたもよ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1308139244/

8スレ目(番外編) 美琴「私の好きな人のことを、それ以上悪く言わないで!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1308667506/

9スレ目 上条「結婚に必要な物は?」美琴「愛!」心理「お金」垣根「念のため三行半」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1308992651/

10スレ目 上条「まずは!」美琴「そのふざけた!」心理「幻想を!」垣根「守るのこそ愛だ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1309355502/

11スレ目 上条「マイホームか・・・」美琴「い、いいわね//」心理「そうね」垣根「欠陥住宅か」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1309860801/

12スレ目 テクパトル「あの月はもう、空には出ない」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1310283821/

13スレ目 上条「美琴は可愛いな」美琴「//」垣根「心理定規可愛いハァハァ」心理「やめて」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1310641032/

14スレ目 上条「恋といえば!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1311066610/

15スレ目 上条「旅行かぁ・・・」美琴「どこ行く?」垣根「ヤっちゃうのか?」心理「黙って」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1311506386/

16スレ目 上条「愛って何かな」美琴「守ること?」心理「信じること」垣根「疑い続けることさ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1311939697/

17スレ目 上条「始まった・・・」美琴「大覇星祭・・・」垣根「アナウンスは俺」心理「やめて」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1312451177/

18スレ目 上条「引き続き!」美琴「大覇星祭!」垣根「アナウンスも俺!」心理「もうイヤ・・・」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1312969940/

19スレ目 上条「まだまだ続く!」美琴「大覇星祭!」垣根「アナウンスはMeダヨ!」心理「誰よ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1313206497/

20スレ目 上条「そして終盤!」美琴「大覇星祭!」垣根「アナウンスはワシじゃよ」心理「誰よ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1313568339/

21スレ目 上条「みこと!」美琴「とうま!」垣根「マン」心理「そこまでよ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1313987737/

22スレ目 上条「1に愛情!」美琴「2に愛情!」心理「3、4がなくて?」垣根「後藤さん」一同「誰だよ」
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1314/13145/1314512717.html

23スレ目 上条「海外旅行!」美琴「イギリス!」心理「ご飯がまずい」垣根「ひもじいよぉ」
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1315/13152/1315277970.html

24スレ目 上条「デートの定番は?」美琴「遊園地!」心理「映画館」垣根「特別な場所なんていらねぇさ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1316091462/

25スレ目 上条「熱い思いは!」美琴「止められない!」心理「燃える心は」垣根「バーニングハート!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1316955436/

黒歴史 今日も学園都市には雨が降る
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1303/13037/1303730725.html

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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
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渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
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二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

2 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 10:41:38.03 ID:BBnwR1370
キャラ紹介

上条・・・言わずとしれたそげぶマン
美琴の彼氏、第一の主人公であり、正義感溢れます
美琴をかなり愛しています

美琴・・・ヒロイン
可愛いです、可愛いです、可愛いです
ツンデレがデレデレになってますが、それもまた(ry
上条さんにメロメロ

垣根・・・本シリーズでおそらくもっとも愛されてるキャラクター
イケメルヘンからギャグまでなんでもござれ
心理定規と付き合ってます、フリーダム
たまにツッコミ

心理定規・・・垣根の嫁
ていとくんに踊らされながらも彼を支えます
おそらく、心理定規タンハァハァって方もいるかと、俺もそうだ
ホント、マスコットキャラ

エツァリ・・・本シリーズで地味なキャラの一人
ショチトルと付き合ってる変態ツッコミ

ショチトル・・・地味キャラだった一人
エツァリと付き合ってます、自称ドMの実際ドM
もはや、ボケキャラ

削板・・・熱い男
黒子の彼氏、地味なはずがわりとキャラが濃い

黒子・・・ですの
削板の彼女、でもお姉さまも相変わらず好きなのでご安心を

一方・・・歪みないセロリ
番外個体の彼氏、そしてロリコン、意外とまともになった

番外個体・・・一方の嫁
やっとセロリと付き合うことに、マジ可愛いよワースト
わりと奥手

テクパトル・・・ダークホース
途中でレギュラーになったにも関わらずていとくんとならび本シリーズの目玉に
こんなはずではなかった
美月こと19090号と恋人に、さまざまな苦難も乗り越えイチャイチャリア充、背中フェチ

19090号・・・テっくんの嫁
勝手に美月と名づけました
後悔はしてません
テクパトルと結ばれましたが未だに照れ屋さん、そしてエロい

20000号・・・変態
しかも、テっくんでヤったこともある変態 、たまに男前

14510号・・・セロリのことが好きな乙女
めちゃくちゃ乙女

10033号・・・セロリのことが好きな乙女
恋する乙女は強かった

御坂妹・・・可愛いです
なぜかツッコミに

17600号・・・やや遅れて合流した妹達
意外と男前、おっとこまえー

■■・・・名前が思い出せないキャラ
まさかの存在感、俺には理解できない
準レギュ、というかエツァリよりも輝いてる気がする

吹寄・・・垣根に告白、失恋するもやはり友達がいいと気づいた強いキャラ
まさかの準レギュ、そしてツッコミ、おっぱい吹寄

ウイーハルさん・・・違った、初春
削板、黒子の出番でたまに登場

13577号・・・かつて20000号に公開オ○ニーをさせられたため、一時離脱していたミサカ
まさかの復活、でもトラウマは奥底に眠る

10039号・・・かつて20000号に公開オナ○ーをさせられたため、一時離脱していたミサカ
お茶なら緑茶派らしい
3 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 10:42:21.58 ID:BBnwR1370
食蜂・・・レズ、美琴に恋してる
最近本当の友達が出来て喜んでいる

打ち止め・・・一方通行と番外個体の娘ポジション
しかし寝取りを企んでいるという噂もある

麦野・・・魅力的なはずなのにアイテムで唯一恋の香がしない
がんばれおばさ・・・お姉さん

絹旗・・・超可愛い超キュートな超ヒロイン
海原に淡い恋心を抱いている
絶賛パンチラ

浜面・・・リア充

滝壺・・・浜面の彼女
ときどき黒い、実は腕力が半端ない

フレンダ・・・空から帰ってきた我らがアイドルな訳よ!
美人でスレンダー、完璧なスタイルな訳よ!
ゴーグル男なんてす、好きじゃない訳よ!

ゴーグル・・・スクールの中で一番地味だった人
語尾が「〜っす」とかいう、若者口調
なぜかフレンダと共にこの世に戻ってきた
冷え性


アレイスター・・・冷蔵庫
一体どうしてこうなったのか
最新式の家電

海原・・・絹旗にフラグを立てた男
本物
エツァリと鉢合わせしたら恐ろしいことになるはず



4 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 10:43:07.77 ID:BBnwR1370
スレ内容

上琴、未元定規がメインのギャグほのぼの

一方通行×番外個体
テクパトル×19090号
削板×黒子
エツァリ×ショチトル
浜面×滝壺
俺×サトリナ


何もおかしいところはない

サトリナさんは俺の嫁

ほのぼの、グダグダ、原作崩壊、キャラ崩壊、マンネリが嫌いな方はご覧にならないほうがいいかと


注意事項

速さが足りないコメは諸事情によりお控えいただけたら幸いです

たまに筋肉動画を貼ります、耐性がない人はそっと戻るボタンを


5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/08(土) 10:43:55.81 ID:JN6JnNdAo
と整えられた指先
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/10/08(土) 11:06:21.53 ID:hCiyKSfW0
新スレ乙です
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/10/08(土) 11:25:40.40 ID:2Zft5rhHo
ついに題名に入ってきたか‥‥
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/10/08(土) 11:59:21.29 ID:IZL+/u6ho
>>7
12スレ目 テクパトル「あの月はもう、空には出ない」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1310283821/
9 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:44:31.66 ID:BBnwR1370
ゴーグル「ちわっす」

垣根「よぉ」

心理「おはよう」

いつの間にか

それが当たり前になっていた

最初は、ただの同族感情だと思っていた

汚れた中にいれば自分の汚れた感情に気づかないと

だが違うのだ

ゴーグル男は、この二人が大好きだったのだ

いつも不機嫌そうにしながらも、面倒見のいい垣根

自分の女性に対する認識を変えてくれた心理定規

二人が大好きだった

初めて、心から人を好きになった

10 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:45:00.24 ID:BBnwR1370
居心地がよかった

ずっと三人でいたいと思った


平和が、好きになっていた

目的は薄れていた

だが

垣根「・・・ゴーグル馬鹿、お前は親とかいるのか?」

垣根がある日何気なく放った一言で思い出した

自分の目的を

自分がそもそも、学園都市に何をしに来たのかを

ゴーグル「知らないっす、いないっすよ」

そう答えた

彼に親はいない

家族は、二人だけだ

11 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:45:29.29 ID:BBnwR1370
ゴーグル(そうだ・・・殺さなきゃならない人間がいる)

なぜかそれだけは、消えることはなかった

肩の傷なんてもはや無いに等しかった

少しだけ切り傷のような跡があるだけだ

なのに

ゴーグル(俺を産んだあの女だけは)

殺さなければならない


ゴーグル「垣根さん、心理定規さん」

少し日にちを置いてから

ゴーグル男は切り出した

心理「何?改まった顔なんかして」

垣根「スクール脱退か?」

ゴーグル「違いますよ・・・ちょっと学園都市の外に行きたいんす」

12 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:45:55.21 ID:BBnwR1370
垣根「は?なんで」

ゴーグル「・・・一人、殺さなきゃならないヤツがいるんす」

心理「誰?」

ゴーグル「・・・俺を苦しめた人間っす」

垣根「・・・殺したいほどに憎いのか?」

ゴーグル「はい」

なぜ憎いのか

理由なんてなかった

ただ

ただ、自分を絶望の中に産み落としたあの女が憎かった

垣根「しゃあねぇな・・・手伝ってやるよ」

ゴーグル「あ、いや・・・俺だけが行ければ」

心理「辛気臭いこと言わないの」

13 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:46:21.39 ID:BBnwR1370
垣根「てめぇが殺したい人間は俺達にとっちゃ他人だ」

ゴーグル「ですから・・・」

垣根「だがてめぇは他人じゃないんだよ」

ゴーグル「垣根さん・・・」

心理「幸い、ここ最近は大きな仕事もないし・・・見張りの何人かを付ければ出られるんじゃないかしら」

ゴーグル「・・・ありがとうございます」

嬉しかった

自分の勝手な理由に付き合ってくれる二人の存在が

やっと手に入れた仲間だった

垣根「そのかわり、てめぇが確実に殺せ」

心理「・・・ゴーグル君、言っておくけど・・・学園都市の外での殺しは揉み消せないわよ?」

ゴーグル「分かってますよ」

14 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:46:49.13 ID:BBnwR1370
心理「・・・それでもやるのね?」

ゴーグル「はい」

垣根「・・・申請はしとくから任せろよ」

ゴーグル「ありがとうございます」

心理「さて・・・久しぶりの外に行けそうね」

垣根「ゴーグル馬鹿の用事が終わったらちょいとばかしふらついてみるか」

ゴーグル「いいっすね」

三人は笑っていた

そして、その日は来る

待ち望んだ日が

恐れていた日が


何年振りだろうか

ゴーグル男は故郷の地を踏んだ


15 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:47:15.90 ID:BBnwR1370
ゴーグル「・・・久しぶりっす」

垣根「相変わらず外は遅れてるな」

心理「ホント、呆れるくらいにね」

垣根「ったくよ・・・わざわざ注射したり書類書いたり、面倒だよな」

心理「仕方ないわよ」

ゴーグル「・・・帰ってきたんすね」

ゴーグル男は街を見回していた

あまり変わっていない

変わったのは彼自身だった

街が普通に見える

うらやましいとは思わなくなっていた

ゴーグル「・・・お二人はどうしますか?」

16 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:47:43.33 ID:BBnwR1370
垣根「着いていくさ」

心理「あなたのことも監視しないといけないもの」

ゴーグル「じゃあ・・・お願いします」

記憶に頼り、ゴーグル男は自分がかつて過ごしていた場所を目指す

近づいていく度に汗が流れる

気持ちが悪い

あの女に会わなければならない

恐怖なのか、怒りなのか

彼には分からなかった

一つのマンションの前で立ち止まる

垣根「きたねぇマンションだな」

心理「ここにあなたの憎い人物が?」

17 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:48:10.76 ID:BBnwR1370
ゴーグル「・・・行ってきます」

心理定規の問いには答えず、ゴーグル男があの部屋へ向かう

きっと、あの女はいるはずだ

一人で狂ったような生活をしているはずだ

だから

ゴーグル(殺さなければならない)

自分が狂った元凶

もっと優しい親の元に生まれたかった

そうすれば彼は普通に生きていけたのに

ゴーグル「・・・」

古臭いドアの前で立ち止まる

懐かしいとは感じない

忌ま忌ましいとは感じた

18 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:48:37.03 ID:BBnwR1370
ノックなんて必要ないだろう

鍵を叩き壊し、中に入る

そこには


「おー、よしよし・・・」

あの女がいた

一人の赤ん坊を抱えたあの女が


ゴーグル「・・・な・・・」

「ん?あ、あんた誰!?盗みにでも入ってきたの!?」

間違える訳が無い

これは、あの女だ

見た目は変わらない

声も、服装も

19 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:49:24.15 ID:BBnwR1370
だが、彼女が抱きしめているのはなんだ?

ゴーグル「・・・それは」

「誰なのよあんた!?」

ゴーグル「それはなんだ」

「答えなさいよ!通報するわよ!」

ゴーグル「・・・お前の子供か」

「く・・・出ていきなさいってば!」

ゴーグル「・・・」

怒りが湧いた

憎悪が湧いた

そして

悲しみが溢れた

この女がどうして赤ん坊を育てている?

優しく抱きしめ、愛を持って

20 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:49:50.23 ID:BBnwR1370
ゴーグル「クソババア」

「!お、お前まさか・・・」

ゴーグル「久しぶりだな」

ゴーグル男が女を睨みつける

この女に対してだけは、敬語なんて使いたくなかった

「何しに来たのよ!?帰ってよ・・・」

ゴーグル「それはお前の子供か」

「えぇそうよ!お前には関係ないでしょ!」

女な赤ん坊を庇うようにして座っている

庇う?

なぜ

ゴーグル「なんでお前は子供を育ててる」

21 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:50:18.29 ID:BBnwR1370
「はぁ!?この子は私の子なんだよ!当たり前じゃないか!」

女が叫ぶ

捨てたはずの子供が帰ってきたのがよほど信じられないのだろう

ゴーグル「・・・俺を捨てたのに、か?」

「お前なんていらなかったんだよ!」

ゴーグル「!」

「馬鹿な男とセックスして、偶然孕んだだけのお前なんか!」

ゴーグル「そんな理由で俺を捨てたのか・・・!」

「この子は好きな男との子供なんだよ!お前なんかとは違うんだ!」

ゴーグル「・・・」

ゴーグル男の瞳から何かが流れた

生まれなければよかった、なんて何度思ったか

生きるのが辛い、と何度思ったか

22 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:50:46.51 ID:BBnwR1370
それらは全て、この女の身勝手から始まったのに

自分は生まれてくることを選べなかったのに

死ぬことを選ぶ勇気さえなかったのに

この女は

この女は、自分を生まなければよかったなんて言っている

ゴーグル「な・・・」

「消えろよ!目障り・・・」

ゴーグル「ならなんで俺を産んだ!」

一歩、女に近づく

それだけで畳に亀裂が入った

「あ、当たり前だろ!?堕胎なんて金が掛かるから・・・」

ゴーグル「・・・殺す」

「!」

23 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:51:12.79 ID:BBnwR1370
ゴーグル「何が母親だ!何が愛した男との子供だ!」

「お前には分からないだろう!?お前みたいな子供、いらなかったんだよ!」

ゴーグル「・・・」

女の手の中にいる赤ん坊は眠っていた

母親の温もりを感じて、安心したように

ゴーグル「ふざけるな・・・」

怒りのままに、言葉を吐く

ゴーグル「ふざけるなぁ!」

思い切り拳を振り回す

怒りに任せたそれは、当たるはずもなかった

「ひっ!」

女は逃げた

ゴーグル男に背を向けて

24 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:51:43.92 ID:BBnwR1370
理性的でいられたならば、追い掛けるはずだった

なのに、彼はそうは出来なかった

ゴーグル「ちくしょう・・・」

力を手に入れたのに

あんな女一人さえ殺せなかった

自分は、力なんて手に入れてなかった

無力だった

何のために生まれてきたのか

生まれてきたのが間違いだったのか

頭の中で、悲しみが渦を巻く


心理「ゴーグル君?」

その悲しみに光を差し延べられるのは、大好きな二人の家族だけだった

25 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:52:14.17 ID:BBnwR1370
垣根「よう、てっきりやられたかと思ったぜ・・・女が駆けて行ったからな」

ゴーグル「・・・殺せなかった・・・」

拳に涙が落ちた

振り回した拳は、何も捕らえはしなかった

ゴーグル「なんで・・・力を手に入れたはずだったのに・・・」

心理「・・・」

心理定規が強く、彼を抱きしめた

感じたことのない、優しい温もりだった

心理「あなたは結局、優しいだけだったのよ」

ゴーグル「なんで・・・」

心理「泣きなさい、あなたにはそれをする権利があるの」

ゴーグル「・・・」

26 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:52:41.75 ID:BBnwR1370
ポロポロと涙が零れた

心理定規の腕の中で無様に泣いた

垣根はそれを笑ったりはしなかった

垣根「・・・長髪で赤ん坊を抱えたあの女がお前の憎い相手だな?」

ゴーグル「はい・・・」

垣根「行くぞ」

垣根がゴーグル男の手を引く

ゴーグル「行くって・・・」

垣根「あの女を殺すんだろ?てめぇが」

ゴーグル「・・・俺には無理でした」

垣根「・・・俺がやってやる」

ゴーグル「・・・なんでですか」

27 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:53:10.26 ID:BBnwR1370
垣根「いいか?てめぇはスクールの一員だ、スクールに恥をかかせるな」

ゴーグル「・・・すいません」

垣根「俺はスクールのリーダーだ・・・メンバーが失敗したら、その尻拭いをするんだよ」

ゴーグル「・・・あの女はどこに行ったんすか?」

垣根「安心しな、未元物質を体に付着させといた・・・こいつは一定周波を常に放っている」

ゴーグル「それを追うんすか」

垣根「あぁ」

垣根が首を鳴らす

垣根「だから早くしろ」

ゴーグル「・・・はい」

心理「大丈夫?」

ゴーグル「ありがとうございます・・・大丈夫っす」

垣根「さーて、どうやって揉み消そうかなっと」

28 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:53:39.72 ID:BBnwR1370
口調を明るくしながら垣根がつぶやく

だが、その瞳には明らかな憎悪が宿っていた


「はぁっ!はぁっ・・・」

女は、街中を走っていた

好きな男が出来たのは二年前だ

赤ん坊が出来たのは一年半前

やっと、やっと普通の幸せな生活を手に入れたのだ

それなのに、あのいらない子供が帰ってきた

あの顔を見るとかつての男を思い出す

気に入らなかった

自分は幸せになりたいのに







垣根「みーつけた」










29 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:54:14.08 ID:BBnwR1370
突然、前方から冷たい声が聞こえた

そこにいたのは若い青年だった

「ど、どいて!」

垣根「お前、あいつとどういう関係なんだよ」

「あ、あいつ・・・?」

ゴーグル「聞かなくていいっすよ、吐き気がします」

「!」

後ろに、いつの間にかゴーグル男が回っていた

心理「あらあら、最後の場所がこんな裏路地なんて可愛そう」

「ア、アンタ達はなんなのよ!?」

垣根「いやぁ、赤ん坊は殺さないぜ?その子に罪はないからな」

「なんなのよ一体!?」

30 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:54:56.69 ID:BBnwR1370
垣根「スクールだよ、覚える必要はないぜ」

つまらなそうに吐きながら、垣根が翼を広げる

垣根「ホントは学園都市の外じゃ能力は禁止なんだとさ」

「な・・・」

垣根「あぁしゃべるな、ムカつくから」

青年の背中から翼が生えている

それは異様な光景だった

まるで

そう、まるで死後の世界から迎えに来た使いのように

垣根「お前に怨みはない・・・なんて訳じゃないんだよ」

心理「あなたはゴーグル君を傷つけた、それだけで十分怨みの対象なのよ」

「や、やめて・・・許して!」

31 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:55:22.41 ID:BBnwR1370
垣根「許す?それは俺達に聞くことじゃねぇだろ」

女が縋るような表情でゴーグル男を見つめる

ゴーグル「許してくれ、っすか・・・」


ゴーグル「NOだ、クソババアが」

垣根「はーい残念」

垣根の翼が、女の右腕を削ぎ落とす

「ぎゃぁぁぁ!」

垣根「おいおい、豚だってもう少し静かに鳴くぜ」

そう言いながら、今度は耳を

「や、やめて!」

右腕がなくなったからか、赤ん坊が手からすり落ちた

垣根「・・・ほら、拾ってやれよ、最愛の子供なんだろ?」

32 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:56:06.57 ID:BBnwR1370

「いやぁ!」

女は、赤ん坊を拾い上げることなく逃げようと走り出す

垣根「・・・つくづくムカつくヤツだな」

その太ももの裏側を、垣根がえぐる

脂肪の塊が辺りに散らばった

「あ・・・あ・・・」

垣根「おいおい、まさかショックでしゃべれませんなんて言うんじゃないだろうな」

「助けて・・・」

心理「それを言う相手は誰?」

遠くから、心理定規が冷たく言い放つ

「助けて・・・」

ゴーグル「俺がそう言ったら・・・お前は助けないだろう?それと同じさ」

垣根「グッバイ、哀れなお母さん」

すぐに、女の鼻が無くなった
33 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:56:41.04 ID:BBnwR1370
「うぁぁぁ!」

垣根「ちっ・・・うるせぇな」

グシャリ、と左足が潰れる

「や、や・・・」

垣根「くだらないな」

ゴーグル「愛する男との子供、か」

心理「それならなんでさっき拾い上げなかったのかしらね」

ゴーグル「どうせお前は、その程度の人間なんだ・・・人に幸せなんて与えず、自分だけが幸せを得ようとする」

「助けて・・・」

垣根「黙れ」

ついに、垣根の翼が女の腹を貫いた

何か臓物のようなものが溢れ出す

「あ・・・」

34 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 13:58:51.25 ID:BBnwR1370
垣根「・・・俺達はな、こんなことを何度も繰り返してきた」

じっと女を見つめながら、垣根が語り出す

垣根「なんでこんなことを出来るか?狂ってるからさ」

「あ・・・いや・・・」

垣根「狂った原因は様々さ、金、女、地位、絶望」

心理「・・・ゴーグル君が狂ったのはあなたのせいなのよ」

「そんなこと知らないわよ・・・」

垣根「・・・知らない・・・だと?」

ピクリ、と垣根の眉が動く

「知らないわよそんなガキのこと!!何よ、何なのよ!!ずっと私を苦しめるつもり!?ずっと・・・」

垣根「黙れって言ってんだよ!!!」

垣根が女の体を翼で押さえつける

「あぁ!!」

垣根「てめぇは何が言いたい!?こいつが狂ったのはこいつが狂人だったからとでもほざく気か!!??あぁ!?」


35 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 14:02:26.99 ID:BBnwR1370
「そうじゃないか!!私はそこのガキなんて育ててないんだよ!?そんなヤツなんか他人なんだよ!何が私のせいで狂っただ、お前たちはただ頭がイカれてるガキじゃないか!!」

垣根「分かった風な口を利くんじゃねぇ!!!」

翼の下に倒れる女の体が、ミシリと音を立てる

垣根「狂ってる!?俺たちが好きでこんな人間になっただと!?ふざけんじゃねぇぞクソが!!!」

心理「・・・垣根」

垣根「ゴーグル馬鹿がなんで狂ったか分かるか!?誰かが正しい道を教えてやらなかったからだ!!」

垣根「心理定規がなんで狂ったか分かるか!?誰にも手を差し伸べてもらえなかったからだ!!!」

垣根「俺が・・・」


垣根「俺がなんで狂ったかもしらねぇくせに、調子乗るんじゃねぇよ!!!!」


バキバキ、と翼が音を立てる

怒りに震えているのだろうか

心理「やめなさい垣根、そんな人には何を言っても無駄よ」

垣根「・・・ちっ」


36 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 14:03:16.57 ID:BBnwR1370
翼で一度、女の体を打ち付けてから垣根が遠ざかる


垣根「・・・こいつはてめぇを殺すことにはなんら躊躇いなんてないんだよ」

ゴーグル男がゆっくりと女に近づく

もはや、女の顔には色が無かった

すぐにでも死にそうな表情だった

ゴーグル「・・・垣根さん、最後だけは俺にやらせてください」

垣根「あぁ」

垣根がゆっくりと女から離れる

ゴーグル「・・・幸せを奪われることは苦しいだろうな」

「・・・」

ゴーグル「・・・せめて」

「あ・・・」

37 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 14:03:49.08 ID:BBnwR1370
ゴーグル「せめて、生まれ変わったら・・・まともな人間になってくれよな」

女の口に銃を入れる

「・・・」

ゴーグル「・・・あばよ」

垣根にも心理定規にも聞こえないような声で、ゴーグル男はつぶやいた


ゴーグル「 」

一瞬、女が泣きそうな表情をした

そして次の瞬間にはその顔の上半分が吹き飛んだ


垣根「隠蔽工作も完璧っと」

一般人が聞けば背筋が凍るような台詞を、当たり前のように垣根が言う

心理「これでよかったの?」

ゴーグル「・・・はい」

38 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 14:04:14.20 ID:BBnwR1370
垣根「なぁ、結局あいつはなんだったんだ?」

ゴーグル「憎い相手っすよ」

心理「ふーん」

興味なさそうに心理定規が返事をする

垣根「あぁそうそう、帰るまでにもう少し時間、あるんだぜ」

心理「じゃ、この赤ん坊をどこかに預けた後は買い物の」

ゴーグル「・・・買い物っすか」

心理「いいじゃない、行くわよ」

心理定規が二人を引っ張る

ゴーグル(・・・)

抱きしめられた感触が忘れられなかった

ゴーグル(あれが・・・人の温もりなんすね)



39 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 14:04:58.80 ID:BBnwR1370
フレンダ「・・・お母さんを殺したの?」

ゴーグル「・・・はい」

フレンダ「・・・なんか、今のアンタからは想像できない訳よ」

ゴーグル「・・・イヤでしたか?」

フレンダ「暗部にいた人間なんてみんなそんなもんだから」

フレンダが苦笑する

ゴーグル「・・・俺は、あんな人間を知っているから・・・人と距離を置いてしまうんです」

フレンダ「そっか」

ゴーグル「・・・?どうしたんすか」

フレンダ「ううん」

フレンダがゴーグル男に近寄る

フレンダ「・・・ちょっと、いい?」

40 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 14:05:24.99 ID:BBnwR1370
ゴーグル「は・・・?」

ギュッ、とフレンダがゴーグル男を抱きしめる

ゴーグル「・・・何やってんすか」

フレンダ「・・・私はさ、アンタの家族な訳よ」

ゴーグル「!」

フレンダ「だから、温もりをあげたい」

ゴーグル「・・・もう十分もらってますよ」

フレンダ「ならよかった」

二人が顔を見合わせ、そして笑う

ゴーグル「そろそろ寝ましょうか、長くなりましたし」

フレンダ「うん」

フレンダがベッドに入り込む

ゴーグル「電気消しますよ」

41 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 14:05:55.95 ID:BBnwR1370
フレンダ「いいよー」

電気を消し、ゴーグル男も布団に入る

ゴーグル「・・・フレンダさん」

フレンダ「ん、何?」

ゴーグル「フレンダさんって優しいんですね」

フレンダ「当たり前な訳よ」

ゴーグル「・・・ありがとうございます・・・お休みなさい」

フレンダ「うん、お休み」


ゴーグル(・・・心理定規さんに抱きしめられたときと似てましたね)

ゴーグル(温かくて・・・なんか安心しました)

ゴーグル(・・・やっぱり)


ゴーグル(俺って冷え性なんすね)


42 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 14:07:54.13 ID:BBnwR1370

垣根「・・・眠いな」

1月3日の朝

垣根は、最悪の寝起きを体験していた

昨日の夜は吹寄や姫神とカラオケに行っていた

そこではなんかよくわかんない曲を歌った気がする

国歌とか

だが、途中からは記憶がないのだ

決して飲んだわけではない

多分、眠すぎて記憶がなかったのだろう

垣根「・・・にしても・・・」


垣根「なんで俺は電柱に登って眠ってるんだろうな」

地上8M

そんなところで、垣根は目を覚ましていた


43 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 14:10:04.27 ID:BBnwR1370
心理「・・・ねぇ」

隣の電柱から心理定規の声がする

垣根「・・・お前も登ってたのか」

心理「・・・おはよう」

垣根「おはよう・・・カラオケの帰りにここで寝たんだろうな」

心理「なんでカラオケの帰りに電柱に登って寝てるのよ」

垣根「バカと煙は高いところが好きなんだぜ」

心理「・・・めちゃくちゃ寒いんだけど」

垣根「標高が高いからだ」

心理「理由が明らかに違うわよね」

垣根「・・・っていうか、電柱にしがみついてるお前の絵ってシュールだよな」

心理「あなたこそシュールそのものよ」

垣根「・・・そうだな」

心理「・・・降りましょうよ」


44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/10/08(土) 14:12:19.26 ID:wfsby2jq0
こんな季節にせみごっことか、さすがていとくん常識が通用しねぇ
45 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 14:13:04.05 ID:BBnwR1370
翼を広げ、心理定規を抱えながら垣根が地上へ降り立つ

垣根「・・・財布はある、服も着てる・・・」

心理「何か事件があったわけでもないわね」

垣根「・・・吹寄と姫神は俺たちをほっといたんだろうな」

心理「・・・そうね」

垣根「・・・最近さ、お前がボケキャラになってきてるのが不思議なんだ」

心理「ボケてないわよ」

垣根「・・・あっそう」

眠い目を擦りながら、二人は家へと向かう

ちなみに時刻は午前5時

人通りなんて皆無だ

それが唯一の救いだろう

さすがに、電柱にしがみついてコアラのように寝てる姿なんて見られたら生きていけない

垣根「・・・」

心理「・・・誰かに下から覗かれてたら、下着が丸見えだったわね」

垣根「世の中の男性諸君が今嘆いてるぜ・・・」

心理「はいはい・・・」


46 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 14:15:47.10 ID:BBnwR1370
垣根「眠いんだよ・・・」

心理「・・・私もよ・・・」

フラフラ、と二人が千鳥足で歩く

まるで酔っ払っているかのような感覚だ

さきほど翼を出したとき、正しく演算できたのが不思議に思える

それほど、二人は眠気に襲われていた

垣根「・・・コアラのマーチ」

心理「隠しコアラを探すのが好きよ・・・」

垣根「隠しコアラってなに?」

心理「たしか・・・ベトナム戦争で唯一生き残ったけど、国賊として日本に立ち入りを禁止された日本人の怨念がコアラになったらしいのよ・・・」

垣根「お前もう一人で漫談しろよ・・・」

心理「前閉めといたろ・・・」

垣根「マイナーなネタはやめようぜ・・・」


47 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 14:20:13.89 ID:BBnwR1370
心理「・・・眠い・・・」

コクコク、と心理定規の頭が揺れている

普段の落ち着いた雰囲気は、なかった

垣根「お前ってさ・・・素はかなり子供だよな」

心理「年相応よ・・・」

垣根「・・・そうか」

心理「・・・眠い・・・布団が恋しいわ・・・」

垣根「そういう新しいキャラを作ってファンを獲得しようなんて・・・最低の手法だぜ・・・」

心理「そんな発言はやめなさいよ・・・」

垣根「・・・眠いんだよ・・・」

心理「もう少しで家につくわよ・・・鍵はあるでしょうね?」

垣根「あるけどさ・・・もう取り出すのがめんどくせぇ・・・」

心理「そうね・・・・・・・・・なんでやねーん」

垣根「もうダメだ・・・心理定規が壊れた・・・」


48 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 15:07:20.47 ID:BBnwR1370
心理「・・・早く入りましょうよ」

垣根「はいはい・・・」

垣根が鍵を取り出し、家のドアを空ける

我が家の匂いがした

垣根「ただいま・・・」

心理「ただいま・・・」

二人はすぐさま、寝室へと向かう

垣根「・・・まだ、御坂の両親は来ないよな・・・?」

心理「当たり前でしょ・・・」

垣根「じゃあ・・・おやすみ・・・」

心理「おやすみ・・・」

先ほど起きたばかりなのに、二人はまた眠りに着いた


49 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 16:00:11.49 ID:BBnwR1370

上条「・・・おはよう」

美琴「おはよ・・・」

上条「いてて・・・」

頭の後ろのコブを押さえながら、上条が体を起こす

昨日のテクパトル弾によってできたコブだ

美琴「大丈夫?」

上条「なんとか・・・」

美琴「見せてごらん?」

美琴が上条の後ろに回る

美琴「うーん・・・たしかにちょっと腫れてる・・・」

上条「マジか・・・」

美琴「一応冷やす?」

上条「そうだな」

半日経ったが、あまり状況は変わっていない

かといって20000号を叱りつける気持ちにはならなかった


50 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 16:04:01.77 ID:BBnwR1370
上条「・・・美琴、看病してください・・・」

美琴「ちょっとの怪我じゃない」

美琴が濡れタオルをあてがってくる

上条「そうはいいましてもね・・・」

美琴「はぁ・・・わがままなんだから」

上条「甘えたいんだよ」

美琴「そ、それは嬉しいけど・・・」

上条「けど?」

美琴「・・・ご飯作らないと」

上条「うー・・・分かりました」

上条がしぶしぶ承諾する

美琴「甘えん坊さんなんだから・・・」

上条「いいだろ?」


51 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 17:15:20.87 ID:BBnwR1370
美琴「・・・私が昔甘えようとしたらバカにしたくせに」

上条「だ、だって・・・まだ美琴と付き合う前のときは互いになんか・・・」

美琴「・・・そうだけどさ」

上条「今は甘えてもらえると嬉しいですよ」

美琴「わ、分かってるわよ!」

美琴が顔を真っ赤にする

上条「さーて・・・今日は美鈴さんと旅掛さんも来るし」

美琴「・・・そうね」

上条「よし!!朝飯食ったら早速垣根の家に行きますか!!」

美琴「おー!!!」


朝食を済ませ、二人は垣根の家へ向かう

しかし、そこは眠気に包まれた恐ろしい館だった


52 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 17:19:52.42 ID:BBnwR1370

上条「・・・何度チャイムを鳴らしても、垣根は出てこなかった」

美琴「私達は、何か背筋に凍るものを感じて振り返った」

上条「そこにあるのは、沈黙」

美琴「広がっていたのは闇だけ」

上条「ほっと息を吐く、それはまるで悪魔を呼ぶ合図であるかのようだった」

美琴「次の瞬間には扉が開き・・・」


垣根「眠いんだよ!!!チャイム連打すんじゃねぇよ!!」

上条「おっす、おはよう」

美琴「眠れた?」

垣根「眠れた?じゃねぇ!!!このすがすがしい朝の音色をチャイムなんかで掻き消しやがって!!」

上条「何言ってんだお前・・・」

垣根「さっきの自分達の言ってたことを思い出せよ!!」

美琴「・・・」


美琴「す・・・好きです!!付き合ってください!!」

垣根「とりあえずそこに立て」


53 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 17:28:55.95 ID:BBnwR1370
上条「悪い悪い・・・でも一応お前たちと迎えに行こうかなってさ」

垣根「・・・お前らの母親なんて知らないんだよ・・・」

美琴「えー、結構気にいってたんじゃないの?」

垣根「うるせぇやモロヘイヤ・・・」

上条「?」

垣根「・・・大体な・・・無理に起こされて心理定規が不機嫌なんだよ・・・」

上条「不機嫌な心理さん?」

美琴「あはは、なんか可愛いかも」

二人が拗ねている心理定規を想像する

枕を抱えて頬を膨らませていたら、それはもう可愛いだろう

垣根「・・・見てから言えよ」

垣根がリビングに二人を案内する

上条「おっす心理さんおは・・・」


54 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 17:38:55.87 ID:BBnwR1370
心理「・・・」シュッシュッ

上条「・・・あ、あの・・・何をされてるんでせう?」

心理「包丁を磨いでるのよ」

上条「・・・」

上条が無言のまま、心理定規から離れる

心理「知ってる?出刃包丁って切るって言うよりも叩ききるんですって・・・怖いわよね、骨なんて一瞬で叩ききるのよ?」

美琴「メ、心理定規・・・?」

心理「・・・美琴、ちょっとおいで」ニコッ

美琴「ひぃっ・・・」

心理「大丈夫・・・何もしないわよ・・・ね、おいで?」

美琴「ごめんなさいぃぃぃぃ!!!」

垣根「心理定規・・・眠いのは分かったから落ち着け」

心理「・・・分かったわよ」


55 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 20:10:44.05 ID:BBnwR1370
上条「そ、その・・・すいません」

心理「いいわよ別に」

心理定規が包丁をキッチンに戻し、ソファーに座る

しかしその顔は明らかに怒っている

垣根「あーあ・・・怒ってるぜホント」

美琴「ね、ねぇ・・・」

心理「・・・言っておくけど、眠いから怒ってるんじゃないのよ、チャイムを何度も鳴らされたから怒ってるの」

上条「な、なんでそれを怒る・・・」

心理「ん?何か言いましたか?上条さん」

上条「ごめんなさい敬語はやめて!!!」

垣根「はぁ・・・こっちは今から朝飯なんだよ」

コーヒーを注ぎながら垣根がつぶやく

美琴「・・・今起きたところだったの?」

垣根「あぁそうだよ・・・」


56 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 20:18:31.13 ID:BBnwR1370
上条「・・・なぁ、なんでこんなに時間に起きたんだ?」

上条が時計を見る

朝の9時

別に遅すぎるわけではないが、かといって決して早い時間ではない

垣根たちは普段ならこの時間には朝食を終わらせているはずだ

上条「・・・もしかして、カラオケで徹夜か?」

垣根「・・・正確には違う」

心理「途中で寝ちゃったみたいなのよ・・・」

美琴「寝た?カラオケで?」

垣根「詳しくは聞かないでくれ・・・」

コーヒーの苦さに顔をしかめながら、垣根が答える

いや、もしかしたらそれに顔をしかめているのではないのかもしれない

美琴「ねぇ・・・ちゃんと目を覚ましててよ?お母さん達は正午には着くみたいだし・・・」


57 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 20:29:52.88 ID:BBnwR1370
垣根「んー・・・あー・・・美鈴さんだっけか?美人は好きだぜ・・・」

垣根が眠そうな目を擦りながら溜め息をつく

心理「あら・・・妬けちゃうわね・・・」

美琴「眠そうね」

心理「・・・眠いのよ」

上条「・・・心理さんはしっかりしてるイメージだったのに・・・」

心理「イメージなんてそんなものよ・・・すぐに崩れるの」

垣根「あーあ・・・ちくしょう、4時間しか寝てねぇよ・・・」

美琴「徹夜も出来る年でしょ?」

上条「そうそう、寝れただけ・・・」

心理「美容に悪いの健康に悪いの精神衛生上悪いのよ」

上条「ご、ごめんなさい・・・」

心理「はぁ・・・美琴の頼みじゃなかったらキレてたわよ・・・」

垣根(怖いな・・・)


58 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 20:44:35.52 ID:BBnwR1370
上条「・・・垣根、俺もコーヒーもらっていいか?」

垣根「あぁいいけど・・・って、そのコブどうしたんだよ?」

垣根がしゃがんだ上条の頭にコブを見つける

上条「あぁ・・・派手にこけたんだ」

垣根「こけた?どこで」

上条「街中」

垣根「ま、街中でこけたとか・・・」プルプル

垣根が腹を抱えて笑い出す

美琴「ち、違うのよ!当麻はテクパトルに押しつぶされて・・・」

垣根「テクパトルに!?こりゃ面白いな!!!!!」

美琴「笑わないでよ!!!」

垣根「だっせぇよ!!なに!?テクパトル砲弾か!?」

上条「う・・・」

垣根「図星かよ!!!」ゲラゲラ


59 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 20:55:38.67 ID:BBnwR1370
上条「仕方ないだろ・・・」

垣根「何があったんだよ!!こりゃ傑作だな!」

心理「・・・で?なんでそんなことになったのよ・・・」

美琴「20000号がテクパトルを投げて・・・」

垣根「ひゃっひゃっひゃ!!こりゃすげぇな!!」

垣根がバンバンと膝を叩く

上条「・・・笑うなよ」

垣根「だってよ!砲弾喰らってコブ作るとか!!」

美琴「・・・仕方ないのよ」

上条「・・・テクパトルの体は重かった・・・」

垣根「そうだろ!?そうだろうとも!!!」

心理「あなた・・・笑い茸でも食べたの?」


60 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 21:16:15.61 ID:BBnwR1370
上条「・・・はぁ、眠いからって笑い上戸になるなよ・・・」

垣根「仕方ないだろ」

美琴「・・・垣根、顔洗ったら?」

垣根「めっちゃ洗いまくってるよ」

上条「なんだそりゃ」

垣根「眠いんだよ」

美琴「・・・まだ時間があるから、眠ったら?」

心理「そうね・・・そうしたいのだけど」

垣根「お前らがいるのに寝るのもな・・・」

上条「気遣わなくていいんだよ」

垣根「ありがたく受け取っとけ」

美琴「・・・なんか悪いわね」

上条「・・・今度礼でもするからさ」

61 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 21:26:01.05 ID:BBnwR1370
美琴「・・・にしても、ホントこの家は広いわね・・・」

上条「あぁ・・・うらやましいよな・・・」

心理「・・・美琴なら建てられるんじゃない?」

美琴「そうなんだけどさ・・・」

上条「俺が働いて建てるんだよ!!」

垣根「へぇ、プライドは高いな」

美琴「ポテンシャルも高いのよ!」

心理「でもね・・・理想だけじゃ夢を叶えるのは無理よ」

垣根「時には譲歩もしないとな」

美琴「・・・こんなに大きな家でなくてもいいのよ」

上条「そ、そうだよな!!ただの一軒家でいいんだよな!」

垣根「はー、夢が小さいなぁ・・・」


62 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 21:39:43.12 ID:BBnwR1370
上条「小さいなぁ・・・」

美琴「でも、それが当麻らしくていいじゃない」

垣根「そうかもな・・・はぁ」

上条「・・・いつまで眠そうにしてるんだよ・・・」

心理「垣根・・・あなた、もしかして低血圧?」

垣根「違いますぅ・・・ったく」

垣根が頭をかく

垣根「・・・はぁ、しっかし母親ねぇ・・・」

上条「ん?どうした」

垣根「・・・いんや、なんでもねぇよ」


垣根「・・・うらやましいもんだな」

美琴「?」


63 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 21:53:01.59 ID:BBnwR1370

ゴーグル(もう・・・なんでフレンダさんはこの起き方ばっかりなんすかね)

ゴーグル男は相変わらず床に寝ていた

そして、フレンダはまたまた彼の布団に忍び込んできていた

ぎゅっとゴーグル男を抱きしめながら

ゴーグル(いや・・・決してイヤではないんですけどね・・・)

はぁ、とゴーグル男は溜め息をつく

寒い朝にはこの温もりは嬉しいものだ

ゴーグル「・・・っていうか、なんで脚まで絡ませるんすかね」

脚も使って、がっちりとホールドしてきている

フレンダ「・・・」zzz

ゴーグル「・・・寝顔は相変わらず子供っぽすぎますね・・・」

フレンダ「・・・ん・・・」

ゴーグル「あ、おはようございます」


64 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 22:05:34.73 ID:BBnwR1370
フレンダ「・・・なんで私に抱きつかれてるの?」

ゴーグル「何もかも俺に悪い理由はないっすよね?」

フレンダ「・・・なんで私の寝顔をずっと見つめてる訳よ」

ゴーグル「・・・いや、だって視線の先にはすでにフレンダさんの顔が・・・」

フレンダ「・・・じっと見つめてこんなに興奮してた訳、ふーん」

ゴーグル「いや、これはただの朝のイベントっす」

フレンダ「最低!!押し付けてる訳よ!!!」

ゴーグル「ち、違います・・・っていうかなんで放してくれないんですか・・・」

フレンダ「・・・なんか眠くて・・・」

ゴーグル「はぁ・・・放してくださいよ」

フレンダ「眠くて起きたくない訳よ・・・」

フレンダがあくびをする

65 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 22:12:25.92 ID:BBnwR1370
ゴーグル「はぁ・・・分かりましたよ」

ゴーグル男が視線をそらす

フレンダ「・・・ねぇねぇ」

ゴーグル「なんすか」

フレンダ「こうやったら少しは胸も当たるでしょ!」

ゴーグル「ないもんがどうやって当たるんすか」

フレンダ「・・・」

ゴーグル「痛い!!背中つねらないでください!!」

フレンダ「これがフレンダ様の怒りな訳よ!!」

朝の静かなはずのひと時

ゴーグル男とフレンダの朝は、騒がしい


ゴーグル「痛い!!フレンダさんもなんかあの女と同じ感じがしますよ!?」

フレンダ「これは愛ゆえの意地悪な訳よ!!」

ゴーグル「絶対にウソだぁぁぁぁいたぁぁぁい!!!!!!!!!!!!!!」


66 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/08(土) 22:17:08.35 ID:BBnwR1370
今日はここまで

最強の脚の持ち主といえばトム・プラッツ・・・

そしてもう一人

「テキサスタイタン」 ブランチ・ウォーレン

上半身は平均的ですが、下半身が異常なまでの肥大を見せます

カーフ、ふくらはぎも恐ろしい・・・

ロニーと同じジム出身で、まだまだ活躍の期待できるビルダーです

http://www.youtube.com/watch?v=lei6WyiPfg8 


明日は夜バイトなので投下が少なくなります

ではおやすみなさい

67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/10/08(土) 22:23:58.24 ID:of69OWrNo
乙すみなさい
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/08(土) 22:44:42.46 ID:u9TZlV6DO
おやす美琴
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/10/09(日) 07:14:22.23 ID:56w+XYqXo
>>53の不機嫌な心理定規タソ想像したらめっちゃ悶えた
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/10/09(日) 09:34:00.66 ID:kb1feg4jo
心理定規かわいい
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/10/09(日) 09:59:36.71 ID:OncRVK8I0
言いたい事はこれだけだ
ゴーグル爆発しろ! 冷え性が悪化してフレンダに温められてろ!
72 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:03:27.53 ID:pEZi4Eac0
ゴーグル「・・・おはようございます」

浜面「おっす・・・どうした?朝から疲れた顔して」

ゴーグル「・・・フレンダさんのせいっすよ」

麦野「まーたあの子が何かやらかした?」

絹旗「もしかして襲われましたか?」

ゴーグル「んなんじゃないっす」

ゴーグル男が深くため息をつく

朝っぱらからフレンダと一騒動あったのだ

フレンダ「おっはよー!」

麦野「・・・アンタ、ゴーグル君に何したの?」

フレンダ「?なんもしてない訳よ」

滝壺「フレンダ、ゴーグルを困らせたらダメだよ」

73 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:03:58.56 ID:pEZi4Eac0
フレンダ「こ、困らせてなんかない訳よ!」

滝壺「でもゴーグルは困ってるみたい」

絹旗「フレンダ、何をしたんですか?」

フレンダ「な、なんも・・・」

ゴーグル「あぁいや・・・なんも悪いことはしてないんすよ」

フレンダ「そうな訳よ!」

絹旗「でもかなりゴーグルは困ってるみたいですよ?」

フレンダ「・・・そうなの?」

フレンダが泣きそうな顔でゴーグル男を見つめる

滝壺「・・・ゴーグル、女の子を泣かせるなんてはまづらみたいなことをしたらダメ」

浜面「あらら!?いつの間にか俺は悪者なんだな!」

滝壺「はまづらは私を泣かせるから」

浜面「泣かせてないからな!」

74 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:04:46.48 ID:pEZi4Eac0
麦野「はぁ・・・イチャイチャとしないでくれる?」

絹旗「浜面と滝壺さんはもう少し人目を憚ってほしいですね」

フレンダ「・・・にしても、二人が付き合うってのは意外だった訳よ」

浜面「そっか・・・お前は俺達の仲が進展する前に死んだからな」

滝壺「そうだったね」

フレンダ「・・・まぁ滝壺は一番まともだったけど」

麦野「私をまともじゃないって言いたいの?」

絹旗「超殺意が湧きますよ、フレンダ」

フレンダ「あぁあぁ、シャケ弁狂いと映画オタク・・・まともじゃない訳よ」

ゴーグル「フレンダさんもまともじゃないっすよ」

フレンダ「何!?アンタみたいな変人には言われたくない訳よ!」

ゴーグル「変人って・・・自覚はありますけど」

75 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:05:41.63 ID:pEZi4Eac0
滝壺「あ、はまづら・・・タバコなんて吸ったらダメだよ」

浜面「いいだろ・・・昔から吸ってたんだから」

滝壺「昔からって・・・それはもっと問題だよ、はまづら」

浜面「そ、そうか?」

麦野「喫煙すればカッコイイ、なんて子供の考えよ」

浜面「いや・・・そういうのじゃねぇんだよ」

絹旗「・・・じゃあニコチン中毒ですか、怖い怖い」

浜面「うるせぇな・・・」

ゴーグル「あ、俺ももらっていいっすか?」

浜面「ん、お前も吸うのか?」

滝壺「・・・ゴーグルがはまづらの道を進んじゃった」

ゴーグル「昔はたまに吸ってましたよ・・・」

フレンダ「うわ・・・中学生とかの頃?」

76 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:06:08.14 ID:pEZi4Eac0
ゴーグル「6つの時辺りには」

麦野「・・・よく健康を害さなかったわね」

ゴーグル「いえ・・・まぁたまにだったんで」

滝壺「・・・ゴーグルのイメージが変わった、ヤンキーだったんだね」

ゴーグル「う・・・」

フレンダ「・・・見損なった訳よ!タバコなんて・・・」

ゴーグル「でも酒飲むのと変わりませんよ」

麦野「酒なんて浜面しか飲まないわよ」

浜面「そうだけどさ・・・」

滝壺「はまづら、言い訳なんて情けない」

絹旗「・・・浜面は滝壺さんがいなかったらまだずっと荒んだ生活をしてたでしょうね」

麦野「感謝しなさいよね」

77 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:06:35.22 ID:pEZi4Eac0
浜面「はいはい・・・感謝してるさ」

ゴーグル「・・・はぁ、ちょっと換気扇の下まで行ってきますね」

浜面「え?なんで」

ゴーグル「煙の臭いがきついじゃないですか」

麦野「・・・浜面、これがせめてもの申し訳なさからくる答えだよ」

絹旗「・・・ゴーグル、あなたは超真面目ですね」

浜面「・・・悪かったな、俺は気遣いの出来ない人間だよ」

ゴーグル「んじゃ・・・行ってきます」

ゴーグル男が換気扇の下に移動する

フレンダ「あ、待って待って」

ゴーグル「ん?フレンダさんも来るんすか」

フレンダ「ヒマだから」

78 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:07:02.15 ID:pEZi4Eac0
ゴーグル「はぁ・・・それだけっすか」

フレンダ「・・・まぁまぁ、懐いてあげてるんだから感謝してよ」

ゴーグル「はいはい・・・」


浜面「・・・なんかいい感じだよな」

滝壺「・・・うん、カップルの予感」

麦野「そう?ゴーグル君は全くそのつもりはなさそうよ」

絹旗「フレンダはどうなんでしょうか?」

麦野「フレンダだけが知ってるわよ」

絹旗「・・・超応援したいですね」

麦野「お前は余裕があるからな・・・」

浜面「お前もがんばれよ」

麦野「うるさいわね・・・」


79 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:07:30.73 ID:pEZi4Eac0
ゴーグル「・・・はぁ、タバコなんてホント久しぶりっす」

フレンダ「・・・」

ゴーグル「・・・タバコ吸う男は嫌いっすか?」

フレンダ「・・・ちょっとイヤな訳よ」

ゴーグル「ご、ごめんなさい・・・」

フレンダ「あ・・・別にゴーグルがイヤなんじゃない訳よ」

ゴーグル「・・・でもたしかにタバコが好きな女性はあまりいないでしょうね」

フレンダ「なんか不健康だし・・・」

ゴーグル「・・・そうかもしんないっすね」

フレンダ「・・・ねぇ、ゴーグルはあんまりタバコは吸わないの?」

ゴーグル「本当に久しぶりっすよ・・・というかあんまりタバコは好きじゃないんすよ」

フレンダ「じゃあなんで吸ってるの?」

ゴーグル「・・・イヤな気分の時に吸ったら落ち着くんすよ」

80 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:08:02.22 ID:pEZi4Eac0
フレンダ「・・・イヤな気分だった訳、へぇ・・・」

ゴーグル「・・・そりゃ朝からあんな言い争いなんてしたら・・・」

フレンダ「ふーん、あぁそう・・・」

ゴーグル「楽しかったですけどね」

ゴーグル男がタバコをくわえながら笑う

フレンダ「・・・なんかタバコ、似合ってる訳よ」

ゴーグル「いい男には似合うんすよ」

フレンダ「冗談きつい訳よ」

ゴーグル「マジに受け止めないでくださいよ・・・」

フレンダ「・・・で?またなんか面白い話、聞かせてほしいんだけど」

ゴーグル「はぁ?なんでっすか」

フレンダ「だってアンタはタバコ吸ってるからいいけどさ・・・私はヒマなんだもん」

81 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:08:29.58 ID:pEZi4Eac0
ゴーグル「はいはい・・・じゃあ俺が心理定規さんに惚れてからあった・・・」

フレンダ「へぇ・・・そういう話をしたいんだ」

ゴーグル「いやまぁ冗談なんですが」

フレンダ「・・・別に聞いてもいい訳よ」

ゴーグル「・・・過去の話なんてあんまり面白くないんすけどね」

フレンダ「・・・ゴーグルの過去って不思議だから聞きたい訳よ」

ゴーグル「そうっすね・・・」

ゴーグル「たしかあれは・・・俺があの復讐を果たしてから3ヶ月くらいしてからでしたね」


ゴーグル「・・・はい?」

心理「だから、垣根のこと・・・なんか聞いてない?」

ゴーグル「垣根さんっすか?」

心理「最近・・・なんか妙に付き合い悪くない?」

82 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:09:01.49 ID:pEZi4Eac0
ゴーグル「そういえば・・・飲みに誘っても忙しいって」

心理「・・・彼女でも出来たのかしら」

ゴーグル「気になりますか?」

心理「気になるわよ」

ゴーグル「・・・尾行、してみますか?」

心理「あら・・・面白そうじゃない」

ゴーグル「やってみますか」

心理「いいわよ」

心理定規は垣根帝督を気にしていた

それは同僚としてではない

異性として、だ


ゴーグル「垣根さん、今日飲みに行きませんか?」

垣根「・・・忙しいんでな」

83 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:09:39.27 ID:pEZi4Eac0
ゴーグル「最近忙しいみたいっすね」

垣根「うるせぇな、こっちにも用事があるんだ」

ゴーグル「じゃあまたの機会に」

垣根「あぁ」

垣根はその日もすぐさま仕事を終え、すぐさま隠れ家を後にした


心理「・・・またね」

ゴーグル「さて・・・追いますか」

心理「えぇ」

垣根も一応は暗部に所属している人間だ

下手な尾行には気づかれてしまうだろう

ゴーグル「・・・となると、尾行じゃなければいいんすね」

心理「偶然同じ場所に、偶然同じ時間に訪れたってことにしときましょう」

心理定規がクスクスと笑う

84 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:10:24.72 ID:pEZi4Eac0
ゴーグル「さて・・・」

二人が垣根を追いかける


ゴーグル「・・・なんかホント、普通の世界も似合いますよね」

心理「・・・そうね」

ゴーグル「・・・あ、なんかキョロキョロしてますね」

心理「・・・まるでホントにまずいとこに行くみたいじゃない」

ゴーグル「・・・!走り出しましたよ!」

心理「落ち着いて・・・あの道は一本道なのよ」

ゴーグル「先回りしますか」

心理「えぇ」

二人が別のルートを使って垣根の先に回る

ゴーグル「なんか・・・こんな尾行なんて初めてっす」

心理「尾行は下部組織に任せればいいことだからね」

85 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:11:11.07 ID:pEZi4Eac0
ゴーグル「・・・しかしなかなか楽しいもんっすね」

心理「・・・そうね、こんなにドキドキする経験はないわ」

ゴーグル「・・・」

ゴーグル男が心理定規を見つめる

さっきまでは垣根を見つめていたから気づかなかった

だが、尾行というのは出来る限り体を隠さなければならない

もちろん、二人だって同じ場所に身を潜めている

ゴーグル(ち、近い・・・)

心理(・・・一体何をしているのかしら、垣根は)

ゴーグル(真剣な表情の心理定規さんも素敵っすね・・・)

心理(・・・もしかしてホントに女なのかしら)

そんな、全く違うことを考えながら二人は走っていた

86 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:11:42.58 ID:pEZi4Eac0
ゴーグル「・・・あ、いたいた」

心理「・・・あら?なんかこっちに近づいて・・・」


垣根「よぉ」

心理「!」

垣根「ダメだなぁお前ら・・・」

ゴーグル「き、気づいてたんすか!?」

垣根「尾行の一番危険なことは見つかることじゃねぇ」

心理「・・・追いかけているはずが、追い詰められることね」

ゴーグル「じゃあ・・・わざと一本道に入ったんすか」

垣根「お前らとは気づかなかったがな」

ゴーグル「でもよく・・・」

垣根「俺は尾行するのは慣れてないがな・・・されるのは慣れてるんだ」

ゴーグル「・・・あの」

87 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:12:23.24 ID:pEZi4Eac0

垣根「何をしてたかって?俺のプライベートに突っ込むな」

心理「・・・気になるのよ、コソコソされていたら」

垣根「・・・うるせぇな」

垣根がポケットから何かを取り出す

心理「何よそれ」

垣根「・・・ちょっとした書類だ」

心理「書類って・・・ただのメモ帳じゃない」

垣根「あぁそうよ」

ニヤニヤと垣根が笑う

ゴーグル「なんなんすか?」

垣根「・・・新しい仕事、お前らにも協力してもらわなきゃいけないし・・・話しとくか」

心理「あら、厄介な敵なの?」

88 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:12:57.68 ID:pEZi4Eac0
垣根「力はない、数がある」

心理「・・・スキルアウトね」

垣根「まぁそうなんだけどさ・・・そのスキルアウトが一部の無能力者に武器を調達させてるらしいんだ」

心理「・・・誇りもないのね」

垣根「スキルアウトが武器を調達・・・それをポストスキルアウト共が手伝っている」

心理「・・・あなたはそれで、何をしていたの?」

垣根「スキルアウトの隠れ家を視察してた」

心理「・・・視察?でももう二週間近くずっと・・・」

垣根「ヤツら、一々隠れ家を変えていたんだよ」

ゴーグル「・・・スキルアウトにそこまで資金はないはずっす」

垣根「そうだな・・・だが武器や隠れ家、そんなものを調達出来るほどのスキルアウトがいたら?」

心理「・・・それは統括理事会も黙ってないはずよ」

垣根「だろ?だがそれが実在するんだよ」

89 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:13:44.23 ID:pEZi4Eac0
ゴーグル「・・・スキルアウトにしては大きな勢力なんすか」

垣根「まぁそういう訳だから、下調べが必要だったんだよ」

心理「・・・どうして私達にも言わなかったの?」

垣根「分からないか?下調べには金が出ない、それにスクール全員を使用してどうする」

ゴーグル「そんなもの・・・下部組織にさせればよかったのでは・・・」

垣根「・・・俺はぼんくら共の目なんざ信用出来ないんだよ」

心理「・・・なるほど」

ゴーグル「・・・それで?何か分かりましたか?」

垣根「・・・ヤツらは隠れ家を転々としている、資金がかなりある、そして・・・」

心理「あら・・・まだ何か?」

垣根「いや・・・これは別にいいか」

垣根が首を鳴らす

90 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:14:20.60 ID:pEZi4Eac0
垣根「そろそろ帰るぞ、明日には仕事の正式な依頼が来るはずだ」

ゴーグル「分かりました」

心理「はぁ・・・楽しい尾行だと思ってたのに」

垣根「ゴーグル馬鹿と二人きりの尾行か、うらやましいな」

心理「あら、ヤキモチ?」

垣根「黙ってろ、俺はムカついてんだ」

心理「尾行なんてされたから?」

垣根「当たり前だ」

垣根が二人を睨みつける

心理「・・・帰って作戦でも立ててみる?」

垣根「立てられるならな」

ゴーグル「念には念を、っすよ」


91 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:15:32.81 ID:pEZi4Eac0
スキルアウト

無能力者の武装集団

大抵、統率もなくただ暴れるだけの集団だ

だが稀に、カリスマ性を持った人間が統率している場合がある

そのようなスキルアウトは、下手な能力者よりも高い戦闘力を持ってしまう

力では勝てなくても、数で圧してしまえばいいのだから

だがスキルアウトにも弱点はある

資金がないことが最も大きな理由だろう

無能力者というのは、あまり奨学金が出ない

そのため学園都市から出る奨学金で武装するのは難しい

では金を盗むのか

そう言われると、答えに詰まる集団がほとんどだ

92 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:16:17.72 ID:pEZi4Eac0
何しろATMは上手くやらなければ金にインクが撒き散らされて使い物にならなくなる

かといって人間から直接奪える額などたかがしれている

クレジットカードで武器は買えないし、携帯電話などでは以っての外だ

そのため、ほとんどのスキルアウトはどうにか裏ルートから手に入れた武器を使いまわすらしい

もちろん、武器だって年々劣化していくはずだ

戦闘力が段々と落ちていき、やがては自然消滅していく

スキルアウトなんてそんなもの

のはずなのだが


垣根「知ってるか?なんか最近、駒場とかいうヤツのとこが頭角を現してるんだってよ」

心理「・・・そこが今回の標的なの?」

垣根「違う、ただそういうスキルアウトもいるってことだ」

ゴーグル「・・・それで?相手の数は」

93 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:16:56.55 ID:pEZi4Eac0
垣根「200だ」

心理「200?スキルアウトがそんなに数を集めてるの?」

垣根「問題はな・・・そのメンバー全員が武装してるってことだ」

心理「・・・拳銃を持たれてると面倒ね」

垣根「はぁ・・・で、そいつらが統括理事会へのクーデターを企ててるんだとよ」

ゴーグル「まーた統括理事会のお守りっすか・・・」

垣根「面倒だよな、自分の身くらい自分で守れってのなー」

心理「・・・まぁあなたがいれば簡単よ」

垣根「残念、二カ所に別れてるんだよ」

心理「・・・ならあなたは一人ね」

ゴーグル「お、俺と心理定規さんっすか?」

心理「いいんじゃない・・・?私達はどこに?」

94 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:17:48.36 ID:pEZi4Eac0
垣根「あぁ・・・この学区だ」

ゴーグル「この学区?初めて聞きましたよ・・・そんなスキルアウトがいるなんて」

垣根「ヤツらだって馬鹿ばっかりじゃねぇんだ、隠蔽だってするだろう」

ゴーグル「・・・なるほど、面倒ですね」

心理「・・・でもスキルアウトにそんなことが出来るのね」

ゴーグル「・・・統括理事会からしたらかなりの恐怖でしょうね」

垣根「資金はどこから得てるか・・・その方法がもし誰にでも可能なら」

心理「全てのスキルアウトがこぞって武装を開始・・・さらには統括理事会、能力者への鬱憤晴らしをするでしょうね」

ゴーグル「治安云々じゃなくなる、残るのは少しの能力者だけ・・・」

心理「それはそれで楽しそうじゃない?」

垣根「楽しくねぇ・・・学園都市で過ごせなくなるんだ」

心理「ここで過ごしたいわけではないのだけど」

95 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:18:35.65 ID:pEZi4Eac0
垣根「どっちにしろ、金は必要だ」

垣根が地図を取り出す

垣根「ここだよここ」

心理「・・・たしかにこの学区ね」

垣根「・・・頼むぜ二人とも」

ゴーグル「・・・気を引き締めないといけないっすね」

心理「・・・そうね、垣根の能力では負けないでしょうけど」

垣根「・・・お前らは細心の注意を払え、作戦は任せる」

心理「えぇ・・・分かったわ」

ゴーグル「死なないように頑張りますよ」

垣根「武装しただけのスキルアウトに殺されるようなタマならここにはいねぇよ」

垣根が小さく笑ってから隠れ家のドアを開ける

96 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:19:09.53 ID:pEZi4Eac0
垣根「・・・俺は先に行ってくる」

心理「あら・・・同時進行じゃなくてもいいの?」

垣根「制限時間は今夜いっぱい・・・面倒だが、ヤツらは明日にはクーデターを起こすらしいんでな」

ゴーグル「じゃ、御武運を」

垣根「グッドラック」

手を振ってから垣根は立ち去った

残されたのは二人

心理「・・・困ったわね・・・垣根がいれば200人くらい簡単に殺せるのに」

ゴーグル「はぁ・・・行きませんか?早く終わらせたいです」

心理「えぇ・・・行きましょうか」

心理定規が拳銃を握る

ゴーグル「・・・必要なんすか?」


97 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:19:54.35 ID:pEZi4Eac0
心理「私の能力は人を殺すことには向かないから」

ゴーグル「・・・死なないでください」

心理「あなたもね」

二人も隠れ家を出発する

心理「・・・なんだか」

ゴーグル「はい?なんですか?」

心理「・・・少しイヤな予感がするわね」

ゴーグル「?」


心理「・・・へぇ・・・立派な建物に住んでるのね」

ゴーグル「・・・スキルアウトにはもったいないっすよね」

心理「・・・そうね」

今頃垣根は何をしているのか

そんなことを心理定規は考えていた

98 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:20:26.65 ID:pEZi4Eac0
心理「・・・行くわよ」

ゴーグル「了解」

作戦を開始したのは午後10時43分

なぜかその時間だけは覚えていた

ゴーグル「・・・なかなかしぶとい相手っすね」

心理「・・・私の能力とあなたの攻撃力があれば大丈夫・・・だと思ったんだけど」

ゴーグル「まさか・・・ここまで統率が取れているなんて」

二人が担当したのは69人がいる建物のほうだった

現在、殲滅が完了したのはわずかに14人

信じられなかった

ここまで仕事が遅くなるなんて思わなかった

ゴーグル「・・・能力、使えてますか?」

99 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:20:53.07 ID:pEZi4Eac0
心理「私の能力は何人にも同時に使えるものじゃないのよ・・・」

心理定規が敵を影から睨む

血眼になって二人を探しているようだ

ゴーグル「・・・二手に分かれたほうが早いかもしれませんね」

心理「こちらは拳銃・・・だけど」

ゴーグル「敵は拳銃を持っていますし、奪いながらやればいけるはずっす」

心理「あなたは大丈夫なの?」

ゴーグル「こいつは便利なんすよ」

頭につけたゴーグルを指差しながら、彼は走った

その走りも、早さが異常だった

心理「筋力底上げ・・・なんて面白いじゃない」

そんなことをつぶやいてから、心理定規も作戦に向かった


100 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:21:20.65 ID:pEZi4Eac0
フレンダ「・・・なんか・・・もっと心理定規に甘える話を聞かされると思ってた訳よ」

ゴーグル「・・・違いますよ・・・ここから先は心理定規さんに後から聞いた話も交えて話してみますよ」

フレンダ「・・・うん」

ゴーグル「なんか顔が段々と生き生きしてきてません?」

フレンダ「スクールはスクールでなかなか刺激的な仕事をしてた訳よ」

ゴーグル「・・・まぁこの後はただの俺の情けない話になりますね」

フレンダ「・・・聞きたい」

ゴーグル「なんかさらに生き生きしてませんか?」

フレンダ「・・・アンタの情けない話、聞かせて」

ゴーグル「はいはい・・・」


心理「・・・ちっ・・・ホント、面倒ね」

心理定規はスキルアウトの連中から逃げていた

101 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:21:47.70 ID:pEZi4Eac0
責めたのは自分からなので逃げていることに文句は言えない

だがいくらなんでも少女一人をスキルアウト18人が追いかける絵はひどいとしか言いようがなかった

心理「・・・」

「!な、なんだあいつはぁ!?」

「ん?どしたお前・・・」

「か、体が・・・」

「どうしたんだよ?」

「あいつ・・・あ、あいつは知らないヤツなんだよな!?」

「はぁ?」

「な、なんだか・・・知ってるヤツに感じるんだよ・・・」

「何言って・・・」


心理「・・・」

102 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:22:55.41 ID:pEZi4Eac0
パンパン、と乾いた音が鳴る

彼女の能力は心理定規

他人との感情的な距離を操れるのだ

スキルアウトの一人に能力を使用した

一人が立ち止まればたちまち隊列は崩れてしまう

統率の取れすぎた軍隊は、隊列を常に保たないと落ち着けないと言う

心理「ふーん・・・順調順調」

ゴーグル男が決して邪魔だったわけではない

だが二人が一緒にいれば全員を相手にしなければならないのだ

二手に別れればそれだけ敵は減る

心理(・・・面白いわね)

心理定規がクスクスと笑う

103 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:23:38.44 ID:pEZi4Eac0
「くそ・・・こっちはやられた!」

「ははは!面白いじゃねぇかよ!」

「おい落ち着け!あんま銃を振り回すな!」

心理「・・・」

心理(・・・敵は残り3人だけ)

もう少しでこちらの殲滅は終わる

心理(・・・さて、どうしましょうか・・・)

「いたいたぁ!」

心理「!?」

「お前はどこのスキルアウト・・・じゃねぇよな!能力使ってるみたいだもんなぁ!?」

スキルアウトの一人が拳銃を振り回してくる

心理「ちっ!」

もはや拳銃としては扱っていない

104 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:24:17.55 ID:pEZi4Eac0
心理「野蛮な男は嫌いよ!」

心理定規も拳銃で応戦しようとする

だが、それは男の振り回した拳銃に当たって弾き飛ばされてしまう

心理「しまっ・・・」

「ははは!よく見たら可愛い野郎じゃねぇかよ!」

心理(仕方ない・・・能力を・・・)

「あぁ!?なんかおかしな感じだねぇ、おーかーしーなー!感じだ!」

心理(・・・能力は効いてる)

「お前は俺の友達か!?はっは!傑作じゃねぇか、わざわざ裏切ったとはなぁ!」

心理(!こいつ狂っ・・・)

「死ねクソアマぁ!」

男が心理定規に向けて拳銃を撃つ

とは言ってもイカれた人間の銃撃だ

105 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:25:04.11 ID:pEZi4Eac0
まともに狙いなど定めていない

無駄撃ちというヤツだ

心理「・・・危ないわね」

「ははは!何も出来ないのか!?あぁ!?」

心理「言っておきなさい」

心理定規が扉の影に隠れる

心理(・・・ふん、あのバカは面倒ね・・・能力は効かない、拳銃も・・・落としたか)

一応代わりの拳銃は持っている

だがレディース用の拳銃なため、大した威力はない

心理(はぁ・・・どうしましょうか)

心理(・・・この拳銃だったら至近距離じゃなきゃ・・・)

「ざぁんねぇん!」

心理「!?」

106 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:25:43.24 ID:pEZi4Eac0
ガツン!という音と共に背中に衝撃が走った

心理「がはっ・・・」

撃たれた衝撃ではない

殴られたのだ

心理「ちっ・・・」

男の眉間に向けて弾き金を引く

がくん、とその頭がのけぞった

生死の確認は必要ない

するほどの余裕もなかった

背中に凄まじい痛みが走っていた

男が握っていたのは鉄パイプだ

それで思い切り殴られたらしい

107 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:26:50.61 ID:pEZi4Eac0
心理「最低・・・ね・・・」

痛みで意識が朦朧としてしまう

心理「・・・垣根は上手くしてるのかしら・・・」

気になったのは、ゴーグル男ではなかった


ゴーグル「いてて・・・なんでこうも弱いヤツに限って抵抗するんすかね」

ゴーグル男は手をフラフラと振り回していた

ちなみにすでに殲滅は終了させていた

周りには物言わなくなったスキルアウトの少年達が転がっていた

ゴーグル「心理定規さんは上手くやってますかね・・・」

心理「あら・・・終わらせみたいね」

ゴーグル「・・・?どうかしたんすか?」

心理「・・・ちょっとね」

ゴーグル「・・・いえ、ですが・・・」

108 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:27:42.32 ID:pEZi4Eac0
心理「・・・いいのよ、帰りましょう」

心理定規がくるりと向きを変える

ゴーグル「・・・ですが」

心理「いいから・・・帰りましょう」

ゴーグル「・・・はい」

心理定規の後をゴーグル男が追いかける

なぜか彼女は少し顔をしかめていた


ゴーグル「ってことです」

フレンダ「は?何それ?」

ゴーグル「いや・・・つまり垣根さんがそのあと傷薬を持って心理定規さんを手当てしたんですよ」

フレンダ「・・・ア、アンタ・・・心理定規を諦めたの?」

ゴーグル「・・・そりゃ諦めますよ・・・フラれた瞬間を見てたでしょ?」

109 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:28:14.68 ID:pEZi4Eac0
フレンダ「・・・でも」

ゴーグル「はぁ・・・怪我をわざわざ治されて、優しくされて・・・勝ち目なんてないっすよ」

フレンダ「かわいそう」

ゴーグル「失恋が辛いというよりも、失ったあとの周りからの同情が辛いんすよ」

ゴーグル男がため息をつく

フレンダ「・・・ねぇ、今は・・・私と心理定規、どっちが好きな訳よ」

ゴーグル「はい?なんでそんなこと聞くんすか」

フレンダ「き、気になったから!そりゃ友達としてだからね!」

ゴーグル「それなら・・・フレンダさん・・・でしょうかね」

フレンダ「!ホ、ホント!?それホント!?」

ゴーグル「ホントですよ」

フレンダ「・・・な、なんで?」

110 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:28:47.59 ID:pEZi4Eac0
ゴーグル「・・・心理定規さんはたしかに素敵ですけど近づけませんでしたから」

フレンダ「・・・私には近づけてる?」

ゴーグル「かなり身近・・・っていうか朝は抱き着かれてましたからね」

フレンダ「そ、それは仕方ないの!」

ゴーグル「でもなんか狙ってやってるみたいじゃないっすか」

フレンダ「な、何が悲しくてアンタに・・・」

ゴーグル「まぁ・・・なんかあったりとか」

フレンダ「何があった訳よ・・・」

ゴーグル「劣情?」

フレンダ「これからぶん殴る訳よ」

ゴーグル「・・・あの、マジで振りかぶらないでください」

フレンダ「・・・まぁ私を一番大切だって言ってくれたから許してあげる」

111 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:32:30.64 ID:pEZi4Eac0
ゴーグル「誰も一番大切とは言ってないっすよ・・・」

フレンダ「そんな風に言わなくていい訳よ!っていうか否定しないで!」

ゴーグル「・・・否定したくなりますよ・・・そりゃ」

フレンダ「あぁもう!なんなの!」

ゴーグル「やめて!背中つねらないで!」

フレンダ「最低!!頭からトマトジュースが湧き出て死ね!!」

ゴーグル「なんすかそりゃ・・・いやぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

フレンダ「このクソバカァ!!!タバコの火が頭に燃え移って死ねぇ!!」

ゴーグル「あぁ背中が痛い痛いから!!!」

ゴーグル男が悲鳴を上げる

フレンダとの話の結末は、いつもこうだった


ゴーグル「不幸ってやつっすね・・・」

フレンダ「何よぉ!!」

112 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:41:24.31 ID:pEZi4Eac0

垣根「・・・もういくつ寝ると・・・お正月・・・」

心理「今はお正月の真っ只中よ・・・」

上条「・・・そろそろ11時か・・・」

美琴「そうね・・・空港に向かわないと」

垣根「なぁなぁ、俺はここで待ってちゃダメ?」

美琴「それでもいいんだけどさ・・・」

上条「でも美鈴さんや旅掛さんとしても出迎えはたくさんのほうが・・・」

美琴「そうそう・・・」

心理「・・・私は行くわよ・・・」

垣根「えー・・・なんで・・・」

心理「美琴のお母さん達なのよ?面白い人たちじゃない」

垣根「・・・そうだなぁ・・・」


113 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 11:48:18.73 ID:pEZi4Eac0
上条「悪いな・・・」

垣根「よーし!!おっぱいのためだ!!おっぱいおっぱい!!!」

美琴「な、なんか垣根がテンションを上げ始めた・・・」

心理「じゃ、行きましょうか・・・」

心理定規が立ち上がる

心理「バスはもうすぐよ・・・急ぎましょう」

上条「おう!」

四人がバス停へと向かった


バスの揺れというのは、眠気を誘う

そんなわけで、心理定規と垣根はおねむなのだ

垣根「羊が飛んでるぜ・・・」

心理「綺麗だわ・・・空・・・」

垣根「・・・それは死亡フラグだ・・・」

上条(大丈夫かこの二人?)


114 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 12:00:27.53 ID:pEZi4Eac0
垣根「おっぱいっていい響きだな」

心理「・・・そうね」

上条「あの・・・寝てもいいだろ?空港までは30分あるし」

心理「そうね・・・」

心理定規が座席に体を預ける

垣根「じゃ・・・いい夢・・・」


「えー、みなさま!!右手に見えますのが学び舎の園でございます!!」

垣根「・・・あぁ?」

「学び舎の園には入ることは出来ませんが、あそこにはさまざまな有力校が・・・」

心理「・・・バスガイドなんてめずらしいわね」

垣根「そうだな」

上条「・・・そういえば、美琴って最近は寮に帰ってるのか?」


115 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 12:10:44.58 ID:pEZi4Eac0
美琴「ううん、最近は・・・」

垣根「はぁ?ちゃんと帰れよ」

心理「そうよ、寮の決まりは守りなさいな」

美琴「だ、だって・・・」

垣根「どうせ夜中に上条とバンバンやりたいんだろ・・・」

美琴「そ、それだけじゃないわよ!!」

上条「まぁ・・・でも寮には帰らないと・・・」

垣根「あー、寮で思い出した・・・」

上条「?なんだよ」

垣根「三学期始まったら、てめぇの学校に体験入学するからな」

上条「はぁ!?」

心理「安心しなさい、ただのお遊びだから」

上条「待ってくれよ!!おかしいだろそれ!!」

116 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 12:17:09.94 ID:pEZi4Eac0
心理「・・・落ち着いて・・・ていうか大声出さないで・・・」

美琴「で、でも・・・垣根がまたなんで?」

垣根「ヒマだからな・・・」

上条「そんな理由で俺の平和をぶち壊すのか!!信じられない!!!」

垣根「うるせぇバスガイドがなんかてめぇをうざったそうな顔で凝視してるぞ」

上条「悪かったな!」

垣根「・・・俺もこれから学生だぜ・・・おやすみ・・・」

美琴「・・・はぁ、垣根は勝手ね・・・」

心理「それが彼の魅力よ・・・やりたいことはやり通す」

上条「そんなもんかな・・・」

心理「じゃ、私も仮眠を取るから」

上条「おやすみなさい」

心理「寝顔は見てもいいけど、写真をばら撒くのはやめてね」

美琴「何よそれ・・・」


117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/10/09(日) 12:18:58.97 ID:sCmEp/QAO
心理タソの寝顔の写真なら買いますよ
118 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 12:34:14.05 ID:pEZi4Eac0
>>117 垣根がそっちに向かった


心理「・・・」zzz

垣根「・・・そげぶ・・・」

上条「スヤスヤ寝てるな・・・」

美琴「なんかイタズラしたくなっちゃうわよね」

上条「イタズラ?」

美琴「こっそり写真撮りましょうよ」

美琴がおなじみの、カエル携帯を取り出す

上条「おいおい・・・」

美琴「ふふん・・・スクープスクープ♪」

美琴が携帯を構えた

そのとき

ガシリ、と心理定規の腕が美琴の腕を掴んだ


119 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 12:39:13.30 ID:pEZi4Eac0
美琴「ひっ・・・!?」

心理「写真はダメって・・・言わなかった?」

美琴「ご、ごめんなさいごめんなさい!!!」

心理「・・・今度はダメよ・・・」

それだけ言って、心理定規は再び目を閉じる

美琴「当麻ぁ!」ウルウル

上条「よしよし・・・心理さんは怖いでちゅね・・・」

心理「何か言ったかしら?」

上条「あぁいやいや!!!」

心理「・・・はぁ、こんな状況で眠れる垣根がうらやましいわ・・・」

心理定規が薄目を開けて垣根を見る

垣根「・・・シャンパーニュの阿波踊り・・・」

心理「何を言ってるのよ・・・」

美琴(・・・阿波じゃない・・・)

120 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 12:42:42.96 ID:pEZi4Eac0
上条「はぁ・・・あと15分か」

心理「・・・そんな時間だけじゃ仮眠も取れないわね」

美琴「・・・心理定規、一つ聞いていい?」

心理「あら、何かしら」

美琴「心理定規って、天然なの?」

心理「どうして?」

美琴「だって靴下が裏返し」

心理「・・・」

心理定規が足元を見る

たしかに、ソックスが裏返しになっている

心理「・・・こ、これは・・・そうよ、ファッション・・・とか」

美琴「誤魔化せないわよ」

心理「・・・表も裏も同じデザイン・・・」

上条「心理さん、履き直してくれよ・・・」

121 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 12:45:51.49 ID:pEZi4Eac0
心理「恥ずかしいわね・・・」

心理定規がソックスを履き直す

美琴「大丈夫よ、誰だってあることだし」

上条「そうそう・・・でも心理さんってたしかに天然っぽいよな」

心理「そうかしら」

美琴「うん、だってたまに常識ないし」

心理「あなたには言われたくないわよ・・・」

美琴「・・・風邪ひいたときの心理定規は面白かったわね」

上条「あぁ、あったあった」

心理「・・・あれは頭がやられてたのよ・・・」

美琴「言い訳なんて出来ないわよ!」

心理「しーっ・・・大声は遠慮して」

心理定規が垣根を指差す

122 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 12:53:54.10 ID:pEZi4Eac0
垣根「・・・御坂のちっぱい・・・」

美琴「・・・ねぇ、殴っていい?」

心理「我慢して、寝言だから」

垣根「上条のヒモ・・・」

上条「・・・なぁ、起きてないよな?」

垣根「心理定規は・・・あれだ、うん・・・」

心理「な、何よ・・・」

垣根「・・・怖い」

心理「・・・」


心理「・・・ちょっとビンタしていいかしら?」

上条「落ち着いて」

美琴「そうよ、大人になりなさい」

123 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 13:03:42.87 ID:pEZi4Eac0
垣根「ん・・・おはよう」

心理「おはよう、そしてさようなら」

垣根「なに?なんか怒ってる?」

上条「垣根・・・お前は寝言で人を怒らせる能力者だ」

美琴「そうね・・・」

垣根「なに?怒ってんの?」

心理「怖いんでしょ?え?」

垣根「グレた」

上条「・・・ん、着いたぞ・・・」

上条が窓の外を見つめる

見覚えのある空港があった

上条(・・・そういえば、ここからイギリスに行ったり・・・振り回されまくった人生だったな・・・)

124 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 13:20:40.86 ID:pEZi4Eac0
美琴「?どうしたのよ」

上条「いろいろあった人生だなってさ・・・」

垣根「おいおい・・・そりゃ死ぬ前みたいじゃないか」

心理「過去を振り返るのは、残されてる人生よりも過ごした人生のほうが長くなった証拠なんですって」

上条「なに!?じゃあ俺はもう人生を半分以上終えてるの!?」

美琴「そんなことないわよ!!」

垣根「あーあー、骨は拾ってやる」

上条「イヤだから!!」

心理「上条君、死ぬ前に子供は作りなさいな」

上条「待って!?おかしいよね!?」

バスから降りた四人は、そんな話をしながら空港のロビーへ向かう

垣根「・・・遺伝子は大事だぜ」

上条「いきなりそれか!?」


125 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 13:31:17.92 ID:pEZi4Eac0
垣根「お、たしか・・・この便だったよな?」

心理「えっと・・・もうすぐ着くわね」

上条「そうだな・・・楽しみだ」

美琴「・・・はぁ、なんか緊張しちゃう」

上条「はは・・・ちょっと久しぶりなだけじゃないか」

垣根「ま、緊張するのは分かるな」

上条「だよな・・・」

四人が笑いあったとき、アナウンスが流れた

「○○便の到着は大気の不安定により、予定よりも1時間ほど遅れることになっております」

四人「・・・」


上条「・・・1時間、何しましょうか」

美琴「・・・不幸ね」



126 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/09(日) 13:32:37.37 ID:pEZi4Eac0
さて、これからバイトなのでここまで


美鈴と旅掛が大好きだ

あの夫婦はもうおかしいくらい好きだ


では行ってきます


127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 13:45:05.10 ID:2St12V//0
面白いねぇ!続き気になるぜ!
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/10/09(日) 17:56:22.56 ID:/XAvpI6O0
レッドブルのF1マシーンカッコいいよね
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 18:02:38.00 ID:C9DxERI00
かなり今更なんだが
エツァリって今元の顔なの?
まだ海原だったらショチトルと一緒にいるところを絹旗にみられたら・・・
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/10/10(月) 09:58:05.65 ID:xWzvl/Ev0
元に戻ってるみたいな描写があったようななかったような
このシリーズだけで情報量多すぎて細かいとこまで覚えてられねぇ
エツァリだしな
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 15:01:23.47 ID:Wz40KSNM0
うん、たぶんガチエツァリだと思うよ。。
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 15:02:32.44 ID:Wz40KSNM0
うん、たぶんガチエツァリだと思うよ。。
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/10/10(月) 16:23:02.70 ID:6qWBDKP6o
>>131-132
大事なことなので(ry

海原顔じゃなくて元顔だよ
134 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 16:53:58.40 ID:hDeRyTG00
エツァリ、実は美琴に化けてます

ウソです

素顔に戻ってますよ


では続き

美琴「・・・1時間なんて簡単につぶせないわよね・・・」

上条「全く・・・垣根と心理さんは寝たらどうだ?」

心理「不特定多数に寝顔を見られたくはないわよ」

垣根「だよな・・・」

上条「でもさ・・・寝ないときついだろ?」

垣根「おっぱいを拝めば元気が出ます」

美琴「でもアンタって声フェチでしょ?」

垣根「声も好きなんだ」

心理「・・・なんなのそれは」

垣根「はぁ・・・しかし眠すぎる」

美琴「そんなに夜遅くまで歌ってたの?」

垣根「カラオケは時間を忘れるんだよな」

135 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 16:54:36.83 ID:hDeRyTG00
上条「まぁ分かるけどさ・・・」

美琴「・・・心理定規は垣根のストッパー役なのに」

上条「・・・そうそう」

心理「私だってはしゃぐときははしゃぐわよ」

垣根「実際昨日は熱唱してたしな」

心理「あら、悪かったかしら?」

垣根「いんや、可愛かったぜ」

心理「うれしいこと言ってくれるじゃない」

上条「はぁ・・・二人は仲良しだな」

心理「あなたたちも仲良しじゃない」

美琴「・・・垣根達はなんか夫婦みたいよね」

垣根「お前達は夫婦ってよりはカップルだからな」

136 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 16:55:17.91 ID:hDeRyTG00
上条「そっちのほうが似合ってるからさ」

垣根「まぁ・・・お前達はうらやましいけどな」

美琴「何度こんな話したかしらね」

垣根「そうだな」

心理「・・・ヒマね」

上条「適当になんか食べるか?」

美琴「そうね・・・空港って地味に美味しい料理店があるからね」

垣根「そうそう・・・スイーツもあるしな」

心理「はぁ・・・ヒマだから食べるっていうのはおばさんの考え方よ」

垣根「そうだけどさ、他にやることもないだろ?」

心理「・・・まぁいいわ、付き合ってあげる」

美琴「何食べたい?」

137 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 16:55:52.67 ID:hDeRyTG00
上条「うーん・・・昼飯だからラーメンとか」

垣根「まぁ、異議なし」

心理「いいわよ、あったまるし」

美琴「じゃあ行きましょう!」

空港の中にあるラーメン店に四人が入った



その頃、遥か空の上を飛んでる飛行機内では

美鈴「見て見てパパ!」

旅掛「どうした美鈴?」

美鈴「あんな下に雲が見える!」

旅掛「当たり前じゃないか!美鈴は可愛いなぁ!」

一組の夫婦が馬鹿みたいに騒いでいた

旅掛「美鈴、美琴に呼ばれるなんて初めてじゃないか?」

138 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 16:56:31.52 ID:hDeRyTG00
美鈴「うーん・・・そういえばそうかもね」

旅掛「嬉しくなるよな!」

美鈴「上条君にも会えるし・・・妹達にも会える!」

旅掛「ま、みんなに会うついでに買い物も出来るからな」

美鈴「学園都市の中はいろいろ面白い物が売ってるからね・・・」

旅掛「まぁ、フルに技術を使った電化製品なんかは買えないけどな」

美鈴「・・・たしか学園都市の中の技術を外に漏らさないためだっけ?」

旅掛「細かいことなんか考えないようにしようぜ」

美鈴「うん、せっかく久しぶりのデートだもんね!」

旅掛「ははは!そういや初めて二人で飛行機に乗ったのは修学旅行の時だったな!」

美鈴「えー・・・二人だったけどあれはクラスメイトもいたじゃない」

旅掛「・・・あの夜は楽しかったな・・・美鈴の部屋に忍び込んで・・・」

139 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 16:57:16.73 ID:hDeRyTG00
美鈴「あー、思い出した!パパったらあの時私の着替え覗いたんだよね!?」

旅掛「あ、あったあった・・・」

美鈴「あの時のパパは情けなかったな・・・誰でもいいから着替えを覗きたかった、なんて」

旅掛「いやいや、お前の着替えを見たかったんだ!」

美鈴「パパのエッチー!」

美鈴が肘で旅掛を小突く

旅掛「ははは!いやぁ、意外と覚えてるなぁ!」

美鈴「たしか修学旅行の三日目の遊園地では二人で勝手に行動したっけ?」

旅掛「したした、斎藤先生がなんかうるさかったな」

美鈴「そりゃ勝手に行動したんだから!」

ケラケラ、と美鈴が笑う

旅掛「・・・美鈴、あの観覧車で見た町並みは綺麗だったな・・・」

140 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 16:57:58.06 ID:hDeRyTG00

美鈴「あぁ・・・最高だったわね」

旅掛「あの時に俺が告白して・・・」

美鈴「えー、違うわよ!私が告白したんだって!」

旅掛「いんや!俺が告白した!」

美鈴「私!」

旅掛「・・・そういえば同時だった気もするな」

美鈴「二人で同時にだっけ?」

旅掛「・・・でもなんかこっ恥ずかしくてその時は付き合わなかったな」

美鈴「そうそう・・・なんでだろうね?」

旅掛「・・・多分気まずかったからじゃないか?」

美鈴「・・・幼なじみだったのが急に変わるのは・・・ね」

旅掛「・・・でも結局は付き合ったしな・・・」

141 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 16:59:11.61 ID:hDeRyTG00
美鈴「・・・初めてパパを家に呼んだときはドキドキしたな」

旅掛「・・・ファーストキスもちゃんと覚えてるな」

美鈴「・・・緊張したわよね」

旅掛「いやぁ!でもそれからはすんなり進んだな!」

美鈴「そうそう!」

旅掛「美鈴が美琴を妊娠してるって知った時は嬉しかったな」

美鈴「名前は楽器を入れようって言ったんだよね」

旅掛「綺麗な音色を奏でる琴!って選んだんだっけな」

美鈴「あと尊にも掛かってたわよね」

旅掛「男の子だとしても大丈夫な名前だしな!」

美鈴「そう?男の子にはきついんじゃないかな」

旅掛「いいじゃないか、なんならこれから・・・」

142 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 16:59:47.95 ID:hDeRyTG00
美鈴「もう!パパのエッチ!」

旅掛「ははは!そろそろ美琴も妹か弟が欲しいだろうからな!」

美鈴「そんなこと、美琴ちゃんは言わないわよ」

旅掛「美琴は謙虚だからな!」

美鈴「あ、でも私達に次の子供が出来るのと美琴ちゃんと上条君に子供が出来るのと、どっちが早いかしらね」

旅掛「ゆ、許さないからな!」

美鈴「でも上条君はああ見えて中々積極的だからなぁ・・・」

旅掛「まだダメだ!美琴はせめて・・・そう、18までは待ってほしいもんだ!」

美鈴「そんな要望なんて聞いてはもらえないわよ」

旅掛「よし!なら今日直接頼んでみるか!」

美鈴「ちょっと、やめなさいよ」

旅掛「ならば美鈴!先に俺達が子供を作るか!?」

143 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 17:00:48.71 ID:hDeRyTG00
美鈴「もー、パパったらそんな大声でそんなことを言わないでよ」

旅掛「よし!今日は楽しくなるぞ!」

美鈴「でも泊まるのは垣根君の家みたいなのよ?」

旅掛「!?そうなのか!?」

美鈴「うん、まぁ垣根君も面白い子だからいいんじゃない?」

旅掛「くーっ!まぁ部屋とベッドがあれば!」

美鈴「パパ、あんまり垣根君達の前でそんなこと言わないでよね?」

旅掛「・・・分かってるさ」

旅掛がため息をつく

まだ空港までは30分近く掛かるらしかった

旅掛「あぁ!早く美琴に会いたいな!!」

美鈴「うん!!」



144 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 17:02:01.42 ID:hDeRyTG00
美琴「えっと・・・私は味噌ラーメンで」

上条「俺は醤油ラーメン」

垣根「俺は豚骨醤油ね」

心理「塩ラーメンでお願い」

空港のラーメン店の中で四人はくつろいでいた

周りの客がチラチラと四人を見ている

それもそうだろう

四人はかなり有名な存在だ

正確にはそのうちの三人が、だが

超能力者の垣根と美琴

そして色々なところでフラグを建てたり不幸に巻き込まれたりすることで有名な上条

心理「はぁ・・・私は有名じゃなくてよかったわ」

145 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 17:02:49.28 ID:hDeRyTG00
美琴「なんで?」

心理「街で擦れ違う人に注目されるなんてイヤだもの」

上条「別に俺は有名じゃないんだけどな・・・」

垣根「いや、かなり有名だぜ」

美琴「・・・そう考えたら心理定規は身軽でいいわよね」

心理「どこに出かけても注目はされないもの」

上条「いや・・・心理さんなら他の意味で注目されそうじゃないか?」

心理「どういう意味よ?」

上条「・・・綺麗だからさ」

美琴「そうね・・・すれ違ったら振り返って見直されたりしない?」

心理「さぁ?私は振り返らないから分からないわよ」

垣根「御坂だって見た目は可愛いじゃねぇか」

146 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 17:03:28.64 ID:hDeRyTG00
美琴「見た目は・・・ね」

美琴が顔を引き攣らせる

垣根「中身はもう怖くてやってられねぇよ」

上条「そんなことないって・・・そりゃ普段はちょっとツンツンしてるけどさ」

美琴「そうよそうよ!ずっとツンツンしてるわけじゃないんだから!」

垣根「ふーん」

テーブルに備え付けられている漬け物を食べながら垣根が頷く

心理「・・・私ももらっていいかしら」

垣根「はいはい」

心理「これって醤油を付けて食べると美味しいわよね」

垣根「七味唐辛子付けるに限るだろ」

心理「そう?」

147 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 17:04:39.66 ID:hDeRyTG00
美琴「・・・なんか心理定規がそういう庶民的な話をしてるのが不思議よね」

上条「もしかしてさ、心理さんって良いとこの娘さんだったりする?」

心理「普通の血筋よ、大体家族なんてないから」

心理定規がため息をつく

心理「大体ね、私よりも美琴のほうがお嬢様じゃないかしら」

上条「でもさ・・・美琴はお嬢様って感じがしないだろ?いい意味でさ」

心理「・・・私は普通に振る舞ってるつもりなんだけど」

美琴「まぁまぁ・・・女らしいって意味で褒めてるのよ」

心理「あら、そうなの?」

垣根「常にフェロモンを振り撒くなんて馬鹿がやることだけどな」

心理「何よ、私はあなた以外にフェロモンを撒くつもりはないんだけど」

垣根「お前はいっつも誰かにちょっかい出すじゃんか」

148 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 17:05:45.22 ID:hDeRyTG00
美琴「それがまた魔性の女って感じなのよね」

上条「・・・心理さんのいたずらはマジにしちまう時があるからな」

心理「演技派かしら、私?」

垣根「そういうことを言ってんじゃ・・・っと、来た来た」

四人のもとにラーメンが運ばれて来る

心理「・・・じゃあ、いただきます」

上条「いただきます・・・」

垣根「美味しいな」

美琴「ん、チャーシューも美味しい」

垣根「・・・スープがこれまたいいな」

上条「はぁ・・・体が温まるな」

美琴「・・・ラーメンってなんだか懐かしい感じがするわよね」

149 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 17:06:24.60 ID:hDeRyTG00
上条「懐かしい・・・か、分かるよ」

心理「・・・屋台でラーメンを食べるのが好きだったわね」

垣根「昔はよく行ったな」

美琴「ゴーグルも混ぜて?」

垣根「あぁそうそう、あいつはいっつもチャーシュー麺だったな」

心理「しかもチャーシューだけ先に全部食べるのよね」

美琴「残すんじゃなくて?変わってるわね」

垣根「あいつはどっか人とズレて・・・っと、今はそんな話じゃねぇな」

上条「なぁ・・・垣根」

垣根「なんだよ」

上条「美鈴さんと旅掛さん・・・よろしくな」

垣根「あぁ・・・まぁ飲ませないようにするさ」

150 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 17:07:01.78 ID:hDeRyTG00
垣根が苦笑する

心理「・・・はぁ、なんだか緊張しちゃうわ」

垣根「あの二人が家に来るってのは信じられないよな」

心理「・・・正直、ただの赤の他人なのにね」

美琴「ひどいこと言わないでよ・・・一応二人にとっても知り合いでしょ?」

上条「そうそう・・・まぁ頼んだ立場で言えるもんじゃないけどな」

垣根「・・・てかさ、一番何がイヤかって絶対あの二人惚気るだろ」

上条「そこはほら、親子似た者同士」

垣根「それが困るんだよ!こっちとしては別にあの夫婦の馴れ初めとか興味ないし!」

美琴「じゃあなんで泊めてくれるのよ?」

垣根「そりゃ・・・あれだ」

心理「私達だって親の温もりってものを感じたいのよ」

上条「あ・・・」

151 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 17:07:37.89 ID:hDeRyTG00
心理「例えそれが本当の親じゃなくても・・・あなたたちの親なら、きっと素敵な人だから」

心理定規がチャーシューを頬張る

心理「あら、美味しいじゃない」

垣根「お口の中でとろけます、ってやつだよな」

心理「そうね」

美琴「・・・二人は親の顔とか覚えてないの?」

垣根「覚えてない、ってよりは忘れた、が正しいかな」

心理「覚えていたい過去ではないもの」

上条「でも・・・やっぱり恋しくなったりしないか?」

垣根「まともな親だったらな、でも俺達は愛された覚えもない」

心理「・・・必要ないわよ、冷たい親なんて」

美琴「・・・あのさ、お父さんとお母さんに甘えたかったら・・・甘えていいからね?」

152 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 17:08:56.74 ID:hDeRyTG00
垣根「はいはい、分かってるさ」

心理「でもやっぱり遠慮しちゃうわよ」

美琴「・・・でも、アンタ達にも知っていてもらいたいのよ」

心理「何を?」

美琴「親の温もりを・・・いつか二人も親になるはずだから」

垣根「俺達は親になったら、絶対子供を愛するって決めてんだぜ」

上条「いいじゃないか、しっかりした考えがあるなんて」

心理「私達の知らないことだからこそ、子供には知っていてほしいのよ」

美琴「私も・・・当麻との子供ならかなり溺愛するかも」

上条「俺だって毎日美琴と三人で風呂入るさ!」

美琴「お、お風呂・・・」

垣根「顔を赤くするな、ムカつくから」

153 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 17:11:14.68 ID:hDeRyTG00
心理「・・・子供の前で始めたりしないようにね」

上条「それくらいの分別はさすがにあるから・・・」

垣根「さて・・・食い終わったし、出ようか」

美琴「到着まで・・・あと15分ね」

垣根「そろそろロビーに戻るか」

上条「そうしときますか」

四人がラーメン店から出て、ロビーに戻る

便も予定通りに到着するようだった


美鈴「着陸の瞬間ってドキドキするよね!!」

旅掛「そうだな・・・でも俺は慣れてるから」

美鈴「パパのいけずー」

旅掛「はは!!でも美鈴と乗れたのは嬉しいぞ!」

美鈴「いやぁ、それほどでも!」


154 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 17:17:06.53 ID:hDeRyTG00
旅掛「お!着陸するぞ!」

美鈴「にゃっほい!!」

飛行機がゆっくりと滑走路に着陸する

長かった空の旅も、やっと終わりを迎えたのだ

美鈴「あー・・・長いようで短かった空の旅!」

旅掛「美鈴と乗れてよかったな・・・いっつもこんなだったら楽しいのに!」

美鈴「パパ、そんなこと言われてもどうしようもないよ」

旅掛「そこは冷たくツッコむの!?」

そんな若いカップルのようなやり取りをしながら、二人が空港のロビーへと向かう

外からの来客はあまりない

どちかといえば、物資の運搬やら中から外へと出かけた研究者達の帰宅が主だ

そのため、中の人間でない二人は少々不思議そうな目で見られる

旅掛「おー、大覇星祭以来だな」


155 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 17:25:10.44 ID:hDeRyTG00
美鈴「えっと・・・美琴ちゃんたちはどこかな?」

美鈴が辺りを見回す

しかし、美琴たちの姿は見えない

美鈴「ま、まさかお出迎えなし!?」

旅掛「どっかで買い物でもしてるんだろ」

美鈴「そうかな・・・」

旅掛「・・・ん?あれ、垣根君じゃないか」

美鈴「え、どこどこ?」

旅掛が指差す先には垣根がいた

ちょこん、と椅子に座っている


垣根(・・・みんながソフトクリームを食べると向こうに行って早5分)

垣根(・・・なんで俺はお留守番?っていうかもう飛行機着いてる時間だぞ・・・)


156 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 19:43:17.63 ID:hDeRyTG00
旅掛「おっす、垣根君じゃないか」

垣根「ん?あ、あぁ!!お久しぶりです・・・」

美鈴「やだなぁ、そんなよそよそしくしないでよー」

垣根「いや・・・久しぶりだから」

美鈴「あっはは!!まぁたしかに緊張するかもね!」

垣根(胸でけぇな・・・)

旅掛「それにしても、美琴たちは?君がいるなら来てない訳じゃないだろうけど」

垣根(・・・笑うたびにプルンプルン揺れてるよおい)

旅掛「おーい、垣根君」

垣根「ん?あぁ、今ソフトクリーム買いに行ってますよ」

美鈴「うっわ・・・親よりもソフトクリームのほうがいいわけか・・・」

垣根「どっちも乳が気になるんだな・・・」

美鈴「?なんか言った?」

垣根「いや、なんでも」


157 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 19:46:13.00 ID:hDeRyTG00
旅掛「・・・これで君もいなかったらホント涙目だったな」

垣根「それはそれで面白いけど」

旅掛「面白くないぞ」

垣根「・・・あ、帰ってきた」


美琴「当麻、なんで抹茶ソフトクリーム?」

上条「たまには大人な感じがいいんだよ」フフン

心理「抹茶で大人になれるのね」

上条「う・・・心理さんは普通のバニラだな」

心理「甘いものが好きだもの」

美琴「えー、チョコがいいわよ」

心理「チョコよりも素材の味を楽しめるバニラがいいわよ」

上条「いやいや、日本人ならお茶でしょう」


垣根(・・・何言ってんだあいつら)

158 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 19:48:22.15 ID:hDeRyTG00
旅掛「おーい、美琴!上条君!」

美琴「ん?なんだ、もう着いてたの」

美鈴「やっほー!久しぶりだね美琴ちゃん!」

美琴「・・・相変わらず元気そうね」

上条「どうも・・・」

旅掛「二人とも元気そうで安心したよ」

心理(私は?)

垣根(まずは親子の再会だろ)

心理(・・・ねぇねぇ、私は元気じゃダメなの?)

垣根(聞けよ)

美鈴「心理定規ちゃんだっけ?相変わらず色白ね」

心理「それは・・・褒めてるの?」

美鈴「女としてうらやましいわよ!!」

159 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 19:51:29.19 ID:hDeRyTG00
心理「あら・・・私としては胸のでかい美鈴さんのほうがうらやましいけど」

心理定規が美鈴の胸元を見つめる

もう服の上から分かるなんてレベルではない

吹寄やらオルソラやら、巨乳は何人か見てきた

しかし美鈴ほどの巨乳は他にはいないだろう

せいぜい、黄泉川が並ぶほどか

垣根「・・・それ、肩凝らないの?」

美鈴「凝るわよ・・・おかげで肩こりには慣れてるけど」

美琴「・・・」

美鈴「あ、なになに!?美琴ちゃんったら上条君のために大きくなりたい感じ!?」

美琴「ち、違うわよ!」

旅掛「美琴ぉ!!!中学生でそういうのは早いんじゃないかな!?」

垣根「現実を見ようぜ御坂父」

旅掛「なにぃ!?」

160 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 19:55:15.81 ID:hDeRyTG00
美琴「・・・とりあえず、垣根の家に向かいましょうよ」

垣根「そうそう、もう他のヤツらには連絡したし」

美鈴「おー、手際がいいね」

旅掛「テクパトル君は元気か?」

上条「元気ですよ」

美琴「就職も決まったのよ」

美鈴「へぇ・・・これは結婚一番乗りかな」

旅掛「まだ許さんからなぁ!!」

上条(・・・親バカすぎるだろ)

垣根「・・・結婚ねぇ」

心理「・・・就職したら、それは安心でしょうね」

美鈴「いやぁ、息子が一人増えちゃうね」

上条「もう結婚は決まってるのか・・・」

161 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 19:58:50.77 ID:hDeRyTG00
旅掛「じゃあ、行こうか」

垣根「言っとくけど、うるさくしたら追い出すからな」

美鈴「えー、私もぉ?」

垣根「巨乳は許す」

旅掛「てめぇ!!美鈴に色目使うとはいい度胸だ!!!」

垣根「巨乳はなぁ!!正義なんだよ!!」

旅掛「何ぃ!?」

垣根「あぁ!?」

美鈴「ねぇねぇ、上条君はなんで抹茶なの?」

上条「あ、それを聞くんですか」

美琴「美味しい?」

上条「あぁ、美味しいぞ」

心理「バニラがいいの」

162 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 20:03:22.39 ID:hDeRyTG00
旅掛「さーて、バスバス・・・」

上条「またバスか・・・」

美琴「いいじゃない、安いんだから」

上条「おぉ!!美琴の口から安さを気にする一言が!!」

垣根「所帯じみたな」

美琴「な、なによ」

垣根「いや、まるで主婦だ」

旅掛「主婦ぅ!?」

美鈴「パパ、落ち着いて」

旅掛「上条君!!まさか同棲してるとか言わないよな!?」

上条「いまさら!?」

旅掛「やっぱりしてるんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!」

163 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 20:11:09.15 ID:hDeRyTG00
上条「はぁ・・・そんなに驚くことかな」

旅掛「当たり前だろ!?驚くよ俺は!?」

上条「あぁもう!!美鈴さんとアンタがしてるようなことは一通りしてますよ!!」

旅掛「な、なんてマニアックな!!」

上条「何してんだアンタらはぁ!?」

旅掛「よぉし!!教育しなおしてやる!!」

美琴「はぁ・・・ねぇお母さん」

美鈴「ん、なーに?」

美琴「・・・なんでこんな人と結婚したの?」

旅掛「こ、こんな人!?」

心理「あら、ダンディで素敵じゃない」

旅掛「だよなぁ!?」

心理「まぁ、ちょっと子供っぽいけどそこもいいと思うわ」

旅掛「君は分かってる!」

164 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 20:50:14.92 ID:hDeRyTG00
垣根「・・・ほら、バスが着いたぞ」

垣根が顎でバスを指す

美鈴「うーん!学園都市のバスって自動制御だっけ?」

垣根「そうそう、人間よりも安全なんだとよ」

美琴「たまに怖いけどね」

上条「急な事故に対応できるのか・・・とかな」

心理「出来るんじゃないの?じゃなきゃやらないわよ」

垣根「当たり前だろ、まぁ事故なんて起きないさ」

上条「俺は不幸なんだよ・・・」

垣根「知るか、ご愁傷様」

上条「殺すな!」

旅掛「でも外装は普通なんだよな」

心理「あら、見た目だけを磨くなんて愚の骨頂よ?」

旅掛「・・・難しい言葉だな」

165 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:01:07.85 ID:hDeRyTG00
垣根「・・・ほら、バスが着いたぞ」

垣根が顎でバスを指す

美鈴「うーん!学園都市のバスって自動制御だっけ?」

垣根「そうそう、人間よりも安全なんだとよ」

美琴「たまに怖いけどね」

上条「急な事故に対応できるのか・・・とかな」

心理「出来るんじゃないの?じゃなきゃやらないわよ」

垣根「当たり前だろ、まぁ事故なんて起きないさ」

上条「俺は不幸なんだよ・・・」

垣根「知るか、ご愁傷様」

上条「殺すな!」

旅掛「でも外装は普通なんだよな」

心理「あら、見た目だけを磨くなんて愚の骨頂よ?」

旅掛「・・・難しい言葉だな」

166 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:02:15.90 ID:hDeRyTG00
上条「・・・バスは運転手との会話とかが楽しいのにな」

美琴「修学旅行とかじゃヒマな時に話し込んだりするわね」

垣根「へぇ、そうなのか」

心理「楽しそうね」

旅掛「二人は修学旅行には行ってないのか」

垣根「色々とあって」

美鈴「ふーん」

心理「あら、深く追求してこないのね」

旅掛「そりゃな」

美鈴「別に深く聞くことでもないもん」

心理「・・・そうね」

旅掛(・・・学園都市には色々あるからな)

美鈴(インフルエンザか)

167 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:02:42.98 ID:hDeRyTG00
垣根「さーて・・・さっさと帰るか」

垣根が先頭になってバスに乗り込む

垣根「あ、俺美鈴さんの隣な」

美鈴「なになに?私が好きなの?」

垣根「巨乳、大好きっす」

美琴「垣根・・・心理定規が怒るわよ」

心理「じゃあ私は上条君の隣でいいわ」

上条「え!?ちょっと待って・・・」

心理「いいじゃない、美琴はお父さんの隣にいけば」

美琴「な、なんで・・・」

旅掛「カモーン美琴!久々の親子水入らずの時間だ!」

美琴「暑苦しい!」

168 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:03:10.77 ID:hDeRyTG00
心理「あら、うらやましい」

美琴「どこが!?」

上条「・・・心理さん、からかってるだろ」

美鈴「ねぇねぇ垣根君、垣根君は巨乳好きなの?」

垣根「そりゃもう、巨乳はいいもんだぜ」

心理「あなた声フェチじゃない」

垣根「胸が嫌いなヤツは男であっても漢じゃねぇ」

上条「なんだよそりゃ」

旅掛「美鈴!垣根君に触られないようにな!」

垣根「美鈴さーん」

垣根が美鈴の胸元に顔をうずめる

美鈴「おー、よしよし」

169 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:03:38.55 ID:hDeRyTG00
旅掛「てめぇぇぇぇぇ!」

心理「・・・垣根、辞めなさい」

垣根「えー、ムニムニして気持ちいいぜ?」

心理「・・・旅掛さんも怒ってるじゃない」

旅掛「そうだそうだ!心理定規ちゃんの胸に顔うずめるぞ!」

心理「それは間違ってるわ」

上条「はぁ・・・なんだよこのやり取り」

美琴「ため息が出るわ・・・」

上条「・・・美琴、今は我慢してくれないか?」

美琴「分かったわよ・・・」

旅掛「美琴!パパの隣に座って・・・」

美琴「あぁもう!パパとか言わないでよ!」

170 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:04:07.35 ID:hDeRyTG00

垣根「美鈴さん、揉ませてくれ」

美鈴「ダメダメ、パパが怒っちゃうじゃない」

垣根「えー」

心理「垣根」

垣根「いやいや、冗談だから」

心理「今度そんな冗談言ったら座席蹴るわよ」

垣根「なんだよその嫌がらせ・・・」

美琴「はぁ・・・ん?なんかお父さん香水の匂いが・・・」

旅掛「そ、そりゃ香水つけてるから・・・」

上条「もしかして加齢臭気にしてるんですか?」

上条の問いに、旅掛が一瞬怯む

旅掛「ち、違う違う!なんで俺がそんな・・・」

171 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:05:00.64 ID:hDeRyTG00
上条「だってそろそろそんな年齢でしょ」

美琴「そうなの?」

心理「あら、それはちょっと困るわね」

垣根「大人になるってイヤだな」

美鈴「パパ、仕方ないよ」

旅掛「違うんだって!」

垣根「朝布団から起き上がった時に変な臭いに気づいたり」

旅掛「あるある」

上条「加齢臭そのものじゃねぇか!」

美琴「お父さん・・・」

心理「仕方ないわよ旅掛さん、それを香水で紛らわすだけマシよ」

旅掛「うぅ・・・心理定規ちゃんは将来いい女になるぜ・・・」

172 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:05:42.16 ID:hDeRyTG00
垣根「現在進行形でいい女だろ?」

旅掛「おっと、そうだったな」

美鈴「えー、私より?」

旅掛「まさか!」

垣根「・・・心理定規のほうがいい女だろ」

旅掛「なにぃ!?」

垣根「はっはぁ!美鈴さんもいいがな!」

旅掛「貴様ぁ!」

上条「・・・はぁ、どっちも素敵な女性ですよ」

美琴「何よ!私は!?」

上条「あぁもう!ややこしくなるから待ってくれよ!」

美琴「ややこしいって何よ!?」

173 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:06:13.68 ID:hDeRyTG00
垣根「・・・よーし、じゃあ誰が一番いい女か決め・・・」

垣根がそこまで言って言葉を止める

上条「?どした垣根・・・」

垣根「・・・御坂、このバスの制御システムって・・・ハッキング出来るか?」

美琴「?出来るけどなんで?」

垣根「これってさ、俺の家の方面に向かうバスだったよな?」

旅掛「あぁ、それは間違いないはずだ」

垣根「全く逆方面に走ってるんだけど」

美鈴「え?」

垣根の言葉を聞いて、全員が外を見つめる

全くの逆方面

いや、それどころか

上条「な、なんか段々と道から逸れてきてないか!?」

174 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:06:50.59 ID:hDeRyTG00
大きな道を走るはずなのに、少しずつ狭い道へ向かっている

建物の間を抜けるかのように

上条「お、おい!トラブルじゃないか!?」

美鈴「ウソ!?」

美琴「待ってて!今ハッキングする・・・」

美琴が電磁波を放つ

美琴「!まずい!」

上条「な、なんだよ!?」

美琴「セキュリティだけは壊れてないのよ・・・ちょっと時間掛かっちゃう・・・」

心理「あら、でも時間なんて掛けられないわよ」

心理定規が外を見ながら呟く

心理「前方にビルがあるんだけど」

一同「はぁ!?」


175 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:09:30.29 ID:hDeRyTG00
心理「あと3分もすればぶつかるわよ」

垣根「あーあ、めんどくせぇ」

旅掛「こんなところで死ぬのかおい!?」

上条「あぁもう!!やっぱ上条さんは不幸だ!!」

美琴「そんなことより!!さっさとどうにかしないと・・・」

美鈴「も、もっとすごいこと出来るでしょ美琴ちゃん!?」

美琴「あのねぇ!!ハッキングは難しいし、かといって適当に磁力で止めるにも衝撃が・・・」

垣根「おーおー、困ってるねぇ」

上条「そうだ!!垣根なら・・・」

垣根「美鈴さん、止められたらおっぱいを揉ませてくれ」

美鈴「えぇー!?」

旅掛「それは許さんからなぁ!!」

上条「垣根、冗談言ってる場合かよ!?」

176 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:11:29.74 ID:hDeRyTG00
垣根「ちっ・・・分かったよ」

垣根がシートベルトを外す

心理「あら、どうするの?」

垣根「・・・適当にどっか捕まっとけよ」

上条「な、なんで?」

垣根「念のため」

垣根が窓を開ける

垣根「いって・・・この窓狭くないか?」

体をくぐらせ、半分ほどバスの外に出る

上条「頼むぞ・・・」

垣根「はいはーい」

垣根が翼を広げる

垣根「美鈴さぁん!!!せめて顔をうずめさせてなぁ!!」

心理「さっさとしなさいな」

177 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:14:23.31 ID:hDeRyTG00
垣根「よぉし!やってやんよ!」

バスの側面に垣根が飛び降りる

普通なら衝撃で脚でも折ってしまうだろう

だが彼は未元物質を用いて衝撃を緩和している

垣根「・・・てかつくづく上条といると不幸になるな・・・」

バスの中にいる上条には聞こえないはずだろう

だがなぜか、顔をしかめているようだった

垣根「あ、走り去っていく・・・」

バスの速度はかなり速いようだ

垣根「へぇ、ホントに制御システムがいかれてんのな」

垣根もすぐさま、その後を追う

翼を広げて低空を飛ぶため、若干周りの建物に気をつけなければならない


178 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:17:58.26 ID:hDeRyTG00
垣根「・・・よーし」

少しして、バスの前面に回りこむ

垣根の速度がそれほど速かったのだろう

垣根「ははは!!速さが足りない!!!」

中にいる5人はなにやら叫んでいる

心理定規だけは呆れたような顔をしているが

垣根「くらえよ!!!」

垣根が翼の先端をバスの頭に突きつける

垣根「おうおう、こりゃ困るな」

あまり強く止めると、中にいる5人が怪我をする

ゆっくりと止めなければならないのだ

垣根(めんどくせぇな・・・)

よくよく考えれば、美琴に強制的に全ての電気を止めさせればよかったのではないか



179 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:20:56.59 ID:hDeRyTG00
垣根(・・・あぁ、それのほうがよかったかもな・・・)

電気の供給を断てばよかったのだ

垣根「ま、いまさらどうでもいいか」

出来る限りソフトな感じにして、バスを止める

垣根「・・・よし、出来たー」

完全にバスを止めて悠々と中へ戻る


上条「お、お疲れ様・・・」

垣根「美鈴さーん」モフッ

美鈴「もうもう、甘えん坊さんだね」

旅掛「こらぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

心理「・・・」

垣根「?なんでしかめっ面なんだよ」


180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 21:22:20.55 ID:WkW9JI+9o
やっぱりていとくんも母親のぬくもりが恋しいんだね…
なんだか涙が出てきたよ…
181 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:23:32.21 ID:hDeRyTG00
心理「・・・思い切り頭ぶつけたんだけど」

美琴「え、大丈夫?」

垣根「おー、そりゃ悪かったな」

心理「・・・」

旅掛「大丈夫か?」

心理「・・・思い切りぶつけたのよ、垣根」

垣根「で?」

心理「・・・撫でて」

垣根「はいはーい」

垣根が心理定規の頭を撫でる

美鈴「うわぁ・・・下手な甘え方だね」

心理「いいでしょ」


182 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:25:32.85 ID:hDeRyTG00
垣根「・・・なぁ、そんなことより大事なことがあるぜ」

上条「ん?なんだよ」

垣根「こっからどうやって帰るんだ?」

美鈴「・・・」

旅掛「・・・ここどこ?」

美琴「わ、私は知らないわよ?多分20学区・・・かしら」

垣根「あぁ?20って結構遠いぜ?」

心理「・・・バスは壊れたわね」

美鈴「・・・通報するの?」

上条「そりゃそうだけど・・・」

垣根「・・・警備員にでも頼めばいいかな」

美琴「・・・警備員をタクシーには出来ないでしょ」

183 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:28:03.57 ID:hDeRyTG00
垣根「いんや、いい警備員がいるんだ」

上条「へぇ・・・誰?」

垣根「まぁまぁ、いいから」

垣根が携帯を取り出す

垣根「あー、こちら垣根ー・・・あ?誰かって?誰って垣根だってば」

垣根「違う違う、それはジョナサンだ」

上条(なんだこいつ)

垣根「えっとね・・・自動制御のバスがぶっ壊れたんだけど」

垣根「そうそう、ここは・・・たしか20学区みたいだぜ」

垣根「あ?止めたんだよ」

垣根「いや、だから垣根だけど」

垣根「違うって、それはジャクリーンだよ」

心理「早くしなさいよ」


184 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:31:22.31 ID:hDeRyTG00
垣根「黄泉川いるか?」

垣根「おー、代わってくれよ」

垣根「・・・おう、黄泉川か?一方通行は元気か?」

垣根「ちげぇ、それはジャガイモだ」

美鈴「・・・ねぇ、早くしようよ」

垣根「あぁ・・・でさ、事情は聞いたか?」

垣根「そうそう、それで帰れなくなったんだけど」

垣根「は?駆けつけるけど送るのは無理?」

垣根「・・・冷蔵庫の上から三段目、そのヨーグルトの下」

垣根「おぉ、引き受けてくれるか!!」

旅掛(何か隠してるんだな)

上条(・・・へそくりか?)

垣根「じゃ、至急頼むぜ」

垣根がそれだけ言って通話を切る

185 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:34:41.75 ID:hDeRyTG00
上条「どうだって?」

垣根「オーケーだったぜ」

美鈴「よかったー・・・タクシーはあれだもんね」

美琴「なんか遠慮しちゃうわよね」

心理「・・・さて、少し時間があるでしょうけど・・・どうする?」

旅掛「・・・とりあえず、ここから離れたらどうだ?」

上条「はい?なんで・・・」

旅掛「・・・ガソリン、漏れてるから」

一同「・・・」

旅掛「あぁ、あとなんか火花も散ってるけど」

旅掛がバスの中部を指差す

バチバチ、と火花が散っていた


186 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:38:26.01 ID:hDeRyTG00
上条「・・・あの、なんかイヤな予感がするんですけど」

旅掛「奇遇だな、俺も」

美鈴「・・・ね、ねぇ・・・」

美琴「・・・に、逃げましょうか・・・」


心理「みんな、早く来なさいよー」


垣根「てめぇ!!先に逃げやがって!!」

旅掛「い、急いで離れるぞ!!!」

5人がすぐさま駆け出す

少し離れて、バスのほうを振り返ったのと同時

ドガァン、とベタな音と共に爆発が起きた


一同「あぁ!!不幸だぁ!!!!!!!!!!!!!!!!」

187 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:42:41.54 ID:hDeRyTG00

フレンダ「ん・・・ぁっ・・・」

ゴーグル「・・・」

フレンダ「ん・・・気持ちいい・・・」

ゴーグル「・・・あの、マッサージでそんな声を出さないでください」

フレンダ「・・・だって気持ちいいんだもん」

ゴーグル「そうっすか?」

フレンダ「ゴーグル、上手な訳よ」

二人は、フレンダの部屋にいた

ゴーグル「・・・垣根さんとか心理定規さんにしてましたから」

フレンダ「・・・そうなの?」

ゴーグル「パシリでしたから」

フレンダ「か、かわいそう・・・」


188 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:45:41.80 ID:hDeRyTG00
ゴーグル「さて・・・肩はこんなもので」

フレンダ「ん、じゃあ脚も頼む訳よ」

ゴーグル「・・・あの、直接触っていいんすか?」

フレンダ「ん、いい訳よ」

ゴーグル(まぁ・・・風呂も一緒に入ったわけですし)

ゴーグル男がフレンダの脚に触れる

一瞬、スベスベとした肌触りにドキリとしてしまう

ゴーグル(・・・これはなかなかですけどね)

そんな汚い感情を抑え、普通にマッサージしていく

ゴーグル「うわ・・・」

フレンダ「な、何?」

ゴーグル「かなり張ってますね・・・」


189 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:48:34.40 ID:hDeRyTG00
フレンダ「そりゃそうな訳よ」

ゴーグル「・・・不健康っすね」

フレンダ「そんなこと・・・ちょ、ちょっと!!!」

ゴーグル「はい?」

フレンダ「なんで太ももに触る訳よ!?」

ゴーグル「いや、そこもマッサージ・・・」

フレンダ「こ、ここも!?」

フレンダが顔を赤くする

ゴーグル「はぁ・・・じゃあ、ここは飛ばして・・・」

フレンダ「あ・・・ううん、いいから続けて・・・」

ゴーグル「?はぁ・・・」

フレンダ「・・・そ、その代わり変なとこ触ったら殺すから!!!」

ゴーグル「分かってますよ」


190 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:51:39.10 ID:hDeRyTG00
フレンダ「ん・・・ちょっとこしょばゆい」

ゴーグル「我慢してくださいよ」

フレンダ「あっ・・・」

ゴーグル「・・・変な声出さないでくださいよ」

フレンダ「・・・し、仕方ない・・・あっ・・・」

ゴーグル「・・・」


ゴーグル「あの、張りすぎっすよ」

フレンダ「!?な、何が!?」

ゴーグル「?太ももが」

フレンダ「あ、あぁ・・・」

ゴーグル「何が張ってるのを想像したんですか・・・」

フレンダ「なんでもない訳よ!!!!」


191 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:55:25.38 ID:hDeRyTG00
ゴーグル「・・・フレンダさんってかなり引き締まった体してますよね」

フレンダ「そりゃ・・・まぁ運動はしてるから」

ゴーグル「・・・」

フレンダ「な、なに?」

ゴーグル「あぁいや・・・なんか健康的っすね」

フレンダ「へ、変なことしないでよ?」

ゴーグル「?何をするんすか?」

フレンダ「な、なんでもない・・・」

ゴーグル「・・・さて、脚も終わりっすね・・・」

フレンダ「・・・こ、この流れはまさか前面も・・・」

ゴーグル「いや・・・そんな官能的な展開はないっすよ」

フレンダ「そ、それはよかった訳よ!!!」

ゴーグル(?なんかおかしなテンションっすね)

フレンダ(ドキドキした・・・)


192 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:56:24.61 ID:hDeRyTG00
ゴーグル「・・・フレンダさんってかなり引き締まった体してますよね」

フレンダ「そりゃ・・・まぁ運動はしてるから」

ゴーグル「・・・」

フレンダ「な、なに?」

ゴーグル「あぁいや・・・なんか健康的っすね」

フレンダ「へ、変なことしないでよ?」

ゴーグル「?何をするんすか?」

フレンダ「な、なんでもない・・・」

ゴーグル「・・・さて、脚も終わりっすね・・・」

フレンダ「・・・こ、この流れはまさか前面も・・・」

ゴーグル「いや・・・そんな官能的な展開はないっすよ」

フレンダ「そ、それはよかった訳よ!!!」

ゴーグル(?なんかおかしなテンションっすね)

フレンダ(ドキドキした・・・)


193 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 21:59:01.28 ID:hDeRyTG00
ゴーグル「さて・・・じゃあ次は何しますか?」

フレンダ「うーん・・・みんなと何かする?」

ゴーグル「言っときますけど、浜面さんと滝壺さんはデート、絹旗さんも出かけてますよ」

フレンダ「麦野がいる訳よ」

ゴーグル「・・・で?」

フレンダ「・・・何しよう」

ゴーグル「・・・とりあえず、麦野さんも遊ばないか誘ってみますか?」

フレンダ「そ、そうね」

二人がリビングへと向かう

だが忘れてはいけない

この二人はなんだかんだ麦野にトラウマを抱えているのだ


フレンダ・ゴーグル(・・・何すればいいのかな)


194 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 22:05:38.77 ID:hDeRyTG00
今日はここまで

では筋肉動画

最強の肩といえば、ケビンとこの人

BIG BADこと、「デニス・ウルフ」

肩の発達、締まったウェストから広がる背中

まさに逆三角形

オリバほどではないですが、かなり素晴らしい広がりを持っています

ジェイを倒すのは彼かビクター、誰もがそう思ってましたね

仕上がりがバキバキならすごいことになる選手です

http://www.youtube.com/watch?v=5aSCPoXcnTo 


ではおやすみなさい


195 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/10(月) 22:06:11.66 ID:hDeRyTG00
今日はここまで

では筋肉動画

最強の肩といえば、ケビンとこの人

BIG BADこと、「デニス・ウルフ」

肩の発達、締まったウェストから広がる背中

まさに逆三角形

オリバほどではないですが、かなり素晴らしい広がりを持っています

ジェイを倒すのは彼かビクター、誰もがそう思ってましたね

仕上がりがバキバキならすごいことになる選手です

http://www.youtube.com/watch?v=5aSCPoXcnTo 


ではおやすみなさい


196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 23:18:10.36 ID:ueDiioEw0
>>1乙です。。
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/10(月) 23:27:26.07 ID:JJwyVeIAO
毎回タイトルだけ楽しんでいるボクだけどテクパトルが垣根「テクノブレイク」に見えて大変でした
198 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:37:12.55 ID:C49qJp8A0
上条「・・・不幸だ」

美琴「・・・なんなのよ全く・・・」

美鈴「あいたた・・・みんな、怪我してない?」

旅掛「俺は大丈夫だ・・・」

心理「私も大丈夫よ」

垣根「てめぇ・・・真っ先に逃げてやがったな」

心理「自分の身は自分で守りなさい」

上条「・・・はぁ、ホント不幸だ」

美琴「・・・あーあ、燃えてるわよ・・・」

垣根「とりあえず消火するか・・・」

垣根が翼を広げ、バタバタと羽ばたかせる

どのような物質なのか、それはすぐさま火を消してしまう

199 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:37:40.39 ID:C49qJp8A0
上条「便利だな」

旅掛「・・・不思議なもんだな」

垣根「俺の未元物質には常識が通用しねぇ」

美琴「・・・バス、もう修理も出来ないわね」

美鈴「ホント・・・こりゃなかなかな大惨事だね」

垣根「ん?警備員も来たみたいだな」

上条「は?まだ来てない・・・」

心理「来てるわよ、サイレンが鳴ってる」

美琴「・・・聞こえないけど」

垣根「はぁ?耳を澄ませよ・・・」

旅掛「・・・微かに聞こえるな」

美鈴「・・・聞こえないわよ?」

200 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:38:08.11 ID:C49qJp8A0
垣根「・・・旅掛さんには聞こえるんだな」

旅掛「・・・君達は聞こえるのか」

美琴「?」

垣根「さて・・・そろそろ来るから、状況を整理しとこうか」

上条「バスガス爆発」

垣根「黙れ」

心理「・・・とりあえず、制御不能になったバスを強制的に停車させたわね」

上条「ついでに言うと、あのバスには俺達以外乗客はいなかった」

美琴「・・・ハッキングを仕掛けちゃった、ってのもあるわよ」

垣根「・・・」

旅掛「正直、疑われても仕方ないよな」

美鈴「犯罪者!?」

201 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:38:34.62 ID:C49qJp8A0
心理「何言ってるのよ・・・大体犯罪者がなんで自爆するような羽目になるの?」

上条「そ、そうだよな!」

心理「何もやましいことなんてないでしょ」

旅掛「はぁ・・・しかし災難だよな」

美鈴「かなり低い確率だよね」

美琴「・・・学園都市のバスがこんなになるなんて、初めて聞いたわよ」

上条「・・・俺のせい?」

美琴「ち、違うわよ!」

心理「不幸なんて言い訳よ、実際は起きるか起きないかのどちらか」

上条「・・・二人とも・・・ありがとう」

旅掛「・・・お、来たみたいだぞ」

警備員の車両が近づいて来る

202 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:39:02.39 ID:C49qJp8A0
垣根「はぁ・・・説明はめんどくさいな」

垣根が首をグルグルと回す

美琴「じゃ、行きましょうか」


黄泉川「はぁ・・・なるほど、バスが予定外のコースに・・・」

垣根「そうそう、俺達は悪くないからな」

黄泉川「で?なんであんなふうに爆発してるじゃんか」

垣根「俺が止めたんだよ」

黄泉川「・・・それが原因で爆発したんじゃ・・・」

旅掛「いやいや、垣根君が止めてなかったらどうなってたか」

黄泉川「?こちらは?」

上条「あぁ、美琴の父親の・・・」

旅掛「御坂旅掛だ、こっちは美鈴」

203 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:39:29.37 ID:C49qJp8A0
美鈴「・・・私と同じくらいの胸囲・・・」

黄泉川「?よろしくじゃん」

心理「・・・で?私達はいつまでここに拘束されるのかしら」

黄泉川「一応、現場検証が終わるまでじゃん」

上条「な、何分くらい・・・」

黄泉川「2時間・・・くらいじゃん」

美琴「2時間も?」

美鈴「えー・・・最悪・・・」

黄泉川「まぁ・・・一応じゃんか」

垣根「いいだろ帰って」

黄泉川「ダメじゃん」

美琴「・・・あの、現場検証ってそんなに掛かるんですか?」

黄泉川「だって色々問題あるじゃんか」

204 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:39:59.39 ID:C49qJp8A0
上条「問題?」

黄泉川「学園都市のバスが故障なんてかなり珍しいことじゃんよ」

美鈴「・・・なるほど、データはしっかり集めたいわけか」

旅掛「そのデータ収集に俺達は付き合わされる、と」

黄泉川「どうにかしたいけど・・・これは仕方ないじゃん」

垣根「あーめんどくさいな」

黄泉川「・・・とりあえず、まず異変に気づいた時のことを詳しく」

上条「垣根が気づいたんだよな」

垣根「窓の外見てたら、段々違う方向に向かってるって気づいたんだよ」

黄泉川「でもそれまでは問題なく走っていた・・・」

美鈴「・・・なんか急に壊れたみたいね」

旅掛「・・・ホントついてないよな」


205 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:40:26.93 ID:C49qJp8A0
黄泉川「うーん・・・私は詳しくは分からないけど・・・」

心理「ま、完璧な技術なんてないのよ」

黄泉川「それはそうじゃん」

上条「・・・学園都市の開発部はいい顔しないだろうな」

垣根「どうせ俺達が何かをやらかしたってことにしたいのさ」

美鈴「え、そうなの?」

心理「当たり前じゃない、故障なんて印象が下がるだけ」

垣根「だが誰かに故障させられた、となれば逆だ」

旅掛「同情される立場だからな」

美琴「そんな理由だったのね・・・」

黄泉川「私としてもお偉いさんの考えには反対じゃん」

垣根「お前は悪くねぇさ、警備員としてはどっちみち調べるんだろ」


206 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:40:52.55 ID:C49qJp8A0
垣根が警備員の一人からスポーツドリンクを受け取る

垣根「とにかくこっちは寒いんだ、車両に乗せてもらっていいか?」

黄泉川「あぁ、気が利かなくて悪かったじゃん」

美琴「じゃ、失礼しますね」

美鈴「ふー・・・寒い寒い」

上条「・・・不幸だ」

そんなことを言いながら三人は車両に乗る

残った三人は、少しだけ見つめ合っていた

垣根「旅掛さん、アンタ何者なんだ」

旅掛「俺はただの親父さ」

心理「サイレンの音によく気づいたわね」

旅掛「何、職業柄サイレンはよく聞くんだよ」

垣根「どんな職業だよ」

207 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:41:38.40 ID:C49qJp8A0
旅掛「・・・俺からしたら、君達のほうが不思議だ」

心理「どうして?」

旅掛「俺より早くサイレンに気づいたからさ」

垣根「・・・耳がいいんでな」

心理「それに、警備員が来るってのも知ってたから・・・」

旅掛「・・・もう一つ、君達は、ガソリンが零れていると聞いたときに普通と違う反応をした」

心理「あら、何かしら」

旅掛「普通なら、ガソリンか火花を確認する」

垣根「そうしただろ」

旅掛「その前に君達は見たものがあった」


旅掛「バスの窓ガラス、そして自分達の立ち位置さ」

垣根「・・・」

208 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:42:08.12 ID:C49qJp8A0
旅掛「外国ではわりと爆弾テロがあるんで知ってるんだがな・・・バスでの爆発が怖いのは、爆発自体の威力が高いからじゃない」

心理「・・・」

旅掛「窓ガラスが飛び散るのが恐ろしいのさ」

垣根「爆発は一度避ければいい、だがガラスは降り注いでくるからな」

旅掛「君達こそ何者だい」

垣根「色々あるんだ、詳しくは言えない」

旅掛「・・・上条君はたしかアレイスターのメインプランらしかった」

垣根「・・・なんで知ってる」

旅掛「君はスペアプランだった」

垣根「・・・アンタ、裏の住人か?」

旅掛「まさか・・・大体、学園都市にはいないさ」

垣根「・・・ならなんで」


209 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:42:36.26 ID:C49qJp8A0
旅掛「妹達の実験、一方通行君のこと・・・ある程度は知ってるのさ」

心理「どうして?」

旅掛「俺の仕事は、世界に足りないものを示すことだ」

垣根「・・・」

旅掛「俺に足りなかった情報を手に入れただけだ」

垣根「・・・旅掛さん、一つ聞きたい」

旅掛「なんだい」

垣根「アンタは人を殺したことは?」

旅掛「ないさ、美鈴が悲しむからな」

垣根「・・・そうか」

垣根が小さく笑う

垣根「よかったよ、人殺しなんて好きにはなれないからな」

210 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:43:02.39 ID:C49qJp8A0
旅掛「君達はどうなんだ」

心理「・・・」

垣根「俺は過去の自分を好きになれなかった」

旅掛「今は」

垣根「それなりに好きだぜ」

旅掛「ならよかった」

旅掛も小さく笑う

旅掛「・・・君達を嫌いにならないで済んだよ」

垣根「・・・この話はやめようぜ」

旅掛「そうだな、俺はただの親父だ」

垣根「俺はただの青年、それでいいな」

旅掛「構わないさ」

211 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:43:33.88 ID:C49qJp8A0
心理「・・・みんなが待ってるわ、行きましょう」

旅掛「あぁ」

三人も警備員の車両へ近づく

垣根(・・・旅掛さん、アンタは世界に足りないものを示すらしいが)

垣根(・・・アンタ、口の堅さが足りないぜ)


美鈴「あれ?なんだ、遅かったね」

旅掛「いやぁ、美鈴の胸に顔をうずめたことを説教してたんだ!」

美鈴「えー、ホント?」

垣根「悪かったですぅ」

上条「いや、反省してないじゃないか」

美琴「あのね・・・友達の母親なんてアブノーマルもいいとこよ」

垣根「アブノーマルなほど燃えるんだ」

心理「辞めなさい」

212 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:44:03.75 ID:C49qJp8A0
旅掛「ははは!だが許さん!」

垣根「壁ってのはぶち壊すためにあるんだぜ!」

旅掛「上等じゃないか!」

二人が火花を散らしているところに黄泉川がやってきた

黄泉川「垣根、アンタはちょっとやり過ぎだったじゃん」

垣根「あぁ?あのまま行ってたらビルに突っ込んでたぜ」

黄泉川「限度があるじゃん、あのバスはかなり高い・・・」

垣根「うるせぇな、地獄行きのバスなんざさっさと廃止したほうがいいんだよ」

黄泉川「はぁ・・・お前、お偉いさんから文句言われるじゃん」

垣根「んなのは慣れっこだ」

美鈴「ねぇねぇ、そんなにバスって高いの?」

旅掛「多分、家を何個も建てられるぞ」

美鈴「わぁ・・・」

213 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:44:35.56 ID:C49qJp8A0
上条「それをあんなに壊したのか・・・俺達」

美琴「じ、事故だったじゃない!」

黄泉川「はぁ・・・今開発部の人間からお叱りの電話が来たとこじゃん」

黄泉川が後ろに立っている警備員の一人を指差す

何やらペコペコ頭を下げている

垣根「・・・ちょっと替わってもらえるか?」

黄泉川「・・・なんで」

垣根「警備員は仕事してるだけだ、あいつが謝る必要はねぇさ」

黄泉川「分かった、あんまり面倒は起こすなよ」

垣根「本音は」

黄泉川「ボロクソ言ってやるじゃん」

垣根「あいよ」

214 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:45:04.52 ID:C49qJp8A0
垣根が電話をひったくる

美琴(あーあ・・・)

旅掛(こりゃ面白いな)

垣根「こちら垣根だ」

『・・・話は聞いている、君が我が開発部のバスを破壊した張本人だな』

垣根「うるせぇよ、こちとら命守っただけだ」

『ふざけるな!あれは完璧に整備されている!』

垣根「はぁ?バスが整備不良なら開発者もネジ緩んでるのな」

『なっ・・・お前達が何かしたのではないか!?』

垣根「してませーん、する必要もねぇよ」

『大体な!ハッキングしようとしたらしいではないか!』

垣根「なんだよ、整備不良だったことが漏洩するってか?」

215 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:45:32.31 ID:C49qJp8A0
『き・・・貴様!調子に乗るなよ!』

垣根「はいはい、調子に乗ってるのはお前だよポンコツ」

『ポンコツだと!?』

垣根「いいか?俺は第二位だ」

『だ・・・そ、それがどうした!』

垣根「オーケー、分かった分かった」

『何がだ!』

垣根「俺が悪かったよ、お宅のバスは俺が破壊しました」

『そ、それでいいんだ!』

垣根「いやぁ、ちょっと先端に衝撃を加えれば停止・・・さらにはガソリン漏れ」

垣根「びっくりだな、万が一これから事故ったら大問題だ」

『そ・・・それは』

216 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:46:02.09 ID:C49qJp8A0
垣根「怖いよな、誰かがバスに向かって攻撃するかもしれないぜ?」

垣根「無いわけないさ、ここは学園都市だぜ?」

垣根「スキルアウトみたいな馬鹿達が面白半分で手当たり次第にバスを破壊し回ったりしてな」

垣根「それこそ笑い話だ、そんなに脆いバスなんざ誰も乗りたがらねぇ」

『くっ・・・言い逃れを・・・』

垣根「あぁあと・・・アレイスターって知ってるか?」

『は?』

垣根「知ってるだろ?」

『それが・・・』

垣根「あれな、俺の知り合いなんだわ」

『じょ、冗談は』

垣根「了解了解、ならありとあらゆる監視カメラの映像を確かめるか」


217 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:46:28.73 ID:C49qJp8A0
『車載している監視カメラは破壊されて・・・』

垣根「バスは自動制御、それを制御してる設備があるだろ?」

垣根「そこの情報を提示させてもいいんだぜ?」

『き、貴様にそんな権限は・・・』

垣根「アレイスターにはあるよな?あぁ?」

『・・・』

垣根「どうすんの?ここまで馬鹿にしといて実は隠蔽工作だったか?」

『そ、それは・・・』

垣根「あーもういい、今度は刑務所で会おうか」

『ど、どうすればいい!?』

垣根「・・・事故にしたほうがまだマシだぜ」

『く・・・それでは我が開発部は・・・』


218 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:47:03.48 ID:C49qJp8A0

垣根「自動制御のバスもまともに作れねぇのは開発部じゃねぇ、ただのサークル活動だ・・・中学校からやり直せよバーカ」

それだけ言って、垣根が通話を切る

美鈴「かっこよかったよ垣根君!」

心理「相変わらず、挑発が上手いわね」

旅掛「相手は今頃震えてるな」

美琴「えげつないわね・・・」

上条「はぁ・・・黄泉川先生もニコニコしてないで」

黄泉川「いやぁ、あまりにもいらつく相手だったから感謝じゃん」

垣根「なぁ、一件落着だし帰らせてくれよ」

黄泉川「そろそろ現場検証も終わるし・・・分かった」

黄泉川が運転席に乗り込む

垣根「道は・・・ここな」

219 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:48:54.49 ID:C49qJp8A0
垣根がカーナビに情報を打ち込む

黄泉川「よし、じゃあ行くじゃん」

かなりの安全運転で車両は進んでいく

上条「はぁ・・・やっと帰れる・・・」

美鈴「いやぁ、垣根君の家が楽しみだね!」

美琴「かなり広いわよ」

旅掛「そりゃ嬉しいな」

心理「・・・どうしたのよ垣根」

垣根「ちっ・・・安全運転はいいけどよ、チンタラ走りすぎだろ・・・遅いんだよ!!」


垣根「速さが足りない!」

一同「はいはい」

あはは、と一同が平和な笑いを巻き起こす

運転席の黄泉川は、そっとアクセルを全開にした

220 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:49:22.40 ID:C49qJp8A0


フレンダ「・・・ねぇ、麦野」

麦野「なんだよ」

フレンダ「なんかしようよー」

麦野「・・・お前らと何しろって言うんだよ」

アイテムの隠れ家

そのリビングで三人は見つめ合っていた

ゴーグル「・・・何かですよ」

麦野「・・・」

フレンダ「?どうしたの麦野」

麦野「いや・・・なんかお前の神経を疑うよ」

ゴーグル「なんでっすか」

麦野「・・・アンタもよ、ゴーグル」

221 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:49:48.95 ID:C49qJp8A0
ゴーグル「だからなんでっすか?」

麦野「・・・私がアンタ達に何したか覚えて・・・」

ゴーグル「だって終わったことをウダウダ言っても仕方ないっすよ」

麦野「でも・・・」

フレンダ「それにもう麦野は謝ってくれた訳よ」

ゴーグル「反省してる人を責めるなんて無理ですよ」

麦野「・・・ホント、馬鹿みたい」

ゴーグル「馬鹿って言われるのは慣れてます」

フレンダ「ゴーグル馬鹿だもんね」

ゴーグル「フレンダさんには言われたくないっす」

フレンダ「私は馬鹿じゃない訳よ!」

麦野「はいはい・・・アンタ達は仲良しね・・・」

222 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:50:16.01 ID:C49qJp8A0
フレンダ「な、仲良しなんかじゃ・・・」

ゴーグル「まぁフレンダさんはいい人ですから」

フレンダ「!ま、まぁアンタも悪くはない訳よ!」

麦野「あーあー、これで独り身は私だけか」

フレンダ「私だって独り身な訳よ!」

麦野「お前はゴーグル君を選んだじゃないか」

フレンダ「違うもん!私は麦野だけを・・・」

麦野「くっつくな!」

ゴーグル「・・・はぁ、お酒ありますか?」

麦野「?いきなりどうしたのよ」

ゴーグル「ちょっと飲みたいんですよ」

麦野「あるわよ・・・冷蔵庫の中に浜面のビールが」

223 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:50:44.67 ID:C49qJp8A0
ゴーグル「浜面さんのは飲めないっすよ」

麦野「・・・」

ゴーグル「?どうしたんすか」

麦野「お前は真面目なヤツだな・・・」

ゴーグル「いや、普通ですよ・・・」

フレンダ「ねぇ、お酒って美味しいの?」

ゴーグル「人によって感想は違いますよ」

フレンダ「ふーん・・・」

ゴーグル「フレンダさんはダメっすよ」

フレンダ「な、なんで!?」

ゴーグル「だって酔いそうじゃないっすか」

フレンダ「お酒って酔うためにある訳よ!」

224 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 18:51:28.16 ID:C49qJp8A0
麦野「やめなさいフレンダ」

ゴーグル「酔うのは構わないですけど絡まないで下さいよ?」

フレンダ「ふん!当たり前な訳よ!」

少し怒りながら、フレンダが冷蔵庫に向かう

持ってきたのはビールだ

フレンダ「じゃあ!派手に乾杯でもしちゃう訳よ!」

麦野「・・・私はちょっとだけだからな」

フレンダ「分かったから、かんぱーい!!」

麦野「・・・乾杯」

ゴーグル「はぁ・・・なんだかイヤな予感がします」

ゴーグル男はこの時、冗談で言ったつもりだった

まさかそれが現実になるなんて思いもしなかった

お酒というのは、人を狂わせるのである


225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/10/11(火) 19:06:29.13 ID:cunRLlYAO
誰かの陰謀から熱いバトルシリーズに突入するかと、ちょっと期待したのに整備不良で落ちかぁ
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/10/11(火) 20:30:16.70 ID:1EZpqaHBo
熱いバトルって……
第二位と三位に心理定規、能力者には幻想殺し
いざとなったら第一位とか魔術科学サイドのその他諸々
極めつけは学園都市の(一応)統括理事長であるアレイスター

誰が相手でも一瞬で終わるだろ
227 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 20:34:47.85 ID:C49qJp8A0
>>225 シリアスを期待しないでくださいw

>>1もそろそろこのシリーズでシリアス書きたいんですが、バトルの描写って難しいからイヤなんですよね・・・

死なせられるキャラもいないですし、そういうのは多分ないかと

ホント、シリアスは苦手

続きはお待ちを


228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/11(火) 20:38:19.39 ID:s02wkHlw0
そっとアクセルを全開ってどうやるんだ
229 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 20:55:04.29 ID:C49qJp8A0
>>228 みんなにバレないように「そっと」アクセル全開です

速さが足りないって言われたんで

では続き


上条「・・・黄泉川先生・・・」

黄泉川「いやぁ、急いで帰りたいみたいだったからとばしたじゃんか」

垣根「・・・てめぇ、暴走したバスのほうがいくらかマシだったぞ・・・」

美琴「・・・おぇ・・・」

心理「・・・誰がトップガンの真似をしろって言ったかしら・・・」

垣根の家のすぐ近くの大通りで、一同はげっそりとしながら黄泉川を睨んでいた

美鈴「まぁさ・・・早く帰ってこれたからいいけどね」

旅掛「・・・ここから垣根君の家は近いのか?」

垣根「あぁ、まぁな」

黄泉川「じゃあ私はここらで帰るじゃん」

美琴「・・・ありがとうございました」

垣根(・・・お礼を言いたくない・・・)


230 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 21:09:17.48 ID:C49qJp8A0

上条「はぁ・・・疲れたな・・・」

美琴「うっわ・・・もう2時だよ・・・」

美鈴「・・・不幸だったね・・・」

心理「・・・はぁ、我が家が近づいてくる・・・」

旅掛「?あのでっかい家かい?」

垣根「おう、そうそう」

美鈴「おー・・・ここら一帯全部垣根君の土地?」

垣根「そうだけど」

美鈴「・・・すっげぇ」

旅掛「・・・これはかなりの豪邸だな・・・大統領でも住んでるのかよ・・・」

垣根「はっはぁ、俺の月収をナメたらダメだぜ」

旅掛「いいなぁ・・・」

美鈴「・・・ねぇねぇ、早く行こうよ!!!」

垣根「あぁ、ピョンピョン跳ねるたびにおっぱいが・・・」

心理「やめなさい」


231 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 21:18:28.53 ID:C49qJp8A0
垣根「さーて、じゃあ入るか」

上条「・・・何度来てもでかい家だよな・・・」

心理「あら、もう慣れちゃったわよ」

垣根「オープンセサミ!!」

垣根が鍵を開け、中へと入る

旅掛「ほぉ・・・内装も凝ってるんだな」

美鈴「オッシャレー!」

垣根「だろ?まぁ心理定規がうるさかったからな」

心理「中も凝らないとダメじゃない」

美琴「・・・当麻、私もこんな家がほしい」

上条「無理だから!!」

美琴「えー・・・」

垣根「ほら、さっさと歩く!!」

垣根がリビングのドアを開く


美鈴「うわぁ、パパ見て!!こんなおっきなテレビ初めて見た!!」

旅掛「ソファーでかいな!!」


232 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 21:23:38.20 ID:C49qJp8A0
上条「・・・当然の反応だよな・・・」

美琴「そんなに珍しいのかな?」

垣根「美鈴さん、好きなように回っていいぜ」

美鈴「ホント!?」

旅掛「俺は!?俺は!?」

垣根「まぁついでだしオッケー」

上条「・・・じゃ、垣根・・・二人をよろしくな」

美鈴「え、帰るの・・・?」

美琴「当たり前でしょ・・・さすがにずっとはいないわよ」

美鈴「だってだって!!まだ少ししか一緒にいないよ!?」

美琴「明日みんなを連れてくるから・・・」

旅掛「美琴のケチー」

美琴「はぁ・・・わがまま言わないの」


233 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 21:33:39.99 ID:C49qJp8A0
美鈴「・・・絶対明日来てよね!?」

美琴「うん、約束するわよ」

上条「じゃあ・・・垣根、心理さん、お願いするな」

心理「えぇ、任せて」

美琴「じゃ、また明日」

旅掛「気をつけて帰れよ」

上条「はーい」

二人が手を繋いで垣根宅から出て行く


旅掛「・・・」

垣根「・・・」

美鈴「ねぇねぇ垣根君、案内してよ」

垣根「はーい」

心理(・・・やけに美鈴さんにはなついてるわね)


234 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 21:41:31.78 ID:C49qJp8A0
垣根「こっちこっち」

美鈴「ん、じゃあパパは待っててね」

旅掛「え!?俺はダメなのか!?」

美鈴「心理定規ちゃんに案内してもらいなさい!」

旅掛「えー・・・」

心理「あら、不満なの?」

旅掛「いや・・・じゃあ二手に分かれて案内してもらうか」

美鈴「おー!!」

そうして、夫婦は別々になって家の中を案内してもらうことになった

広い家のため、かなり案内には時間が掛かるだろう


垣根(・・・ま、こういうのも悪くはないだろ)

垣根は一人、笑っていた

235 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 21:47:28.18 ID:C49qJp8A0
早いけど今日はここまで

ホントにマンネリすぎる・・・


シリアスもあんまり出来ないし、難しい

でも次スレ辺りはシリアスもやりたい気も

では筋肉動画

ミスターオリンピア

それはボディビルの世界一を決める大会

優勝者は2000万近い賞金を得ることができ、さらにそうなればスポンサーもかなりつきます

その2003年オリンピア

一時間以上ありますが、見てほしいシーンは主に二つ

23分辺りからのジェイ

そして、27分40秒辺りからのロニー

この年のロニーは伝説ですね・・・


なんでも、ステージ裏でジェイはロニーの体を見たらしいですが、その瞬間に「こりゃ勝てないな」と意気消沈したようです

ジェイもでかいですが、ロニーを見たらもう普通のビルダーに見えますね

http://www.youtube.com/watch?v=yv7Hq7-9aJ0  



オリンピア、面白いですよ

昔のビルダーのほうが綺麗だけども


明日は垣根君、美鈴に甘えるの巻

たぶん


236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/11(火) 21:51:54.49 ID:s02wkHlw0
俺はゼーンが好きやな
237 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/11(火) 22:12:12.73 ID:C49qJp8A0
>>236 ゼーンは細いながらに美しさがありましたよね

あの時代はバキュームできるビルダーが多くてよかったです、ホント

まぁ一番はオリバが好きなんですけどね

オリバとゼーンの比較というか、共演というか

http://www.youtube.com/watch?v=HgLxRmLJHm4 


オリバの当時としては異常なデカさと、ゼーンの細さが分かりますね

二人とも偉大なチャンピオンです


ではおやすみなさい


そのマンネリをぶち殺す!!


238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/10/11(火) 22:14:05.98 ID:qRTJHc4V0
マンネリになったらカラオケだ!
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/10/11(火) 22:33:09.10 ID:1EZpqaHBo
マンネリでもいいじゃない、面白いんだもの
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/12(水) 04:06:09.72 ID:6LhDgzWho
乙なんだよ!
241 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 10:42:57.34 ID:KtHDDq580
美鈴「ねぇねぇ垣根君」

垣根「ん?なんだよ」

美鈴「これは何?」

垣根宅の中を散策していた美鈴

そんな彼女が何かを指差す

垣根「あぁ、これは・・・心理定規の香水棚だ」

美鈴「え、こんなに香水があるの!?」

垣根「あいつは香水好きだからな」

美鈴「すごーい!」

美鈴が顔をキラキラと輝かせる

垣根「使うなよな」

美鈴「ケチー」

242 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 10:42:57.18 ID:KtHDDq580
美鈴「ねぇねぇ垣根君」

垣根「ん?なんだよ」

美鈴「これは何?」

垣根宅の中を散策していた美鈴

そんな彼女が何かを指差す

垣根「あぁ、これは・・・心理定規の香水棚だ」

美鈴「え、こんなに香水があるの!?」

垣根「あいつは香水好きだからな」

美鈴「すごーい!」

美鈴が顔をキラキラと輝かせる

垣根「使うなよな」

美鈴「ケチー」

243 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 11:06:54.18 ID:KtHDDq580
垣根「・・・心理定規が怒ると怖いんだよ」

頭をかきながら垣根が答える

垣根「この前香水の瓶を一つ割っちゃってさ・・・あいつ泣きそうな顔して怒ってたんだぜ」

美鈴「あ、分かるよその気持ち」

垣根「分かるのかよ」

美鈴「だって大切にしてた香水が割られたら怒るわよー」

垣根「そういうもんかな」

よく分からん世界だな、と垣根は半ば呆れる

大体、割ってしまったなら新しく買えばいいではないか

美鈴「あ、これ何?階段があるけど」

垣根「地下室だよ・・・ワインセラーとかジムとかあるんだ」

美鈴「おぉ!ジムか、いいじゃん」
244 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 11:07:32.13 ID:KtHDDq580
垣根「アンタもジム好きなのか?」

美鈴「そりゃ、運動は大好きだよ!」

垣根「・・・テクパトルと気が合うぜ、美鈴さん」

美鈴「ん?ちょっと待って・・・ワインセラー?」

垣根「あぁ、地下室のほうがいいかと思ってな」

美鈴「垣根君って未成年じゃんか!」

垣根「堅いこと言うなよ・・・どうせ美鈴さんも高校とかで飲んでたろ?」

美鈴「私は真面目だからそんなことしなかったわよん!」

垣根「へぇ・・・」

美鈴「ねぇ、あっちには何があるの?」

垣根「あっちは・・・風呂とかだな」

美鈴「へぇ・・・どんなお風呂?」


245 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 11:08:02.81 ID:KtHDDq580
垣根「露天風呂・・・あといくつか浴槽にも種類あるぜ」

美鈴「ひゃー・・・一軒家とは思えないボリュームだね」

垣根「心理定規のヤツが風呂は充実させてほしい、って言うからさ」

美鈴「大好きなんだね、心理定規ちゃんのこと」

垣根「・・・好きじゃなきゃ一緒に住んだりしないさ」

美鈴「あ!顔真っ赤!」

垣根「赤くねーよ、次行こうぜ」

垣根が美鈴の手を引く

美鈴「おー、中々積極的だね」

垣根「巨乳は大好きだ、言ったろ?」

美鈴「なんで大好きなの?」

垣根「・・・母性の表れだからさ」


246 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 11:08:33.40 ID:KtHDDq580
美鈴「垣根君、母性のある人が好きなんだ」

垣根「あぁ、心理定規もかなりあるだろ?」

美鈴「ねぇ、お母さんに甘えたりはしないの?」

垣根「・・・なんでこんな年になって甘えなきゃ・・・」

美鈴「・・・垣根君、あなたもしかして・・・」




美鈴「・・・もしかして、お母さん・・・いないの?」

垣根「・・・なんでそう思ったんだよ」

美鈴「なんかさ、私に甘えるときぎこちなかったもん」

垣根「甘えるとき?」

美鈴「いきなり胸に顔うずめてきたり・・・ただ好きだ好きだ、って言ってきたり」

垣根「・・・アンタは美人だからだよ」

美鈴「心理定規ちゃんも、なんだか少しとっつきにくそうにしてたよ」

垣根「・・・緊張してたんじゃないか?」


247 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 11:09:05.01 ID:KtHDDq580
美鈴「・・・学園都市には置き去りって言われる子がいる、それは知ってるよ」

垣根「だったらなんだよ」

美鈴「・・・私さ、そういうのが悲しいんだ」

垣根「なんで」

美鈴「私は美琴ちゃんが大好きだから・・・親として、わりとよくしてあげてると思ってる」

垣根「あぁ、十分以上に」

美鈴「・・・そんな親がいないって・・・とても悲しいことだよ」

垣根「美鈴さん、同情ならよしてくれよ」

美鈴「同情じゃないよ、垣根君が心配なの」

垣根「・・・心配、か」

垣根が美鈴の目を見つめる

彼は母親を知らない

いや、知っていたかもしれないが忘れたのだ


248 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 11:09:31.40 ID:KtHDDq580
学園都市の暗部に堕ちるような人生

それは、母親が一因でもあったのだから

垣根(いや・・・それは責任転嫁だよな)

美鈴「・・・垣根君、今はパパもいないし、誰もいないんだよ?」

垣根「犯していいぜ、ってか?」

美鈴「垣根君」

垣根「・・・甘えろってか?無理に決まってるだろ」

垣根が手をヒラヒラと振る

垣根「・・・甘えてみても不自然だと言われる・・・俺はな、親への甘え方なんて分からない」

美鈴「・・・分かるようになればいいじゃない」

垣根「・・・美鈴さん、それは無理なんだ」

美鈴「私が本当の親じゃないから?」


249 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 11:09:57.15 ID:KtHDDq580
垣根「そうだな・・・」

美鈴「・・・親に・・・憧れたことはない?」

垣根「あるさ、道で擦れ違うヤツらが親の話をしてたり・・・」

垣根「・・・上条や御坂が、親のことを話してるのがうらやましかった」

美鈴「・・・」

そっと、美鈴が垣根を抱きしめる

垣根「お、胸がいい感触だな」

美鈴「・・・これが親の温もりなんだよ、垣根君」

垣根「・・・知らないさ」

美鈴「覚えられそう?」

垣根「・・・」

垣根が目を閉じる

彼が生まれたとき

彼の母親はこんなふうに、優しく抱きしめてくれたのだろうか


250 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 11:10:33.90 ID:KtHDDq580
今更確かめる術なんてない

もう、本当の母親には会えないのだから

目の前にいる人は本当の母親ではない

だが、愛情を持って接してくれている

垣根「・・・俺が御坂や上条の友達だから、こういうこと・・・してくれるのか?」

美鈴「違うよ・・・垣根君が・・・かわいそうだから」

垣根「・・・同情はいらないって言ったろ」

美鈴「・・・同情じゃないよ」

垣根「・・・なぁ、美鈴さん」

ぎゅっ、と垣根が美鈴の服を掴む

まるで離れないためかのように

垣根「・・・覚えたいんだ、この温もりを」


251 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 11:11:00.54 ID:KtHDDq580
美鈴「うん」

垣根「だからさ・・・もう少し抱きしめててくれよ」

美鈴「いいよ、しっかり覚えなさい」

垣根「あぁ」

垣根が美鈴の体に頭を預ける

こんなふうに、誰かに自分を預けるのは久しぶりだった

心理定規には預けたこともある

だが

母親には恐らく初めてだろう

垣根「・・・いいもんだな、母親ってのも」

美鈴「でしょ?悪くはないんじゃないかな」

垣根「全くだ」

垣根が目を開ける


252 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 11:11:48.18 ID:KtHDDq580
垣根「おー、目の前に大きな谷間があるってのはいいな」

美鈴「こらこら、エッチなことを言わないの」

垣根「・・・ありがとよ、もう大丈夫だ」

そっと美鈴から体を離す

美鈴「じゃ、また案内してもらっていいかな?」

垣根「あぁ、ついて来てくれよ」

垣根が美鈴の手を引っ張っていく

垣根(・・・あぁ、御坂のヤツが・・・超能力者なのにまともなのは・・・)


垣根(・・・きっと、こんな優しい親がいたからなんだな)

もしも

もしも自分にこんな優しい親がいたら

彼は変わった人生を送ったのだろうか

そんなこと、分かるわけがなかった 


253 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 11:16:29.40 ID:KtHDDq580

心理「・・・ねぇ、旅掛さん」

旅掛「なんだい」

心理「・・・あなた、アレイスターと知り合いなんだってね」

旅掛「ま、仕事柄な」

心理「・・・いつから?」

旅掛「忘れたさ」

心理「・・・そんな人間が外にいたなんて、にわかには信じられないわね」

旅掛「本当さ」

心理「・・・暗部の人間ではないのに、ね」

旅掛「君は暗部の人間だったのかい?」

心理「私だけじゃないわよ・・・垣根も」

旅掛「だったね」

旅掛がソファーに身を預ける

家の中探索なんて、するつもりはなかった


254 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 11:21:23.10 ID:KtHDDq580
心理「・・・この手で何人殺したのかしら」

旅掛「・・・世の中はそんなものさ」

心理「怖くない?人殺しと同じ部屋にいるのが」

旅掛「昔な、相手がテロリストだと知らずに地下鉄で談笑したことがあったよ」

心理「あら、図太いのね」

旅掛「そういうのには慣れてるのさ」

旅掛がタバコを取り出す

心理「あら、タバコ?」

旅掛「ん、嫌いかい?」

心理「嫌いじゃないけど、部屋に臭いが篭るのはイヤよ」

旅掛「はぁ・・・そりゃ残念」

ポケットにタバコを仕舞い、旅掛が心理定規の顔をじっと見つめる

旅掛「俺はね、世の中には善人なんていないと思っている」

心理「へぇ・・・」


255 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 11:26:01.78 ID:KtHDDq580
旅掛「善人なんて吐き気がするだけさ」

心理「あなたの奥さん・・・美鈴さんは?」

旅掛「限りなく善人に近い・・・それだけさ」

心理「悲しい人ね」

旅掛「気づいただけさ」

心理「イヤじゃないの?そんな世界が」

旅掛「違うのさ心理定規ちゃん」

旅掛が身を乗り出す

その顔はとても楽しそうだ

旅掛「いいか?俺がもし世界は善人だらけだと思ったとする」

心理「えぇ」

旅掛「だがな、それでも世界はなんら変わりはしないのさ」

心理「・・・」

256 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 11:31:34.11 ID:KtHDDq580
旅掛「どこかで紛争は起きるし、どこかで子供は殺される」

旅掛「世界はどうせ、そんな汚れたものなのさ」

心理「信じてみたいと思わないの?」

旅掛「信じてみたいと思うのは、そんな世界に絶望してるヤツだけだ」

心理「・・・あなたはしていないのね」

旅掛「俺の仕事は世界に足りないものを示すことさ」

心理「・・・それで?」

旅掛「世界が汚れている限り、俺の仕事はなくならない」

心理「・・・何かが常に足りないから?」

旅掛「そうあs」

ニヤニヤ、と旅掛が笑う

その笑みはどこか、子供が浮べるものに似ている


257 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 12:45:08.39 ID:KtHDDq580
心理「ふーん・・・仕事、ね」

旅掛「何か疑問かい?」

心理「・・・その仕事、儲けるの?」

旅掛「それなりにな」

心理「どうやって儲けてるのよ・・・」

旅掛「これでも、いろんな社長さんにアドバイスしてるんだぜ」

心理「へぇ・・・」

旅掛「おかげでちょっと面倒なこともあるけどな」

心理「お偉いさんと関わりを持つなんて勇気があるわね」

旅掛「いや・・・そうかな」

心理「私は関わりたくないもの」

旅掛「・・・君みたいな子供は関わらないほうがいいさ」

心理「あら、子供扱いはやめてよ」


258 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 16:27:47.75 ID:KtHDDq580
旅掛「・・・君は後悔したことがないか?」

心理「・・・何を?」

旅掛「そんな世界に飛び込んだことをさ」

心理「・・・後悔して何になるの?」

旅掛「・・・辛かっただろうと思ってな」

心理「・・・そう思ってくれるのはありがたいわ」

心理定規が苦笑する

彼女を心配してくれる大人が、この世の中にもいたのだ

心理「でもね、それは大きなお世話・・・と言っておくわ」

旅掛「ほう・・・なぜ?」

心理「私はあの世界の中にも居場所を見つけてたの・・・後悔はしてないと思ってるわ」

旅掛「・・・垣根君かい?」
259 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 16:45:06.86 ID:KtHDDq580
心理「・・・そうかもしれないわね」

旅掛「・・・それは失礼したな」

心理「でも、ありがとう」

旅掛「何がだい?」

心理「・・・あなたみたいな父親が欲しかったもの」

旅掛「・・・心配してくれる親かい?」

心理「・・・怒ってくれる親よ」

旅掛「怒ってはいないさ」

心理「あら、どこか怒ってるみたいだったのだけど」

旅掛「・・・君は鋭いな」

心理「人の心に関しては詳しいのよ」

旅掛「ほう・・・」

心理「・・・こんな話はやめましょう、雰囲気が悪くなるわ」
260 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 16:45:39.34 ID:KtHDDq580
旅掛「あ、あぁ」

心理「何よ、珍しそうな顔をして」

旅掛がじーっと心理定規を見つめる

なにやら不思議なものを見る目をしている

旅掛「君は大人びてるな・・・」

心理「あら、いまさら?」

旅掛「いや・・・美鈴よりも大人びてるぞ」

心理「そんなこと聞かれたら怒られるわよ」

旅掛「・・・そうかもな」

心理「・・・子供らしくないかしら?」

旅掛「いや、君みたいな子も悪くはないんじゃないか?」

心理「あら、嬉しい」


261 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 16:46:15.62 ID:KtHDDq580
ニコニコと心理定規が笑う

旅掛「あぁ、そういう顔は子供みたいに無邪気だけどな」

心理「・・・無邪気・・・ね、それは美琴や上条君にしか似合わないんじゃないの?」

旅掛「・・・子供はみんな無邪気なのさ、だから染まりやすい」

心理「・・・タバコ、吸ってもいいわよ」

旅掛「いいのかい?煙はイヤなんじゃ・・・」

心理「面白い話をしてくれた御礼よ」

旅掛「じゃ、一本だけ」

タバコを一本咥え、旅掛が火をつける

旅掛「はぁ・・・落ち着くな」

心理「あんまり吸いすぎないようにね」

旅掛「・・・そういうとこは美鈴と同じだ」


262 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 16:46:42.61 ID:KtHDDq580
心理「誰だって言うわよ・・・」

旅掛「・・・そうは言われてもな・・・」

心理「吸いたい気持ちは分かるけど」

旅掛「・・・肩身が狭い」

しょぼん、としながら旅掛が煙を吐く

その煙を見た心理定規は少し顔をしかめる

やはり、喫煙者は肩身が狭いのだ


美鈴「・・・垣根君、これは何?」

垣根「違う、それはちょっと・・・あれだ、心理定規とそういうときのために」

美鈴「・・・いや、ちゃんと用意してるのは偉いけどさ」

垣根「いや、違うんだ誤解なんだ」

美鈴「・・・こういうのはタンスに隠しときなさい」



263 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 16:47:10.20 ID:KtHDDq580
垣根「・・・はい」

美鈴の手には、「例のアレ」があった

それは垣根の最強装備だった

垣根「・・・み、美鈴さんもお一つどうですか!?」

美鈴「うーん・・・私とパパには必要ないもん」

垣根「」


垣根「これが世の中の夫婦だ!!もう子供ができてもいいんだ!!!」

美鈴「大丈夫?なんか混乱してるけど」

垣根「み、美鈴さんは・・・こういうのを必要としてないんだな!!」

美鈴「あ、この部屋は何?」

垣根「は、話を逸らした!?」

美鈴「・・・垣根君、こういうのは心理定規ちゃんと話しなさい」


264 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 16:47:46.75 ID:KtHDDq580
垣根「はーい・・・でな、これはCD置いてる部屋だよ」

美鈴「CDだけの部屋なの?」

垣根「おう、見るか?」

美鈴「見る見る!!」

勢い良く美鈴がドアを開ける

美鈴「うわー!!すごいすごい!!」

垣根「だろだろ?クラシックからヒップホップまで何でもござれだぜ」

美鈴「ん?このDVDは何?」

垣根「おう!!!これは見る価値あるぜ!!」

美鈴「?なんか自分で撮ったDVDみたいだね」

垣根「テレビであったのの録画なんだよ」

美鈴「?」


265 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 16:49:08.58 ID:KtHDDq580
垣根がDVDをデッキに入れ、再生させる

そこに映っていたのは

美鈴「お、美琴ちゃんだ!!」

バイオリンを持った美琴だった

そう、あの一端覧祭のビデオなのだ

垣根「これな、上条に向かって歌ってるんだよ」

美鈴「ん?垣根君と心理定規ちゃんもいるね」

垣根「手伝ってやったんだよ」

美鈴「ねぇねぇ、この曲何?」

垣根「おう、これこれ」

垣根がCDを差し出す

美鈴「ふーん・・・どんな歌詞なの?」

垣根「アイラブユーみたいな」

美鈴「おー!!美琴ちゃんも大胆だね!!」


266 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 16:52:46.44 ID:KtHDDq580
垣根「・・・こうやって見ると、懐かしいな・・・」

美鈴「2ヶ月も前じゃないじゃん」

垣根「・・・そうだけどさ」

美鈴「ふーん・・・あ、美琴ちゃんが歌いだした!」

垣根「上手いよな」

美鈴「うん!!かなり上手だね!!」

垣根「・・・これが愛の力だよ」

美鈴「いいなぁ・・・私もパパにすればよかったな」

垣根「こんなことは大人がしたらヘンだぜ・・・」

美鈴「えー、ロマンチックじゃん」

垣根(やっぱこの人も御坂の母親だな)

美鈴「へー・・・いいもん見ちゃった!」

267 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 16:56:23.17 ID:KtHDDq580
垣根「からかってやるなよ」

美鈴「ふっふーん、美琴ちゃんの弱みを握っちゃった!!」

垣根「おい・・・娘だろ・・・」

美鈴「これが、親の愛情だよ!!!」

垣根「いらねぇ!!そんな愛情いらねぇ!!」

美鈴「垣根君、次行こうよ」

垣根「切替早いなおい・・・」

美鈴「ねぇねぇ、他にはなんかないの!?」

垣根「うーん・・・テラスとか見るか?」

美鈴「テラスもあるの!?」

垣根「おう、綺麗だから見ようぜ」

美鈴「うん!!」


268 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 17:01:21.31 ID:KtHDDq580
垣根がテラスに美鈴を案内する

雪が降っている外の世界は、とても美しい

垣根「ほー、だんだん降ってきたな・・・」

美鈴「すごーい!!めちゃくちゃ景色が綺麗だ!!!」

美鈴が嬉しそうにはしゃぐ

垣根「あんまはしゃがないようにな」

美鈴「ねぇ、あそこに見えるのって常盤台中学!?」

垣根「んー?そうかもな」

美鈴「すごい!!!めっちゃ遠くまで見えるんだね!!」

垣根「ここは見晴らしがいいからな」

美鈴「すごいすごい!!」

垣根「・・・」

美鈴「?どうしたの垣根君」


269 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 17:10:43.05 ID:KtHDDq580
垣根「アンタは若々しいな」

美鈴「そりゃいろいろ気を遣ってるからね」

垣根「そうか」

垣根が美鈴の隣にそっと立つ

垣根「綺麗だよな、ここからの景色って」

美鈴「うん!!なんか特別な場所にいるみたい!!」

垣根「特別な・・・か」

垣根が目を細める

彼は、空からの景色を知っている

それはとても美しく、そしてあまりにも儚いものだ

垣根「・・・なぁ、美鈴さん」

美鈴「?どうしたの、神妙な顔になって」

270 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 17:13:17.40 ID:KtHDDq580
垣根「・・・アンタはさ、御坂のこと・・・大好きか?」

美鈴「?美琴ちゃんのこと?」

垣根「あぁ」

美鈴「大好きだよ、だって私の子供だもん」

垣根「そっか」

垣根が苦笑する

美鈴「・・・垣根君は・・・寂しい?」

垣根「昔は家族なんていなかった」

美鈴「今は?」

垣根「心理定規がいるんだ・・・あいつだけが俺の家族なんだよ」

美鈴「・・・心理定規ちゃんだけ・・・か」

垣根「他にはいない・・・それに、他にはいらない」

美鈴「・・・そうなんだ」

垣根「・・・親も、兄弟もいなかったこんな俺だぜ?他に何を望む?」


271 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 17:18:06.08 ID:KtHDDq580
美鈴「それって、結局は寂しいんじゃないの?」

垣根「・・・そうかもな」

美鈴「・・・今からでも、家族が・・・親が手に入るとしたら?」

垣根「・・・いらねぇ」

垣根が冷たく言い放つ

まるで自分に言い聞かせるかのように

垣根「俺は今でも満足さ、幸せな生活を手にしてる」

美鈴「・・・」

垣根「それにさ」

美鈴「それに?」

垣根「美鈴さんみたいな素敵な親の見本を知ってる・・・だから、普通の親じゃ満足できないさ」

美鈴「おー!嬉しいこと言ってくれるね!」


272 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 17:30:15.67 ID:KtHDDq580
垣根「・・・美鈴さん、アンタみたいな母親だったら・・・俺の人生はもっと変わってたかもな」

美鈴「?」

垣根「なんでもないさ、そろそろ寒くなったしリビングに帰ろうぜ」

美鈴「はーい」

美鈴が一足先に家の中に入る

垣根「・・・」

くるり、と振り返る垣根

彼は目を細めながら空を見つめる

垣根(・・・眩しい太陽だな)

垣根(・・・親・・・か)

うらやましい、と思ったことはあった

でも今は違う


垣根「さーて、酒でも飲んで忘れようかな」

そんなことを言ってから、垣根も家の中へと入っていく

273 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 20:07:20.21 ID:KtHDDq580

アイテムの隠れ家では、三人が酒を飲んでいた


フレンダ「・・・ねぇー、ゴーグルぅ・・・」

ゴーグル「・・・」

麦野「・・・酔ってるなこいつ」

ゴーグル「あの・・・まだ缶一本だけですよ」

フレンダ「ねぇねぇ・・・ゴーグル・・・」

ゴーグル「なんでにじり寄ってくるんですか・・・」

フレンダ「・・・ゴーグルは私のこと・・・嫌いなの?」ウルウル

ゴーグル「あぁもう!!麦野さん助けてくださいよ!!」

麦野「なんでアンタたちの間を取り持たなきゃならないのよ・・・」

ゴーグル「た、助けてくださいよ!!」

フレンダ「ねぇ・・・ゴーグルぅ・・・」

ゴーグル「あぁもう蕩けた視線はやめて!!」

274 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 20:16:07.41 ID:KtHDDq580
フレンダ「・・・んふふー・・・」

ゴーグル「・・・なんなんですかこのキャラ変貌は・・・」

フレンダ「・・・ねねねねね、ゴーグル」

ゴーグル「なんすか・・・」

フレンダ「なんでもなーい」

ゴーグル「あぁもうめんどくさい!!助けてくださいよ麦野さん!!」

麦野「見せ付けてくれるな・・・」

ゴーグル「違いますから!!」

ゴーグル男がフレンダの頭を押さえながら助けを求める

フレンダ「んー、痛いー」

ゴーグル「麦野さん!!お願いしますよ俺はこういう人は苦手なんですよぉ!!」

麦野「垣根とかは酔わなかったのかよ・・・」

ゴーグル「こんな酔い方はしませんよ!!」


275 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 20:23:19.97 ID:KtHDDq580
麦野「・・・フレンダ、やめなさい」

フレンダ「なんでー?」

麦野「・・・こいつダメだもう」

ゴーグル「はぁ・・・麦野さんは酔わないんですね」

麦野「当たり前でしょ・・・」

ゴーグル「・・・麦野さんみたいな女性はいいと思いますよ・・・」

麦野「ふーん、ありがとう」

フレンダ「ねぇー、私は?」

ゴーグル「あぁもう可愛いですよ!!!!」

フレンダ「うっわー、そーいう目で見てたんだー」

ゴーグル「なんですかこのめんどくさい人!?」

フレンダ「め、めんどくさい・・・」ジワッ

ゴーグル「な、泣かないでくださいよ!!」


276 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 20:34:19.42 ID:KtHDDq580
フレンダ「・・・ゴーグル・・・」

ゴーグル「わ、分かりましたよ!!!」

ゴーグル男がビールをフレンダに差し出す

ゴーグル「さぁ、もっと飲みましょう!!」

フレンダ「わーい!!」

フレンダが笑顔でビールを受け取る

それをグビグビと飲むのは、かなり面白い絵面だ

フレンダ「にゃはは!!美味しい訳よ!!!」

ゴーグル(あぁ・・・酔って寝てくれないっすかね・・・)

麦野(・・・ゴーグル君もちょっとかわいそうだね)

フレンダ「にゃはははは!!もっと飲んじゃう訳よ!!!」

フレンダがビールをまた手にする

もう、そこは無法地帯だった


277 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 20:56:32.32 ID:KtHDDq580
垣根「ただいまー」

美鈴「パパ、仲良くしてた?」

旅掛「おー!!お帰り美鈴!!」

心理「垣根、セクハラされちゃったわ」

垣根「旅掛さん、ちょっと外に出ようぜ」

旅掛「してないからな!!」

美鈴「パパ、垣根君にセクハラされちゃった」

旅掛「なんだとぉ!?」

垣根「ははは!!胸に顔を埋めただけだ!!」

旅掛「やりやがったなぁ!!」

垣根「ははは!!柔らかかったぞ!!!」

278 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 20:57:05.75 ID:KtHDDq580
垣根「ただいまー」

美鈴「パパ、仲良くしてた?」

旅掛「おー!!お帰り美鈴!!」

心理「垣根、セクハラされちゃったわ」

垣根「旅掛さん、ちょっと外に出ようぜ」

旅掛「してないからな!!」

美鈴「パパ、垣根君にセクハラされちゃった」

旅掛「なんだとぉ!?」

垣根「ははは!!胸に顔を埋めただけだ!!」

旅掛「やりやがったなぁ!!」

垣根「ははは!!柔らかかったぞ!!!」

旅掛「ふざけんなぁ!!!俺の女に手を出したな!!!」
279 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 21:03:21.73 ID:KtHDDq580
美鈴「もう、俺の女って言わないの!」

旅掛「いいじゃないか!!!だって俺の女だぞ!」

垣根「・・・旅掛さん、美鈴さんが引いてるぜ」

旅掛「なんだと!?」

心理「はぁ・・・美鈴さんの取り合いはやめなさい」

垣根「いいじゃねぇか!」

旅掛「心理定規ちゃん、男には譲れない戦いがあるんだぜ!!」

美鈴「私のために喧嘩はやめて!」

垣根「柔らかいおっぱいのためだ!!」

旅掛「美鈴は俺の嫁なんだよ!!何年も前からな!!」

垣根「その幻想をぶち殺す!!」

美鈴「いやぁ、垣根君は私のことも好きなんだねぇ」ニコニコ
280 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 21:05:08.83 ID:KtHDDq580
垣根「当たり前だろ!!巨乳が大好きなんだよ!!」

心理「垣根、私は怒ってるわ・・・えぇ、怒りに燃えてるわ」

垣根「ま、まぁ俺は心理定規が一番だぜ!!」

美鈴「えー、私はぁ?」

垣根「2番!!!2番でどうだ!?」

美鈴「やっほー!!パパ、イケメンの2番になった!!」

旅掛「そして俺の1番だ!!!」

美鈴「嬉しいよ、パパ!!!」

心理「垣根、ちょっと謝ってくれるかしら」

垣根「ジョークだよジョーク!!」

心理「へぇ・・・」

垣根「お、怒るなよ・・・」

垣根が心理定規をなだめる


281 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 21:07:42.15 ID:KtHDDq580
心理「私はね、垣根・・・浮気を疑ってるんじゃないのよ」

垣根「すいません・・・」

旅掛「まぁまぁ、垣根君も冗談でやったんだろ?」

美鈴「そんな!!遊びだったのね!!」

垣根「遊びなんかじゃないさ!!」

旅掛「垣根ぇ!!!」

心理「許さないわ」

垣根「ちげぇ!!今のはノリなんだよ!!!」

旅掛「ノリだろうが許せん!!」

垣根「あぁそうだ!!酒、酒飲もうぜ!!!」

美鈴「おー、いいね!!」

心理(誤魔化したわね・・・)


282 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 21:17:05.84 ID:KtHDDq580
垣根「さぁ!!ワインワイン!!」

美鈴「ひゃっほー!」

旅掛「お、いいな!!」

垣根がワインを開ける

美鈴「なになに!?赤?白?」

垣根「赤だぜベイビー!!」

美鈴「おぉ!!健康的ぃ!!」

旅掛「早速飲もうぜ!!」

心理「はぁ・・・ちょっと待って」

心理定規が美鈴の手を握る

美鈴「ん?なに?」

心理「・・・美琴はね、酒が弱かったのよ」

美鈴「え、美琴ちゃんに飲ませたことあるの?」

心理「それはいいのよ・・・」

283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/10/12(水) 21:17:57.68 ID:TjB4vrBAO
美鈴さんに酒だと…
284 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 21:22:27.50 ID:KtHDDq580
垣根「・・・美鈴さんってお酒・・・強い?」

美鈴「そりゃもう!!」

心理「あら、なら大丈夫・・・」

美鈴「弱いよ!!」

垣根「ダメじゃねぇか!!」

旅掛「いいじゃないか、酔っても」

心理「酔ったらダメよ・・・」

美鈴「私ね・・・酔ったら脱ぐタイプなんだ・・・」

垣根「飲ませよう!!!あぁ飲ませよう!!」

心理「騙されないの」

美鈴「・・・ねぇ、いいでしょ?」

垣根「分かったよ・・・その代わり旅掛さんが止めてくれよな」

旅掛「おう!」


285 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 21:26:39.44 ID:KtHDDq580
垣根「んじゃ分けるぞー」

垣根がグラスにワインを注いでいく

心なしか、美鈴のグラスには少なく注いでいる

美鈴「ねぇ、なんか少なくない?」

垣根「気のせい・・・」

美鈴「いっぱい飲んだらいっぱい脱いじゃうよ・・・?」

垣根「あぁもう!!脱げよ!?マジで脱いでくれよ!?」

心理「ダメよ、少なくしなさい」

垣根「ちぇー・・・」

旅掛「なかなかいいワインだな・・・」

垣根「そりゃ、安いのなんて飲んでられないだろ」

美鈴「カッコイー!」

垣根「じゃぁ・・・乾杯するか」


286 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 21:31:04.51 ID:KtHDDq580
美鈴「んじゃあ、みんなかんぱーい!!」

旅掛「乾杯!!!」

垣根(脱げよ・・・脱げよ!!)

心理(何か念じてるわね・・・)

美鈴「ぷはー!!美味い!!!」

旅掛「ほう、こりゃいいな!!」

二人が満足げにグラスを見つめる

その側面には、自分の顔が映っている

垣根「はぁ・・・そういえば、いつものメンバー以外で飲むのなんて珍しいな」

心理「というか、他の人とは飲めないじゃない」

美鈴「未成年だもんねー」

旅掛「はっはっは!!ホントはダメだぞ!!」

垣根「分かってるさ」


287 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 21:34:51.88 ID:KtHDDq580
美鈴「にゃっはー!!美味しい!!」

垣根「だろ?もっと飲もうぜ美鈴さん!!」

心理「あなた、脱がせようとしてるでしょ」

旅掛「残念だが、美鈴は脱ぐタイプじゃないぞ」

垣根「」

旅掛「めんどくさく絡むタイプだぞ」

心理「あら、それはよくあるタイプね」

美鈴「心理定規ちゃーん、垣根君のどんなとこが好きなのー?」

心理「あら、全部よ」

旅掛「おぉ!!あっついなぁ!!」

垣根「」

心理「いつまで黙ってるのよ」

垣根「・・・脱がない・・・だって・・・?」

288 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 21:39:51.02 ID:KtHDDq580
美鈴「いやぁ、脱がないよん!!」

垣根「ちくしょう!!じゃあ脱がせてやる!!」

旅掛「それは許さないからな!!!」

垣根「この高校生のドキドキを返して!?大人な女性に弄ばれたあの夏のひと時!!」

心理「冬よ」

旅掛「・・・垣根君、諦めて飲もうぜ」

垣根「ちくしょぉ・・・なんてこった・・・」

垣根が泣きそうな顔をしながらワインを飲む

垣根「ははは・・・こりゃ泣き酒だぜ・・・」

心理「何言ってるのよ」

垣根「ワインが目に染みたんだ・・・」

心理「痛い痛い」


289 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 21:43:03.94 ID:KtHDDq580
垣根「・・・そういや、旅掛さんは酔わないんだな」

旅掛「まぁ、仕事の付き合いとかでよく飲むからな」

美鈴「・・・女の子と・・・?」

旅掛「まさか、男ばっかなんだよ・・・」

美鈴「なんだぁ!!」

美鈴が安心したように旅掛に抱きつく

垣根「あぁ胸が胸が!!!」

心理「・・・垣根」

垣根「ん?抱きつきたいなら抱きついていいぞ」

心理「あら嬉しい」

心理定規がぎゅっと垣根に抱きつく

垣根「おぉ、胸はいいねぇ」

心理「・・・声フェチでしょ・・・」ハァ

290 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 21:45:35.05 ID:KtHDDq580
旅掛「ぷはー・・・浴びるように飲めるな」

垣根「たくさんあるからな」

美鈴「にゃっはー・・・垣根くぅん・・・」

垣根「おうなんだ!?」

美鈴「なんで垣根君は心理定規ちゃんと付き合ったのぉ?」

垣根「そりゃ・・・好きだからさ」

美鈴「もう、青いねぇ・・・」ニコニコ

垣根「青いかな?」

美鈴「そうやって、好きな人とただ前を見ていられるのは若い証拠だよ・・・」

垣根「・・・美鈴さんはどうなんだよ?」

美鈴「パパと見てるのは厳しい家計なんですよー・・・」

旅掛「おいおい・・・俺だってしっかり稼いでるぞ?」

美鈴「ありゃりゃ?そうだっけ?」


291 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 21:52:01.92 ID:KtHDDq580
旅掛「・・・まさか浪費してるんじゃ・・・」

美鈴「いやぁ、ほしいものは多いね!!」

旅掛「使ってるのか!」

美鈴「だ、だって・・・」ウルウル

旅掛「いやいや!!いいんだけどもさ!!」

垣根(なんか上条と御坂みたいだなこの二人)

心理(・・・上条君は将来旅掛さんみたいになるのね)

垣根(そうなったら・・・御坂は美鈴さんみたいになるのか?)

垣根がじーっと美鈴の胸元を見つめる

美琴があれになるのだろうか

垣根(ワーオ・・・東洋の神秘)

心理(驚いたような顔してどうしたのかしら)


292 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 21:54:27.62 ID:KtHDDq580
垣根「・・・美鈴さんは金遣い荒いのか?」

美鈴「そうでもないよ」

旅掛「・・・何に使ってるんだ?」

美鈴「えっとね・・・服と鞄と化粧品とジムと・・・」

旅掛「ず、ずいぶんと使ってるな・・・」

心理「あら、旅掛さんは使わせてもらってないの?」

旅掛「・・・財布のヒモは美鈴が握ってるんだよ・・・」

美鈴「だってパパに任せたら酒ばっかり飲みそうなんだもん」

旅掛「お、お前が言うのか・・・」

美鈴「なにさぁ」

旅掛「いやいや!!怒ってるんじゃないけどな!」

垣根(尻に敷かれてるな)


293 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 22:00:20.96 ID:KtHDDq580
旅掛「・・・美鈴・・・もう少し俺にもお小遣いを・・・」

垣根「旅掛さん・・・情けないぞ、そこはもっと強気に!!」

旅掛「そ、そうか?美鈴!!金よこせ・・・」

垣根「ダメだ!!愛をもっと表に出そう!!」

旅掛「あ、あぁ!!美鈴、今日も綺麗だな、お小遣いをくれないか!?」

垣根「いいぞ!!」


美鈴「ねぇねぇ心理定規ちゃん、もっと飲んでいい?」

心理「あら、注いであげるわよ」

美鈴「にゃっほー!!心理定規ちゃんに注がれちゃうぞ!!」

心理「はいはい、お母さん」ニコニコ

美鈴「おう、心理定規ォ!」


垣根・旅掛「聞いちゃいねー」


294 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 22:05:04.83 ID:KtHDDq580
心理「・・・美鈴さん、美琴が子供の頃の話、聞かせてくれない?」

美鈴「えっとね・・・カエルのぬいぐるみが壊れたとき、サンタさんに直して欲しいって言ったり・・・」

心理「あら可愛い」

美鈴「あとね、パパに料理作ったことがあってね・・・」

心理「へぇ、子供らしい」

美鈴「でもそれがめちゃくちゃヘタだったのよ!」アハハ!

心理「子供だからね・・・」クスクス

美鈴「我慢して食べるパパは面白かったよ!!」

旅掛「だって・・・美琴が作ったんだぞ!?」

美鈴「パパは美琴ちゃんが大好きだもんね!」

旅掛「あたぼうよ!!」

垣根「・・・手料理か・・・」

美鈴「?どしたの垣根くーん」


295 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 22:09:15.91 ID:KtHDDq580
垣根「あぁいや」

旅掛「?どうしたんだ?」

美鈴「心理定規ちゃんの手料理を思いだしたの?」

垣根「違う違う」

垣根が苦笑する

何かを言いたそうだが、恥ずかしくて言えないようである

垣根「・・・その・・・な」

心理「・・・ねぇ、美鈴さん」

美鈴「なーに?」

心理「・・・酔ってるのかしら?」

美鈴「ほどよくねー♪」

心理「・・・料理、作れない?」

垣根「!!」


296 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 22:13:38.85 ID:KtHDDq580
美鈴「ん?作って欲しいの?」

心理「えぇ、美鈴さんは料理上手なのかしら?」

美鈴「まぁ一人暮らしに近いし、いっつも作ってるよ?」

心理「私も教えて欲しいし・・・ダメかしら?」

美鈴「うん、いいよ!!」

美鈴がニコニコと笑う

心理「・・・これでよかったの?」コソッ

垣根「・・・ありがとよ」

心理「あなたの考えてることなら分かるわよ」

垣根「・・・あぁ」

旅掛「?どうかしたかい?」

垣根「いや、なんでも」


297 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 22:16:49.59 ID:KtHDDq580
美鈴「じゃあ、心理定規ちゃん!!」

心理「はい」

美鈴「垣根君のために美味しい料理を作ろうか!」

心理「あら、いいわね」クスクス

旅掛「俺は?」

美鈴「もちろん、パパのためでもあるわよ!!」

旅掛「久々の美鈴の手料理だな!!」

美鈴「うん、楽しみにしてて!」

女二人がキッチンへ向かう

垣根「・・・」

旅掛「君は美鈴の手料理が食べたかったのかい?」

垣根「・・・まぁな」

旅掛「へぇ・・・どうして?」


298 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 22:19:21.57 ID:KtHDDq580
垣根「・・・俺には母親なんていないからな」

旅掛「・・・一度でも、母親の料理ってのを食べてみたかったのか?」

垣根「・・・どうかな」

垣根がソファーに寝転がる

彼にも、本当は母親がいたのだろう

そして、きっと料理だって作ってくれたのだろう

それは、おそらく美味しかったのだろう

全部

全部推測に過ぎなかった

彼にはそんな記憶がないから

垣根「・・・母親の手料理なんて、夢のまた夢さ」

旅掛「・・・そうだな」

299 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 22:21:50.86 ID:KtHDDq580
垣根「・・・心理定規にも親はいない」

旅掛「義理の親もできない・・・か」

垣根「・・・くだらないよな、美鈴さんの手料理を求めるなんて」

旅掛「・・・俺は文句なんてないさ」

垣根「・・・寂しいだけだ、関係のない他人の手料理なんてさ」

旅掛「・・・なら、どうして君は嬉しそうなんだい?」

垣根「・・・そりゃ、嬉しいからさ」

旅掛「・・・そうか」

垣根「・・・なぁ、旅掛さん」

旅掛「なんだい」

垣根「・・・俺は・・・間違ってるのかな?母親の面影を誰かに求めるなんて」

旅掛「・・・間違ってるのかもな」


300 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 22:25:23.63 ID:KtHDDq580
垣根「そうだよな」

旅掛「でもな、君には母親の温もりが足りなかった」

垣根「・・・アンタの仕事、か」

旅掛「なら俺はそれを用意してやるだけさ」

旅掛がふっ、と笑う

旅掛「・・・それに、美鈴も楽しそうだからな・・・男の子はいないから」

垣根「・・・よかった」

旅掛「・・・さて、飲むか」

垣根「おう」



心理「ごめんなさいね、いきなり頼んだりして」

美鈴「ううん!!楽しいからいいよ!」

心理「・・・ありがとう」


301 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 22:28:37.74 ID:KtHDDq580
美鈴「こうやって誰かと用意するのも久しぶりだなぁ!」

心理「・・・」

美鈴「?どうしたの?」

心理「なんでもないわよ」

心理定規が垣根のほうをそっと見つめる

心理(・・・赤の他人・・・ね)

垣根は美鈴のことをそう言っていた

所詮、ただの知り合いなだけだと

心理(でもね・・・あなたと美鈴さんの距離単位は5なのよ)

美鈴「じゃ、作ろうか!!」

心理「えぇ」


心理(・・・その距離はね、親子のものなのよ・・・垣根)


302 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/12(水) 22:38:28.78 ID:KtHDDq580
今日のところは綺麗な感じで終われたはずだ!!

そういうことで、今日はここまで

垣根はあんま甘えなかったね・・・


では筋肉動画

アーノルドの全盛期は1975年

ではその時、オリンピアで2位だったのは誰か

「サージ・ヌブレ」

彼はステロイドを一度も使用したことがないそうな

比較的軽い重量を、完璧なフォームで用いることによりビルドアップを果たしたらしいですね・・・

http://www.youtube.com/watch?v=nOAHLe-29dM


70歳でこの肉体を保っていました

http://www.youtube.com/watch?v=cIPZgmxgg_s 


残念なことに、2011年4月19日、亡くなってしまわれましたね

本当に残念です


ではおやすみなさい

次スレもちょいちょい書き溜めてるところです

やや急展開ですが、1スレだけちょっとしたバトルものにしたくて

オリキャラを敵に使うのは嫌いですが、魔術側も描きたいし・・・

大変ですねww

303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/10/12(水) 23:00:10.16 ID:/ZPfJnyf0
さだのりぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ
また出てきてくれるのか!?
それともセルジオか!?
まさかまさかの第三勢力か!?


















サトリナ「カラオケネタ見たいよぉ」
304 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 10:27:04.97 ID:qHHcEjzi0

垣根「・・・」ウズウズ

旅掛「そんなに楽しみなのかい?」

垣根「だってさ・・・美鈴さんの手料理だろ?」

旅掛「俺も久しぶりだけどな」

垣根「美味しいのか?」

旅掛「そりゃもう!!!愛妻弁当とか昔は作ってくれたなぁ!!」

垣根「あぁ、今は愛が冷めたのか」

旅掛「違うもーん!!!料理が冷めちゃうからだもーん!!」

垣根「う、上手くなんかないからな!!」

旅掛「ははは!!悔しがるがいい!!!」

垣根「ちくしょぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!」


心理「何叫んでるのかしら」トントン

美鈴「それでねー、ここにダシを入れます!!」

305 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 10:44:17.85 ID:qHHcEjzi0
心理「ふーん・・・これにダシをね・・・」

美鈴「でもねでもね、あんまり入れすぎてもダメなの!!パパはわりと薄味が好みだから!!」

心理「旅掛さんに作ってるわけじゃないんだけど」

美鈴「えー、そうなの?」

心理「・・・私は垣根に作ってるのよ」

美鈴「ついでだしパパにも愛を込めて!!」

心理「それはあなたの役目でしょ・・・」ハァ

美鈴「えー、だって心理定規ちゃんみたいな子の愛だったらパパ、大喜びだよ!?」

心理「浮気じゃないの、それ?」

美鈴「違うよ、心理定規ちゃんみたいな娘も欲しかったもん!!」

心理「・・・ありがとう」

心理定規が手元で切られていく野菜を見つめる

心理「・・・娘・・・ね」

美鈴「うん!!」


306 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 10:48:32.88 ID:qHHcEjzi0
心理「分かったわ、せっかくだから旅掛さんにも愛を込めて」

美鈴「おー!!ありがと!!」

心理「・・・ねぇ、美鈴さん」

美鈴「ん、何?」

心理「妹達のこと、聞いたんでしょ?」

美鈴「うん、聞いたよ」

トントン、とキッチンに小気味よい音が響く

心理「・・・どうだった?それを聞いて」

美鈴「そりゃ・・・美琴ちゃんが傷ついたのはイヤだったよ」

心理「・・・でしょうね」

美鈴「でもね、あの子達が生まれたのは一方通行君のおかげだったんでしょ?」

心理「・・・恨まないってこと?」

美鈴「恨み、そして感謝するんだよ・・・でも一方通行君はいい子だよ」

心理「・・・変わったのよ、彼も」

307 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 10:51:45.77 ID:qHHcEjzi0
美鈴「・・・私ね、妹達のことも大好きだよ」

心理「・・・不気味じゃない?同じ顔で・・・そして、ネットワークで記憶を共有していて」

美鈴「だって私の娘だよ?私や美琴ちゃんと同じ顔をしてるのは当たり前じゃん」

心理「・・・」

美鈴「それにさ、ネットワークで共有とか、軍事クローンとか・・・そんなことはどうでもいいんだ」

心理「どうして?」

美鈴「だってあの子達は、私をお母さんって呼んだんだよ?美鈴さん、でもなければあなた、でもない」

美鈴「・・・お母さん、って呼んでくれる娘達を可愛く思わないわけないじゃん!!」

美鈴が満面の笑みを浮べる

それがとても眩しかった

心理「・・・ふふ、あなたはホント理想の母親ね」

美鈴「嬉しいこと言ってくれるじゃない!!」

308 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 10:54:34.18 ID:qHHcEjzi0
心理「・・・私はね・・・あなたみたいな母親が欲しかったわ」

美鈴「私を母親と思ってもいいんだよ?」

心理「・・・やめとくわ、上条君や美琴と義理の家族なんて想像できないもの」

クスクス、と笑う二人

心理「それに魅力的なお誘いだけど・・・でも、甘えたくはないから」

美鈴「・・・甘えじゃないと思うけどなぁ」

心理「垣根を見なさいな」

美鈴「垣根君?」

心理「あなたの胸に飛び込んで・・・心のうちを曝け出して・・・」

心理「それでも、あなたの息子になりたいとは言わない・・・あなたみたいな母親が欲しかったとは言うけれど」

美鈴「・・・」

心理「・・・私達にとってね、家族の温もりを受けることは過去の話なのよ」

心理「・・・いまさら温もりを受けようなんて思わないわ」

309 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 10:57:10.62 ID:qHHcEjzi0
美鈴「・・・なんで?」

心理「・・・冷めてしまった私達にはね・・・温もりでさえ恐ろしいほどに熱いのよ」

心理「ヘタをしてしまえば、身を焦がすくらいに」

美鈴「・・・心理定規ちゃん、泣きたいの?」

心理「・・・料理がしょっぱくなるからやめとくわ」

心理定規が苦笑しながら、手を動かす

トントン、と野菜が切られていく

心理「・・・私はね・・・誰かに温もりを与えたいの」

美鈴「自分が温もりをもらえなかったから?」

心理「えぇ・・・誰かを幸せにすることが出来れば、こんな人生にも意味があると思えるから」

美鈴「心理定規ちゃんは美琴ちゃん達に温もりを与えてるよ?」

心理「えぇ、そうかもしれないわね」

310 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 10:59:11.96 ID:qHHcEjzi0
美鈴「・・・心理定規ちゃんは優しいんだね」

心理「・・・どうかしらね」

美鈴「優しくなきゃ、そんなことは言えないよ」

心理「優しく振舞ってるだけなのよ」

美鈴「どうして?」

心理「・・・人との距離を気にしてしまうから」

美鈴「ふーん」

心理「ふーん・・・ってね・・・」

美鈴「そんなの誰だってそうだよ?私だって人との距離を気にするし」

心理「・・・私はそれに敏感なのよ」

美鈴「でもさでもさ、それって素敵なことじゃんか」

心理「どうして?」

美鈴「じゃあなんで心理定規ちゃんは垣根君と一緒にいるの?」

心理「それは・・・」


311 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 11:02:29.13 ID:qHHcEjzi0
美鈴「垣根君とあなたの距離が近いからでしょ?」

心理「・・・そうよ」

美鈴「それはウソでもなんでもない、本当の近しい距離なんだよね?」

心理「・・・私はそう信じてる」

美鈴「そうやって信じられる人がいるならさ、周りなんて気にしなくていいよ」

心理「・・・そうはいかないのよ、私は人間だから」

美鈴「心理定規ちゃんの能力って私は素敵だと思うな」

心理「どこが?」

美鈴「騙されなくて済むから・・・本当の友達とだけ一緒にいられるでしょ?」

心理「騙されたいときもあるのよ?」

美鈴「そこは、みんなも同じ悩みだしさ」

心理「・・・美鈴さん」

美鈴「なに?」


312 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 11:04:18.30 ID:qHHcEjzi0
心理「あなた・・・ホントお人よしね」

美鈴「?どうしてどうして?」

心理「ホントに私のことを娘のように思ってるってことよ」

美鈴「??」

心理「さ、早くしないと二人が待ちくたびれちゃうわよ」

心理定規が手を早める

美鈴「ねぇ、どういうこと?」

心理「・・・なんでもないわ」

美鈴「えー、心理定規ちゃんのいけずー」

心理「ふふ・・・悪かったわね」

美鈴「教えないとくすぐっちゃうぞ!!」

心理「あら、出来るかしら?」フフン

美鈴「なにをーー!!!!」


313 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 11:06:22.08 ID:qHHcEjzi0

垣根「?なんかキッチンは騒がしいな」

旅掛「・・・なんかくすぐり合いしてるな」

垣根「早く作ってくれよなーー!!!」


美鈴・心理「はーい!!」


旅掛「まるでホントの親子みたいだな」

垣根「そうだな」

旅掛「君も混じりたいんじゃないのか?」

垣根「遠慮しとく、俺は苦手だからな」

旅掛「損な性格だな」

垣根「損でもいいんだよ、得なんて得ようとも思わない」

旅掛「はぁ・・・そうかい」

垣根「・・・一眠りするかな」

旅掛「俺も・・・」


314 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 11:31:02.20 ID:qHHcEjzi0
二人がそっと目を閉じる

それぞれの夢に落ちていく



旅掛「美鈴!もう生まれたって!?」

美鈴「うわ、おっそー・・・」

旅掛の夢は、美鈴が美琴を生んだときのものだった

旅掛「男!?女!?まさかオカマ!?」

美鈴「元気な女の子です!」

美鈴が抱きしめているのは、可愛い女の子だった

旅掛はそのとき、何かしらのとても大きな感情が生まれたのを覚えている

美鈴「名前はもちろん、美琴ちゃんだよ!」

旅掛「俺の娘かぁ!!美琴ー、パパでちゅよー!!」

美琴「ウワァァァァァァン!!!!」

美鈴「こらパパ、そんな大声出さない・・・」


旅掛「もうダメだ・・・反抗期だ、これだ第一次反抗期だぁぁぁ!!!」

美鈴「パパ、落ち込みすぎ」


315 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 11:36:26.81 ID:qHHcEjzi0
旅掛「美琴かぁ・・・これで俺も父親か・・・」

美鈴「・・・でもよく帰ってこれたわね」

旅掛「仕事なんていつだっていいんだよ」

美鈴「おー!!パパかっこいい!!」

旅掛「しっかし・・・実感が湧かないよなぁ・・・」

旅掛が赤ん坊美琴の寝顔を見つめる

旅掛「・・・この子にも・・・いつか彼氏ができるんだろうなぁ・・・」

美鈴「早すぎるわよパパ」

旅掛「ぐぁぁぁ!!そうなったらどうしよう!?」

美鈴「・・・よかった、これでやっとパパとの子供ができたんだね」

旅掛「おうよ」

ニコニコと笑う二人

ただ、美琴だけはなぜか泣いていた


旅掛「もしかして泣き虫さんかな?」

美鈴「ありゃー・・・夜泣きが心配だね」


316 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 11:41:57.87 ID:qHHcEjzi0

垣根「・・・心理定規、いるか?」

心理「あら、どうしたの?」

垣根の夢は、彼が帰ってきて一ヶ月ほどした頃のものだった

垣根「・・・いや、飯でも食いに行かないかと思ってさ・・・」

心理「デート?」

垣根「バーカ、なんで俺がてめぇとそんなことしなくちゃなんねぇんだよ」

心理「あら残念」

垣根「・・・行くのか?」

心理「もちろん」

あの日は、なんとなく垣根が出かけたい気分だったのだ

なんとなく


垣根「・・・うらやましいよな、世の中はそろそろクリスマスだとよ」

心理「あらそうね・・・そんな季節なんだ」

垣根「・・・メルヘンなこった」

317 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 11:44:01.27 ID:qHHcEjzi0
心理「・・・私達はどうするの?」

垣根「・・・?何が」

心理「クリスマスよ」

垣根「知るかよ・・・」

心理「・・・あなたがいるならそれでいいけど」

垣根「ちっぽけな幸せだな」

心理「あらそうかしら?」

垣根「・・・なぁ、心理定規」

心理「なに?」

垣根「・・・クリスマスのプレゼントくらいなら買ってやってもいいけど」

心理「・・・じゃ、お願いしようかしら」

垣根「あいよ」

あの日はたしか、なんとなく垣根がプレゼントをしたい気分だったのだ

ただ、なんとなく


318 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 11:48:39.22 ID:qHHcEjzi0

垣根「はぁ?なんだよそりゃ」

心理「だから、遊園地に行きたいのよ・・・」

垣根「今からか?」

心理「クリスマス辺りに・・・その約束がプレゼントってことでどう?」

垣根「いいけどさ・・・なんだよそりゃ」

心理「いいのよ・・・少なくとも、それでクリスマスまではあなたがいてくれるじゃない」

垣根「はー、俺のスケジュールの予約かよ」

心理「もしかして・・・予約で一杯かしら?」

垣根「残念、ちょうど予約待ちだったとこだ」

心理「よかった」

嬉しそうに心理定規が笑う

別に、心理定規とデートの約束がしたかったのではない

なんとなく、ヒマを潰したかっただけだった

本当に、なんとなく


319 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 11:50:28.95 ID:qHHcEjzi0
垣根「・・・」

心理「?どうしたのよ、メモ帳なんか取り出して」

垣根「一応メモっとくんだよ」

心理「あら、忘れるから?」

垣根「・・・そうだな」

なんとなく

なんとなく

垣根はあの日、ただなんとなくの連続で心理定規とデートの約束をした

垣根(・・・くっだらねぇな)

そう思いながら


彼は、クリスマスのスケジュールに書いてあった予定にそっと横線を引いた

その上から書き込まれたのは、なんとなく約束したデートの予定だった

320 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 13:08:26.77 ID:qHHcEjzi0

垣根「ん・・・おはようさん・・・」

旅掛「あぁ・・・いい夢だった・・・」

垣根「俺も・・・悪くはなかった・・・」


美鈴「よし!出来た!!」

心理「二人とも、ワイン片付けてー」


垣根「はいはい・・・」

旅掛「ちょうどいいタイミングで起きたみたいだな」

垣根「最悪のタイミングでもあるけどな・・・」

旅掛「片付けめんどくさい・・・」

二人が眠そうな顔をしながらワインとグラスを片付ける

垣根「えーっと・・・これでいいか?」

旅掛「いいんじゃないか・・・?片付いたし・・・」


美鈴「よーし、運ぼうか!!」

心理「はいはい」


321 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 13:13:03.83 ID:qHHcEjzi0
垣根「・・・お、美味しそうだな」

旅掛「ほう・・・味噌汁と米と玉子焼きと天ぷらと・・・お、肉じゃがじゃないか!」

美鈴「一杯作ったよん!」

心理「ほら、食べなさいな」

垣根「・・・じゃ、いただきまーす」

垣根が天ぷらを一口食べる

垣根「あぁうめぇ・・・」

心理「・・・ねぇ、どうして肉じゃがは食べないのよ」

垣根「楽しみは最後に・・・」

美鈴「パパ、あーん♪」

旅掛「あーん♪」

垣根(・・・うっぜぇ・・・)

心理(あら、美味しくできてるわね)

四人が食事を進めていく


旅掛「はぁ・・・こりゃ久々の美味しい料理だ・・・」

322 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 13:17:16.12 ID:qHHcEjzi0
美鈴「いつもは機内食とかなんだっけ?」

旅掛「そうそう・・・あと外国の飯はあんま口に合わないんだよ・・・」

心理「へぇ・・・それってきついわよね」

旅掛「そうなんだよ・・・」

垣根「・・・ん・・・誰か来た」

美鈴「ん?そうなの?」

垣根「・・・」

垣根がドアのほうを見つめる

その時、家のチャイムが鳴った

しかも何度も何度もピンポンピンポン鳴らしている

垣根「あぁもううっせぇ!!!」

心理「・・・誰かしら」

垣根「心当たりがあんだよ・・・」

垣根が青筋を浮べながら玄関へ向かう

彼は今、とても幸せな時間を過ごしていたのだ


323 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 13:21:45.14 ID:qHHcEjzi0
垣根「幸せな時間をぶち壊すヤツには天罰よ!!」

そんなことを言いながら、ドアを開き放つ


20000「遊びに来たぜ!!」

19090「お母さんが来ているんですよね!?」

御坂妹「お父さんもいると聞きましたが」

13577「お姉様の情報ですから間違いないですよね!!」

14510「さぁ!!入れてくださいよ!!」

テクパトル「悪いな垣根・・・こいつらいきなり飛び出して・・・」


垣根「お帰りくださーい」

垣根がドアを閉める

心のドアも完璧に閉める

南京錠も忘れない

324 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 13:25:29.21 ID:qHHcEjzi0
20000「開けろよこらぁ!!!」

17600「開けないならばコルトパイソンで・・・」

垣根「あぁもう分かりましたよ!!」

心の南京錠はコルトパイソンで打ち砕かれた

垣根「なんだよ!?なんなんだよ!?」

テクパトル「・・・悪いな」

10033「さぁ!!親子水入らずの時間です!!!」

10039「おじゃましまーす!!」

垣根のイヤそうな顔を無視して、妹達が家へと上がる


御坂妹「お母さん!!お父さん!!!」

旅掛「ん?おぉ、来たのか!!」

美鈴「にゃっほー」


325 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 14:54:54.73 ID:qHHcEjzi0
19090「お久しぶりです!!」

旅掛「いやぁ!!ホントだな!!」

美鈴「元気してた!?」

10039「それはもう!!」

20000「毎日性欲バンバン・・・」

御坂妹「やめなさい」

14510「お母さんとお父さんも元気でしたか?」

美鈴「もう元気も元気!!」

旅掛「いやぁ!!嬉しいなぁちくしょう!!」


テクパトル「・・・入れん」

17600「ミサカもだ」

垣根「ワイン飲むか?」

テクパトル「あぁ、ありがたくもらう」


326 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 14:58:06.83 ID:qHHcEjzi0
心理「・・・親子水入らずね」

美鈴「さーて!!みんな、明けましておめでとう!!」

ミサカ一同「おめでとうございます!!」

旅掛「少しだけど、お年玉もあるぞ!!」

ミサカ一同「いぇー!!!」


テクパトル「はぁ・・・美味いな」

17600「垣根よ、いや・・・わが友よ、美味いワインをありがとう」

垣根「・・・なんか疲れた」

心理「歳かなぁ・・・少し・・・少し疲れた」

垣根「頼むからお前はボケないでくれよ」

心理「ごめんなさいね」

テクパトル「・・・御坂家がほぼ勢ぞろいか」

垣根「上条たちと一方通行たちがいないけどな」


327 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 15:00:15.14 ID:qHHcEjzi0
テクパトル「義父さん、義母さん・・・明けましておめでとう」

美鈴「おー、テクパトル君も大きくなって!」

テクパトル「それはなんか違うぞ・・・」

旅掛「相変わらずガラが悪いな!!」

テクパトル「気にしてることを言わないでくれ・・・」

20000「ふっへへ!!相変わらずいろんなところが大きいね!!」

テクパトル「あとでお仕置きな」

20000「いやん//」

テクパトル「・・・」

20000「・・・」

テクパトル「悪いな・・・みんなにお年玉なんて」

旅掛「娘達だ、当たり前だろ」

美鈴「そうだよ、むしろ楽しいし!!」

テクパトル「・・・ありがとう」


328 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 15:02:17.24 ID:qHHcEjzi0
心理「・・・垣根、どうしたの?」

垣根「いーや、やっぱ親子は違うな・・・」

心理「・・・そりゃそうよ・・・」

17600「全くだな」

垣根「なんだよ、お前は混じらなくていいのか?」

17600「悪いが・・・あの中に飛び込んでいけるほどパワフルじゃないんだよ」

垣根「スネークがよく言うぜ・・・」

17600「あとでゆっくり話すつもりさ・・・」

心理「・・・何か引っかかるの?」

17600「・・・あいつら、テっくんのことを考えちゃいない」

垣根「テクパトルのことか?」

17600「ま・・・テっくんは気にしてないだろうがな」

心理「何か悪いことでもあるの?」


329 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 15:04:23.70 ID:qHHcEjzi0
17600「・・・本物の親にばっかりあんな風に甘えてもな」

垣根「まぁ・・・たしかに掌返しといえばそうかもな」

心理「でも仕方ないじゃない」

17600「悪気がない分・・・な」

17600号がワインを飲む

垣根「・・・テクパトルのヤツも喜んでるぞ?」

17600「ミサカたちのことを考えてくれてるのはありがたいがな」

心理「あなたはテクパトル君のことが大好きなのね」

17600「勘違いするなよ?あくまで親としてさ」

垣根「分かってる」

17600「・・・ミサカはな・・・テっくんも父親だと思ってるんだ」

心理「みんなそうじゃないかしら」

17600「・・・そうだな」


330 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 15:06:36.70 ID:qHHcEjzi0
垣根「複雑なのは分かるけどさ」

17600「・・・というか、みんなもうお年玉に集中してやがる」


美鈴「並んで並んで!!」

御坂妹「ミサカが一番お姉さんなのでミサカからです!!」

20000「はぁ!?ミサカこそ一番先だし!!」

19090「妹に譲るべきですよ!!」

10033「またまた、これだから末っ子とかは困ります」

20000「なにぃ!?」

旅掛「こらこら、ケンカするなよ」

美鈴「そうそう、みんな同じ額なんだから」

13577「ピン札がいいのです!!」

旅掛「全部ピン札だ!!」ババーン

ミサカ一同「お、おぉ・・・」キラキラ


331 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 15:08:44.71 ID:qHHcEjzi0
テクパトル「・・・楽しそうだな」

垣根「よぉ、寂しいのか?」

テクパトル「・・・なんというか、複雑だな」

心理「でも笑ってるじゃない」

テクパトル「そりゃ・・・あの二人がこいつらを子供として認めてるのが嬉しくてな」

17600「これだからテっくんは・・・」

テクパトル「なんだよ」

17600「なんでもないさ・・・ミサカも並ぶかな」

17600号が列に入る

御坂妹「17600号!!横取りは禁止です!!」

17600「うるせぇな、ケツの穴に鉛玉ぶち込んでサブウェイ作られたいか?」

御坂妹「ど、どうぞ」

19090(こ、怖いです・・・)


332 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 15:11:20.70 ID:qHHcEjzi0
美鈴「はい!えーっと・・・」

テクパトル「そいつは13577号だ」

美鈴「13577ちゃん!!」

13577「ありがとうございます!!」

旅掛「んーと・・・」

テクパトル「10033号だ」

旅掛「おー!!10033号!」

10033「ありがとうございます!!」

美鈴「ねぇねぇ、テクパトル君・・・この子は?」

テクパトル「19090号だ」

旅掛「お、彼女は特に覚えてますってかぁ!!!」

テクパトル(めんどくせぇぞこの親父)

19090「ありがとうございます!!」

333 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 15:14:37.91 ID:qHHcEjzi0
17600「・・・お年玉・・・か」

美鈴「あ、あなたは17600ちゃんだよね?」

17600「ん?分かるのか」

旅掛「一人だけ口調が違うからな」

ミサカ一同「!?」


御坂妹(なるほど・・・口調に特徴をつけるなんて思いもしませんでした!!)

20000(よーし、ミサカはルー口調になってみせる!!)

14510(・・・ヤンキーっぽい口調とかどうでしょうか)

10039(・・・萌えキャラっぽくいってみせます)

19090(・・・ミサカはこのままで)

御坂妹(あ、じゃあミサカはドジっこっぽく・・・)

テクパトル(・・・なんか考えてるぞこいつら)


334 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 15:17:43.67 ID:qHHcEjzi0
旅掛「さて・・・お年玉も配り終わったし・・・」

美鈴「みんな何かしたい?」

20000「ミーはマザーとファザーとトゥギャザーしたいぜ!!」

14510「うるせぇんだよド素人が!!!」

10039「ミサカは・・・パパとママとお出かけしたいな」キュルルルン

19090「肩揉みでもしましょうか?」

御坂妹「えっと・・・じゃ、じゃあ海に・・・って冬じゃん!!」

旅掛「テクパトル君・・・これはどういうことなんだろうな」

美鈴「えっと・・・盛大なドッキリ?」

テクパトル「気にするな、いつもの発作だ」

ミサカ一同「発作!?」

17600(・・・フォッサマグナ)

心理(17600号がニヤニヤしてるわね)

垣根(なんか怖い)


335 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 15:20:12.34 ID:qHHcEjzi0
旅掛「えっとだな・・・」

テクパトル「今から出かけるには少し遅くないか?」

御坂妹「えー・・・まだ13時ですよ?」

13577「テっくんの引きこもりー」

10033「いけずー」

20000「インポー」

テクパトル「とりあえず20000号、減点20だ」

20000(・・・思ったより減点が少ない・・・?)

20000「ま、まさかテっくんマジでイン・・・」

テクパトル「減点100な」

20000「」

美鈴「そうだね・・・今から出かけるのはめんどくさいし」

19090「では・・・どうしますか?」


336 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 15:23:46.35 ID:qHHcEjzi0
テクパトル「・・・義母さんたちはゆっくりしたいんじゃないか?」

美鈴「うん、今日はちょっと疲れちゃったし」

17600「・・・テっくん、仕事の報告とかは?」

テクパトル「おっと、そうだったな」

旅掛「あぁ、就職が決まったんだってな」

テクパトル「あれ、知ってたんだ」

美鈴「おめでとう!!これで19090号ちゃんをお嫁にもらっても大丈夫だね!」

19090「//」

ミサカ一同「テクパトルぅぅうううううううううううううううう!!!!!!!!!!!」

テクパトル「?まぁそうなるかもな」

17600「はぁ・・・お母さん、気が早いぞ」

美鈴「そうかな?」

旅掛「そうだそうだ!!!」

垣根「必死じゃねぇか」

337 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 15:27:40.45 ID:qHHcEjzi0
心理「・・・でも、就職が決まったなら安心よね」

テクパトル「まさか学園都市で働くとは思わなかったがな」

垣根「そりゃそうだろうな」

美鈴「テクパトル君は外国人だよね?」

テクパトル「あぁ・・・そうだけど」

旅掛「なるほどなぁ・・・だからガラが悪いんだ」

テクパトル「アンタは今世界を敵に回した」

御坂妹「ですがとっても優しいですよ?」

美鈴「はー!!そんなことは知ってるよ!」

垣根「あん?美鈴さんも誑されたか?」

テクパトル「誑してねぇよ!!!」

17600「毒牙に掛かったか」

テクパトル「掛けてねぇよ!」

338 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 15:36:05.20 ID:qHHcEjzi0
垣根「・・・美鈴さん・・・アンタは・・・アンタだけはセーフだと思ってたのに!!」

美鈴「いやぁ、綺麗って言われちゃったんだ」

19090「テっくん!!!!」

旅掛「母親に手を出すなんてアブノーマルだな!!!」

テクパトル「ちげぇよ!!!そりゃあれだ、いろいろあって・・・」

心理「苦し紛れね」

テクパトル「黙っててくれよ!!」

垣根「テクパトル・・・」

10039「引きました」

20000「仲良くなれそうだ」

19090「テっくん、ミサカは・・・し、信じてますよ?」

テクパトル「あぁもう!!美鈴さんアンタのせいだぞ!!」

美鈴「呼び方変わった!?」

339 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 15:44:45.93 ID:qHHcEjzi0
垣根「・・・ん?なんか話がずれてるぞ」

テクパトル「あ、あぁ・・・そうだな」

垣根「・・・で?テクパトルは結局どうなんだ?」

テクパトル「そうだなぁ・・・」

テクパトルが腕を組む

それだけでも腕とか胸がもっこもこと盛り上がる

旅掛(・・・何が面白いって、こんな男が女の子に振り回されてることだよな)

美鈴(こりゃ体力持て余しそうだね)

テクパトル「・・・19090号との結婚は前提として・・・みんなとも暮らすつもりだぞ」

御坂妹「さすがテっくんです!!」

20000「これでテっくんの息子ゲットだぜ!!」

テクパトル「ふざけんなよ・・・」

13577「冗談でもきついですよ20000号・・・」



340 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 15:51:16.83 ID:qHHcEjzi0
旅掛「・・・テクパトル君、言っておくが・・・結婚はあれだ、難しいぞ?」

テクパトル「分かってるさ・・・アンタたちを見てれば」

垣根「おっほ、逆襲・・・」

旅掛「お、俺たちは上手くいってるだろ!?」

テクパトル「はぁ・・・上手くいってるから困るんだよ・・・」

美鈴「うーん・・・でもテクパトル君はしっかりしてるし問題ないと思うけどな」

旅掛「そ、そうだけど・・・」

17600「安心しろお父さん、ミサカたちはずーっとお父さんの娘だ」

旅掛「そ、そうだよなぁ!!!」

14510「お姉様はもう義兄様と同棲してますけどね」

旅掛「」

17600(14510号・・・)

テクパトル(・・・減点20っと・・・)


341 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 16:02:22.77 ID:qHHcEjzi0
垣根「・・・旅掛さんはあんまり結婚してほしくないのか?」

旅掛「いや・・・結婚はしてほしいけどさぁ・・・」

旅掛がふっ、と苦笑する


旅掛「俺ってさ、美鈴と結婚するとき美鈴の父親にめーっちゃ焦らされたんだ、それを再現したくて」

テクパトル「再現すんな!!憂さ晴らしすんな!!」

19090「二代に渡っての嫌がらせですか!?」

美鈴「パパー、私のお父さんに似たらダメだって言ってるじゃない」

旅掛「テクパトル君、君を信用はしてる!!だがなぁ!!君もいずれ分かるさ!!父親の心理が・・・」


テクパトル「俺はなぁ!!父親になりたいんじゃない、19090号の夫になりたいんだよ!!」


19090「//」

旅掛「な・・・な・・・」

美鈴「おぉ・・・」



342 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 16:08:32.05 ID:qHHcEjzi0
旅掛「おーいいぞ!!ならば戦争だ!!」

テクパトル「やってやろうじゃないか!!」

美鈴「パパ!!!19090号ちゃんが悲しむでしょ!!!」

19090「お父さん!!」

旅掛「う・・・」

心理「旅掛さん、認めてあげなさいな・・・何も今すぐじゃないんだから」

旅掛「く・・・分かったよー」

旅掛が拗ねたように頬を膨らませる

美鈴「パパのいじけ虫ー」

旅掛「美鈴ー・・・頭を撫でてくれー」

美鈴「おー、よちよち」

旅掛「うぅ・・・」

テクパトル「・・・なんか上条たちみたいだな」

御坂妹「親子は似るんですね・・・」


343 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 16:15:44.92 ID:qHHcEjzi0
旅掛「・・・テクパトル君・・・娘たちをよろしく・・・」

テクパトル「な、なんで死ぬときみたいな台詞なんだ・・・」

旅掛「美鈴・・・悪かった・・・」

美鈴「パパー!!!」

20000「お父さん!!おとうさーん!!!!」

17600「垣根、クッキーないか?」

垣根「おぉ、あるぞ」

心理「あら、みんなで食べましょうよ」

御坂妹「ありがたいですね」

14510「クッキーです!!」


旅掛「・・・スルーされてるな」

美鈴「パパ、時として娘は冷たいんだよ?」

旅掛「うわぁん!!反抗期だぁ!!」

20000(なんだろう、なんか楽しいぞ)


344 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 17:33:04.83 ID:qHHcEjzi0
垣根「・・・妹達って甘いもの好きだよな」

御坂妹「お姉様が甘いもの好きですから」

10039「やはり血は争えないのですよ」

垣根「血なのか・・・」

17600「遺伝子は争えない、とは言わないさ」

垣根「いや・・・そうだけどさ」

美鈴「私も甘いもの好きだよ」

心理「あら、女の子は大抵そうじゃないかしら」

旅掛「美鈴もまだまだ若いな!!」

美鈴「もー、パパったら!!」

テクパトル「でも義母さんはホントに見た目若いよな」

美鈴「お、なになに?」

14510「始まりましたよ・・・天然誑し」

345 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 17:35:21.51 ID:qHHcEjzi0
テクパトル「た、誑してねぇよ・・・」

10039「いえ、これは誑しです」

19090「テっくん・・・ミサカは信じていますからね」

テクパトル「なんかデジャヴだぞ!?」

旅掛「テクパトル君といい上条君といい・・・」

美鈴「なんでミサカの血筋は誑しが好きなのかな?」

垣根「軽いんじゃないか?」

心理「失礼なこと言わないの」

10033「別に誑しが好きなんじゃありません!!」

17600「じゃあお前たちはテっくんと義兄様、どっちが好きだ?」

御坂妹「義兄様です」

19090「テっくんです!!」

20000「こ、これは4Pの予感!?」

17600「もう一人はセロリだろてめぇ」

346 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 17:39:00.32 ID:qHHcEjzi0
美鈴「ねぇ、20000号ちゃん」

20000「ん、なにお母さん」

美鈴「あんまり下ネタばっかり言ってたらダメだよ?」

20000「そ、そうなの!?」

旅掛「男は恥じらいを持つ女が好きなんだよ」

垣根「それはよく分かる」

テクパトル「同感だな」

20000「で、でも!!ショチトルとか番外個体は・・・」

テクパトル「あれは彼氏もおかしいんだよ」

19090「そうですよ」

20000「セロリたんを悪く言うな!!!」

美鈴「へぇ、20000号ちゃんは一方通行君が好きなんだ」

17600「こいつは誰でも好きになるけどな」

347 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 17:44:21.14 ID:qHHcEjzi0
旅掛「そうやって考えたら・・・20000号にも特徴はあるわけだな」

20000「そうそう、キャラだよキャラ」

心理「どうかしら」

20000「何を?」

美鈴「そうだ、テクパトル君はどうやって見分けてるの?」

テクパトル「ん?簡単だぞ」

テクパトルがくるりとミサカたちを見回す

テクパトル「まず、一番可愛いのが19090号だ」

旅掛「え、えっと・・・」

御坂妹「・・・それはテっくんにしか分からないですよ?」

テクパトル「そうだな・・・他のやつらよりも少しスレンダーなんだよ、19090号は」

14510「・・・そういえば、勝手にダイエットを・・・」

19090「う・・・」


348 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 17:51:48.52 ID:qHHcEjzi0
テクパトル「一番凛としてるのが17600号、変態が20000号・・・」

テクパトル「でな、こっからだが・・・14510号は少しアホ毛が残ってるんだ」

14510「あれ、そうなんですか?」

御坂妹「おや、そういえばそうですね」

テクパトル「寝相でも悪いのか?知らんけどな」

14510「へぇ・・・そうなんですか・・・」

テクパトル「でな、10033号は一人だけ腕を組むとき右腕が上になる・・・それと、目がみんなより少しだけ下にあるんだ・・・生活環境の違いでそうなるのかは知らないが」

御坂妹「し、下に・・・?」

19090「・・・わ、分かりません・・・」

テクパトル「10039号はおでこがみんなより少し広い・・・」

10039「この歳にしてはげかけてるんですか!?」

テクパトル「13577号は鼻がみんなより少しすっとしてる・・・」

旅掛「・・・わ、分からないぞおい・・・」


349 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 18:01:53.18 ID:qHHcEjzi0
テクパトル「?分からなかったか」

美鈴「よくテクパトル君は分かるわね・・・」

テクパトル「実際は雰囲気でも分かるんだけどな」

美鈴「雰囲気か・・・」

美鈴がじーっとミサカたちを見つめる

美鈴「・・・違う・・・かな?」

旅掛「俺にはわからんな・・・」

御坂妹「仕方ないですよ、遺伝子レベルで同じですから」

垣根「そうだな・・・」

心理「もっとこう、服装を変えてみたらどう?」

19090「ですが・・・そうなると、みんなでどんな服を着るか揉めますよ・・・」

20000「そうそう、オシャレなのがいいもん」

心理「結局はみんな似てるのね・・・」

美鈴「にゃー!!こりゃダメだー!!」


350 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 18:11:35.79 ID:qHHcEjzi0
テクパトル「・・・義父さんも義母さんも、あまり一緒にはいないからな」

10039「ですが、テっくんは早い段階から見分けてましたよね?」

テクパトル「ん?まぁ・・・そういうのは得意だったからな」

御坂妹「へぇ・・・」

19090「いいですね・・・ミサカたちは人の顔を覚えるのが苦手です」

14510「そうですね・・・」

垣根「みんなそうだろ」

心理「そう?私は得意だけど」

垣根「えー、見栄張っちゃって」

旅掛「・・・はぁ、娘の顔も覚えられないとはな」

旅掛が頭をかく

美鈴「んー・・・親として悲しいね」

13577「ミサカたちは別に構いませんよ?」


351 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 18:22:02.47 ID:qHHcEjzi0
旅掛「でもなぁ・・・」

垣根「親としては複雑なのか?」

美鈴「うーん・・・」

テクパトル「ま、仕方ないさ・・・酒酒っと」

テクパトルがワインを注ぐ

美鈴「お!!私も飲もうかな!!」

旅掛「俺も俺も!!」

テクパトル「あぁ、はい」

テクパトルがワインのボトルを手渡す

美鈴「じゃ、義理の息子とかんぱーい!!」

テクパトル「はぁ・・・乾杯」

旅掛「かんぱーい!!」

テンションの高い義理の親に振り回されるテクパトル

それを見つめるミサカと心理定規

一緒にワインを飲む垣根

少し異様な、でも幸せな光景だった



352 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 20:11:06.13 ID:qHHcEjzi0

フレンダ「すーきでっす、すーきでっすーこっこーろーからー!!!」

麦野(・・・酔ってるわね)

ゴーグル(・・・どうしてこうなってしまったんでしょうか・・・)

フレンダ「あーいしってーいーまーすーよとー!!!」

ゴーグル「あ、あのフレンダさん・・・」

フレンダ「なに!?今気持ちよく歌ってる訳よ!!!」

ゴーグル「そ、その・・・」

麦野「酔いすぎよ、フレンダ・・・」

フレンダ「酔ってないもん!!!」

ゴーグル「その反応が酔ってるんすよ・・・」

フレンダ「あーもー!!あっまーいーことーばのうらーにはー!!!」

ゴーグル「う、歌い続けるんすか・・・」

353 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 20:13:51.98 ID:qHHcEjzi0
フレンダ「・・・そういえば・・・絹旗はどうなった訳よ・・・」

ゴーグル「グデングデンに酔ってますね」

フレンダ「グデンデンデン!!!!!」

ゴーグル「麦野さん、絹旗さんは?」

麦野「・・・あいつは今日も海原ってのとデートだよ」

ゴーグル「・・・いい感じにいってますかね」

麦野「あぁ、そりゃもういい具合だろうね・・・」

ゴーグル「それはよかったっすね」

麦野「・・・よくないんだよ・・・」

ゴーグル「う・・・泣き上戸っすか?」

麦野「違うわよ・・・」

フレンダ「ダンシングオールナイト!!!こーとばにすれっばー!!!」

ゴーグル(・・・この二人めんどくさいっす・・・)


354 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 20:18:52.95 ID:qHHcEjzi0

絹旗「海原さん、今度はどこに行くんですか?」

海原「そうですね・・・」

二人はまだ正月で湧いている街中を歩いていた

絹旗「・・・超お祭りって感じですね」

海原「ははは・・・三が日ですからね」

絹旗「超人が多いです」

海原「そうですね・・・一旦人気のないところに行きたいですね」

絹旗「ふぇぇっ!?」

海原「?どうかされましたか?」

絹旗(人気のないところってことは・・・密室!?男女二人で密室といえばもうそういうことしか思いつきません!!あ、いや・・・公園とかかも・・・って公園!?外ですよ外!?まさかそんなマニアックな趣味を爽やかな顔の下に隠していたんでしょうか!?いえいえ、ただ単に私に気を遣ってるだけなら、きっと喫茶店とか・・・き、喫茶店!?まさか周りの客にバレないように恥ずかしいことしてみろよ的な展開なんでしょうか!?それこそ超変態さんではないですか!?いえいえ、海原さんに限ってそんなこと・・・ですが爽やか+変態という新しいキャラを作り出そうとしているならば・・・)

海原「あ、あの・・・」

絹旗「あ、じゃ、じゃあ行きましょうか!!!」

絹旗(やばい!!超やばいですよ普通にオーケーしちゃいましたよ!?)

海原「では・・・近くの公園にでも」

絹旗(外だぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!)


355 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 20:21:08.30 ID:qHHcEjzi0

海原「はぁ・・・空が眩しいですね」

絹旗「・・・」

海原「?どうかされましたか?」

絹旗「あ、なんでもないですよ」

海原「?」

絹旗(・・・私は・・・なんという意味のない心配をしていたんでしょうか・・・)

絹旗が溜め息をつく

真っ白くなった溜め息が少し面白い

絹旗「・・・それにしても、ここは人気がないですね」

海原「みなさん街中に行っているはずですからね」

絹旗「・・・超のどかです」

海原「平和ですね・・・」

そう、平和だった


356 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 20:29:03.27 ID:qHHcEjzi0
空を鳥が飛んでいる

幸せそうな番の鳥だ

木々の葉っぱの間からは木漏れ日が見える

眩しく、そして美しい

もうそれは、何かの映画のような世界だった

だった、というのはそんな平和が簡単に崩れ去ったからだ

あるカップルの登場によって


エツァリ「ショチトル・・・あなたは本当に街中が嫌いなんですね」

ショチトル「だってうるさいじゃないか、人の声」

エツァリ「ですが・・・」


海原「」


エツァリ「」


357 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 20:34:11.31 ID:qHHcEjzi0
海原「あ、あなたはぁ!!!」

エツァリ「ど、どうしてここにあなたがいるんですか!?」

海原「ま、まさかまた自分を・・・」

エツァリ「ま、待ってください!!ちょっと事情を・・・」

絹旗「えっと・・・あの、海原さん?」

海原「絹旗さん、隠れてください!!」

絹旗「な、なんなんですか?」

エツァリ「くっ・・・聞いてください、自分はあなたたちを襲うつもりはありません!!」

海原「ならばその女性はなんなんですか!?」

エツァリ「ショチトルは自分の恋人・・・」

ショチトル「なぁなぁエツァリ・・・こいつ、お前が昔化けてたヤツだよな」

海原「その女性も仲間でしたか!!」

エツァリ「ち、違いますよ!!」


358 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 20:39:59.64 ID:qHHcEjzi0
海原「絹旗さん、この男は自分の腕の皮を剥いで・・・」

絹旗「!!海原さんを傷付けたんですか!?」

エツァリ「ま、待ってくださいって!!」

ショチトル「エツァリ、なんかこの二人やる気みたいだぞ?」

エツァリ「あなたたちが余計なことを言うから!!」

海原「余計・・・やはり、何か隠していることがあるんですね!?」

エツァリ「聞いてくださいよ!!!」

絹旗「くらえ!!」

話も聞かず、絹旗が右手をかざす

絹旗「・・・超!窒素パンチ!!!」

エツァリ「くっ・・・」

エツァリの顔面目掛けて、その拳が振り下ろされる

簡単に岩をも破壊する一撃だ


ショチトル「ふん、女戦士としてあるまじき行動だな」


359 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 20:44:39.34 ID:qHHcEjzi0
絹旗「!?」

絹旗の拳が炸裂する寸前、ショチトルが黒曜石のナイフを取り出す

絹旗(な、なんですかあれは!?)

不気味なものを感じた絹旗が、無理矢理後ろに飛ぶ

海原「あ、あれは自分の皮を剥いだ・・・」

エツァリ「ショチトル!!事を荒立てては・・・」

ショチトル「戦いに流儀などは必要ない・・・だがな!!」

黒曜石のナイフが跳ね返すのは金星の光

それはトラウィスカルパンテクートリの操る力

ショチトル「殺すことに限っては、私は流儀を語ろう!!」

絹旗(なんですか・・・あのナイフ・・・)


ショチトル「私は死体職人、ショチトルだ!!」

360 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 20:50:19.00 ID:qHHcEjzi0
ショチトル「トラウィスカルパンテクートリ!!!」

バガン!!と変な音を立てて、絹旗の足元の地面が崩れる

絹旗「くっ・・・」

海原「絹旗さん!!」

エツァリ「話を聞いてください!!自分はもうあんなことはしていません!!」

海原「何を言っているんですか!!ならばなぜ・・・」


エツァリ「デートです!!!!」


絹旗「・・・はい?」

海原「・・・は、はい?」

エツァリ「なんなんですか!?この有様は!?」

エツァリが青筋を浮べる

かなり怒っているようだ

361 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 21:15:59.22 ID:qHHcEjzi0
エツァリ「やっと手に入れた平穏を頭ごなしに否定される!!」

エツァリ「たしかに自分のしたことは間違っていました!!!」

エツァリ「ですが、かといって話しさえ聞いてもらえないほど自分は幸せであってはいけないんですか!?」

エツァリ「誰かに教えてもらった幸せを、自分が望んでいた幸せを!!!それを普通に楽しんではいけないんですか!?」

エツァリ「やっとの思いで手に入れたこの日常を!!!過去の過ちに塗りつぶされなければならないんですか!?」

絹旗「あ、えっと・・・」

海原「で、ですがならばなぜこんなところに・・・」

エツァリ「ここはショチトルが大好きなところなんですよ!!!」

海原「!!」

エツァリ「静かで好きだった、平和で好きだった、そして優しくて好きだった!!そんな場所です!!!」

ショチトル「エツァリ・・・」

エツァリ「いいですよ・・・自分の幸せを否定されるだけならば!!!」


362 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 21:21:50.55 ID:qHHcEjzi0
エツァリ「ですが一つ言わせてもらいます!!」

エツァリが二人を睨みつける

その瞳には、怒りがあった

エツァリ「自分が最も愛している女性を!!その人が大好きな場所を!!!!これ以上あなた達が壊してしまうというのならば、自分は喜んで敵になります!!!」

海原「・・・も、申し訳ない・・・そんな事情だったなんて」

エツァリ「・・・そちらの方には理解していただけるはずだ・・・自分がどれほど苦労してこの平穏を手に入れたのか」

絹旗「・・・ご、ごめんなさい・・・」

エツァリ「・・・いえ、理解してもらえるならば結構ですよ・・・自分もあなたにはひどいことをしましたから」

海原「しかし・・・あなたがまだ学園都市にいるとは・・・」

エツァリ「いろいろあったんですよ・・・っと、いけない」

ショチトル「エツァリ、ここは二人きりにはなれないようだぞ?」


363 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 21:35:39.13 ID:qHHcEjzi0
エツァリ「そうですね・・・では自分達はこれで」

ショチトル「じゃあな」

嵐が過ぎ去っていく

残されたのは、少し拍子抜けしたような二人だけだった

絹旗「・・・なんだか疲れました」

海原「自分もです・・・」

二人が空を見つめる

相変わらず、美しい空だ

海原「・・・一言、文句を言ってもいいでしょうか?」

絹旗「私もです・・・」


海原・絹旗「不幸だ・・・」

はぁ、と溜め息をつく

幸せというのは、簡単に崩れ、簡単に戻ってくるものなのだった


364 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 21:40:28.62 ID:qHHcEjzi0
さて、早いけど今日はここまで

筋肉動画はこちら

リー・プリーストのまとめ動画

若い頃からずーっとボディビルをしていたリー

1分20秒辺りのウィンクといい、イケメンですねぇ・・・

それで、体はマッチョ

おそろしや

彼の特徴は身長が低いことです(前にも言いましたが)

そして、背が低いのにも関わらず周りの選手に引けをとらない筋量

腕は太く、背中は厚く・・・

胸、腹筋も完璧

脚がもう少し精密さがあれば・・・という意見もありますが十分ではないでしょうか

彼はホントすごい選手ですよね

というかマジイケメン

ビルダー=暑苦しい

そんなイメージを吹き飛ばすイケメン

うらやましい

イケメン


ではおやすみなさい

次スレ・・・書き溜めないといかんね


365 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 21:41:54.13 ID:qHHcEjzi0
あ、動画はこちら

http://www.youtube.com/watch?v=igHpOrCQMis


366 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/13(木) 21:41:54.14 ID:qHHcEjzi0
あ、動画はこちら

http://www.youtube.com/watch?v=igHpOrCQMis


367 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/13(木) 22:37:53.72 ID:nCaof3w3o
┌─────┐
│い ち お つ.│
└∩───∩┘
  ヽ(`・ω・´)ノ
368 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/14(金) 00:08:56.10 ID:5wnxNOdA0
>>1乙です。。
369 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/10/14(金) 00:25:42.05 ID:+HksXJkbo
エツァリがこんなにしゃべったの初めてじゃね?
370 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/10/14(金) 01:21:28.66 ID:Z+8UCOfu0
海原と居るとエツァリは目立つのか
371 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/14(金) 05:04:59.65 ID:5IMDMZpZ0
疑問なんだが、何故妹達を作ったのかわからない。
一方通行のクローンを作ったほうが効率が良かったんじゃないか?
そのほうが人数も多くいらないだろうし。
原作読んでないのでここんとこよくわからないんだ。
知ってる人いたら教えてくれ。
372 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 10:23:38.94 ID:1TITHF1+0
>>371 妹達の役目はLEVEL6を生み出すための捨て駒ではなく、全世界に電気的なネットワークを形成することだった

世界の監視のため

そして何より、電気的ネットワークにウィルスを流すことでヒューズ風斬を生み出すため

一方通行のクローンを作っても、結局出来るのは「触れたものの向きを操る」だけのクローン

それでは遠くにいるほかの個体とネットワークを形成するのは無理

そのため、遠くにいてもネットワークによってつながり、大きな一つの思念体となれる可能性のあった「電撃使い」の美琴のクローンが作られたわけなのです

本当はもっと細かいところもあったけど、ネタバレになるので

では続き


373 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 10:27:11.20 ID:1TITHF1+0

垣根「・・・あの」

美鈴「にゃっはっはぁ!!にゃんぢゃいきゃきにぇきゅん!!!」

垣根「日本語をしゃべれよ!!ベロンベロンじゃねぇか!!」

旅掛「美鈴は酒に弱いからなぁ」

垣根「じゃあなんで飲ませたんだよ!!」

テクパトル「お前だろうが・・・」

心理「はぁ・・・美鈴さん、私が誰か分かる?」

美鈴「!!エ、エアロスミス!?」

心理「誰か男の人呼んできて」

垣根「美鈴さん・・・どうしてこんな姿に・・・」

御坂妹「お母さん・・・」

19090(・・・美月たちが酔っ払いやすいのは血筋ですね)

374 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 10:29:43.23 ID:1TITHF1+0
14510「お母さん、お水をどうぞ」

美鈴「にょほっ!!ありがとう!!」

20000「・・・お母さん、ミサカ最近性欲が溜まってるんだ」

美鈴「にゃっははぁ!!発散しなさい!」

垣根「美鈴さん、脱いでください」

美鈴「タダでは脱がんよぉ!!!」

心理「脱がないで」

美鈴「じゃあ着るの?」

心理「何をよ・・・」

旅掛「美鈴、ちょっと休憩しようぜ」

美鈴「求刑?何年?」

旅掛「酔いすぎだ・・・でもそこが可愛いの!!!」

心理(ちっ・・・)

375 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 10:33:31.44 ID:1TITHF1+0
垣根「はぁ・・・ところで、テクパトルの初仕事っていつなんだ?」

テクパトル「ん?明日だよ」

垣根「へぇ・・・」


垣根「・・・明日?」

テクパトル「あぁ」

13577「そ、そうなんですか?」

テクパトル「あぁ・・・だから今日はゆっくりしたかったのに・・・」

19090「ミサカたちが飛び出したから・・・」

10033「ご、ごめんなさい・・・」

テクパトル「あ、いや・・・いいんだけどさ」

旅掛「へぇ・・・もう初仕事なのか」

心理「でもホント中途半端な時期よね」

テクパトル「だよなぁ・・・どうせなら4月入社がよかったな」


376 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 10:35:54.82 ID:1TITHF1+0
垣根「・・・テクパトル、無理するなよな」

心理「そうよ、19090号ちゃんたちが悲しむわよ」

テクパトル「分かってるさ」

10039「毎日肩揉みしてあげます!!」

御坂妹「ん、一人だけイメージアップを図るとはずるがしこい」

19090「ミサカは癒してあげますよ!!」

13577「では家事はミサカたちが!!」

20000「テっくん、性欲処理は任せな!!」

テクパトル「20000号以外はありがとう」

旅掛「くー!!愛されてるねぇテクパトル君!!」

バシバシと旅掛がテクパトルの背中を叩く

テクパトル「痛い痛い!!!強すぎんだよ!!」

美鈴「にゃっはー!!!」


377 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 10:41:07.71 ID:1TITHF1+0
垣根「・・・ジムでの仕事かぁ」

心理「詳しくは何をやるの?」

テクパトル「ん?ジムに来る人を手伝ったり・・・サプリメントの販売だったり・・・」

旅掛「おー、なんか美鈴は好きそうだな」

美鈴「むにゅー、大好きだよテクパトル君!!!」

テクパトル「誤解を招く言い方はやめろ・・・」

心理「・・・削板はいっつも通いそうね」

テクパトル「ははは!!そりゃそうだろうな」

19090「ミサカもバイトしてみせますよ!!」

美鈴「ん?バイトすんの?」

19090「はい、テっくんのそばにいたいので!!」

旅掛「おー、若いなぁ」

378 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 10:46:14.36 ID:1TITHF1+0
垣根「・・・バイトねぇ・・・」

テクパトル「お前もやってみたらどうだ?」

垣根「俺は3学期に学校の体験入学があるんだよ」

心理「そうそう、上条君の高校にね」

旅掛「お、そりゃ楽しそうだな」

14510「学校ですか・・・」

17600「あれは楽しそうだよな」

御坂妹「でも毎日勉強はめんどくさいですよ」

テクパトル「・・・いや、普通はそうだぞ?」

美鈴「私も大学のレポート終わらせないとなぁ・・・」

テクパトル「なんだ、義母さんは大学通ってるのか」

美鈴「ん?言ってなかったっけ?」

テクパトル「初耳だ」


379 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 10:50:00.82 ID:1TITHF1+0
美鈴「こう見えても勉学に励むんだよ!!」

テクパトル「へぇ・・・」

垣根「だから若々しいんだな」

美鈴「垣根君に25点!」

垣根「しゃあこら!!パリだ!!パリだぁぁぁぁ!!!」

心理「何がよ・・・」

17600「大学か・・・」

テクパトル「でもさ、義母さんなら大学でもそこそこ人気なんじゃないか?」

美鈴「んー・・・何度かお食事に誘われたり」

旅掛「なにぃ!?」

美鈴「全部断ってるから安心しなさい!年下の男の子に奢られる趣味はないもん!」

旅掛「な、なんだよ・・・」

テクパトル(・・・そ、そういやこの義母さんいくつなんだ・・・)


380 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 10:53:47.75 ID:1TITHF1+0
垣根「テクパトル・・・お前のお母さんはモテモテだ、お前と一緒でな」

テクパトル「俺はそうでも・・・っと、旅掛さんタバコ吸うのか?」

旅掛「ん?テクパトル君も吸うのかい?」

テクパトル「ん・・・いや、昔はたまに吸ってたが・・・」

美鈴「えー、体鍛えてるのにもったいないよ」

テクパトル「ほんのたまにだよ・・・今は吸ってないしな」

19090「テっくん、タバコはダメですよ?」

御坂妹「肺がんのリスクが高まります」

13577「体が煙臭くなりますよ?」

14510「歯にヤニが溜まりますし」

20000「家族からは鬱陶しがられるよ」

10039「高いし」

10033「そうですよ、テっくん」

旅掛「お、俺を見ながら言わないでぇ!!」

381 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 10:58:54.26 ID:1TITHF1+0
テクパトル「はぁ・・・タバコは体に悪いからな」

旅掛「・・・テクパトル君まで敵に回った・・・」

心理「あら、たまに吸うならワイルドでいいんじゃない?」

旅掛「だ、だよな!?」

テクパトル「アンタヘビースモーカーだろ・・・指が黄色くなってるぞ」

旅掛「う・・・」

美鈴「やだー、パパったら煙くさーい」

垣根「きなくさーい」

20000「女くさーい」

旅掛「くぅ・・・喫煙者は肩身が狭いぜ・・・」

垣根「ま、世の中そうさ」

心理「・・・言っておくけど、この家では出来る限り吸わないでよね」

旅掛「さっきも言われた・・・」

382 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 11:06:26.68 ID:1TITHF1+0

テクパトル「・・・さて、この家ってジムあったよな?」

垣根「おー、使うのか?」

テクパトル「ちょいとな」

テクパトルが体を伸ばしてから地下へ向かう

美鈴「いってらっしゃいー」

テクパトル「はいはい」


心理「・・・さて、残ったのはミサカの血筋と私達ね」

美鈴「いやー、こうやってると心理定規ちゃんと垣根君もミサカの血筋だね」

垣根「いや、ちげぇよ」

旅掛「さぁ、みんなじゃんじゃん飲もうぜ!!」

垣根「妹達は飲むなよな」

17600「・・・テっくんがいないとなんだか不安だ」

383 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 11:20:24.36 ID:1TITHF1+0
垣根「さー!!飲め飲め!!」

19090「え、えっと・・・ミサカはテっくんの手伝いに行ってきます!!」

17600「・・・ミサカもだ、みんなは馬鹿騒ぎしててくれ」

垣根「はいはーい」

心理「じゃあ、またね」

19090「はい」



テクパトル「・・・なんでお前たちもいるんだ?」

17600「いやぁ、19090号がどうしてもテっくんといたいと言うからな」

19090「え、あ・・・」

テクパトル「んー・・・ま、ジムで働くならこういう雰囲気も慣れてたほうがいいのかもな」

テクパトルが辺りを見回す

マシンやらフリーウェイトやらがたくさん置かれている


384 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 11:38:32.21 ID:1TITHF1+0
テクパトル「・・・でも垣根は鍛えてないみたいだけどな」

17600「わざわざ友人のために用意するとはなかなか太っ腹だよな」

テクパトル「ホントだよな」

19090「え、えっと・・・美月は何をすれば?」

テクパトル「とりあえずあれだな・・・やってるときの必死な顔は・・・見ないでくれよなっ!!」

テクパトルがバーベルの下に潜り込む

19090「あ、は、はい」

テクパトル「17600号もな」

17600「はいはい」

テクパトルがバーベルを上げ下げする

19090号にはよく分からない運動だ

19090「??」

17600「こりゃバーベルローイングってヤツだ、ジムでバイトするなら覚えとけ」

19090「ふぇー・・・」


385 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 11:45:58.38 ID:1TITHF1+0
あっれ、バーベルローイングってバーベルの上に回り込むだ

まぁいいや




テクパトル「・・・疲れるよなちくしょう・・・」

17600「お疲れ様」

テクパトル「・・・人がいると唸り声を抑えないといけなくてきついんだよな」

19090「ご、ごめんなさい・・・」

テクパトル「あぁいや・・・ジムとかの話さ」

17600「・・・テっくんはジムで働きながらトレーニングもするのか?」

テクパトル「そうなるな・・・みんないい人たちだし、美月もすぐ慣れるさ」

19090「それはよかったです!」

テクパトル「・・・そういえば・・・削板はどうしてるかな」

19090「?今日もジムに行ってるんじゃないですか?」

テクパトル「どうだろうな・・・削板のことだから怠けてるってことはないだろうが」

テクパトルが再びバーベルを持つ

テクパトル「さーて!!また始めるか!!」


386 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 12:25:36.90 ID:1TITHF1+0

削板「・・・寒いな」

削板は商店街を歩いていた

みんなは何をしているのだろうか

そんなことが気になってしまう

いつも一緒にいるわけにもいかないが、やはり友達の行動は気になってしまうのだ

黒子「そうですのね・・・たしかお姉さまのご両親が来られているようですの」

隣を歩く黒子は、普段と違って厚着をしている

布が擦れる感触が嫌いな彼女が、そんな服を着るのは珍しい

能力を使わないとき・・・つまり、プライベートのときにしか着ないのだ

黒子「・・・やはり三が日の間はお正月という気分ですの」

削板「そうだな・・・」


387 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 12:28:08.26 ID:1TITHF1+0
黒子「軍覇さんはこの後何かご予定は?」

削板「特にないぞ?」

黒子「で、では・・・もう少し一緒にいられるんですのね」

削板「そうだな」

ニコ、と削板が笑う

ここ最近は、風紀委員の新年会やらなんやらで二人きりの時間というものがなかった

本当に久しぶりのデートなのだ

削板「・・・黒子、どこか行きたいか?」

黒子「そうですのね・・・わたくしは軍覇さんと一緒でしたら」

削板「俺もだな」

行く宛てもないため、二人は適当にうろつく

削板「・・・のどかだな」

黒子「えぇ・・・のどかですの」


388 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 12:30:38.98 ID:1TITHF1+0
削板「・・・ん?あれ、上条たちじゃないか?」

黒子「?どこですの?」

削板「あれあれ」

削板が人混みの中を指差す

そこには、たしかに上条と美琴がいた

いや、正確にはもう一人余計なのが混じっていた


上条「・・・土御門、俺は部屋に帰って宿題をしたかったんだけどな」

土御門「にゃー、いいじゃねぇかカミやん、せっかくだし」

美琴「・・・寮の入り口で会ったからって・・・遊びに誘う?」

土御門「にゃー、ミコちん冷たいにゃー」

美琴「その呼び方やめてよ!!何よ、ニックネーム!?」

土御門「カミやんの彼女なら俺の彼女でもあるにゃー」

上条「おかしいからな・・・」

土御門「いや、しかし助かったにゃー・・・」


389 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 12:32:48.50 ID:1TITHF1+0
上条「助かった?」

土御門「昨日青ピのバカと言い争いになってにゃー、カミやんにも聞いて欲しいんだぜよ」

上条「な、何の言い争いだよ・・・」

土御門「メイドはミニスカであってよいかどうかだにゃー!!」

上条「・・・は?」

美琴「えっと・・・それって言い争いになること?」

土御門「死活問題だぜよ!!」


削板「・・・えっと・・・なんだあれは?」

黒子「たしか上条さんのお友達の・・・」


上条「・・・メイドってのはサブカルチャーとしてのメイドか?」

土御門「・・・それはまぁ、どうなんだろ」

上条「それによって変わるだろ・・・」

土御門「どういうことだにゃー?」

390 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 12:35:02.10 ID:1TITHF1+0
上条「だからさ・・・サブカルチャーとしてのメイドならいいんじゃないか?」

土御門「だよな!?なのに青ピのヤツ・・・」

上条「でも本職としてのメイドならダメだろ?」

美琴「あぁ、それは分かるわね」

土御門「・・・つまり俺たちの意見はどっちも間違ってなかった・・・?」

上条「そうそう、お前たちは間違ってないんだよ」

土御門「なんだ・・・俺たちってくだらないことで・・・」

美琴「いまさら?」


削板「・・・声、掛けるか?」

黒子「いえ・・・あの中に入るのは大変ですの」

削板「でもなんか面白そうなトリオだよな」

黒子「少し観察しますの」

削板「そうしようか」


391 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 12:37:11.68 ID:1TITHF1+0
上条「・・・にしても、土御門・・・」

土御門「なんだにゃー」

上条「・・・やっぱり金のネックレスは外さないんだな」

土御門「俺のアイデンティティだからにゃー」

美琴「・・・もしかしてモテたいの?」

土御門「そ、そういうわけじゃないぜよ!?」

上条「・・・まだ童貞だもんな」

土御門「てめぇ!!彼女が出来てから調子に乗ってるな!?」

上条「だってさ、舞夏にも手は出せないし・・・」

土御門「え・・・義理の妹ってアウト?」

美琴「完璧にアウトよ」

土御門「・・・」



土御門「・・・あっれぇ・・・」

上条「おい」

392 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 12:39:28.22 ID:1TITHF1+0
美琴「・・・土御門さん、そんなことじゃいつまでも彼女できないわよ?」

土御門「だ、だってこんなにオシャレしてるんだぜぃ!?」

上条「・・・オシャレってのは垣根のことを言うんだよ」

土御門「あれは元が違うぜよ・・・」

上条「いや・・・でもあんくらいがモテるんだぜ?お前じゃ・・・」

土御門「あぁもう!!カミやんはモテるからな!!」

上条「そ、そうか?」

美琴「・・・フラグを建てまくればいいのよ」

土御門「下手な鉄砲も・・・か」

上条「?なんだそりゃ」

美琴「・・・土御門さん、今年は彼女できるといいわね」

土御門「そうだにゃー・・・あ、そういえば」

上条「ん?なんだよ」


393 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 12:42:14.45 ID:1TITHF1+0
土御門「青髪のヤツ・・・可愛い人を見つけたらしいんだぜよ」

上条「ふーん・・・見かけただけか?」

土御門「話したらしいぜよ」

上条「あいつが?意外とやるな・・・」

土御門「なんでもコートを着た大学生くらいの・・・茶髪ロングらしいぜよ」

上条「・・・あれ?」

美琴「・・・なんだか知ってる気がするんだけど」

土御門「・・・俺もたぶん知ってるんだにゃー・・・」

上条「・・・麦野さんだよな?」

美琴「・・・多分そうよね」

上条「あの野郎すげぇな・・・」


394 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 12:44:57.94 ID:1TITHF1+0
美琴「そ、それで・・・土御門さんはどう思うの?」

土御門「うらやましいに決まってるぜよ!!」

上条「そりゃそうだよな・・・」

美琴「麦野さん・・・かなり美人だからね・・・」

土御門「あいつもリア充になったら俺は・・・」

上条「でもただ話しただけなんだろ?」

土御門「・・・それがにゃー・・・名前を聞かれたらしいんだぜよ」

上条「脈あり・・・か」

土御門「あー!!ムカつくぜよ!!」

美琴「お、落ち着いて」

土御門「ミコちん、誰かいい子はいないかにゃー!?」

上条「はぁ・・・佐天とか初春はどうなんだ?」

美琴「あ、そうよね」


395 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 12:47:55.48 ID:1TITHF1+0
上条「土御門ってロリが好きなんだっけ?」

土御門「どっちかといえば」

美琴「じゃあ初春さんかな?」

土御門「えっと・・・たしかお花畑のヤツだにゃー?」

上条「そうそう・・・」

土御門「・・・あれはパス」

美琴「なんで?」

土御門「だってなんか俺みたいなタイプ苦手そうだぜよ」

上条「じゃあ佐天は?」

土御門「おっぱいでかい子だよな?」

美琴「その覚え方はどうなのよ?」

396 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 12:51:21.14 ID:1TITHF1+0
土御門「あの子は可愛いからいいと思うぜよ」

上条「じゃあ会ってみたら?」

土御門「じゃあセッティングしてくれよ」

美琴「・・・合コンみたいな?」

土御門「そうそう」

上条「そうだな・・・今度でいいか?」

土御門「おう、出来ればあとは出来レースがいいぜよ」

上条「出来レース?」

土御門「合コンでよくやる手だにゃー」

美琴「それってなに?」

土御門「カップルを合コンに連れてくるんだにゃー」


397 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 12:55:45.55 ID:1TITHF1+0
上条「それって意味なくないか?」

土御門「違うんだにゃー・・・」

上条「?」

土御門「自分とターゲットの子以外をカップルにすれば、必然的に自分とターゲットの子が結ばれるだろ?」

上条「あ、いや・・・」

土御門「仮にカップルが分裂すればそれはそれで面白い・・・」

美琴「さ、最低・・・」

土御門「どっちにしろ、俺は得する計算だぜよ」

上条「・・・なんかやる気なくすぞ・・・」

土御門「いいじゃねぇか、俺は彼女がほしいんだにゃー!」

美琴「はぁ・・・分かったわよ・・・いつがいい?」

土御門「そうだにゃー・・・あさってくらいなら」

398 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 13:00:53.35 ID:1TITHF1+0
上条「はぁ・・・じゃ、一組はお前と佐天だな」

美琴「・・・あと二組いればいいかしら?」

土御門「おう、頼むぜよ」

上条「・・・はぁ、友達でもお前をフォローするつもりにはなれないな・・・」

土御門「ま、お礼はするぜよ?今からなんか奢るから」

美琴「あ、じゃあクレープ奢ってもらっていい?」

土御門「あぁ、いいぜよ」

三人はクレープ屋へ入っていく


削板「・・・なんか面白そうな話してたな」

黒子「土御門さん・・・」

削板「・・・応援してあげよう、俺は世界の不幸な人間の味方だ!!」

黒子「わたくしもですの!!」

399 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 13:05:54.47 ID:1TITHF1+0
削板「・・・そろそろ春だもんなぁ」

黒子「土御門さんにも春が来るのでしょうか?」

削板「来るといいな!」

黒子「・・・わたくしたちも、春が続くといいですの」

削板「そうだな!!」

二人が顔を見合わせて笑う

削板「おっと!!俺たちもどっか行くか!!」

黒子「そうですのね・・・では何処に行きましょうか?」

削板「よし、じゃあ喫茶店にでも行こうか!!」

黒子「では行きますの!!」

手を繋ぎ、二人が歩いていく

とても幸せな二人

汚れを知らないカップルというのは珍しいものだった


400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/14(金) 13:49:44.71 ID:5IMDMZpZ0
>>371です
>>1返答ありがとうございます
捨て駒の印象しかなかったからかなり疑問に思ってました。
これでスッキリした。
401 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 14:59:55.12 ID:1TITHF1+0

フレンダ「ゴーグルぅ・・・」ウルウル

麦野「はぁ・・・彼氏がほしいなぁ・・・」グビグビ

ゴーグル「・・・逃げたい」

ワインを飲んでいるのは三人

涙を飲むのは一人だけ

フレンダ「にゃはは・・・いい気分な訳よ・・・」

麦野「くっそ・・・なんで浜面は滝壺を選んだんだよ・・・」

ゴーグル「・・・そりゃ、滝壺さんみたいな人が好みだったんじゃ?」

麦野「んなこと分かってるんだよ・・・」グビグビ

フレンダ「・・・ゴーグル、私にも構って欲しい訳よ・・・」

ゴーグル「十分構ってますよ・・・」

フレンダ「冷たいー」

ゴーグル(・・・めんどくさいっすねぇ・・・)

402 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/10/14(金) 15:04:26.83 ID:YTho+WMAO
上条さんが佐天さんを呼び捨てにするのが、なんかすげぇ違和感…
403 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 15:17:38.25 ID:1TITHF1+0
>>402 だって後輩ですし、なんか呼び捨てでもよさそうじゃないですか?

あの人神裂とかも呼び捨てだし・・・w


フレンダ「・・・ゴーグル、なんでゴーグルはゴーグルなの?」

ゴーグル「・・・あ、あの?」

麦野「ちっ・・・イチャイチャしやがって」

フレンダ「うらやましーい?」

麦野「・・・」

ゴーグル「イチャイチャじゃないっすよ・・・」

フレンダ「いけずー」

ゴーグル「いけずってなんすか!!ってか違いますよ!!」

麦野「・・・ゴーグル君、あんまり大声出さないで」

ゴーグル「あ、すいません」

フレンダ「・・・麦野には従う訳よ」


404 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 15:30:11.95 ID:1TITHF1+0
ゴーグル「そりゃ年上ですから」

麦野「・・・アンタだけだ・・・そうやって私を尊敬してくれるのは」

ゴーグル「あ、どうも」

フレンダ「媚売っちゃって・・・」

ゴーグル「媚びてないっすよ」

フレンダ「媚びてる訳よ!!」

ゴーグル「はぁ・・・なんかフレンダさんって酔うとめんどくさいっすね」

フレンダ「・・・」ジワッ

ゴーグル「な、なんで涙浮べるんすか!?」

フレンダ「めんどくさいって・・・」

ゴーグル「前言撤回っす!!ウソですよウソ!!」

フレンダ「そ、そう?」ウルウル

ゴーグル(涙目上目遣いって・・・ちょっとドキってしますよね)

フレンダ「・・・ねぇゴーグル」


405 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 15:37:12.09 ID:1TITHF1+0
ゴーグル「なんすか?」

フレンダ「・・・んーん、なんでもない」

フレンダがぷい、とそっぽを向く

ゴーグル「?」

麦野「あーあ・・・私も彼氏がほしいな・・・」

ゴーグル「・・・自分も彼女がほしいっすよ」

麦野「・・・ゴーグル君」

ゴーグル「はい、なんですか?」

麦野「・・・疎い男は嫌われるよ」

ゴーグル「・・・」


ゴーグル「もしかして、麦野さんは俺のこと・・・」

麦野「はぁ・・・違うっての」

ゴーグル「?」



406 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 15:44:21.92 ID:1TITHF1+0

上条「はぁ・・・土御門に振り回されて2時間・・・」

美琴「・・・もうすっかり夕方ね」

上条「・・・どうする?帰るか」

美琴「そうね・・・明日はお父さんとお母さんにも構わないといけないし」

上条「帰ったら宿題だ・・・」

美琴「手伝うからがんばってね?」

上条「分かってるさ」

上条が深く溜め息をつく

上条「・・・どうなってるかな?美鈴さんと旅掛さん」

美琴「楽しくやってるといいわね」

はぁ、と美琴が溜め息をつく

垣根たちと美鈴たちが一緒にいると、なんとなくしっちゃかめっちゃかになっていそうだが


407 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 15:47:47.93 ID:1TITHF1+0
上条「・・・そうだ、ついでに買い物・・・」

美琴「買い物?食材はあるじゃない」

上条「そうだけどさ・・・一応買いだめしとこうかって」

美琴「ふーん・・・」

二人が近くのスーパーへ向かう

上条「えっと・・・今日は何食べたいんだ?」

美琴「そうね・・・」

食材を見ながら二人がスーパーの中を回る

上条「あ、肉が安い」

すっと上条が肉に手を伸ばす

そのとき、誰かと手が重なった


吹寄「・・・あら」

上条「ん?吹寄か」


408 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 15:49:56.44 ID:1TITHF1+0
吹寄「二人も今晩の食材を?」

美琴「じゃあ吹寄さんも?」

吹寄「正確には姫神とよ」

吹寄が後ろを指差す

なぜかじーっとふりかけを見つめている姫神がいた

上条「おーっす!!姫神!!」

姫神「・・・君は。あいさつというものがなっていない」

上条「う・・・こ、こんにちは?」

姫神「人が集中しているときに。話しかけないで」

上条「な、なんなんだよ・・・」

姫神「これ。のりたまかシャケか。迷ってるところ」

上条「は、はぁ」

409 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 15:52:45.18 ID:1TITHF1+0
美琴「・・・もしかして、二人ってよく一緒にご飯食べるの?」

吹寄「えぇ、隣同士の部屋だし・・・」

上条「へぇ・・・知らなかった」

姫神「むしろ。上条君が女子寮について知ってるほうが怖い」

上条「それもそうだな」

美琴「あ、じゃあ家に来て一緒に食べない?」

姫神「・・・私は構わない」

吹寄「私もいいけど・・・上条、貴様はいいの?」

上条「やましいものなんてないしな」

上条が肩をすくめる

美琴「じゃあ・・・何食べるか話し合いましょうか」

吹寄「・・・そうね・・・あったまるものがいいわ」

姫神「・・・鍋?」

上条「大晦日に食べたろ・・・」


410 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 15:55:06.51 ID:1TITHF1+0
美琴「・・・そうよね・・・」

吹寄「・・・そばも飽きたし・・・」

上条「肉があるなら・・・そうだな」

姫神「・・・あ。ハンバーグ」

上条「ハンバーグ?」

美琴「それってあったまるかしら?」

吹寄「まぁ・・・冷たくはないわね」

姫神「よし。決定」

上条「マジか・・・ハンバーグねぇ・・・」

姫神「味覚が子供とでも言いたいの?」

上条「滅相もない!!!」

美琴「・・・じゃあひき肉と・・・タマネギと」

吹寄「・・・デミグラスソースも買わないとね」

411 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 15:57:13.26 ID:1TITHF1+0
美琴「じゃあ手分けして探しましょう」

吹寄「私はタマネギを探すわ」

姫神「私は。ソース」

上条「ひき肉はあるから・・・野菜でも探すか」

美琴「付けあわせね」

上条「おう」

四人がバラバラに散らばる

安いものを探すことに関しては、上条の得意分野だ

上条(・・・これは安いけど少し鮮度が落ちてるな)

上条(・・・いや、付け合せなら炒めるから問題ないな)

美琴(あ、ゲコ太ふりかけ買おうっと)

上条(・・・ニンジンもっと)


412 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 15:59:33.36 ID:1TITHF1+0
上条「ん・・・ふりかけ・・・」

美琴「ゲコ太シールがついてくるの!!!!」

上条「・・・」

美琴「ダメ・・・?」ウルウル

上条「この前も買ったよな?」

美琴「・・・」

上条「シール、コンプしたんじゃなかったっけ?」

美琴「シークレットがあるのよ!!!」

上条「はぁ・・・分かったよ」

美琴「ありがと!!!」

美琴が飛び跳ねる

上条(・・・甘いよな・・・俺)

はぁ、と溜め息をつく上条

一方、姫神はソースを見つめていた


413 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 16:03:13.52 ID:1TITHF1+0
姫神「・・・このソースは若干辛口」

姫神「こっちは甘口」

姫神「・・・みんなはどれがいいのか。分からない」

デミグラスソースならなんでもいい、なんて考え方はしない

彼女はじーっと成分表を見つめる

姫神「そこまでカロリーは変わらない」

姫神「・・・となると。やはり味の違い」

姫神「ここは。あえて辛口で」

辛口のソースを手に取る

姫神「・・・いや。二つを買うという選択肢もある」

甘口のほうも手に取る

姫神「・・・でも。そしたら上条君がうるさそう」


414 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 16:05:37.47 ID:1TITHF1+0
上条は、無駄なものを買うと少し苦い顔をする男だろう

貧乏だから、しして節制が趣味だから

二つも買いました、なんてのは許されるだろうか

姫神(・・・どうしよう)

辛口が好きそうなのは姫神と上条

一方の美琴と吹寄は、甘口のイメージがある

親友である吹寄を取るか

かつての思い人である上条を取るか

なんか目立ってる美琴を取るか

姫神(・・・私の意見を取るべき)

辛口をぎゅっと握り締める

姫神(・・・甘党ならごめん)

そんなことを思いながら、彼女は一同のところへ戻る

415 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 16:08:16.36 ID:1TITHF1+0

吹寄「・・・タマネギ・・・」

吹寄はタマネギを見比べていた

タマネギは血液をサラサラにする効果がある

出来れば、毎日食べたい食材だ

しかも生ならば辛口、炒めれば甘くなるのだ

まさに魔法の食材

付けあわせとしても、サラダのメインとしても使える

吹寄はタマネギが大好きだった

吹寄(・・・でも、ハンバーグに入れるなら大きいのじゃなくてもいいわよね)

出来る限り安いのを選ぶべきか

吹寄(・・・よし、安いのにしよう)

吹寄が一番安いタマネギを取る


416 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 16:10:41.18 ID:1TITHF1+0

吹寄「・・・上条は相変わらず安いのを買うわね・・・」

姫神「・・・ふりかけ」

上条「それは美琴のだよ」

美琴「よし・・・あとはなにか?」

上条「そうだな・・・ハンバーグならこんなもんじゃないか?」

美琴「・・・そうね、じゃあこれで」

四人がレジへ向かう

上条(・・・俺の計算では全部で879円・・・)

上条(・・・所持金は880円)

上条(・・・だ、大丈夫・・・)


「884円になります」

上条「」


上条は頭が悪い


417 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 16:13:20.23 ID:1TITHF1+0
3割引の計算を暗算でするのも苦手なのだ

上条(ど、どどどどどどどうしよう!?)

吹寄「じゃあ1000円でいいわよね」

横から吹寄が1000円札を差し出す

「116円のお釣りになります、ありがとうございました」

吹寄「じゃあ帰って・・・ってどうしたの上条?」

上条「・・・お、お前・・・なんで1000円札をポンと出せるの?」

吹寄「・・・貴様、もしかして財布の中身・・・」

上条「・・・今日・・・使いすぎたんだ・・・」

美琴「・・・当麻・・・」

姫神「・・・ちょっと。引いた」

上条「うるせぇ・・・」


418 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 16:16:26.28 ID:1TITHF1+0
吹寄「ほら、さっさと・・・」

上条「ま、待てって!!なんか奢ってもらうみたいに・・・」

吹寄「いいわよこれくらい」

上条「・・・あ、あの・・・」

姫神「吹寄は。特別活動とかで貢献してるから少し奨学金が多い」

上条「初耳だぞおい!?」

吹寄「貴様より毎月1万多いだけよ」

上条「十分じゃねぇか!!」

美琴「へぇ・・・それじゃ少し余裕あるわよね」

吹寄「えぇ、そこの木偶の棒よりは」

上条「・・・はぁ」


上条「情けねぇ!!!不幸だ!!!!」

姫神「街中で。大声で叫ばないで」


419 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 16:23:26.55 ID:1TITHF1+0

垣根「・・・うはぁ・・・」

垣根はソファーの上で寝転がっていた

テクパトル、17600号というストッパーをなくしたミサカたちは大暴れしていた

そして、その余波を受けたのだ

10033「お母さん!!!どうぞ!!」

10033号がワインを注ぐ

20000「お母さんの!!!ちょっといいとこ見てみたい!!!!」

御坂妹「そーれイッキ、イッキ!!!!」

他のミサカたちが盛り上げる

美鈴「よーし!!飲んじゃうぞ!!!」

グビグビ、と美鈴がワインをがぶ飲みする

旅掛「いいぞ美鈴!!!!」

旅掛はそれをさらに盛り上げる

420 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 16:25:52.37 ID:1TITHF1+0
心理「・・・ワインはもっと上品に飲んで欲しいわね」

垣根「・・・くっそ・・・このテンションはなんだよ・・・」

13577「垣根!!次のボトルは!?」

垣根「・・・そこにある」

美鈴「じゃんじゃん持ってこい!!!」

14510「さすがです、お母さん!!!!」

旅掛「さすが俺の惚れた女だ!!!!」

美鈴「いやぁ!!」

照れたように頭をかく美鈴

別に、垣根はこの状況自体がいやなわけではない

問題は「彼」が帰ってきたときの反応が


テクパトル「疲れた・・・あ・・・?」

怖かったのだ


421 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 16:34:40.26 ID:1TITHF1+0
垣根「お、お帰り・・・」

御坂妹「あ、いえ・・・その、テっくん!!」

10033「あ、汗を流してきたら・・・」

テクパトル「・・・なんだこれは」

テクパトルが顔を引きつらせる

美鈴がベロンベロンに酔っ払っている

周りのミサカたちはなんかワインのボトルを持っている

旅掛は顔が真っ赤だ

テクパトル「・・・心理定規・・・垣根、こっちに来い」

心理「はーい」

垣根「・・・あいよ」

14510「あ、あのテっくん・・・」

テクパトル「・・・とりあえずワインを置け」


422 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 16:40:33.42 ID:1TITHF1+0
旅掛「こ、これはだな・・・」

美鈴「あ、えっとね・・・」

19090(・・・テっくんが修羅の顔になってます)

17600(・・・はぁ、頭が痛い)


テクパトル「てめぇら恥を知れ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

美鈴「ひぃっ!!」

テクパトル「親子水入らずの時間だと思ったらなんだ!?酒ばっかり飲みやがって!!!!」

旅掛「で、でもさ・・・」

テクパトル「いいか!?たしなむ程度なら文句は言わない、だがな!!!」

20000「テっくん、酔ってるときの情事って気持ちいいらしいよ」

テクパトル「後でウィリアム・テルな」

20000「」

美鈴「ご、ごめんなさい・・・」


423 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 16:43:05.49 ID:1TITHF1+0
テクパトル「・・・分かった、もういいから片付けろ・・・」

御坂妹「ご、ごめんなさいテっくん・・・」

10039「その・・・」

テクパトル「・・・分かったから、な?」

テクパトルが怯える二人の頭を撫でる

20000「カッコイー!!惚れちゃいそうだぜテクパトル!!!」

テクパトル「誰か林檎持ってこい」

20000「」

17600「コルトパイソンならあるぜ」

19090「り、林檎もありますよ!?」

20000「みぎゃぁぁぁ!!!!」

他のミサカと旅掛、美鈴が片づけをする

一方、20000号はウィリアム・テルの刑を受けていた


424 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 16:44:06.35 ID:1TITHF1+0
一旦休憩

次スレの書き溜め作ってるけど、なんかイマイチ

展開速いのは仕方ないよね?


ねねね?


・・・あんまりシリアスは得意じゃないしw


425 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 18:17:24.38 ID:1TITHF1+0

上条「・・・」

姫神「・・・」

二人はじーっと見詰め合っていた

場所は上条の部屋

美琴と吹寄はキッチンにいる

上条「・・・姫神は作らないのか?」

姫神「めんどくさい」

上条「・・・そ、それは女の子としてあるまじき・・・」

姫神「君は知ってるだろうけど。私は料理上手」

上条「あぁ、知ってるけどさ・・・」

姫神「・・・だから。めんどくさいだけ」

上条「あ、あぁ」

426 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 20:05:26.09 ID:1TITHF1+0
姫神「・・・別に。作ってもいいのだけど」

上条「・・・そうしてくれると助かるな」

姫神「私といても困ると言いたいの?」

上条「ち、違いますよ!?」

姫神「・・・」

上条「・・・」


上条(誰か助けて・・・)

美琴「当麻ー、ちょっといい?」

上条「!!ど、どうした!?」

美琴「えっとさ、ソースはあとから掛けたほうがいいかな?」

上条「そうだな・・・最初から掛けて焼くと辛くなりそうだよな」


427 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 20:12:39.88 ID:1TITHF1+0
美琴「だよね・・・吹寄さん、それでいいかな?」

吹寄「うん、オーケー」

美琴「ごめんね、当麻」

上条「あぁ頼むから会話してくれ!!!」

美琴「姫神さんがいるじゃない」

上条「助けてくれよ!!!」

美琴「話なさいって」

上条「姫神との共通の話題とかねぇんだよ!!」

姫神「私は。そんなことはないと思う」

上条「じゃあなんか楽しい話してみろよ!!」

姫神「・・・」


姫神「君はメイド派?巫女さん派?」

上条「・・・そ、そんな話・・・」


428 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 20:17:22.59 ID:1TITHF1+0
姫神「どっち」

上条「そうだな・・・美琴ならどっちでも似合いそうだけど」

美琴「な、なに言ってるのよ当麻!!」

上条「だってそうだろ?」

吹寄「・・・惚気るのね」

姫神「うらやましくなるからやめて」

上条「な、なんか悪いな」

美琴「・・・さて、出来たわよ!!」

美琴がハンバーグを運ぶ

上条「お、美味そうだな」

美琴「そりゃ、腕によりをかけて作ったもん!!」

吹寄「一応は自信作よ」

姫神「・・・よし。食べよう」


429 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 20:25:22.96 ID:1TITHF1+0
上条「じゃ、いただきまーす!!」

吹寄「いただきます」

美琴「ん!!美味しい!!」

姫神「お肉が大好き」

上条「はぁ・・・美琴、美味しいですよ」

美琴「ありがと♪」

吹寄「・・・私も一応は作ったんだけど」

上条「ん?そうだっけ?」

吹寄「・・・はぁ、まぁいいわよ・・・貴様に褒められても嬉しくないから」

姫神「誰なら嬉しいの?」

吹寄「・・・それは言えないけど」

上条「ふーん・・・」

吹寄「・・・」


430 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 20:30:03.15 ID:1TITHF1+0
上条「・・・にしても、みんなはどうしてるかな」

美琴「どうしてるかしらね・・・」

姫神「?何の話?」

吹寄「みんなって垣根たち?」

上条「ん?まぁそうだな」

上条がハンバーグをかじる

肉汁の暖かさが嬉しいものだ

上条(・・・美鈴さんも旅掛さんも仲良くやってるかな・・・)

美琴(・・・テクパトルを怒らせたりしてないわよね)

上条(あの二人には不安しかないんだよな・・・)

美琴(はぁ・・・心配)


上条・美琴(頼んだ・・・テクパトル)


431 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 20:33:22.87 ID:1TITHF1+0

テクパトル「・・・なぁ、なんでお前もキッチンにいるんだ?」

垣根「親子水入らずの時間は邪魔できないんだよ」

心理「そういうことよ」

テクパトル「心理定規は分かるが・・・」

テクパトルたちは、キッチンに立っていた

リビングのど真ん中では御坂家が愉快に笑っている

垣根「大体、あのテンションにはついていけねぇんだ」

テクパトル「・・・お前、普段はあんなテンションだろ」

垣根「家ではどうもな」

心理「・・・私は料理したいから」

テクパトル「はぁ・・・分かったよ」

テクパトルが食材を並べる

今日はちゃんぽんの予定だ


432 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 20:35:44.62 ID:1TITHF1+0
テクパトル「・・・野菜を刻みます」

垣根「誰に説明してるんだよ」

心理「・・・テクパトル君は手際いいわね」

テクパトル「いつも作ってるからな」

トントン、とテクパトルが野菜を切る

垣根「・・・おぉ、まるで主婦のようだ」

テクパトル「そりゃどうも・・・」

心理「私は麺を茹でとくわね」

垣根「俺はムーンウォークしとくわね」

テクパトル「やめろ」

垣根「で?俺は何すればいい」

テクパトル「野菜切るの手伝ってくれよ・・・」

垣根「ちっ・・・分かったよ」

垣根が包丁を握る


433 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 20:38:47.27 ID:1TITHF1+0
垣根「ほら・・・見て、この素晴らしさ」

テクパトル「実演販売を始めるな」

垣根「なんと!!お野菜が簡単にきれましゅ!!」

テクパトル「噛むな」

垣根「ほらほら!!こんなに綺麗に!!」

テクパトル「・・・お前もなかなか手際がいいな」

垣根「今なら!!垣根帝督、250円!!!」

テクパトル「てめぇが売り物か!!安いんだよ!!」

垣根「人の命なんて、一発の弾丸と同じ値段さ」

テクパトル「悲しいことを言うな・・・」

垣根「さて・・・俺はレタスを切るぞ」

テクパトル「それ、キャベツな」

垣根「」


434 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 20:41:07.24 ID:1TITHF1+0
テクパトル「心理定規、そっちはどうだ?」

心理「順調に茹でてるわよ」

テクパトル「お前はいい嫁さんになるだろうな」

心理「あら、私まで毒牙に掛ける気かしら」

テクパトル「違うからな・・・」

垣根「テクパトル・・・」

テクパトル「違うんだよ!!」

垣根「分かったから包丁を持ちながらこっちを睨むな」

テクパトル「刺さないからな・・・」

垣根「あなたを殺して私も死ぬの!!!」

テクパトル「ヒステリーはやめろ」

垣根「・・・ヒステリーはミステリーだ」

テクパトル「・・・」


435 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 20:43:43.96 ID:1TITHF1+0
垣根「・・・はぁ、しかしみんな仲良しだな」

垣根がリビングのほうを振り返る

御坂一家はとても楽しそうに笑っている

心理「それはそうでしょ、家族なんだもの」

垣根「・・・家族か」

テクパトル「うらやましいよな」

心理「・・・あなたも家族はいないの?」

テクパトル「あいつらが家族・・・と言いたいが、実際は違うかもな」

テクパトルが苦笑する

テクパトル「やっぱり血のつながりには敵わないのさ」

垣根「それは痛感してる」

心理「血のつながりがあるだけで・・・特別な存在なんだものね」

436 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 20:45:36.82 ID:1TITHF1+0
垣根「・・・うらやましいよな」

テクパトル「クローンでも・・・受け入れてくれる親か」

心理「優しすぎるのよ、あの親は」

垣根「全くだ」

三人が苦笑する

どこか、悲しげな表情だ

テクパトル「・・・垣根、今晩あいつらを泊めていいか?」

垣根「いいけど・・・お前は」

テクパトル「明日から仕事なんでな、家に帰って用意しなければならん」

心理「あら・・・じゃあ19090号だけでも連れて帰りなさいな」

テクパトル「いいんだよ、あいつも泊めてやってくれ」

垣根「・・・分かった」


437 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 20:47:08.48 ID:1TITHF1+0
テクパトル「さて・・・出来たな」

垣根「・・・持っていくか」

心理「みんなー、出来たわよ」


20000「おー!待ちくたびれたぜ!!」

19090「テっくん、お疲れ様です」

テクパトル「あぁ、お待たせ」

14510「チャンポンです!!」

13577「美味しそうですね!」

美鈴「おー!!!温まりそう!!!」

旅掛「みんな、さっさと食べようぜ!!」

17600「ほら、手を洗って」

ミサカ一同「はーい!!」


438 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 20:49:30.74 ID:1TITHF1+0

テクパトル「・・・いただきます」

ミサカ一同「いただきます!!」

美鈴「ん!!美味しい!!」

心理「よかった・・・あんまり作ったことないから」

旅掛「美味しいぞ、心理定規ちゃん」

心理「ありがとう」

垣根「いやー!腕を奮った甲斐があったな!!!」

テクパトル「お前は野菜切っただけだろ・・・」

御坂妹「それは活躍してませんね」

垣根「そうか?」

10039「ですが野菜も綺麗に切れてますよ」

垣根「だろ!?やっぱ俺はすげぇんだよ!!」

心理「落ち着きなさい」


439 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 20:51:30.82 ID:1TITHF1+0
テクパトル「・・・みんなは今日ここに泊まるだろ?」

17600「あぁ、出来るなら」

垣根「歓迎するぜ」

19090「?テっくんはどうなんですか?」

テクパトル「俺は明日の用意があるから」

10033「帰るんですか?」

13577「・・・じゃ、じゃあミサカも・・・」

テクパトル「せっかくの親子の時間だ、楽しまなきゃ」

19090「で、ですが・・・」

17600「・・・分かった、そうするよ」

御坂妹「17600号・・・」

17600「ま、せいぜい寂しくないように枕でも抱いて寝るんだな」

テクパトル「はいはい・・・」


440 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 20:53:26.85 ID:1TITHF1+0

テクパトル「はぁ・・・食った食った」

垣根「・・・5杯もおかわりってお前・・・」

美鈴「テクパトル君はよく食べるねー!」

テクパトル「まぁな」

旅掛「だからガラが悪いんだな」

テクパトル「関係ねぇよ!」

17600「お、ツッコミにもキレがある」

テクパトル「はぁ・・・じゃ、俺は帰るから」

御坂妹「・・・おやすみなさい」

19090「明日は何時くらいに帰ってこられるんですか?」

テクパトル「そうだな・・・わからん」

心理「初仕事だから飲み会とかあるんじゃない?」

テクパトル「う・・・そうかもな」


441 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 20:56:32.21 ID:1TITHF1+0
垣根「飲みすぎるなよ」

テクパトル「分かったよ」

テクパトルが立ち上がる

テクパトル「じゃ・・・仲良くな」

旅掛「おう!!」

美鈴「がんばってねテクパトル君!!」

テクパトル「あぁ」

テクパトルが垣根宅から外に出る

綺麗な月が浮かんでいた

テクパトル(・・・月か)

寒さに身を縮めながら歩き出す

テクパトル(・・・寒い)

外の気温はどれほどか

雪がちらついている

442 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 21:00:13.67 ID:1TITHF1+0
テクパトル(・・・家族か)

はぁ、と溜め息をつく

たとえ心が繋がっていても、やはり本当の家族には敵わない

テクパトル「・・・寂しいな」

そんな事実が、重くのしかかる

テクパトル(・・・仕方ないさ)

こんなことを言ったら、ミサカたちは悲しんでしまうだろう

そんなに優しいミサカたちだからこそ、テクパトルは大好きだった

そして、本当の家族でありたかった

テクパトル(叶わない願いだ)

もう一度溜め息をつく

空の月が、とても眩しい


443 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 21:03:25.48 ID:1TITHF1+0
テクパトル(そういえば・・・あれからそろそろ一年か)

19090号の体にウィルスが発生した事件

あれから、もう一年だ

テクパトル(・・・あの時はただ我武者羅だったな)

ずいぶんと、情けない姿をミサカたちにも見せた気がする

テクパトル(・・・はぁ、でもおかげで今は幸せがあるんだよな)

テクパトル(・・・家族、か)

彼にも親というものがいたはずだ

それは、一体何処へ行ったのか

テクパトル「・・・いっそ、ミサカの血筋だったら・・・」

そこまで考えて、口を閉じる

あんな幸せは、彼には少し重過ぎる

テクパトル「・・・」


444 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 21:07:22.24 ID:1TITHF1+0
その時、携帯が鳴った

相手は17600号のようだ

テクパトル「どうした、何かあったか」

17600『いや、寂しがってるかと思ってな』

テクパトル「はぁ・・・そうか」

17600『なに、家族のことでどうせ悩んでるんだろ?』

テクパトル「お、お前はなんかの超能力でも持ってるのか・・・」

17600『・・・なぁ、ミサカの血筋にテっくんがいたら19090号とは結婚できないぞ』

テクパトル「・・・お前、ホントすごいな・・・」

17600『ミサカは人の心を読めるのさ』

テクパトル「・・・そうか」

17600『・・・なぁ、テっくん』

445 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 21:09:53.84 ID:1TITHF1+0
テクパトル「・・・悪いな、少し疲れててな」

17600『・・・ミサカはテっくんが大好きだ、正直・・・本当の親だと思ってる』

17600『・・・もちろん、あの二人だって親だ』

17600『・・・血のつながりがあるのはあの二人だ』

テクパトル「・・・それでも、俺は・・・」

17600『血のつながりがないテっくんだって、本当の親だ』

17600『血のつながりがないというハンデがあって・・・それでも、あの二人と並べる』

17600『それはすごいことだ、テっくん』

テクパトル「・・・あぁ、ありがとう」

17600『・・・テっくん、ミサカはテっくんのいる光景が好きだ』

テクパトル「俺がいる・・・か」

17600『誰が欠けてもいけないが・・・一番欠けてはいけないのはテっくんだ』


446 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 21:15:05.62 ID:1TITHF1+0
テクパトル「・・・」

17600『胸を張れ、ミサカは正直冷めたヤツさ』

17600『・・・本当の親が目の前にいるのに、他のヤツらと違ってそこまでワクワクしてない』

17600『・・・他のヤツらが感情豊かになっていうのに、ミサカだけはまだ昔のままみたいだ』

17600『・・・まだ、感情なんて持っていないのかもしれない』

テクパトル「それは・・・」

17600『だがな』

17600号が少し静かになる

何かを言おうとしているのだろう

恥ずかしいのだろうか

少しばかり、戸惑っているようだ

17600『・・・テっくんがバイトから家に帰ってきたり・・・テっくんと買い物に行けたりするとき・・・』

17600『・・・ミサカは、なぜかワクワクするんだ』

17600『・・・なんでだろうな』


447 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 21:43:04.52 ID:1TITHF1+0
テクパトル「・・・それは、お前に心があるからさ」

17600『・・・違う』

17600号がきっぱりと答える

17600『他のヤツにこんな感情を抱いたことはない』

17600『他のミサカにさえ・・・でも、テっくんにだけはあるんだ』

17600『・・・それはな』


17600『ミサカにとって、テっくんが一番大切だからだ』

テクパトル「家族として、か」

17600『そうだな、そうだと信じている』

17600『・・・ミサカに心が生まれるのは、テっくんと話してるときだけだ』

17600『そんなテっくんが、悲しんでる』

テクパトル「・・・すまん」


448 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 21:43:04.65 ID:1TITHF1+0
テクパトル「・・・それは、お前に心があるからさ」

17600『・・・違う』

17600号がきっぱりと答える

17600『他のヤツにこんな感情を抱いたことはない』

17600『他のミサカにさえ・・・でも、テっくんにだけはあるんだ』

17600『・・・それはな』


17600『ミサカにとって、テっくんが一番大切だからだ』

テクパトル「家族として、か」

17600『そうだな、そうだと信じている』

17600『・・・ミサカに心が生まれるのは、テっくんと話してるときだけだ』

17600『そんなテっくんが、悲しんでる』

テクパトル「・・・すまん」


449 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 21:43:30.23 ID:1TITHF1+0
テクパトル「・・・それは、お前に心があるからさ」

17600『・・・違う』

17600号がきっぱりと答える

17600『他のヤツにこんな感情を抱いたことはない』

17600『他のミサカにさえ・・・でも、テっくんにだけはあるんだ』

17600『・・・それはな』


17600『ミサカにとって、テっくんが一番大切だからだ』

テクパトル「家族として、か」

17600『そうだな、そうだと信じている』

17600『・・・ミサカに心が生まれるのは、テっくんと話してるときだけだ』

17600『そんなテっくんが、悲しんでる』

テクパトル「・・・すまん」
450 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 21:44:44.76 ID:1TITHF1+0
17600『・・・ふざけんなよ、テっくん』

17600『血のつながりのある親がうらやましいか』

17600『ミサカは冷たいヤツだ、お前とあの二人ならお前を真っ先に選ぶ』

17600『なんでか分かるか?』

17600『ミサカにとってな・・・一番の親はお前だからだ』

17600『・・・頼むからそんなに悲しむな』

テクパトル「・・・ありがとう」

17600『・・・ミサカの大好きなテっくんをそれ以上追い込まないでくれよ』

テクパトル「あぁ・・・そうだな」

17600『・・・お前は、ミサカたちの好きなものはなんだって守ってくれるんだろ?』

テクパトル「・・・あぁ、約束する」

17600『なら・・・ミサカの一番好きなものを守ってくれ』


451 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 21:45:11.71 ID:1TITHF1+0
テクパトル「・・・俺、か」

17600『・・・そうだ』

テクパトル「・・・はは、お前は優しいな」

17600『そんなこと、19090号に聞かれたら怒られるぞ』

テクパトル「美月は特別さ、それは決まってることだ」

17600『・・・そうだな、それでいいさ』

二人の笑い声が重なる

17600号の笑顔が、目の前に浮かぶ

それほど、テクパトルにとってミサカの笑顔は特別なものだった

17600『・・・明日は頑張れよ』

テクパトル「あぁ」

17600『・・・なぁ、テっくん』


452 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 21:45:38.97 ID:1TITHF1+0
テクパトル「なんだ」

17600『・・・19090号のこと・・・好きか』

テクパトル「・・・あぁ、めちゃくちゃなくらいに愛してるさ」

17600『やっぱりな』

17600号が笑う

どこか悲しげに聞こえるのは、気のせいだろうか

17600『・・・ミサカはな、19090号を馬鹿なくらいに愛しているテっくんが好きだ』

17600『・・・19090号のこと、嫌いになったら許さないからな』

テクパトル「そうはならないさ」

17600『安心したよ』

テクパトル「じゃあ、切るぞ」

17600『・・・テっくんから切ってくれ』


453 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 21:46:08.76 ID:1TITHF1+0
テクパトル「?なんでだよ」

17600『・・・賭けだ、ミサカが初めてする賭けだよ』

テクパトル「賭け?」

17600『テっくんにはまだ伝えてないことが一つあってな』

テクパトル「・・・それで?」

17600『・・・それを今からミサカが言う』

テクパトル「?じゃあそれを言い終わってから切ってくれってことか」

17600『いや、好きなタイミングで切ってくれ』

テクパトル「・・・は?」

17600『ミサカも好きなタイミングでそれを伝える・・・通話が続いていれば、それはテっくんに聞かれるだろ』

テクパトル「・・・俺が切るのが早ければ、お前はそれを聞かれずに済むってことか」

17600『・・・あんまり聞かれたくはないことさ』

17600号が愉快そうに笑う


454 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 21:46:42.47 ID:1TITHF1+0
17600『じゃ・・・賭けを始めるか』

テクパトル「・・・あぁ」


17600号には、感情なんてないのかもしれない

実の親を目の前にしても、他のミサカのようにはしゃげない

他のミサカはみんな泣いたことがあるのに

彼女だけは、涙なんて流したことがない

そんな彼女が、ただ感情を剥き出しにできるのはテクパトルが相手のときだけだった

本当の自分がどっちかは分からない

だが、テクパトルと話す時間は彼女にとって特別だった

17600(・・・くだらない賭けだな)

我ながらそう思っていた

17600(・・・はぁ)


455 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 21:47:18.09 ID:1TITHF1+0
胸の鼓動が高鳴っている

他の誰かには、こんなこともない

17600(まったく・・・ミサカだけは毒牙に掛かってないと思ってたけどな)

はぁ、と一度大きく息を吐く

まだ通話は続いている

たった一度の

最初で最後の

自分の本当の気持ちを伝える賭けだった



17600「        」



返事はなかった

通話は、終わっていた

賭けは失敗だったのだ



456 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 21:47:53.95 ID:1TITHF1+0
17600「・・・はは、失敗か」

17600号が携帯を片手に苦笑する

17600(・・・全く、ホントテっくんはいいヤツだ)

なぜだか、天井を見つめてしまう

彼女は、涙なんてものを流したことがない

17600(・・・目の前が曇ってきたな・・・)

17600(・・・ちくしょう)

17600(・・・テっくんの大馬鹿野郎)



テクパトル「・・・切ってしまったな」

はぁ、とテクパトルが溜め息をつく

結局、17600号が伝えたかったことはなんだったのか

テクパトル「・・・っと、寒い寒い・・・」


457 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/14(金) 21:48:49.76 ID:1TITHF1+0
体を震わせながらテクパトルが走り出す

テクパトル「・・・月が綺麗だな」

空の月の灯りは優しく見えた

そして、その隣を一筋の流れ星が駆ける

テクパトル(お、流れ星か)


テクパトル(美月と幸せになれますように)


たった一つの恋が流れ星になった

それに、テクパトルは願いを込めた

とても皮肉な願いを

純粋な願いを

きっと

きっと、流れ星は願いを叶えてくれると信じながら



458 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/15(土) 02:58:46.50 ID:Tafxuoum0
>>1乙です。。
459 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 08:34:14.82 ID:h/8MFhDm0
おはようございます

今日は午後から投下となりますね

というか17600号を毒牙に掛けたくはなかったが・・・

この子はホントカッコイイですからね

テっくん爆ぜろ


460 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:48:07.88 ID:h/8MFhDm0
17600号がそっと溜め息をついたその時、後ろから声を掛けられた


19090「・・・あ、あの」

17600「・・・聞いてたのか」

19090「その・・・」

17600「安心しな、ミサカの賭けは負けだった」

17600号がふと笑う

17600「・・・いつから聞いてたんだ?」

19090「・・・その、途中・・・あなたがテっくんを元気づけている辺りから・・・」

17600「・・・すまんな」

19090「・・・あなたもテっくんが・・・」

17600「・・・好きなんて、くだらない感情だよな」

19090「そんなこと・・・」

17600「よく分からないんだ・・・これは負け惜しみや言い訳ではなくな」

461 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:48:33.35 ID:h/8MFhDm0
17600号が携帯電話をポケットに仕舞う

17600「・・・テっくんに抱いているのが恋愛感情なのか、親愛なのか」

19090「・・・」

17600「ただな、どっちにしろ好きなことには変わらないだろ」

19090「・・・そうですね」

17600「安心してくれ、テっくんはお前にぞっこんだよ」

19090「17600号」

17600「なんだ」

19090「・・・ごめんなさい」

17600「謝るな、惨めになるだろ」

19090「・・・ですが」

17600「謝ってどうする?テっくんと別れるつもりか?ミサカのために?」



462 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:49:01.41 ID:h/8MFhDm0
19090「それは出来ません」

17600「中途半端な同情で謝るな」

19090「同情ではありません、あなたが泣いているのは辛いんですよ」

17600「泣いている・・・か」

19090「・・・美月よりも・・・あなたのほうがテっくんには相応しいのかもし・・・」

17600「今何と言った」

17600号が19090号を睨みつける

17600「・・・ミサカのほうが相応しいだと?」

19090「あなたは常にテっくんを思いやって・・・」

17600「ふざけんな!」

19090「!」

リビングにいるみんなには聞こえていない

二人がいるのは廊下だ



463 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:49:28.51 ID:h/8MFhDm0
床の冷たさがとてつもなく辛かった

17600「テっくんが愛してるのはお前だけだ・・・」

19090「そうですが・・・」

17600「お前が記憶を無くした時!テっくんはとても辛い思いをしたんだ!お前のためにどれほど力を尽くしたと思う!」

19090「あ・・・」

17600「お前はテっくんに相応しくない!?ふざけるな!お前はテっくんが選んだ女なんだ!」

17600号が19090号の胸倉を掴む

涙と共に言葉は流れる

怒りか、悲しみか

17600「そんなお前が一番相応しいに決まってるだろうが!」

19090「17600号・・・」

17600「・・・ミサカみたいな冷たいヤツじゃダメなんだ、お前みたいに純粋なヤツじゃなきゃダメなんだ!」


464 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:49:55.10 ID:h/8MFhDm0
19090「そんなこと・・・」

17600「・・・悪い、今日は寝る」

19090「あ、あの」

17600「すまん、忘れてくれ」

17600号が一人、寝室へ向かう

19090号はその背中を見つめることしか出来なかった


17600(・・・なんてバカなことをしたんだ)

17600号は布団の中で涙を流していた

彼女は傷つけてしまった

19090号を

そして自分を

17600(・・・やっぱりミサカはバカだ)


465 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:50:20.83 ID:h/8MFhDm0
テクパトルを好きになった理由なんて分からない

いつからなのか、どうしてなのか

だが気がついたら、彼のことを支えたいと思っていた

19090号との幸せな生活を支えたいと

17600(・・・今思えば・・・最初から無理な愛だったのかもな)

そっと目を閉じる

テクパトルがかつて自分に話してくれたことを思い出す


テクパトル「・・・なぁ」

17600「なんだ」

テクパトル「・・・ほかのミサカは・・・俺に恋愛感情を抱いてるのか?」

17600「・・・なんだ、気づいていたのか」

テクパトル「はぁ・・・やっぱりかよ」


466 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:50:51.20 ID:h/8MFhDm0
17600「・・・意外だな、そういうのには鈍感そうなのに」

テクパトル「・・・申し訳なくなるよな」

17600「・・・安心しろ、みんなお前達をお似合いだと認めてるさ」

テクパトル「・・・お前も俺が好きなのか?」

17600「家族として、な」

テクパトル「・・・すごいな、そうやって自分の感情を完全に把握できるなんて」

17600「・・・何となくそう思うだけさ」

テクパトル「そうか」



17600(今思えば、それは間違いだったのかもな)

17600号は知っている

トチトリという少女が自分を好いてくれていることを

テクパトルが19090号を愛していることを

そして、自分がテクパトルを愛していることを


467 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:51:18.39 ID:h/8MFhDm0
17600(・・・だったらなんだよ)

そんなことを知ってどうするのか

無様に失恋を引きずるか

それとも


コンコン、と寝室のドアがノックされた

17600「・・・誰だ」

20000「おいす相棒」

17600「・・・夜這いならお断りなんだがな」

20000「聞いたよ、テっくんに告白し損ねたって?」

17600「誰から聞いた」

20000「19090号から」

17600「・・・あの馬鹿」

20000「ちょっと失礼するぞ」

468 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:51:55.61 ID:h/8MFhDm0
20000号が、17600号の寝ているベッドに座る

17600「・・・なぁ、お前は失恋したことがあるか?」

20000「あるよ、一方通行に告白も出来なかった」

17600「ははは・・・ミサカと同じだな」

20000「同じじゃない、お前はまだ燻ったままだろ」

17600「・・・燃えることなど出来ない愛情さ」

20000「・・・17600号、ミサカはな・・・お前にしっかりと告白してほしい」

17600「告白?テっくんにか?」

20000「あぁ・・・燻った感情を吹き消すことが出来るのはテっくんだけだ」

17600「やめてくれ、中途半端に息を掛けられれば燃えようと足掻いてしまう」

20000「・・・ミサカはな、感情が少しずつ消えていく悲しさを知っている」

一方通行に伝えられなかった愛情

469 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:52:24.90 ID:h/8MFhDm0
それはもう面影を無くしていた

以前のように振る舞っても

もう、無かったのだ

17600「それで」

20000「お前にはそうなってほしくないんだ」

17600「・・・」

20000「分かってくれ・・・17600号」

17600「・・・こんなことを伝えても、テっくんを苦しめるだけさ」

20000「逃げるか?走るか?それだけさ」

17600「・・・19090号は許してくれるかな」

20000「これはあいつが言ったことでもある」

17600「全く・・・カップル揃ってお人よしだな」


470 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:53:02.00 ID:h/8MFhDm0
17600号が体を起こす

17600「・・・今更どうやってテっくんのところに行く」

20000「・・・ミサカさ、テっくんに伝言を伝えたいんだなー」

17600「・・・」

20000「でも携帯じゃ気づかれないかもなー」

17600「・・・ミサカが伝えてやろうか」

20000「お、頼んでいいか?明日は早く帰ってきてくれってさ」

17600「任せろ」

17600号がニヤリと笑う

その顔は、いつもの彼女のものだった

17600「スネークの名に恥じない行動を見せてやろう」

20000「頼む」


471 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:53:27.79 ID:h/8MFhDm0
17600号が玄関から飛び出す

外はとても寒かった

だがそんなこと、気にならなかった

17600(・・・伝えることはただ一つだ)

17600(賭けは負けた・・・なら今度は)

17600(・・・真正面からぶつかってやる)


テクパトル「・・・ヒマになったな」

テクパトルは一人、部屋でつぶやいていた

ミサカがいない日常というのはこんなにも退屈なのだ

テクパトル「そろそろ寝ないとな」

風呂にも入り終わったため、あとは寝るだけた

テクパトル「・・・はぁ」


472 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:53:53.89 ID:h/8MFhDm0
ため息をつき、寝室に向かおうとした時

突然、ドアが開かれた

テクパトル「ん?」

17600「・・・よかった、起きていたか」

テクパトル「どうした?やっぱり伝えたくなったことでも・・・」

17600「20000号から伝言だ、明日は早く帰ってきてくれと」

テクパトル「・・・それだけかよ」

テクパトルが呆れたように笑う

17600「・・・こっからはミサカのプライベートな問題だ」

テクパトル「なんだ」

17600「ミサカはな、お前が好きだ」

伝えてしまった


473 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:54:20.30 ID:h/8MFhDm0
もう後戻りなど出来ない

17600号は腹をくくった

もしかしたら

テクパトルと今までのようにはいられなくなるかもしれない

それでも、伝えたのだ

テクパトル「・・・家族としてか」

17600「分からないさ・・・ミサカはそこまで頭が良くない」

テクパトル「・・・異性としてか」

17600「分からないさ、ミサカには何も分からない・・・教えてくれる相手もいない」

17600号が悲しそうにため息をつく

だが、それでよかったのだ

17600「すまん、テっくんが困るのも・・・19090号が辛い思いをするのも分かっている」


474 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:54:49.07 ID:h/8MFhDm0
17600「だがな・・・ミサカにこんな感情をくれたのはお前だから」

17600「伝えておこうと思ったんだ」

テクパトル「・・・それは本当だな?」

17600「あぁ」

17600号が頷く

打ち砕かれる思いだとしても

それは偽りなどではない

テクパトル「ならば・・・俺はそれを打ち砕かなければならない」

17600「それを待っていたのさ」

テクパトル「・・・悪い、本当に悪い」

17600「覚悟などあったさ」

テクパトル「・・・俺は美月のことしか愛せないんだよ」

17600「そんなお前が好きだと言っただろう」


475 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:55:18.21 ID:h/8MFhDm0
17600号が笑う

テクパトル「・・・17600号、お前にはもっと素敵な人が現れるさ」

17600「そうなることを願ってるさ」

テクパトル「・・・ほかのミサカ達も、みんなお前と同じ気持ちなのかな」

17600「・・・一人一人愛の形は違うだろうがな」

テクパトル「そうか・・・」

17600「・・・あれだ、もう忘れてくれよな?」

テクパトル「ははは・・・気まずくなるからか?」

17600「いや・・・伝えたらスッキリしたんだよ」

テクパトル「忘れられそうか?」

17600「あぁ、自分でも驚くほどに清々しい」

テクパトル「・・・なら何も言わないさ」


476 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:55:45.04 ID:h/8MFhDm0
17600「あぁそうだ・・・あの賭けの話も忘れてくれよな」

テクパトル「あれか、お前にしてはなんかロマンチックというか・・・」

17600「だから忘れてくれよ」

テクパトル「あ、あぁ」

17600「全く・・・恥ずかしいったらありゃしない」

テクパトル「お前が言い出したんじゃないか」

17600「ははは・・・ま、ミサカはこれから風呂に入るからな」

17600号が風呂に向かう

テクパトル「なぁ、17600号」

17600「なんだ」

テクパトル「俺は美月と幸せになってみせる、絶対にだ」

17600「あぁ、応援しているぞ」


477 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:56:10.84 ID:h/8MFhDm0
テクパトル「だからお前も幸せになってくれよ」

17600「トチトリとか?」

テクパトル「・・・それは間違ってるんじゃないか・・・?」

17600「冗談だ、さっさと寝ろ」

テクパトル「あぁ、お休み」

テクパトルが寝室へ向かう

17600(・・・ありがとよテっくん)

17600号が笑う

テクパトルはやはり優しく、そして馬鹿だった

17600(さて、風呂だ風呂)

悲しい恋の終わりは悲しいほどに美しく

ただ、それだけだった



478 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:56:37.38 ID:h/8MFhDm0
上条「じゃあな、二人とも」

吹寄「楽しかったわよ」

姫神「これで私もレギュラーになれる。ふふふ」

美琴「な、なんかよく分からないけどよかったわね」

上条「送って行ったほうがいいか?」

姫神「そうやって。私達の部屋を調べる気」

吹寄「・・・貴様はやっぱり上条ね」

上条「違うから!なんで彼女持ちの俺がお前らなんか・・・」

姫神「なんか。今君はなんかって言った」

吹寄「・・・上条、そうやって何人の女の子を泣かせてきたの?」

美琴「当麻・・・それはちょっとひどいと思うわ」

上条「あぁ!味方がいなくなった瞬間!」


479 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:57:03.32 ID:h/8MFhDm0
吹寄「とにかく・・・今年も仲良くしなさいよ」

姫神「じゃあまた」

上条「あぁ、またな」

美琴「またね」

二人が上条の部屋から出ていく

上条「さぁ!二人きりですよ!」

美琴「宿題ね」

上条「」


垣根「そろそろ寝るか?」

19090「テっくんがいないとヒマです・・・」

御坂妹「お父さん、お母さんとの馴れ初めを語ってください」

旅掛「お、いいぞ!」

美鈴「恥ずかしいからやめてよパパー!」

480 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:57:31.71 ID:h/8MFhDm0
14510「あれ、17600号は?」

20000「用があって帰った」

19090「き、きっとテっくんに何か伝えたいことが」

13577「そんなことミサカだって!」

10033「抜け駆けです!」

10039「信じられねぇぜ!」

美鈴「テクパトル君は人気だねぇ」

旅掛「ははは!みんなテクパトル君が大好きなんだな!」

ミサカ一同「大好きです!」

心理(はぁ・・・彼も苦労するわね)

学園都市に朝が来る

ミサカによって騒がしくなった朝が


481 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:57:57.96 ID:h/8MFhDm0
テクパトル「・・・ん」

テクパトルは時計を見つめた

現在、朝の6時

仕事の用意をするにしてもまだ30分ほど余裕がある

テクパトル「眠い・・・」

再び布団に顔を埋めようとしたその時

ガチャリ、と銃の音がした

テクパトル「!」

素早い動作で布団から跳び起きる

だが彼の顔に浮かんだのは驚愕ではない

呆れだった

17600「朝だぜテっくん」

テクパトル「・・・殺伐とした目覚まし時計だな」


482 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:58:30.14 ID:h/8MFhDm0
17600「朝飯は5.45ミリ弾でいいかな」

テクパトル「よくねぇからな!」

17600「さっさと起きろ」

テクパトル「起きてるだろ・・・」

17600「全く・・・初出勤の朝くらい殺伐とした目覚めを過ごそうぜ」

テクパトル「御免だ!」

17600「おー、冷たいぜ相棒」

テクパトル「あ、相棒?」

17600「いいだろ、ミサカはテっくんの相棒だ」

テクパトル「なんだよそりゃ」

17600「カラシニコフも持ってるぜ」

テクパトル「いらねぇよ!」


483 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:58:56.38 ID:h/8MFhDm0
17600「冷たいなおい」

テクパトル「はぁ・・・ま、お前はさっぱりしてるから楽だけどな」

17600「失恋を引っ張るのはよくないからな」

テクパトル「キリッてするな」

17600「さて、朝飯を作ってくれ」

テクパトル「作ってくれてないのか・・・」

17600「ミサカにそんなことを求めるな」

テクパトル「はぁ・・・悪かったなちくしょう」

17600「そうそう、今日はヒマだからミサカもジムについていくよ」

テクパトル「あぁ?いいけどなんで」

17600「初出勤は記念すべき日だからな」

テクパトル「なんでカメラ取り出すんだ」


484 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:59:22.93 ID:h/8MFhDm0
17600「永遠のメモリーだぜ」

テクパトル「はぁ・・・分かったよ」

テクパトルがため息をつく


テクパトル「そうだ、みんなは無事そうか?」

17600「・・・それがな」

テクパトル「おう」

17600「お母さんとお父さん、昨晩交尾したらしくてな」

テクパトル「」

17600「MNWじゃそれが話題も話題だ」

テクパトル「あの二人・・・」

頭を抱えながらテクパトルが呻く

テクパトル「減点だな・・・」


485 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 11:59:48.32 ID:h/8MFhDm0
美鈴「おっはよー!」

垣根「・・・」

心理「おはよう」

美鈴「ん?どしたのみんなヒソヒソ話なんかしちゃって」

御坂妹「お父さん、お母さん・・・昨晩はお楽しみだったようですね」

旅掛「おう!?なんでバレて・・・」

19090「こ、声がだだ漏れでしたよ」

13577「・・・ミサカ達だって弟か妹はほしいですが」

20000「気持ち良かった?ねぇ、どんな感じだった!?」

美鈴「あ、あれだ!そりゃ夫婦だしそろそろ男の子がほしいかなって!」

旅掛「そうそう!女の子はいっぱいいるし・・・」

10033「・・・ですがもう少し声を抑えてほしかったですね」

美鈴「そ、そんなにやばかったかな?」


486 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 12:00:14.84 ID:h/8MFhDm0

心理「・・・まぁいろいろね」

垣根「・・・」

美鈴「か、垣根君がなんかすっごい落ち込んでるんだけど」

垣根「美鈴さん・・・親のセックスを目撃した子供のような気持ちだ、俺は今」

旅掛「倒置法!?」

心理「さっきからずっとこんな感じよ、気にしないで」

美鈴「ご、ごめんね垣根君」

垣根「・・・ははは、こりゃ明日は明日の風が吹くぜ」

心理「関わらなくていいわよ、落ち込んでるだけだから」

旅掛「な、なんか悪いな」

御坂妹「・・・そういえば今日はテっくんの初出勤です」

10039「見てみたいですね」


487 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 12:00:50.37 ID:h/8MFhDm0
旅掛「見に行くかい?」

14510「ですが顔が・・・」

美鈴「えー、みんな私達の子供なんだからいいじゃん」

御坂妹「じゃ、じゃあ行ってみます!」

心理「なら早速朝ごはん作りましょうか」

垣根「美鈴さん・・・俺の女神が」

心理「あなたって巨乳好きでしょ絶対に」

垣根「川柳?」



テクパトル「・・・緊張するな」

17600「痛みで忘れてみるか?」

テクパトル「拳銃を取り出すな・・・大丈夫さ」

テクパトルがいつも通っているジムに足を踏み入れる

だが、今日からは客としてではない


488 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 12:01:21.90 ID:h/8MFhDm0
テクパトル(ここで働くんだな)

気を引き締めてから、テクパトルが進んでいく

その後ろからは17600号が写真を撮りながら歩いてきている

テクパトル「なぁ・・・そんなに撮りたいのか?」

17600「これはスクープだぜ」

テクパトル「何のだよ」

肩を落としながら歩くテクパトル

その時、後ろから声を掛けられた

アックア「おや、テクパトル君・・・おはようである」

テクパトル「アックアさん、おはよう・・・ございます」

アックア「そんなに固くならなくてもいいのである・・・ところでそちらの女性は?」

テクパトル「ん?妹・・・かな」


489 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 12:01:51.44 ID:h/8MFhDm0
アックア「なるほど、我輩はアックアである」

17600「テっくんが世話になってるのか?」

テクパトル「アックアさんはここのインストラクターだよ」

アックア「テクパトル君の先輩になるのである」

17600「ガチムチだな」

アックア「?」

テクパトル「というか、いつも通ってたから今更緊張するほどではないんですけどね」

アックア「肩の力を抜いていくのである」

三人が並んで歩く

アックア「ところで妹さんの名前は?」

テクパトル「あ!?えっと・・・」

17600「スネークだ」

テクパトル「」

490 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 12:02:19.22 ID:h/8MFhDm0
アックア「蛇・・・であるか、中々勇ましい名前である」

17600「何、影から忍び寄り影に帰す、それだけさ」

アックア「か、かっこいいのである」

テクパトル(アックアさんってこんなキャラだったっけ)

17600「ん?お客さんはまだいないのか」

アックア「まだ時間になってないのである」

テクパトル「ここは9時からなんだ」

17600「へぇ、ならこれから準備する訳か」

アックア「そうなのである」

17600「・・・アックアさんは昔何か?」

アックア「イギリスで傭兵をやっていたであるが・・・まぁこの歳では中々な」

テクパトル「へぇ・・・それは知らなかった」


491 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 12:02:45.35 ID:h/8MFhDm0
アックア「ん、着いたである」

アックアが早速、マシンの点検に入る

テクパトル「はぁ・・・ここが俺の職場になるんだな」

アックア「感無量であるか」

テクパトル「そりゃそうですよ」

17600「ほぉ、テっくんはそんなに・・・」

アックア「・・・思ったのであるが、そのテっくんとは何であるか」

テクパトル「ニックネームですよ・・・」

17600「テクパトルだからテっくんだ」

アックア「ならば我輩はアッくんであるか」

テクパトル「」

17600(なんなんだこの掴み所のないガチムチは)


492 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 12:35:51.23 ID:h/8MFhDm0
テクパトル「さて・・・大体はオーケーですかね」

アックア「ではテクパトル君、初出勤おめでとうなのである」

テクパトル「どうも」

17600「成長していくな、テっくんも」

テクパトル「はぁ・・・そうかもな」

アックア「・・・ところで、テクパトル君」

テクパトル「ん、なんだ?」


アックア「あの窓からずーっとこっちを見ている者達は知り合いであるか?」

テクパトル「は?」



御坂妹「いました!!」

19090「17600号!!いましたいました!!」

旅掛「おー、広いジムだなー」


テクパトル「」


493 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 12:38:37.22 ID:h/8MFhDm0
17600「あ、あいつら・・・」

アックア「やはり知り合いであるか」

テクパトル「・・・アックアさん、ちょっと待っててください」

テクパトルが駆け足でジムの外に向かう


垣根「あれ、来たぞ」

心理「おはよう、テクパトル君」

テクパトル「おはようじゃねぇ!!なんだこの大名行列は!?」

14510「テっくんの初出勤を拝みに」

テクパトル「来なくていい!!」

19090「あ、ミサカは下見ということで」

テクパトル「そ、それならまぁ・・・」

美鈴「にしても、大きいジムだね」

テクパトル「まぁ・・・たしかにな」


494 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 12:41:01.40 ID:h/8MFhDm0
20000「ん?なんか中に17600号ともう一人いるぞ」

13577「ホントですね」

テクパトル「あのな・・・他にインストラクターだっているさ」

美鈴「ねぇねぇ、入れてよー」

テクパトル「・・・まだ営業してない」

旅掛「いいじゃんかー、入れてくれよー」

垣根「そうだそうだー、美鈴さんのエッチー」

美鈴「えー、そうかなぁ・・・」

テクパトル「あーーー!!!!てめぇ思い出したぞ!やりやがったみたいだな!!!」

旅掛「な、なんでその情報を・・・」

テクパトル「子供達にそういうことを知られるな!!!!」

美鈴「だ、だってぇ・・・」ウルウル

テクパトル「な、なんで上目遣いで泣くんだよ・・・」

美鈴「・・・」ウルウル

テクパトル「う・・・」


495 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 12:44:55.96 ID:h/8MFhDm0
19090「テっくん!!お母さんにまでフラグをぉ!!!!」

テクパトル「ち、違う!!!勘違いだよ!!!!」

旅掛「テクパトル君!!!!それはいかん!!!」

10039「テっくん、早く入れてください」

テクパトル「だから営業前・・・」

20000「テっくん・・・は、早く・・・入れて・・・」

テクパトル「そういう口調で言うんじゃねぇよくそ!!!」

垣根「・・・なぁ、俺達はここで待っとくの?」

テクパトル「当たり前だろ」

心理「・・・へぇ、私を紫外線に晒すのね」

テクパトル「あ、いや・・・」

心理「はぁ・・・日焼けってね、ケアが大変なのよ?化粧水やクリームも高いし何よりヒリヒリするじゃない?もうね、お風呂の度に泣くわよ?いいの?」

テクパトル「ど、どうぞお入りください・・・」

496 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 12:47:54.02 ID:h/8MFhDm0
10039「・・・お邪魔します」

19090「まだ営業していない場所に入るのは怖いですね・・・」

美鈴「パパ・・・薄暗いよ・・・」

旅掛「ははは!!大丈夫だ!!」

垣根「心理定規・・・薄暗いよ・・・」

心理「・・・やめなさい」

御坂妹「・・・テっくん、今日は混みそうですか?」

テクパトル「あぁ、混むと思うな・・・」

テクパトルが先導しながら答える

テクパトル「まぁ正月明けだからな・・・」

14510「・・・あ、いましたいました」

17600「よう、遅かったな」

アックア「お、同じ顔がたくさんである」


497 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 12:51:01.43 ID:h/8MFhDm0
美鈴「やっほー・・・誰?」

アックア「アックアである・・・」

旅掛「お、外国人か」

アックア「そんなに珍しいのであるか?」

御坂妹「学園都市で外国人を見るのは久しぶりです」

アックア「テクパトル君もそうである・・・」

美鈴「・・・ガッチリしてるねぇ」

美鈴がアックアの体をバシバシと叩く

アックア「な、なんであるか」

10039「お、たしかにテっくんレベルですね」

テクパトル「・・・お、おい・・・そんなに叩くな、失礼だろ」

17600「そうだぞ、アッくんに失礼だ」

アックア(や、やっと呼ばれたのである)


498 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 12:54:36.54 ID:h/8MFhDm0
テクパトル「はぁ・・・さて、準備も終わったし」

19090「そろそろオープンですか?」

テクパトル「オープンっていうか・・・営業時間になるってだけだけどな」

御坂妹「ミサカたちは何をすれば?」

アックア(?ミサカという苗字であるか)

17600「あれだ、ミサカたちはただ見とけばいいんだよ」

美鈴「そうだね・・・私はちょっと運動したいけど」

垣根「俺も俺も」

心理「私は見とくわよ・・・」

20000「じゃあミサカは舐めとくよ」

テクパトル「何をだ」

20000「・・・そ、そんなこと言わせないでよ//」

テクパトル「・・・」

20000「・・・」


499 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 12:57:26.27 ID:h/8MFhDm0
テクパトル「さ、じゃあ電気もつけるか」

テクパトルがジム内の電気をつける

御坂妹「よく初日からすんなりいきますね・・・」

14510「・・・慣れてるんですか?」

テクパトル「昔から常連だったからな」

13577「・・・テっくん、それ以上ごつくなるのですか?」

テクパトル「たぶんな」

旅掛「おー・・・ガラが悪くなるな」

テクパトル「だから言わないでくれよ・・・」

心理「・・・アックアさんとテクパトル君はどっちのほうが強いの?」

テクパトル「いや・・・まぁ同じくらい?」

アックア「我輩はもう歳なのである」

垣根「うわ・・・くさーい」

アックア「」


500 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 13:01:32.57 ID:h/8MFhDm0
旅掛「・・・ん?人が来ないぞ?」

テクパトル「みんな朝はあんまりな」

20000「・・・はぁ、ヒマだなー」

美鈴「・・・あ、誰か来たよ」

テクパトル「いらっしゃーい・・・って削板か」

削板「おう!!テクパトル、元気にしてたか!」

テクパトル「元気も元気だ」

パン、と二人がハイタッチする

削板「お、ミサカたちも大集合か!!」

御坂妹「こんにちは」

垣根「あれ?白井は?」

削板「今は風紀委員の仕事が・・・ん、アックアさんもいるんだな!!」

アックア「明けましておめでとうなのである」

501 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 13:06:42.48 ID:h/8MFhDm0
削板「さーて!!今日は脚だ!!」

テクパトル「補助するか?」

削板「おう、頼むぞ!!」

削板とテクパトルが移動する

19090「ほえー・・・あんな重いものを持ち上げるなんて」

13577「何度見ても慣れませんよね」

心理「・・・よくやるわね」

垣根「俺は何しようかなー」

心理「メルヘン力でも鍛えれば?」

垣根「そ、そんなのがあるのか!?」

心理「冗談よ」

垣根「」

アックア「・・・あの二人はいつもすがすがしい友情を見せてくれるのである」

17600「ほう」

502 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 13:12:14.14 ID:h/8MFhDm0
アックア「・・・さて、我輩も補助に行って来るのである」

アックアも削板の元へと向かう

美鈴「いいねー、若々しいね」

旅掛「暑苦しいとも言うけどな」

心理「・・・学園都市がいつの間にか筋肉都市になってるわね」

垣根「よいしょ・・・よいしょ・・・」

心理「・・・何匍匐前進してるのよ」

垣根「いや、メルヘン力を鍛えようと・・・」

心理「・・・それでは無理よ」

垣根「」


ジムの中は、まだ平和だった

まだ、平和なほうだった


503 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 14:23:12.97 ID:h/8MFhDm0

フレンダ「ん・・・あれ?」

フレンダが目を覚ますと、ベッドの上だった

床ではゴーグルが寝ている・・・

のではなく、座り込んで溜め息をついていた

フレンダ(・・・なんか朝になってる訳よ)

チラッと横目で時計を見る

もう、1月4日の朝だ

フレンダ(・・・あっれー?昨日飲んでたはず・・・)

ゴーグル「はぁ・・・こりゃ、ちょっとくらいイタズラしてもいいっすよね・・・」

フレンダ「!!」

突然、ゴーグル男が立ちあがる

そして、フレンダのほうに近づいてくる

504 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 14:25:28.50 ID:h/8MFhDm0
フレンダ(い、いたずらって・・・まさか!!)

ゴーグル「・・・起きてないっすよね・・・」

フレンダ(や、やばい!!襲われ・・・)


ゴーグル「さて、どんな落書きしますかね」

フレンダ「・・・」

きゅっと、マッキーペンの蓋を開けるゴーグル

ゴーグル「目玉とかヒゲはベタですし・・・あ、鯖の絵なら喜ばれますかね」

ニヤニヤと笑いながらゴーグルが近づく

フレンダ「・・・おはよう」

ゴーグル「」


ゴーグル「お、おはようございます」

フレンダ「・・・そのマッキーペンは何?」

ゴーグル「こ、これは!!」

フレンダ「・・・お仕置きな訳よ」

ゴーグル「」

505 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 14:27:21.10 ID:h/8MFhDm0
フレンダ「・・・まぁ、冗談はおいといて」

フレンダが体を起こす

フレンダ「・・・アンタが運んでくれたの?」

ゴーグル「あの後すぐ寝ちゃって・・・覚えてないんすか?」

フレンダ「んー・・・覚えてないや」

ゴーグル「浜面さんたちが帰ってきて、絹旗さんたちが帰ってきても起きなかったもので」

フレンダ「ここに連れてきてくれたんだ」

ゴーグル「軽くて助かりましたよ・・・」

ゴーグル男が溜息をつく

彼がゴーグルをつければなんてことはないのだが

ゴーグル「・・・さ、早く朝飯にしましょうよ」

フレンダ「あ、ありがと」

ゴーグル「どういたしまして」


506 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 14:29:11.89 ID:h/8MFhDm0
フレンダ「おっはよー!!!」

麦野「遅い」

浜面「・・・おはよう」

滝壺「フレンダ、あんまり飲みすぎたらダメだよ?」

フレンダ「あっちゃ・・・滝壺に言われたら言い返せない訳よ」

絹旗「超オッサンですね」

フレンダ「何よ!!!」

絹旗「若作りしてもそれじゃあ超モテませんよ」

フレンダ「結局私のほうがモテる訳よ!!!」

絹旗「超喧嘩売ってるんですか!?」

フレンダ「あぁ!?買ってみたらどうな訳よ!?」

ゴーグル「うるさいっすよ二人とも」

麦野「ほら、ちゃっちゃとご飯食べなさい」


507 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 14:31:58.79 ID:h/8MFhDm0
フレンダ「・・・そうだ、絹旗は結局海原とどうなった訳よ?」

絹旗「なんもないですよ、本当に」

麦野「進展なしか・・・フレンダは?」

フレンダ「?何が?」

麦野「ゴーグル君と」

フレンダ「な、何もない訳よ!!ね!?」

ゴーグル「うーん・・・やっぱマイク・タイソンがパウンドフォーパウンドっすよね?」

浜面「そうか?アリだよアリ」

滝壺「電波が来てる・・・」

フレンダ「き、聞いてない訳よ・・・」

ゴーグル「俺はフレンダさんとなんもないっすよ、ホント」

絹旗「はぁ・・・ゴーグルは超初心ですね」


508 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 14:33:32.95 ID:h/8MFhDm0
ゴーグル「あ、そうそう・・・今日は何かするんですか?」

麦野「・・・特に」

浜面「どっかみんなで出かけるか?」

滝壺「じゃあ、買い物行きたい」

絹旗「超いいですね!!」

フレンダ「行こう行こう!!」

ゴーグル「・・・買い物っすか」

フレンダ「うん、みんなでも行きたいし!!」

ゴーグル「じゃ、さっさと準備しましょうか」

一同「おー!」

アイテムの朝も平和だ

とても、平和だ


509 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 15:53:47.14 ID:h/8MFhDm0

テクパトル「よし、お疲れさん」

削板「あー!!いい気持ちだぁ!!!」

削板は、脚のトレを見事に完遂していた

垣根「お疲れ・・・よくやるな」

削板「楽しいからな!!」

御坂妹「ものすごい迫力でしたね・・・」

テクパトル「さて・・・そろそろ忙しくなるな」

アックア「そうであるな・・・気合を入れるである」

二人が入り口を見つめる

その言葉通り、すぐに客はやってきた


騎士「久しぶりだな、ウィリアムよ」

アックア「」


510 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 15:58:20.43 ID:h/8MFhDm0
騎士「・・・なんでそんなに驚くんだ」

アックア「騎士団長・・・なぜここに・・・」

キャーリサ「それは私が学園都市に来たからだし」

アックア「あぁ!?第二皇女まで!!!」

テクパトル「なんだ、アックアさん・・・この二人と知り合いなんですか?」

垣根「あっれー、キャーリサじゃん」

キャーリサ「おー、みんな久しぶりだし」

御坂妹「えっと・・・」

キャーリサ「・・・な、なんか同じ顔がいっぱいだし」

17600(まずいな・・・大覇星祭のときはメイクして・・・)

美鈴「おー!!はじめまして、この子達の母親の御坂美鈴です!!」

キャーリサ「御坂・・・あぁ、美琴の母親か!?」

美鈴「おー!!よくぞご存知で!!」


511 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 16:01:40.51 ID:h/8MFhDm0
キャーリサ「いやぁ!!まさかこんなに若い母親だとは思わなかったし!!」

旅掛「で・・・アンタ誰?」

騎士「ア・・・無礼な!!この方はイギリス・・・」

キャーリサ「キャーリサだし、よろしく」

旅掛「よろしく、キャーリサさん!!」

アックア(な、なんなのであるかこの夫婦・・・)

騎士(第二皇女とここまで渡り合うなど・・・!!)

17600(・・・無知とは恐ろしいものよ)

19090(あ、ロージェノムです)

14510(そういうのはダメですよ)

20000(オマンマン)

テクパトル「えっと・・・二人は何しに?」


512 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 16:03:53.35 ID:h/8MFhDm0
騎士「いや、外を歩いていたらウィリアムがいてな」

テクパトル「ウィリアム?」

アックア「・・・我輩の本名である」

テクパトル「なんだ、アックアさんって本名違うんですか」

アックア「まぁ仕方ないのである」

キャーリサ「しかしお前もこんなところで働いてるとは」

アックア「生活のためなのである・・・」

騎士「大変な・・・」

心理「あら、好きなことを仕事に出来るのは素晴らしいんじゃない?」

騎士「・・・」

心理「?何よ」

騎士(か、可憐な・・・)

垣根(・・・何かダークなメルヘンパワーを感じた)


513 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 16:06:27.47 ID:h/8MFhDm0
騎士「紳士として、あなたの名前を問いたい」

心理「淑女として断るわ」

騎士(な、なんという完璧な断り方!!)

キャーリサ(こいつなんだし)

テクパトル(?騎士団長・・・とか言ったっけ、様子が変だな)

19090(こ、恋ですか!?)

14510(お、恋なんですね)

13577(色ボケには呆れます・・・)ハァ

キャーリサ「で、ウィリアム・・・私達はどうすればいい?」

アックア「知らないのである・・・というか、帰ってほしいのである」

騎士「つれないことを・・・」

テクパトル「あ、いらっしゃい・・・」

一同が話し込んでいると、他の客が来たようだ

削板「お、お前は!」



514 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 16:08:46.26 ID:h/8MFhDm0
さだのり「ぐえー・・・もういくつ寝るとお正月・・・」

さだのり「まだお正月やがな!!!」

垣根「あれ、お前何してんの?」

さだのり「それはこっちのセリフだベイベー」

美鈴「?垣根君、知り合い?」

キャーリサ「あれ、いつぞやの寿司大将だし」

さだのり「あ、別嬪さんだ」

騎士「べ・・・キャーリサ第二・・・」

さだのり「よう、木偶の棒も一緒かい」

騎士「」

心理(顔が引き攣ってるわね)

さだのり「いやぁ、ヒマだから体でも鍛えてやろうかと思ってな」

垣根「いいことだな」

旅掛「垣根君、この人は?」


515 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 16:12:27.70 ID:h/8MFhDm0
垣根「さだのりだ」

美鈴「私は御坂美鈴・・・こっちは旦那の御坂旅掛」

旅掛「よろしく!!」

さだのり「御坂?あぁ、嬢ちゃんの両親か」

心理「あら、よく覚えてるわね」

さだのり「俺は忘れられた存在だけどな」

テクパトル「・・・で、アンタは何するんだ?」

さだのり「何って・・・お、あんときの兄ちゃんじゃねぇか」

テクパトル「・・・タクシーの運転手だったよな?」

さだのり「おーおー、彼女さんもいっぱい」

19090「あ、いえ・・・ミサカですけど」

さだのり「ん?お前もミサカか、ややこしいな」

アックア「娘さん達なのである」

さだのり「あ?」


516 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(島根県) :2011/10/15(土) 16:16:41.94 ID:Y64KicdGo
そのノリなら一方通行もアッくん・・・いや、なんでもない
517 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 16:19:17.31 ID:h/8MFhDm0
アックア「いや、娘さん・・・」

さだのり「え、何?全員アンタの子供?」

美鈴「うん」

さだのりが美鈴の体をじーっと見る

さだのり「あー・・・だから胸がでかいんだ」

20000「関係あるよね、分かるよ」

17600「ねーよ」

テクパトル「なぁ・・・鍛えるんじゃないのか?」

さだのり「お、そうだったそうだった」

削板「・・・どこを鍛えるんだ?」

さだのり「今日は胸と三頭だ」

テクパトル「お、分かってるな」

さだのり「・・・昔の友達が好きだったんだよ、筋トレ」

テクパトル「へぇ・・・」


518 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 16:26:57.57 ID:h/8MFhDm0
さだのり「さーて、補助頼むぜ補助」

テクパトル「何からやるんだ?」

さだのり「ベンチプレスだろ、ベタにな」

さだのりが首を鳴らしながら歩く

心理「ねぇ、削板君」

削板「ん?なんだ?」

心理「さだのりって・・・すごそう?」

削板「・・・厚着してるからなんとも分からないがな・・・」

垣根「・・・あいつはすごいぜ」

19090「そうなんですか?」

垣根「人生で一度言いたかった台詞なんだ」

心理「何よそれ」

キャーリサ「大将はなんかすごそうだし」


519 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 16:29:36.59 ID:h/8MFhDm0
さだのり「アップは100でいいかな?」

テクパトル「あ、あぁ」

テクパトルがプレートをセットする

さだのり「サンキュー」

さだのりはそれを軽々と上げる


アックア「中々出来るようであるな」

垣根「おっほ、すげぇな」

旅掛「あれ何kgなんだ?」

アックア「100kgである」

キャーリサ「すごいし」

騎士「・・・ま、まぁまぁではなかろうか・・・」

13577「ほえー・・・」

19090「テっくんも少し驚いてますね・・・」


520 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 16:33:17.29 ID:h/8MFhDm0
さだのり「メインは180でいいよな?」

テクパトル「」

さだのり「おい、どうした」

テクパトル「180・・・?」

さだのり「お前さん、俺と普通の輩を同じ杓子で測るなよ」

テクパトル「マジかよ・・・」


旅掛「お?もっとプレート足したぞ」

美鈴「えっと・・・あれは?」

アックア「・・・180kgである」

御坂妹「そ、それって・・・動くものなんですか?」

19090「信じられません・・・」

キャーリサ「さっすがだし」

騎士「」


521 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 16:36:28.58 ID:h/8MFhDm0
さだのり「よいしょー!!」

さだのりがバーベルを上げ下げする

テクパトル(マジかよおい・・・)


削板「し、信じられない」

アックア「・・・も、もはや世界レベルなのである・・・」

心理「そんなにすごいの?」

旅掛「ひゃー・・・見てるだけで筋肉痛になりそうだな」

アックア「・・・あ、誰か来たのである」

さだのりを凝視していた一同が、チラリと入り口を見つめる


一方「だから・・・正月くらい休ませろよ・・・」

打ち止め「ダメ!!今日は鍛えるんでしょ!?ってミサカはミサカは叱咤激励してみたり!!」

番外「情けないよ、一方通行」

一方「うるせェ・・・」


522 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 16:40:53.88 ID:h/8MFhDm0
美鈴「おー!!打ち止めちゃんと番外個体ちゃんじゃん!!」

打ち止め「!!お母さん!!ってミサカはミサカはその豊満な胸にダイブ!!」

旅掛「久しぶりだな!!」

番外「あっれ・・・今日は一方通行のトレーニングが終わってから会いに行こうと思ってたのに」

17600「よぉ、いいタイミングだな」

一方「・・・久しぶり」

美鈴「にゃっほー!元気?」

一方「あァ・・・こいつらもうるせェ」

旅掛「ははは!!元気でいいじゃないか!!」

垣根「よぉ」

一方「お前らもいンのか・・・削板、頼む」

削板「おう!今日はどこを?」

一方「・・・背中でいいだろォ・・・」


523 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/15(土) 16:47:48.13 ID:tIWcGYMJ0
さだのりキタ━━━━!!
524 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/10/15(土) 16:50:34.86 ID:DC7MO/JMo
さだのり凄すぎワロヌ
525 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/10/15(土) 17:27:34.57 ID:ZYvRoPFC0
さだのりぃぃぃぃぃぃぃぃ
526 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 17:39:41.64 ID:h/8MFhDm0
さだのりがこんなに人気だとは知らなかったw


削板「おいテクパトル!!一方通行の登場だ!!」

テクパトル「あ、あぁ」

一方「あァ・・・?て、てめェ!!」

さだのり「よー、白モヤシ」

一方「大覇星祭のときの・・・」

さだのり「どうよ、あれから元気?お、打ち止めもいんじゃんか」

打ち止め「お久しぶり!ってミサカはミサカはあいさつしてみたり!!」

さだのり「おー、元気だねぇ」

削板「ん?知り合いだったのか」

番外「にしてもアンタすげーな」

さだのり「お・・・お?誰だお前」



527 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 17:44:40.75 ID:h/8MFhDm0
テクパトル「・・・番外個体だよ」

番外「よろしく」

さだのり「おう・・・なんだ、白モヤシもトレーニングか?」

一方「一方通行だ・・・」

さだのり「いいじゃねぇか、仲良くやろうぜ」

一方「・・・てめェ何kg持ち上げてンだよ」

さだのり「まぁまぁ、誰も俺と同じことをしろとは言わないさ」


キャーリサ「なぁなぁ、なんで大将はあんなに化け物なんだし」

騎士「・・・人間ですか、あれは」

垣根「いや・・・ヤツはさだのりだ」

心理「何よそれ」

美鈴「うっひゃー、なおさら一方通行君が細く見えるね」

旅掛「そうだなぁ・・・」


528 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 17:49:28.95 ID:h/8MFhDm0
19090「テっくん・・・輝いています」

17600「いや、ここはあのさだのりってのの独壇場だろ」

打ち止め「力持ちってすごいよね!ってミサカはミサカははしゃいでみたり!!」

一方「!?」


打ち止め「ねぇねぇ!!腕にぶら下がらせて!ってミサカはミサカは頼んでみたり!!」

爽やかになった一方通行「あァ、いいよ」アハハ

打ち止め「きゃー!!素敵!!」


一方「俺はやるぞ!!!」

削板「やましいな」

テクパトル「汚いな」

さだのり(・・・にしてもあのお母さんのおっぱいでけぇな)


御坂妹「・・・一方通行は何をしてるのでしょうか?」

アックア「あれはデッドリフトである」


529 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 17:59:11.30 ID:h/8MFhDm0
14510「デッドリフト?」

10039「なんか怖い名前ですね」

アックア「その名の通り、死ぬほどきつい運動である」

心理「へぇ・・・なんか地味な動作ね」

アックア「やれば分かるであるが、脚の裏や背中、僧帽などに効くのである」

美鈴「?」

旅掛「・・・いや、わからんぞ」

キャーリサ「・・・なんだかマイナーな世界だし」

アックア「アメリカなどでは普通の趣味である」

騎士「お前はイギリス出身だろう」

番外「・・・一方通行、がんばれ!!」

20000「セロリたん、いけ!!!!」


一方「おォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!」

さだのり(若いねぇ)


530 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 18:11:37.12 ID:h/8MFhDm0
削板「いけ!!一方通行!!」

テクパトル「打ち止めも番外個体も応援してるぞ!!!」

一方「おォォォァァァァ!!!!」

さだのり「おっほ・・・頑張るねぇ」

一方「・・・疲れた・・・」

削板「よくやった!!」

テクパトル「わりと重いのも持てるようになってきたな」

一方「あァ・・・」


打ち止め「かっこいいよ一方通行!!」

番外「アンタは偉い!!」

美鈴「若いっていいねぇ!!」

キャーリサ「同感だし!!!」

旅掛(これが若さか・・・)


531 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/10/15(土) 18:18:33.74 ID:C4O7QxhEo
このスレ見てると筋トレしたくなってくる
早く骨折治らねーかな……
532 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 18:46:01.05 ID:h/8MFhDm0
>>531 筋肉動画が一番の原因ですね、分かります

>>1はこの前ベンチプレスで手首傷めたから困ってるところです


一方「・・・次は何やるンだ・・・」

さだのり「おーい、俺も手伝って欲しいんだけど」

テクパトル「あぁ悪い悪い」

アックア「では細いほうのは我輩がやるのである」

一方「・・・一方通行だって何度言えば・・・」

テクパトル「で?お前さんは何するんだ」

さだのり「次はダンベルフライでいいんじゃないかな」

テクパトル「・・・ちなみに何kg・・・?」

さだのり「45くらいで」

テクパトル「化け物か・・・」


美鈴「あ、また始まった」

心理「ふーん・・・テクパトル君、なかなか板についてるわね」

533 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 18:50:35.36 ID:h/8MFhDm0
さだのり「・・・白モヤシは・・・」

一方「一方通行だ」

さだのり「一方通行は・・・次はラットプルか」

一方「あァ?これってそォいう名前だったのか」

テクパトル「知らないでやってたのか・・・」

削板「ある意味すごいよな」

さだのり「・・・40kgって軽過ぎないか?」

一方「・・・うるせェ」


キャーリサ「うっわ、大将えげつないし」

騎士「あれは人間か・・・?」

旅掛「アックア君やテクパトル君さえもが細く見えるな・・・」

19090「信じられませんね・・・」

美鈴「すげぇなぁ」

番外「・・・一方通行、がんばれ・・・」


534 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 18:55:54.23 ID:h/8MFhDm0

さだのり「・・・いやぁ、なかなか楽しいトレーニングだったぞ」

テクパトル「・・・また来てくれ、アンタのトレーニングはすげぇからな」

削板「いや・・・まさに完敗だ!!」

さだのり「まだまだだってことさ」

さだのりが肩をすくめてから立ち去ろうとする

キャーリサ「あれ、大将帰るのか?」

さだのり「おう、別嬪さんは?」

キャーリサ「騎士団長、どうする?」

騎士「お好きなように」

キャーリサ「じゃあ私達も帰るし」

テクパトル「またな」

キャーリサ「あぁ、まただし!」

手を振って三人が去る

美鈴「・・・一方通行君もお疲れ様」

打ち止め「偉いよ、ってミサカはミサカは褒めてみたり!!」

一方(あァ・・・ロリの褒め言葉ァ・・・)


535 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 19:06:23.47 ID:h/8MFhDm0
一方「じゃあ俺達は帰るからな」

番外「えー、ミサカお母さん達といたいのに」

美鈴「じゃあ私達も帰る?」

心理「そうしましょうよ」

19090「ミサカは残ることにしましょうか・・・」

テクパトル「まだバイトは始まってないんだし・・・休める間に休んだらどうだ?」

19090「テっくんがそう言うなら・・・分かりました!」

御坂妹「ではみなさん、行きましょうか」

削板「じゃ、またな!!」

ミサカ家と垣根たちがぞろぞろと帰る


テクパトル「・・・なんでお前は残ってるんだ?」

17600「いやぁ、ヒマだから」

アックア「・・・またこの三人になったのであるな」

テクパトル「そうですね・・・」


536 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 19:12:38.43 ID:h/8MFhDm0
17600「・・・もう11時か」

テクパトル「はぁ・・・休憩は1時からでしたっけ?」

アックア「そうなのである」

テクパトル「じゃ、残りも頑張りますか」

テクパトルが体を伸ばす

冬休みであるため、そこそこ学生の客がいる

テクパトル「にしても・・・みんな頑張るな」

17600「そりゃ、体を鍛えたいヤツもいるんだろうさ」

アックア「・・・鍛錬は素晴らしいのである」

うんうん、と三人が頷く

彼らは鍛錬が大好きなのだ


テクパトル(・・・楽しい職場になりそうだ)

そう思いながら、テクパトルは笑っていた

537 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 20:26:54.50 ID:h/8MFhDm0

上条「・・・おはよう」

美琴「ん・・・おはよう」

二人が起きたのは、午前10時

昨晩はあのあとああいうことをやっていたのだ

そのせいで、寝るのが遅くなってしまった

上条「いってて・・・腰が」

美琴「何度もやるから・・・私は足が痛い・・・」

上条「もうピクピクさせてましたからねぇ」

美琴「はぁ・・・ちょっと自重しなさいよね」

上条「はいはい」

笑いながら上条が体を起こす


538 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 20:41:58.25 ID:h/8MFhDm0
上条「んー・・・いい朝だ」

美琴「ホント・・・すがすがしいわね」

上条「さて・・・宿題宿題・・・」

上条が宿題を広げる

彼が自ら宿題を広げるなんて珍しい光景だ

美琴「な、なんか・・・成長したわね・・・」

上条「だってさ・・・さすがに留年が気になるからさ・・・」

美琴「・・・それもそうね」

上条「・・・はぁ、めんどくせぇな・・・」

文句を言いながらも上条が問題を解き進めていく

上条「・・・これで合ってるかな?」

美琴「どれどれ・・・」

美琴が後ろから覗き込む


539 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 20:51:26.21 ID:h/8MFhDm0
美琴「お、正解正解!!」

上条「よかった・・・やっと分かってきたよ」

上条がニコニコと笑う

上条「・・・これで俺も進学できますよ・・・」

美琴「まだわかんないじゃない」

上条「そうだけどさ・・・」

美琴「・・・でもまぁ、進歩よね」

上条「だよな!?」

美琴「あ、私朝ごはん作るわよ」

上条「俺も手伝うか?」

美琴「当麻は宿題しときなさいな」

上条「はーい」


540 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 20:57:26.60 ID:h/8MFhDm0
美琴「・・・そういえば、お父さんとお母さんどうしてるかな?」

上条「上手くやってんじゃないか?」

美琴「そうだといいけど・・・」

目玉焼きを作りながら美琴が答える

美琴「あの二人ってお騒がせだから・・・」

上条「親子揃ってな・・・」

美琴「何よ」

上条「お、怒らないで!?」

美琴「当麻の目玉焼きは硬くするから」

上条「あぁ!!やわらかいほうが好み!!!」

美琴「ふん、罰よ罰」

美琴がそっぽを向く


541 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 21:00:03.49 ID:h/8MFhDm0
上条「意地悪・・・」

美琴「それより、さっさと宿題終わらせてよね?」

上条「なんで?」

美琴「デートしたいからよ・・・」

上条「昨日もしただろ?」

美琴「昨日は土御門さんも混じってたし・・・」

上条「それはそうだけどさ・・・」

美琴「とにかく!!!早く終わらせて!!!」

上条「はぁ・・・分かりましたよ」

上条がプリントを見る

残り、あと3枚だけだ

これで冬休みの宿題が終わる


542 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 21:03:06.43 ID:h/8MFhDm0
上条「おぉ・・・これで俺の冬休みが始まる!!」

美琴「遅い始まりね・・・」

美琴が目玉焼きを運んでくる

上条「あれ、どっちもやわらかそうだけど」

美琴「と、特別に許してあげたのよ」

上条「・・・ツンデレ?」

美琴「!!ち、違うわよ!!」

上条「あぁ!!腕振り回さないで危ないから!!」

美琴「もう・・・別にツンデレじゃないもん」

上条「でもさ・・・昔は素直じゃなかっただろ?」

美琴「そ、そりゃ・・・恥ずかしかったし」

上条「ふーん・・・まぁいいや、いただきます」


543 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 21:07:28.96 ID:h/8MFhDm0
美琴「ん・・・ちょっとコショウ入れすぎたかな?」

上条「そうか?これくらいがいいけど」

美琴「体に悪いわよ?」

上条「う・・・」

美琴「・・・太ったりしないでよね」

上条「だ、大丈夫だって!!」

美琴「最近お父さんも太ってきてるし・・・」

はぁ、と美琴が呆れたように息を吐く

上条「歳を取るんだから仕方ないだろ・・・」

美琴「でもさぁ・・・」

美琴が旅掛のおなかを思い出す

少々だが、横から見たときに出ていたような気がするのだ


544 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 21:17:57.07 ID:h/8MFhDm0
上条「・・・そういやうちの父さんも言ってたな」

美琴「みんなそうなのかしら・・・」

上条「そうだろうな・・・」

二人が溜め息をつく

歳を取るってイヤだな、と思いながら

上条「はぁ・・・」

美琴「・・・ね、濃い味のは控えましょう?」

上条「あぁ・・・そうだな」

目玉焼きにかける醤油も、心なしか少なめにしてしまう

上条「はぁ・・・」


上条「大人になるって辛いことなの」

美琴「ヨヨ?」


545 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 21:51:22.25 ID:h/8MFhDm0
フレンダ「はぁ・・・なにすればいい訳よ」

ゴーグル「・・・知らないっすよ」

絹旗「・・・超ヒマですね」

麦野「誰か面白い話でもしてよ」

アイテムの隠れ家では全員がコタツに入っていた

滝壺「・・・じゃあ、怖い話でも」

浜面「・・・いや、こんな時期にはしないでくれ」

絹旗「・・・じゃあ超面白い話をしてください」

ゴーグル「そんなふうにハードル上げられたら誰もしないっすよ」

浜面「・・・じゃあ俺がこの前見たものを話そう」

絹旗「超聞きますよ」

滝壺「・・・教えて教えて」

546 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 21:51:53.14 ID:h/8MFhDm0
浜面「・・・街中を歩いていたら、麦野を見かけた」

麦野「は?いつ?」

浜面「1月2日」

滝壺「あれ、私とデートしてたよね?」

浜面「あぁ、その時に偶然見かけたんだよ」

絹旗「・・・ホントですか?」

麦野「な、なぁ浜面・・・別の話をしよう・・・」

絹旗「超聞かせてくださいよ!何があったんですか!?」

ゴーグル「・・・いや、そういうことは」

浜面「それでさ・・・男といたんだ」

一同「」


ゴーグル「お、男!?」


547 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 21:52:30.18 ID:h/8MFhDm0
フレンダ「どういうことな訳よ!?」

麦野「ん・・・ちょっと待て」

浜面「なんだよ」

麦野「もしかしてその男って青い髪の・・・」

浜面「あぁ、背の高いヤツだけど」

麦野「なんだよ・・・あれはただ道を聞かれただけなんだよ」

絹旗「・・・超嘘臭いです」

滝壺「・・・誰?誰だったの?」

浜面「・・・たしか結構楽しそうに話してたよな」

麦野「んな訳無いでしょ」

ゴーグル「・・・じゃあなんで?」

麦野「親しくなんかないわよ・・・ただの知り合い」



548 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 21:53:19.63 ID:h/8MFhDm0
フレンダ「・・・知り合いのくせに・・・仲良さそうに」

麦野「違うから・・・」

浜面「でもそのあと別の場所でも見たぞ?」

麦野「あ、あれは誘われたんだよ!」

フレンダ「許さない訳よ!誰!?」

麦野「たしか・・・青髪だったかしら」

ゴーグル「・・・いや、明らかに偽名っすよね」

麦野「その程度の関係だってば」

浜面「ふーん」

滝壺「でもいい感じなんじゃないの?」

麦野「ないない・・・なんかぱっとしない男だったし」 

浜面「そうか?普通の男だったけど」

麦野「だからぱっとしないのよ・・・」


549 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 21:56:17.98 ID:h/8MFhDm0
ゴーグル「でも、それなら可能性はあるんじゃ?」

麦野「どういうこと?」

ゴーグル「麦野さんって美人だから・・・」

絹旗「あぁ、相手はその気になってるかも・・・」

麦野「そういうのって困るじゃない」

麦野が髪を掻き分ける

滝壺「どうして?」

麦野「・・・勘違いされたらってこと」

フレンダ「?」

ゴーグル「・・・麦野さんはその人と話してどうでした?」

麦野「悪くはなかったわ」

麦野が笑う

麦野「・・・でも、それは普通のことじゃない」


550 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 21:59:29.71 ID:h/8MFhDm0
ゴーグル「そうっすか?」

絹旗「・・・麦野、そんなこと言ってたら・・・」

麦野「いいのいいの、そういうのとは違うし」

手を振りながら麦野が否定する

浜面「・・・麦野」

麦野「誰かに背負われるのは勘弁だ」

浜面「・・・」

絹旗「超・・・孤独ですね」

麦野「お前達がいるじゃないか」

滝壺「うん、私はむぎのを応援してる」

ゴーグル「俺もですよ」

麦野「・・・ありがとう」


551 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 22:03:20.07 ID:h/8MFhDm0
ゴーグル「さて・・・何しましょうか」

フレンダ「・・・じゃ、麦野を慰める会な訳よ」

麦野「な、何よそれ」

絹旗「超いいですね!!」

浜面「出かけるんだろ!?いいじゃないか!!」

麦野「あ、あぁ・・・」

6人が立ち上がる

浜面「行こうぜ、麦野!!」

麦野「ま、待てって!!」

フレンダ「早く!!」

仲間に手を引っ張られる麦野

彼女は笑っていた


552 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 22:13:42.54 ID:h/8MFhDm0

17600「・・・あっついな」

テクパトル「あぁ、暑い」

17600「・・・みんながんばるなぁ」

ジムの中はトレーニングをしている学生で溢れていた

アックア「素晴らしい光景である」

テクパトル「・・・みんな汗を流したいのさ」

テクパトルが笑う

17600「・・・ミサカもこういうのは嫌いじゃないさ」

アックア「・・・素晴らしい」

テクパトル「・・・休憩までもう少しか」

テクパトルが時計を確認する

アックア「食事を済ませたらどうするのであるか?」


553 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 22:17:05.60 ID:h/8MFhDm0
テクパトル「・・・そうですね」

テクパトルが眉をひそめる

トレーニングをするにしては少し時間が短いのだ

それに、食事も取らなければならない

そうすると、トレーニングをする時間はないだろう

17600「・・・ミサカもどうしようかな」

テクパトル「・・・食いに行くか?」

アックア「仲良しであるな」

17600「相棒だからな」

テクパトル「あぁ、そうだったな」

アックア「相棒であるか」

テクパトル「アックアさんにはいないんですか?」


554 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 22:19:20.78 ID:h/8MFhDm0
アックア「我輩にも昔はいたである」

17600「へぇ」

アックア「・・・今はそういうのとは少し遠のいているが・・・」

テクパトル「友情は続くものですよ」

アックア「・・・そうであるか」

アックアが寂しく笑う

アックア(・・・我輩にはもう力がないのである)

17600「・・・さて、飯なら外食だろ?」

テクパトル「・・・なんかデートみたいでいやだな」

17600「ミサカもイヤだね」

テクパトル「う・・・」

アックア「・・・我輩はどうすればいいのであるか・・・」

555 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 22:22:23.87 ID:h/8MFhDm0
テクパトル「・・・アックアさん、一緒に食べに行きますか?」

アックア「いや、二人の時間は邪魔できないのである」

17600「悪いな」

アックア「・・・ん、もう時間である」

アックアが時計を指差す

テクパトル「さて・・・休憩は2時間でしたっけ?」

アックア「そうである・・・たまに1時間になるのであるが」

テクパトル「はは・・・そりゃ辛い」

アックア「・・・そうであるな」

17600「テっくん、行こうぜ」

テクパトル「あぁ、そうだな」

アックア「ではまた2時間後に」

テクパトル「はい、それじゃ」


556 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 22:25:58.76 ID:h/8MFhDm0
二人がジムの外に出る

雪が降っている

テクパトル「うわ・・・寒いな」

17600「さっきまで暑かったからな・・・」

テクパトル「なおさら寒く感じるよな」

17600「あぁ、そうだな」

ははは、と二人が笑いあう

周りから見たら仲のいい友達のように見えるだろう

17600「さて・・・」

テクパトル「ファミレスでいいかな?」

17600「おう、いいけど」

テクパトル「悪いな・・・初給料入ったら美味いもの食わせてやるから」

17600「あぁ」


557 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 22:32:20.73 ID:h/8MFhDm0
テクパトル「・・・」

17600「なぁ、テっくん」

テクパトル「ん、なんだ?」

17600「・・・無理に美味いものなんて食わせてもらえなくていいからな」

テクパトル「食わせてやりたいのさ」

17600「家族だからか?」

テクパトル「そうだよ」

17600「・・・そうか」

テクパトル「・・・」

17600「・・・テっくん、ありがとよ」

テクパトル「・・・何が」

17600「ミサカたちを家族として見てくれることさ」

テクパトル「当然だろ?」


558 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 22:37:46.58 ID:h/8MFhDm0
17600「・・・テっくん」

テクパトル「ん、どうした」

17600「・・・19090号と・・・結婚してさ」

テクパトル「・・・あぁ」

17600「もし子供が出来たら、ミサカが世話してやるよ」

テクパトル「なんだよそりゃ」

17600「いいから、いいだろ?」

テクパトル「・・・あぁ」

二人が並んで歩く

本当の家族のように

いや、本当の家族なのだ


テクパトル「寒いな、今日も」

17600「あぁ、寒い」

そんなことを言いながら、二人が歩く

綺麗な雪がちらついていた


559 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/15(土) 22:46:04.37 ID:h/8MFhDm0
さて、今日はここまで

筋肉動画は前も紹介したこの人

フレックス・ウィラー

化け物みたいなバルクではなく、プロポーションを重視したビルダーです

最強の遺伝子の持ち主でした

風潮に流されて薬物の投与量を増やした結果腎臓を壊し・・・

復帰はしましたが、結局すぐ引退

彼の黄金期は正直、アマの頃でしょうか

でもこの映像もすごいです

http://www.youtube.com/watch?v=FgCXosAgwx0  


ではおやすみなさい

17600号可愛いよ17600号


560 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/10/15(土) 22:47:14.21 ID:ZYvRoPFC0
なあスネークの師匠ってエツァリだよな
561 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/10/15(土) 22:57:28.44 ID:C4O7QxhEo
スネークがどうやっても妹達で再現できない
562 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/10/15(土) 23:17:39.43 ID:oDxXz45ao
>>1の筋肉動画見てるところを妹に見つかり
そこから親戚中にガチホモ疑惑掛けられ
男の親戚からは避けられ
従姉の腐女子に受けか攻めか?等問い詰めされ
涙目な俺にひとことお願いします
563 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/15(土) 23:19:54.46 ID:bZcyGq9AO
今日も乙です
細かい事だけどアックアさんの一人称は私なんだよ!
564 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/10/15(土) 23:32:08.40 ID:cLWbJaOAO
>>562
受けなの?責めなの?
565 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/10/15(土) 23:33:51.19 ID:4q0CaQASo
>>562
受けなんだろ?
566 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/10/16(日) 00:02:33.16 ID:uL3L77A3o
>>562
あえて攻めなの?
567 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/10/16(日) 00:22:26.01 ID:DvcGaPZ/o
>>562
俺が攻めに行こうか?
568 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/16(日) 00:28:28.41 ID:76tgNwuf0
>>564>>567
お前らwww
569 :>>562 [sage]:2011/10/16(日) 01:45:54.83 ID:6qHgZiMDo
>>564-567
おまえらのせいで例の従姉にさっき
「誰か選んであげなよさみしそうだよ?」
って電話あったんだけど
どうしてくれんの?まじで
570 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/16(日) 03:14:39.39 ID:Iw/2YPZOo
>>569
その従姉妹は俺の嫁な
早く紹介しろよ
571 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) :2011/10/16(日) 03:55:10.73 ID:Ytcy26iy0
>>571 いや、俺のだろ。
572 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/16(日) 08:32:20.35 ID:xN1wGoX40
>>569
なんじゃそりゃwwwwww
573 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:27:47.07 ID:v953hbf30
>>562 >>1だってありましたよ、ホモ疑惑

そりゃありますとも

そんなときは「ホモとかノンケとかどうだっていいじゃん、俺って生きてる」って返したらポカーンてされましたよ

ところで、受けなの?


では続き


574 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:29:25.93 ID:v953hbf30
テクパトル「・・・さて、何食べる?」

17600「出来ればあまりカロリーの高くないものを」

テクパトル「じゃあサラダとかかな」

17600「そうなるな」

テクパトル「すいません」

テクパトルが店員を呼ぶ

テクパトル「シザーサラダと・・・ステーキ定食を一つずつ」

17600「・・・あ、あとドリンクバーも」

テクパトル「・・・マジかよ」

17600「粘るからな」

テクパトル「分かった分かった・・・」

テクパトルが呆れたように言う


575 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:29:56.33 ID:v953hbf30
店員は少し微笑んでから去っていく

テクパトル「はぁ・・・そういえばお前と二人きりってのはあまりなかったな」

17600「そうだな」

テクパトル「いつもみんなが一緒だしな」

17600「そっちのほうがいいからな」

テクパトル「あぁ・・・そうだな」

17600「・・・ミサカはみんながいるのが好きだな」

テクパトル「俺もそうさ」

17600「はぁ・・・あいつらは今頃お父さんやお母さんとはしゃいでるだろうな」

テクパトル「・・・そうだろうな」

17600「・・・テっくん、お前はあの二人、好きか?」

テクパトル「あぁ、素晴らしい親じゃないか」



576 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:30:50.30 ID:v953hbf30
17600「・・・そうだな」

テクパトル「お前はあんまり好きじゃないのか?」

17600「嫌いってわけではないが・・・お前のほうが好きかな」

テクパトル「・・・実の親を好かないでどうする」

17600「ははは、好いてはいるつもりだがな」

テクパトル「たまには甘えてやれよ・・・」

17600「分かってるってば」

テクパトル「・・・まぁいいか」

テクパトルが外を見る

雪が積もっている

帰るときはもっと寒いだろう

そんなことを思いながら、テクパトルはため息をついた


577 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:31:27.27 ID:v953hbf30
旅掛「一方通行君!」

一方「なンだよ」

美鈴「久しぶりだから聞かせて、番外個体ちゃんとはどうなのよ!?」

一方「まァまァだ」

番外「すこぶる順調だよ」

旅掛「かーっ!テクパトル君といい、家の娘はなぜかたぶらかされるなぁ!」

美鈴「いいことじゃない」

心理「・・・たぶらかされてる訳じゃないわよ」

垣根「・・・てか旅掛さんは親バカすぎるんだよ」

旅掛「娘が旅立つことは悲しいのさ!」

御坂妹「別の意味に聞こえますよ」

19090「・・・お父さん、あまり娘の恋愛には口を挟まないでください」


578 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:32:28.24 ID:v953hbf30
旅掛「反抗期!?」

美鈴「パパ、そういうのも嫌われちゃうよ」

垣根「はぁ・・・で?これから何するんだ?」

打ち止め「みんなでお食事!ってミサカはミサカは・・・」

一方「パス、そンなに腹減ってねェンだよ」

打ち止め「ぶー!」

番外「じゃあみんなで買い物しようぜー!」

一方「何買うンだよ」

番外「何か」

垣根「・・・目的のない買い物は男に嫌われるぞ」

番外「うるさい!このケチ!」

美鈴「そうだよ、女は買い物が好きなんだから!」


579 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:33:16.79 ID:v953hbf30
14510「はぁ・・・テっくんなら文句を言わずに付き合ってくれますよ」

13577「全くですね・・・」

心理「あら、優しいのね」

19090「ミサカのテっくんですから!」

10039「いつからあなたのものになったんですか!?」

19090「ずっと前からです!」

御坂妹「許しませんからね!」

旅掛(ホント、テクパトル君は好かれてるな)

美鈴(たしかにいい男だもんね)

心理(・・・でもちょっと見た目が怖いわ)

20000(乳首に洗濯バサミ付けたら気持ちいいかな)

垣根「・・・で?何するんだ?」


580 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:33:52.79 ID:v953hbf30
番外「買い物!」

一方「却下」

10033「では・・・」

心理「昼ご飯にしましょうよ」

一方「だから腹減って・・・」

心理「あなたみたいな人間の事情なんて知らないわよ、行きましょう」

一方「」

旅掛「た、たくましい!」

打ち止め「やったぁ!ってミサカはミサカははしゃいでみたり!」

垣根「じゃあ行こうか」

一方「ちっ・・・しゃあねェな」

心理「来なくていいのよ?」


581 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:34:29.13 ID:v953hbf30
一方「行きますから連れていってください!」

一同が近くのレストランに入る

同じ顔がたくさんいるのはさぞかし不思議な光景だった


上条「・・・美琴、ここはなんだっけ?」

美琴「んぁぁ・・・ちょ、ちょっと・・・なんで脚・・・触るのよ」

上条「んん?なんでってそりゃ・・・」

美琴「・・・そ、そんなに触られたらダメだってば」

美琴が上条の手を押さえる

宿題を解いているはずなのに、なぜか上条は美琴の脚を触っている

美琴「バカ・・・ね、ダメ?」

上条「うー・・・だってヒマなんだよ」

上条はわりとスラスラ問題を解いている


582 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:35:20.05 ID:v953hbf30
美琴「・・・ヒマってね・・・」

上条「勉強する時ってさ・・・なんかしながらのほうが良くないか?」

美琴「良くないわよ!」

上条「んん?」

上条が美琴の太ももに触れた

美琴「んっ・・・な、なんですぐにそうやってエッチなことしようと・・・」

上条「いやいや・・・美琴さんの脚はちょうどいい触り具合ですよ・・・」

美琴「あ、ちょっと待って!」

上条「?」

美琴「・・・ダメだって言ったのに」

上条「あ、あれ?」

上条が首を捻る


583 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:35:47.06 ID:v953hbf30
なぜか美琴は顔を真っ赤にしている

気のせいか、泣きそうな表情さえしている

上条「あの・・・どうかしましたか?」

美琴「当麻のバカ!」

いきなり、美琴が平手打ちをくらわせる

上条「痛い!」

美琴「バカ!バカバカ!」

上条「もしかしてイ・・・」

美琴「こんのクソバカぁ!」

美琴が髪の毛から火花を散らす

上条「ストップストップ!」

美琴「なんなのよ!勉強しなさいよこのバカ!」


584 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:36:30.84 ID:v953hbf30
上条「・・・ご、ごめんなさい」

美琴「・・・もうしないでよ」

美琴はかなり怒っている

今何かしら反抗をしてしまえば、すぐさま電撃を撃たれるだろう

上条「み、美琴さん?」

美琴「・・・何よ変態」

上条「いやいや・・・その」

美琴「変態、なんか文句あるの?」

上条「その・・・美琴の脚があまりにも綺麗で」

美琴「・・・知らないわよ」

上条「ほら・・・反省してますから」

上条が頭を下げる

585 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:37:40.02 ID:v953hbf30
美琴「何よ、そんなことで許してもらおうなんて」

上条「・・・真面目にやりますから」

上条がため息をついてから宿題を解きだす

美琴「・・・」

上条「・・・その・・・本当に怒ってる?」

美琴「・・・イヤな訳じゃないけど・・・ちゃんと言ってほしいのよ」

上条「はぁ・・・こんなに可愛い彼女が隣にいて手を伸ばさない自信が俺にはない!」

美琴「な、何言ってるのよ?」

上条「・・・美琴は魅力的すぎるんだよ」

美琴「み、魅力的・・・」

上条「な?だからつい手を出してしまう・・・」

美琴「な、ななな・・・じゃあ私は常にそういう・・・」


586 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:38:27.47 ID:v953hbf30
上条「ん?そりゃ常に美琴さんには触れていたいですよ」

美琴「・・・そ、そう?」

上条「・・・ダメ?」

美琴「・・・ゆっくりよ?」

上条「はーい!」

上条が美琴の後ろに座る

そして、ぎゅっとその体を抱きしめる

美琴「にゃ・・・」

上条「お、あったかいですね」

上条が美琴の体を抱きしめたまま、呟く

二人の体を揃って左右に揺らす

上条「こうやってると眠くなるよな・・・」


587 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:38:59.41 ID:v953hbf30
美琴「なんかゆりかごみたいよね・・・」

上条「・・・幸せだな」

美琴「な、何いきなり・・・」

上条「美琴、愛してる」

美琴の耳元に口を寄せて上条が囁く

美琴「私だって愛してるわよ!」

上条「はは・・・分かってるよ」

美琴「あ・・・うん」

上条「・・・んー・・・髪からいい匂いが・・・」

美琴「・・・シャンプー変えたのよ」

上条「あ、やっぱりか?」

美琴「分かるの?」


588 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:39:34.68 ID:v953hbf30
上条「いつもより少し甘い匂いだからな」

美琴「・・・気づいてたんだ」

上条「・・・美琴の変化には敏感ですから」

美琴「ん・・・ありがと」

上条「・・・そうだ、正月のプレゼント忘れてたな」

美琴「そんなのいらないわよ」

上条「いやいや、そりゃ必要だろ?」

美琴「どんなプレゼントよ?」

上条「・・・指輪とか」

美琴「指輪・・・?」

上条「婚約指輪とか」

美琴「お、お父さんに怒られるわよ?」


589 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:40:10.86 ID:v953hbf30
上条「旅掛さんは乗り越えるべき壁なんだ!」

美琴「か、かっこいい・・・」

上条「だからさ、買わないか?」

美琴「い、いいの?」

上条「?婚約指輪いらないか?」

美琴「ほしいけど・・・でもそんなのが無くても分かるもん」

上条「・・・そっか」

美琴「・・・うん」

上条「・・・じゃあいらないかもな」

美琴「そのかわり、結婚指輪は高いのを買ってね?」

上条「・・・あぁ」

上条が美琴の頭を撫でる

少し伸びたのだろうか、襟足が肩より下になっている



590 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:40:50.68 ID:v953hbf30
上条「・・・美琴は髪とか伸ばしたいのか?」

美琴「ん?そうね・・・お母さんを追い掛けるわけじゃないけど」

上条「美琴なら長髪もかなり似合いそうだよな・・・」

上条が長髪になった美琴を想像する

上条「な、なんかめちゃくちゃ美人じゃないか・・・」

美琴「な、何が?」

上条「・・・でもポニーテールとかの美琴も良さそうだな・・・」

美琴「ポニーテール?」

上条「ポニーテールっていいじゃないか・・・」

美琴「当麻ってもしかして、うなじ好き?」

上条「違う・・・と思うけどな」

美琴「これはこれは?」

591 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:41:39.10 ID:v953hbf30
美琴が髪をガバッと上げる

綺麗なうなじが露になった瞬間、上条の心臓が跳ねる

上条「・・・う、うなじもいいな」

美琴「ふーん・・・やっぱりポニーテールがいいかな?」

上条「いや・・・美琴はなんでも似合うからな」

美琴「・・・髪伸ばしていい?」

上条「あぁ、いいけど」

美琴「・・・お母さんみたいになれるかな?」

上条「美鈴さんみたいになりたいのか?」

美琴「お母さんって美人じゃない・・・私もあんなふうにね」

上条「驚いた・・・美琴っていつも美鈴さんに反抗してるのに」

美琴「・・・反抗はするけど・・・やっぱり大好きなお母さんじゃない」

上条「・・・それを直接言ってやれよ」



592 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:42:24.40 ID:v953hbf30
美琴「は、恥ずかしいじゃない!」

上条「いやいや、美鈴さんたら泣いちゃうかもな」

美琴「・・・そういえば・・・いつからお母さんって呼ぶようになったんだっけ」

上条「?昔は違ったのか?」

美琴「うん、ママって呼んでたもん」

上条「へぇ・・・」

美琴「・・・学園都市に来てから・・・かな」

上条「・・・なんで呼び方変えたんだ?」

美琴「だって・・・いつまで経ってもママなんて呼ぶわけにはいかないじゃない」

上条「・・・それもそうかもな」

ママ、なんて言っている美琴はあまり想像できない

上条「美琴は男勝りなイメージがあったな」


593 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:43:02.30 ID:v953hbf30
美琴「昔はでしょ、今は女の子らしいじゃない」

上条「うーん・・・でも未だに男勝りなときが」

美琴「・・・何よ」

上条「あぁいや!弱気じゃなくてカッコイイって意味だからな!」

美琴「・・・そういうことにしといてあげるわ」

上条「・・・でも昔は覚えてないからな」

美琴「あ・・・ごめん」

上条「昔は俺もパパとかママとか言ってたのかな」

美琴「どうなんだろ・・・当麻って結構不良だから」

上条「いやいや!上条さんはかなり真面目ですよ!」

美琴「えー・・・不良とよく喧嘩してるじゃない」

上条「・・・あれは絡まれてる女の子を助けたら・・・」


594 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:43:57.96 ID:v953hbf30
美琴「・・・女の子?」

上条「う・・・別に選んでる訳ではないですよ?」

美琴「・・・女の子ねぇ」

上条「違うからな・・・」

美琴「はぁ・・・なんで当麻はそうやって女の子ばっかフラグを・・・」

上条「だから違うってば!」

上条が頭を抱える

上条「ほらほら!俺が抱きしめたいのは美琴だけ!」

美琴「ふーん・・・なら許すけど」

上条「よかった・・・」

美琴「・・・」

美琴が上条の脚の中でくるりと向きを変える

595 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:44:25.41 ID:v953hbf30
上条「?どした?」

美琴「ちょっと右肩見せてみなさい」

上条「う・・・な、なんで?」

美琴「昨日見たわよ、肩に切り傷あったでしょ」

上条「・・・それは・・・」

美琴「・・・なんでそういうことを隠すのよ」

上条「・・・不安にさせるかと思ったから」

美琴「当たり前じゃない!」

上条「う・・・でもさ、これくらいの傷は・・・」

美琴「・・・そんな無理してる間に当麻・・・大怪我しちゃうわよ」

美琴が力強く上条を抱きしめる

上条「・・・美琴がいるなら絶対に帰ってくるからさ」


596 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:45:04.23 ID:v953hbf30
美琴「・・・そんなこと言って・・・いつか、いきなり帰ってこなくなりそう」

上条「・・・美琴、俺は絶対にお前をおいていかないんだよ」

美琴「・・・当麻」

上条「なんだよ」

美琴「消毒液ある?」

上条「あるけど・・・なんで?」

美琴「・・・その傷、消毒してあげる」

上条「?なんで?」

美琴「・・・アンタの傷くらい治せるから」

美琴が俯きながら呟く

美琴「無事に帰ってきてくれたら・・・私が看病してあげるから」

上条「・・・そりゃ帰ってきたくなるな」


597 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:46:11.57 ID:v953hbf30
美琴「だから絶対に帰ってきなさいよね?」

上条「・・・分かった」

上条が消毒液を持ってくる

美琴「ちょっと染みるわよ?」

消毒液を脱脂綿に含ませ、美琴が傷口に当てる

上条「っ・・・痛いな」

美琴「それが怪我の痛みよ」

上条「・・・いたた」

美琴「ちゃんと消毒してなかったんじゃない?」

上条「絆創膏貼って・・・」

美琴「いきなり!?バカじゃないの!?」

上条「だって・・・いたた!なんか押し付けてる!」


598 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:47:02.32 ID:v953hbf30
美琴「はぁ・・・傷残っちゃうわよ?」

上条「・・・ごめん」

美琴「・・・なんで謝るのよ」

上条「心配掛けるわ看病してもらうわ・・・」

美琴「アンタが誰かを助けるのはいつものことじゃない」

上条「そうだけどさ・・・」

美琴「それがアンタの魅力じゃない」

上条「・・・ありがと」

美琴「だから・・・これは別にイヤじゃないわよ」

上条「あぁ、ありがと」

美琴「・・・でもね、ちょっとヤキモチしちゃうのよ」

上条「ヤキモチ?」


599 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:48:11.37 ID:v953hbf30
美琴「当麻にそこまでして守ってもらった子がいるんだなって・・・」

上条「あー・・・なるほどな」

美琴「・・・ごめんね、別に当麻はそういうつもりで助けてるわけじゃないんだよね」

上条「・・・俺は誰かのために戦いたいって思っちゃうんだよな」

上条が左手で頭をかく

美琴「・・・分かってるわよ・・・」

上条「でも帰ってきたいって思うのは美琴のためだけだからな?」

美琴「!あ、ありがと//」

上条「・・・美琴、そろそろいいかも」

美琴「ん、分かった」

美琴が脱脂綿を捨てる

上条「・・・美琴」

600 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:49:27.66 ID:v953hbf30
突然、上条が美琴の体を強く抱きしめる

美琴「ちょ、ちょっと・・・痛いわよ」

上条「美琴・・・ダメだ、いいか?」

美琴「な、何が?」

上条「分かってるくせに・・・」

上条が美琴の胸を服の上から撫でる

美琴「んっ・・・な、なんでこんなときに・・・はぁっ・・・」

上条「さっきの美琴が可愛すぎて・・・ダメかな?」

美琴「・・・は、早く済ませられる?」

上条「あぁ、約束するから」

美琴「あっ・・・は、早くベッド行こう?」

上条「はいはい」


601 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:50:32.23 ID:v953hbf30
二人がベッドに身を投げる

昨日の夜も、結局こんなふうになって始めてしまったのだ

今日もまた、二人はイチャイチャとしていた


フレンダ「・・・ゴーグル、この服はどうな訳よ!?」

ゴーグル「・・・この前も買ったじゃないっすか」

フレンダ「ケチー」

麦野「・・・待て、この前?」

浜面「なんだ、二人で服も買ったのか」

滝壺「カップルみたいだね」

絹旗「・・・超お似合いですよ」

フレンダ「だ、だから違う訳よ!」

麦野「ゴーグル君、フレンダなんかやめておきなさい」


602 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:51:29.56 ID:v953hbf30
ゴーグル「いや・・・違いますってば」

浜面「・・・俺も服買おうっと」

アイテム勢は服を見ていた

もちろん、春物を

滝壺「・・・これ、ちょうどいい感じだね」

浜面「滝壺に似合うかもな」

絹旗「滝壺さんはわりとオシャレには疎いんですよね?」

滝壺「うん、ジャージがいい」

ゴーグル「もったいないですよ、スタイルいいのに」

浜面「な、なんで知ってるんだ!?」

ゴーグル「なんとなく分かりますよ」

麦野「・・・なんかゴーグル君が怖くなってきたわ」


603 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:52:06.74 ID:v953hbf30
ゴーグル「なんでですか・・・」

フレンダ「あー!見て見て!このジーパンとワイシャツ可愛い訳よ!」

話を遮って、いきなりフレンダがゴーグルの前に二つを差し出す

ゴーグル「・・・?ワイシャツ?」

フレンダ「Tシャツもいいけど世の中ワイシャツな訳よ!分かる!?」

ゴーグル「はぁ・・・で?」

フレンダ「試着してくるから!」

ゴーグル「はぁ」

浜面(・・・ついてこいよってことか)

絹旗(素直に言えばいいのに・・・)

麦野(フレンダもまだまだガキだな)

滝壺(ワイシャツ・・・)

フレンダ「・・・き、気づけよバカゴーグル!!」

ゴーグル「はぃぃ!?」

604 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/16(日) 10:54:07.34 ID:IiMlRoHj0
>>1
おはよう!!
605 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:55:22.52 ID:v953hbf30
フレンダが頬を膨らませながら去っていく

絹旗「ま、待ってください!!」

絹旗も後ろから追いかける

麦野「・・・ゴーグル君」

ゴーグル「なんですか?」

麦野「・・・そういうのには少し敏感になりなさい」

浜面「そうだぜゴーグル」

滝壺「ゴーグル、ダメダメだね」

ゴーグル「お、俺・・・何かしましたか?」

麦野「はぁ・・・まぁいいんじゃない?フレンダも素直じゃないんだし」

ゴーグル「?」

浜面「さて・・・俺も服探そうかなっと」

滝壺「はまづら、手伝ってあげる」

606 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 10:59:39.22 ID:v953hbf30
>>604 そしてさようなら

なんだっけこのネタ、と思い出せずにいる>>1

おはよう、そしてさようならってなんだっけ


浜面「・・・ゴーグルはどういうのが好みなんだ?」

ゴーグル「平凡っすよ」

ゴーグル男が服を品定めする

ゴーグル「・・・ジーパンもいいっすね」

浜面「へー・・・さすが垣根の弟分だな」

ゴーグル「浜面さんはオーバーサイズを着てますよね」

浜面「ダボってしてるのがいいんだよ」

滝壺「はまづら、そういうのはどうかと思う」

浜面「えぇ!?」

ゴーグル「滝壺さんは常にジャージですからね・・・」

滝壺「楽だよ、すごく」


607 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:02:49.35 ID:v953hbf30
ゴーグル「さて・・・じゃあちょっと試着してきますね」

ゴーグル男がジーパンを持っていく

試着室は少しはなれたところにある

移動がめんどくさい、と思いながらも仕方なく歩く


絹旗「・・・超可愛いです」

絹旗はニットワンピを凝視していた

ちょうど膝上20cmくらいまでだろうか

少し長い気もしたが、それでもシンプルで可愛い

絹旗(ダメです!!海原さんはもっと落ち着いた服装・・・で、でも自分で着るなら・・・)

絹旗(か、買っていいですよね・・・超ほしいです・・・)


ゴーグル「あれ、何やってるんすか?」

絹旗「?あぁ、ゴーグルですか・・・」

ゴーグル「ワンピースですか?」


608 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:05:44.02 ID:v953hbf30
絹旗「見てください!!このセクシーな感じ!!」

ゴーグル「・・・パンチラでセクシーってのもどうかと・・・」

絹旗「超聞き捨てなりませんね!!!」

ゴーグル「だって・・・」

ゴーグル男が口をつぐむ

見えないエロス、というものがある

見えないからこそ男は心をくすぐられるのだ

脱がしたい、と思うときこそ最高の快感を得られる

つまり、ある意味脱がせてしまえばそこでおしまいなのだ

彼はそう思っている

信じている

ゴーグル(・・・絹旗さんは胸がないから下半身でセクシーさを出すんですかね?)

絹旗「なんですか、やらしい目をして」

ゴーグル「してないっすよ・・・」


609 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:09:06.69 ID:v953hbf30
絹旗「そういうゴーグルは・・・」

ゴーグル「あぁ、ジーパンっすよ」

絹旗「またベタな・・・」

ゴーグル「ベタって・・・いいじゃないっすか」

絹旗「・・・あ、ちょっと待ってください」

ゴーグル「話ならあとで聞きますから」

ゴーグル男が試着室の戸を開ける

鍵がかかっていないから、もちろんすんなりと


絹旗「そ、そこはフレンダが使ってるんですよ!!」

ゴーグル「はい?」


開いた


フレンダ「ふんふんふーん・・・」

ゴーグル「」


610 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:13:58.70 ID:v953hbf30
フレンダ「さっばさばさ・・ば・・・」

ゴーグル「な、ななんあななんあ」

ゴーグル男は口をパクパクさせていた

フレンダが試着すると言ったのはたしか

上下だった気がする

いや、そうだった

だって目の前にいるフレンダは、上下とも下着姿で


フレンダ「な、なんでアンタがいる訳よ!?っていうかドア閉めろぉ!!」

フレンダがドアを勢い良く閉める

外の客に見られないようにするために

しかし


ゴーグル「あの、なんで俺を引き込んだんですか?」

フレンダ「しまった!!!」

フレンダはつい、ゴーグル男も試着室に入れてしまった


611 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:19:28.12 ID:v953hbf30
ゴーグル「み、見てませんからね!!黒の下着だとか知らないっすよ!?」

フレンダ「見てるじゃん!!」

ゴーグル「な、なんでドアの鍵掛けてなかったんですか!?」

フレンダ「絹旗が見張ってるから・・・」


絹旗「フレンダ!!大丈夫ですか!?」

ドンドン、と外から絹旗がドアを叩く

フレンダ「だ、大丈夫だから!!」

絹旗「な、ならいい・・・ってよくないですよね!?」

フレンダ「だ、だだだだ大丈夫だと思う訳よ!?」

絹旗「な、ならいいですけど・・・」

ドアのノックが止まる


612 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:24:28.96 ID:v953hbf30
フレンダ「・・・」

ゴーグル「・・・み、見ないようにしますから」

フレンダ「・・・べ、別にいいけどさ」

二人は顔を真っ赤にしながら会話していた

ちなみに、ゴーグル男はずーっとドアのほうを見ている

フレンダ(・・・な、なんかビックリした訳よ)

ゴーグル(服の擦れる音ってエロいですよね・・・)

フレンダ(・・・も、もももももしかして凝視されてたりして!!)

ゴーグル(・・・そういえば絹旗さんはワンピ着るんですかね?)

フレンダ「ね、ねぇ」

ゴーグル「はい?なんっすか」

フレンダ「・・・そ、その・・・今日の下着どう思う?」


613 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:27:55.40 ID:v953hbf30
ゴーグル「あ、セクシーでいいと思いますよ」

フレンダ「・・・そ、そう?」

ゴーグル「・・・言っときますけど、ヘンな意味じゃなくて」

フレンダ「分かってる訳よ・・・アンタはそういうのとは関係ないから」

ゴーグル「・・・」

少し気まずい雰囲気が流れる

ゴーグル(やっば、褒め言葉を間違いましたか!?)

フレンダ(・・・これでもまだ何の気も起こさないとか・・・)

ゴーグル(・・・じゃ、じゃあ・・・かわいらしいのほうがよかったと?)

フレンダ(・・・もしかしてホモ?)

ゴーグル(・・・いやいや、そしたら子供扱いするなとか・・・)

フレンダ(うっわ・・・それだったらイヤな訳よ・・・)


614 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:29:50.22 ID:v953hbf30
ゴーグル「・・・着替え終わりましたか?」

フレンダ「うん、終わった」

ゴーグル「はぁ・・・」

ゴーグル男がくるりと振り向く

そこには、ワイシャツを着たフレンダが

ゴーグル(!!こ、これは似合ってますね)

フレンダ「ど、どうかな?」

ゴーグル「似合ってますよ・・・フレンダさんってワイシャツ似合うんすね」

フレンダ「あ、ありがと!!」

嬉しそうにフレンダが笑う

ゴーグル「じゃあ絹旗さんにも見てもらいましょうよ」

フレンダ「うん!!」

二人が試着室から飛び出す

615 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:31:58.17 ID:v953hbf30
ゴーグル「あ、いたいた」

絹旗「ん・・・変態ゴーグル、どうしました?」

ゴーグル「・・・あのね、鍵が開いてたら誰だって入りますよ・・・」

絹旗「フレンダ、似合ってますよ」

フレンダ「さっすが私な訳よ!!」

ゴーグル「スルーっすか!?」

絹旗「・・・でも、超大人ぶってますね」

フレンダ「若作りしてるとかこれで言われない訳よ!!!」

ゴーグル「・・・若作り・・・」

フレンダ「何笑ってんのよ」

絹旗「ね、若作りする鯖フェチですよ?」

ゴーグル「ははは!!そりゃひどい・・・」

フレンダ「・・・」


616 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:34:25.44 ID:v953hbf30
ゴーグル「な、なんで怒ってる・・・」

フレンダ「お祈りは済んだ?」

ゴーグル「こ、怖いっすから!!」

絹旗「あ、そうだ・・・私が今度は試着してきますね」

絹旗が試着室へ向かう

フレンダ「・・・」

ゴーグル「・・・でも、ホント似合ってますよ」

フレンダ「・・・そう?」

ゴーグル「・・・フレンダさんはすらってしてますからね」

フレンダ「ありがと」

フレンダが無邪気に笑う

いつもこんな表情なら可愛いのに、とゴーグル男は思う

ゴーグル(はぁ・・・みなさんはどうしてるんでしょうかね)


617 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:37:42.79 ID:v953hbf30

麦野「・・・うーん、いいコートがないわね・・・」

麦野は一人でつぶやいていた

他のメンバーと一緒にいたら、そんなもの暑いじゃんと一蹴されてしまう

そのため、一人でコートを見つめていたのだ


浜面「おー、いたいた麦野!!」

麦野(・・・一人で見たかったのに・・・)

浜面「・・・ま、またコートかよ・・・」

滝壺「暑そうだね・・・」

浜面「麦野・・・」

麦野「・・・うるさいわね・・・」

麦野が溜め息をつく

浜面「・・・そうだけどさ」

浜面が麦野を怪訝そうな顔で見る


618 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:39:55.88 ID:v953hbf30
麦野「なんだよ」

浜面「麦野は美人なんだから、オシャレにしようぜ?」

滝壺「そうだよむぎの」

麦野「・・・うるさいな・・・大体、美人ならなんでも着てていーんじゃないの?」

浜面「そ、それは・・・」


青ピ「それは間違ってるっちゅうねん!!」

突然、離れたところから返答があった

いや、返答ではなかったのだが


麦野「!?あ、あいつ・・・」

浜面「あれ、麦野と話してた男だ・・・」

滝壺「?そうなの?」

麦野「あ、いや・・・」


619 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:43:17.23 ID:v953hbf30

土御門「間違ってないぜよ!!」

青ピ「なんでやねん!!」

土御門「いいか!?やっぱりバニーはロリがやってこそ・・・」

青ピ「ロリバニーなんて間違ってるねん!!」

土御門「何がだにゃー!?」

青ピ「ふざけんなぁ!!バニーはセクシーさを出すための・・・」

土御門「ロリにもセクシーはあるはずだにゃー!!」

青ピ「ないやんか!!」


浜面「おいおいおいおいおい!!!!」

浜面がその二人の元へ駆け出す

そう、文句を言うためだ

滝壺(さすがはまづら・・・)


浜面「バニーは白に限るだろ!?」


滝壺(ダメだはまづら)


620 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:45:13.20 ID:v953hbf30
青ピ「な、なんや君?」

土御門「・・・は、浜面だったかにゃー?」

浜面「んなことはどうだっていい!!ロリバニー!?ふざけんなよ!」

土御門「なんでだにゃー!?ロリがバニーを着るそのアンバランス!!」

浜面「んなアンバランスいらねぇよ!!」

青ピ「そうだそうだ!!」


滝壺「ねぇ、むぎの」

麦野「何も言わないで・・・」

滝壺「あの男の人、知り合い?」

麦野「う・・・」


青ピ「せやから・・・ってあれ?」

青ピが麦野の存在に気づく


621 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:47:22.45 ID:v953hbf30
青ピ「なんや、麦野さんやんか」

麦野「あ、青ピ君だったわよね・・・」

青ピ「覚えててくれたん?嬉しいわー」

ニコニコ、と青ピが笑う

どこか人懐っこい笑い方だ

滝壺「青ピさんっていうの?」

青ピ「お!!こっちはなんや病弱そうな・・・」

浜面「俺の女に手を出すなよ!!??」

青ピ「はー!!人妻とかええやん!!」

浜面「最低だお前!!」

土御門「にゃー!!そんなことよりバニーの話・・・」

麦野「・・・静かにしなさい、土御門・・・」

土御門「・・・だ、だってだにゃー・・・」


622 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:49:19.01 ID:v953hbf30
麦野「はぁ・・・」

滝壺「むぎの、大丈夫?」

青ピ「な、なんや体調でも悪いんか?」

麦野「頭が痛いのよ・・・」

麦野が三人の男を睨みつける

こいつらはバカ三人だ、と

実際、青ピと土御門はデルタフォースの一角だ

だがここにはあの不幸な少年はいない

新デルタフォースといったところか

麦野「・・・とりあえず、帰ってもらっていいかしら」

青ピ「えー、つれないやん」

麦野「帰れ!!!」


623 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:51:59.21 ID:v953hbf30
青ピ「そう美人さんが大声出したらあかんで?」

青ピが首を捻る

麦野「はぁ・・・とにかく、今は友達と買い物してるのよ・・・」

青ピ「あちゃー、そうかいな」

滝壺「だから、あなたとむぎのはデートできないよ?」

麦野「そういうのじゃないってば・・・」

土御門「青ピてめぇ!!デートの約束さえも!?」

青ピ「んなわけないやん」

浜面「・・・くっ・・・ロリバニーなど認め・・・」

麦野「アンタも黙ってなさい・・・」

浜面「わ、分かったよ・・・」

滝壺「はまづら、かっこ悪い」

浜面「・・・仕方ないだろ・・・バニーは俺の正義なんだ・・・」


624 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:54:42.97 ID:v953hbf30
青ピ「まぁええわ、ボクたちも買い物やし」

麦野「・・・じゃあね」

青ピ「またなー」

青ピと土御門はまだ言い争いをしている

浜面「な、なんなんだあいつら・・・」

滝壺「変わってるね」

麦野「めっちゃ疲れた・・・」

麦野が息を吐く


ゴーグル「あぁ、お待たせしました・・・」

絹旗「?なんか超疲れてるみたいですね」

フレンダ「どうしたの?」

麦野「なんでもないわよ・・・」


625 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 11:58:05.12 ID:v953hbf30
麦野は疲れていた

平和なお買い物が、あの男のせいで壊れてしまった

麦野(・・・なんなんだよあいつは・・・)

フレンダ「麦野?」

麦野「な、なんでもないわよ・・・」

溜め息しか出ない

それほど、疲れていた

麦野「はぁ・・・」

浜面「ほ、ほら!!飯でも食おうぜ!!」

絹旗「い、いいですね!!」

ゴーグル「い、行きましょうか!!」

みんなは無理矢理盛り上げようとする

だが、麦野のテンションは低いままだった

麦野「・・・」



麦野「不幸よ・・・」


626 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 12:07:11.55 ID:v953hbf30

テクパトル「・・・はぁ、休憩もそろそろ終わりか」

テクパトルと17600号はジムに帰ってきていた

17600「ぷはー、美味かったな」

テクパトル「お前・・・サラダ好きなのな」

17600「健康的だぜ」

親指を立てる17600号

テクパトル「そりゃようござんした・・・ん、アックアさん」

アックア「お帰りなのである」

17600「早いもんだな」

アックア「やることもないのでな」

テクパトル「さて、じゃあ俺達も準備するか」

テクパトルが上着を脱ぐ

外は寒いが、ジムの中は異様な熱気に包まれている


627 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 12:42:45.13 ID:v953hbf30
テクパトル「さー!!仕事だ仕事!!」

17600「がんばろうぜ」

アックア「がんばるのである」

三人が気合を入れる

テクパトル「・・・お前は別に働かなくてもいいんだけどな」

17600「ヒマなんだよ」

テクパトル「ヒマだからって遊びに来るか?」

アックア「まぁまぁ、女の子がいたほうが輩は喜ぶのである」

テクパトル「そうですかね・・・」

テクパトルがあくびをする

ジムといっても、かなり混むわけではない

大抵の人は慣れているため、補助をしたり簡単な説明をするだけで済むのだ

テクパトル(・・・あれ、意外とヒマじゃないか?)


628 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 12:45:25.71 ID:v953hbf30
テクパトル「さー!!仕事だ仕事!!」

17600「がんばろうぜ」

アックア「がんばるのである」

三人が気合を入れる

テクパトル「・・・お前は別に働かなくてもいいんだけどな」

17600「ヒマなんだよ」

テクパトル「ヒマだからって遊びに来るか?」

アックア「まぁまぁ、女の子がいたほうが輩は喜ぶのである」

テクパトル「そうですかね・・・」

テクパトルがあくびをする

ジムといっても、かなり混むわけではない

大抵の人は慣れているため、補助をしたり簡単な説明をするだけで済むのだ

テクパトル(・・・あれ、意外とヒマじゃないか?)


629 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 12:45:25.71 ID:v953hbf30
テクパトル「さー!!仕事だ仕事!!」

17600「がんばろうぜ」

アックア「がんばるのである」

三人が気合を入れる

テクパトル「・・・お前は別に働かなくてもいいんだけどな」

17600「ヒマなんだよ」

テクパトル「ヒマだからって遊びに来るか?」

アックア「まぁまぁ、女の子がいたほうが輩は喜ぶのである」

テクパトル「そうですかね・・・」

テクパトルがあくびをする

ジムといっても、かなり混むわけではない

大抵の人は慣れているため、補助をしたり簡単な説明をするだけで済むのだ

テクパトル(・・・あれ、意外とヒマじゃないか?)


630 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 12:53:03.97 ID:v953hbf30
17600「・・・おいテっくん」

テクパトル「ん?どうした?」

17600「いや・・・」

テクパトル「?」

17600「・・・あの、窓のとこから誰かが見てるぞ」

テクパトル「・・・窓?」

テクパトルがじっと窓のほうを見る

たしかに、誰かが覗いている

あれはたしか


テクパトル(・・・初春と佐天だな)


631 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 12:55:40.82 ID:v953hbf30
佐天「んー・・・どこ?」

初春「ほら、あれですよあれ!!」

佐天「あ!!いたいた!!ホントだ・・・」

初春「白井さんから聞いたんですよ!!」

佐天「へぇ・・・テクパトルって就職したんだ・・・」

初春「すごいですよね!!お金持ちですよ!?」

佐天「いや・・・それは違うんじゃないかな」

初春「えー・・・」

二人は黒子から聞いた情報を元に、ジムに来ていた

といっても、入るには勇気が入るため窓から覗くだけだが

佐天「にしても、女の人も結構いるんだね」

初春「白井さんも鍛えなきゃいけないから来てるみたいですよ?」

632 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 12:58:07.20 ID:v953hbf30
佐天「あれ?初春は?」

初春「わ、私は鍛える必要はないです!!」

なぜか胸を張る初春

佐天「えー、ちゃんと鍛えなよ」

初春「で、ですけど・・・」

そんな会話をしながらジムを覗く二人

明らかに異様だ


テクパトル「・・・何やってるんだ?」

アックア「入会・・・ではないようであるな」

17600「あれだ、テっくんを見に来たんじゃないか?」

テクパトル「は?なんで」

17600「・・・お前の就職を聞いたとか」

テクパトル「はぁ・・・そんなに珍しいかね」


633 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 13:00:12.60 ID:v953hbf30
アックア「話してきてはどうであるか?」

テクパトル「・・・でも仕事中ですよ?」

アックア「なに、宣伝としておけばいいのである」

テクパトル(うっわ・・・これが仕事慣れか・・・)

17600(不真面目だな)

アックア「さ、行ってくるのである」

テクパトル「じゃ、ちょっとだけ」


初春「あ、あれ!?なんか近づいてきてますよ?」

佐天「ば、ばれた!?」

テクパトル「おい・・・どうしたんだ?」

佐天「ぎゃぁぁぁぁ!!!」

テクパトル「ゆ、幽霊でも見たような顔を・・・」

初春「ごめんなさいもうしません!!!」


634 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 13:05:29.40 ID:v953hbf30
テクパトル「いや・・・いいんだけどさ」

佐天「白井さんからテクパトルが就職したって聞いて・・・」

テクパトル「や、やっぱりか・・・」

初春「でもおめでたいですね!!」

テクパトル「まぁ・・・そうかもな」

テクパトルが頭をかく

こうやって褒められるのは嬉しいことだ

テクパトル「・・・あぁ、そうだ・・・どうするんだ、二人は?」

初春「これから買い物です!!」

テクパトル「じゃあ学校の友達にでも宣伝しててくれよ」

手を振ってから、テクパトルがジムに帰る


佐天「うっわ・・・仕事できる感じ」

初春「宣伝もしましたね」


635 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 13:09:18.91 ID:v953hbf30

テクパトル「・・・意外とヒマなんですね」

アックア「そういうときもあるのである」

17600「・・・みんなは何してるのかな」

テクパトル「さぁな・・・」

テクパトルが溜め息をつく

ヒマというのは、意外と疲れるものだ

テクパトル(・・・今日は早く帰ってみんなとゆっくりしたいな・・・)

17600「あ、お客さんだぞ」

テクパトル「あぁ、いらっしゃい」

そうやって、初日はどんどん過ぎていく

これなら上手くいきそうだ、と微笑むテクパトルであった


636 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 13:22:40.14 ID:v953hbf30
垣根「・・・しーしー」

垣根はつまようじを咥えていた

美鈴「うん、美味しかったね」

旅掛「いやぁ!!こんな高いレストランにいつも来てるとは・・・」

心理「いつもじゃないわよ」

19090「ふえー・・・こんな美味しいお肉を食べたのは初めてです・・・」

一方「肉美味かったなァ」

一同は高級レストランで食事を終えたところだった

打ち止め「満足!ってミサカはミサカは満面の笑みを浮べてみたり!!」

13577「ふいー・・・」

番外「ミサカたちにはちと高すぎるね」

御坂妹「垣根は金持ちですね・・・」

垣根「まぁな」


637 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 13:25:56.54 ID:v953hbf30
美鈴「・・・はぁ、楽しいなぁ」

美鈴がぽつりとつぶやく

心理「あら、普段は楽しくないの?」

垣根「そうだよ美鈴さん・・・」

美鈴「うーん・・・いつもは一人だからなぁ」

14510「・・・お父さんは仕事ですからね」

旅掛「し、仕方ないだろ・・・」

10033「ですがお父さん、たまには帰らないと・・・」

美鈴「そうだよ・・・いっつも一人で寂しく・・・」

垣根「!!悶々としてるのか!?」

20000「主に何をしてるの!?」

美鈴「内緒だよーん」

旅掛「なんなんだぁ!!」

一方「・・・うるせェな・・・」


638 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 13:28:48.60 ID:v953hbf30
10039「・・・一人・・・ですか」

19090「辛くはないですか?」

美鈴「辛くはないけど浮気が心配だね」

旅掛「しないからな!!」

心理「あら、どうかしら」

番外「お父さんはモテそうだからね」

打ち止め「お母さん・・・」

美鈴「うっうっ・・・」

旅掛「えぇ!?」

垣根「美鈴さんみたいな巨乳を泣かせるのは許さないぞ!!!」

旅掛「巨乳が重要だと!?」

垣根「くそぉ!!旅掛さん、美鈴さんを俺にくれ!!」

旅掛「やらん!!」


639 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 13:36:05.53 ID:v953hbf30
垣根「・・・はぁ、夫婦ってのはそういうもんかね」

旅掛「ずっと一緒にいるとなぁ・・・」

美鈴「えー、私は一緒にいたいなぁ」

旅掛「そうか?」

10033「・・・夫婦で合わないんですね」

美鈴「だからこそ面白いんだよ!!」

番外「ふーん・・・」

番外個体がちらりと一方通行を見る

一方「なンだよ」

番外「ミサカたちもそうなのかな?」

一方「はァ?」

番外「・・・お互い、意見が合わないのかな?」

一方「かもなァ」


640 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 13:45:56.60 ID:v953hbf30
旅掛「そういう夫婦のほうが面白いぞ」

番外「だったらいいかな」

ニヤニヤ、と番外個体が笑う

御坂妹「さて、そろそろ移動しましょうか」

垣根「どこ行きたい?」

心理「親子なら・・・そうね、買い物?」

旅掛「いいんじゃないか?」

垣根「じゃ、支払いしてくるから」

垣根がカードを取り出してからレジへ向かう

美鈴「おー・・・ブルジョア」

旅掛「すっげぇな・・・」

心理「あなたもお金はあるでしょ?」


641 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 13:50:42.72 ID:v953hbf30
旅掛「お金が全てじゃないんだよ」

御坂妹「はー・・・さっすがお父さんですね」

打ち止め「カッコイイ!!ってミサカはミサカは褒めてみたり!!」

旅掛「だろだろ!?」

一方「・・・金は大事だぜ」

番外「うん、そうだね」

垣根「たっだいまー」

20000「・・・垣根、お金は大事だよ」

垣根「うーう、うーう、うううー」

心理「そういうのはやめなさい」

垣根「ほら、急げよ」

13577「では買い物ですね」

一方「行くか・・・」


642 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 13:55:22.23 ID:v953hbf30
垣根「美鈴さん、手繋ごうぜー」

美鈴「ん?どうしたの?」

旅掛「許さんぞ!!」

垣根「やっだねー」

垣根が美鈴の手を取る

旅掛「てめぇぇぇぇぇ!!!!」

美鈴「見て見て!!イケメンに手を取られちゃった!」

ミサカ一同「ぱぱぱぱーん」

旅掛「結婚式ごっこをやめてくれぇ!!」

心理「はぁ・・・垣根、あんまりイチャイチャしすぎないでよ?」

垣根「おうともよ!!」

番外「・・・垣根は甘えるねぇ」

垣根「うらやましいか!?あぁん!?」


643 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 14:00:26.18 ID:v953hbf30
美鈴「垣根君、行こうかー」

垣根「おー!!」

旅掛「美鈴ぅー!!!美鈴ぅーーーーー!!!!!!!」

御坂妹「・・・コントを始めないでください」

垣根「ほれほれ、行こうぜ」

垣根が美鈴の手を引いていく

旅掛「ちくしょう・・・ちくしょう!!!!」

19090「・・・垣根は美鈴さんが好きなんですかね?」

心理「好きなのよ、行きましょう」

心理定規の言葉に従い、一同が歩き出す


心理(・・・垣根・・・)

心理(そんなに甘えたいのね、あなたは)


644 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 14:07:52.20 ID:v953hbf30

上条「・・・ぐあぁ・・・疲れた・・・」

コタツに脚を突っ込んで、上条は地面に寝転んでいた

美琴「お疲れ様!宿題も終わったわね」

上条「いやぁ・・・まさか期日で宿題が終わるとは」

コタツの上には、全て解き終わったプリントがある

それがとてつもなく特別な感じがする

上条「・・・感動した!!」

美琴「はいはい・・・でも偉いわね」

上条「いやぁ・・・それほどでも」

美琴「・・・ご、ご褒美・・・いる?」

上条「ん?さっきまでもらってただろ?」

美琴「そ、そうだけど・・・」


645 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 14:10:58.57 ID:v953hbf30
さきほどまで、二人はベッドの上で悶々としていたのだ

それはもう、隣の部屋に聞こえるのではないかというほどに

上条「・・・さて、ちょっとゴロゴロしたいな」

美琴「・・・そうね」

上条「テレビテレビ・・・」

上条がテレビをつける

しかし、何も面白い番組をやっていない

ニュースやら正月特番やらだ

しかも、正月気分もだんだん抜けてくる頃なのだ

上条「・・・うーん、これはつまんないな・・・」

美琴「・・・そうね」

上条「面白いDVDもないし・・・」


646 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 14:16:29.22 ID:v953hbf30
美琴「うーん・・・映画は?」

上条「第一DVDなんて持ってませんよ」

美琴「うわぁ・・・貧乏ね」

上条「仕方ないだろ・・・」

美琴「・・・当麻、ヒマ」

上条「仕方ないなぁ・・・」

上条がゴロゴロ転がって、美琴の傍に行く

上条「お、あったかい」

美琴「あったかいわね」

上条「・・・美琴、髪の毛綺麗だな」

美琴「どうしたのよ急に」

上条「ちょっと目に入ったもので」


647 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 14:22:32.81 ID:v953hbf30
美琴「・・・伸ばしたらさ、美人になれるかな?」

上条「十分美人ですよ」

美琴「・・・あ、ありがと」

上条「うーん・・・俺はいつまでこの髪型なのかな」

美琴「と、当麻がオールバックにしたりするの?」

美琴がクスクスと笑う

上条「な、なんだよ!?」

美琴「だーって当麻のその髪型以外って・・・」

上条「想像できないか?」

美琴「うん、なんか笑えるかも」

上条「笑えるってなぁ・・・」

上条が溜め息をつく

だが、彼がもしも父親に似るなら意外と男前なのではないか


648 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/16(日) 14:22:44.78 ID:76tgNwuf0
>>606
MARのアランか?

おはよう そんでさよならだ
649 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 14:26:29.32 ID:v953hbf30
上条「・・・短くしたりとかかな・・・」

美琴「短くねぇ・・・」

美琴が想像する

テクパトルはやや短髪だ

あんな風な、短髪にするのだろうか

美琴「うーん・・・テクパトルみたいな?」

上条「ああいうのは怖がられそうじゃないか?」

美琴「・・・じゃあ誰みたいなの?」

上条「・・・ほら、さだのりとか」

美琴「あれってコーンロウじゃない」

上条「俺には似合わないかな?」

美琴「やめてちょうだい」


650 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 14:30:35.61 ID:v953hbf30
>>648 いんや、なんか違うっぽいです

なんだっけかなぁ・・・


上条「・・・じゃあ垣根みたいな」

美琴「あれは垣根みたいなイケメンにしか似合わないわよ・・・と当麻はスポーツタイプって感じじゃない」

上条「・・・じゃあ何がいいかな・・・」

美琴「うーん・・・普通に今の髪型は?」

上条「これかぁ?」

上条が自分の頭を指差す

上条「さすがに仕事してる間にこれはまずくないか?」

美琴「そう?最近は茶髪の社員とかいるじゃない」

上条「あー・・・そうかもしれないな」

美琴「・・・だから、それくらいならマシじゃない?」


651 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 14:33:41.63 ID:v953hbf30
上条「・・・このままってのもな」

美琴「いいじゃない」

上条「・・・そうかなぁ」

美琴「私は今の当麻が一番好きよ?」

上条「他の俺はイヤか?」

美琴「い、いやじゃないけど」

上条「・・・はぁ、将来はいろいろあるなぁ」

美琴「・・・ていうか、どこまで考えてるの?」

上条「まずは大学受験だろ?」

美琴「うーん・・・そこからかぁ・・・」

上条「あーあ・・・時間が今止まればいいのに・・・」

美琴「何よそれ」


652 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 14:39:27.90 ID:v953hbf30
上条「だってさ、今が楽しいだろ?」

美琴「そうだけど・・・でも結婚できないじゃない」

上条「あ、それもそうか」

美琴「・・・今も楽しいけど」

上条「時よ止まれ!!お前は美しい!!」

美琴「なんでそれは知ってるのよ・・・」

上条「はぁ・・・だんだん大人になるってことか」

美琴「・・・ねぇ、当麻」

上条「ん?なんだよ」

美琴「・・・こうやってずーっと一緒にいられるかな?」

上条「当たり前だろ、一緒にいるって」

美琴「・・・なんかフラグ建ててない?」

上条「う・・・」



653 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 14:44:23.86 ID:v953hbf30
美琴「・・・まぁいいや」

美琴が上条の手を握り締める

美琴「・・・あったかい」

上条「そりゃ生きてますからね」

美琴「違うわよ、当麻の右手は温かいの」

上条「?」

美琴「・・・なんでもないわ」

美琴が苦笑してからそっぽを向く

美琴(・・・私の心に直接触れてくれたんだから・・・暖かいのよ)

上条「・・・美琴、昼飯何食べる?」

美琴「ん、一緒に作ろうか」

上条「あぁ」

二人がキッチンへと向かう

こんな時間が続けばいいな、と上条は思っていた


654 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/16(日) 14:45:55.32 ID:v953hbf30
バイトがあるので今日はここまで

めんどくさいですねー、バイト

では


明日は何を書くのか、迷ってますw


655 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/16(日) 17:12:56.89 ID:mK2Wh6XS0

そろそろ忘れかけられてるアレイの短編を待ってます
656 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/16(日) 17:31:25.19 ID:6DRYU1f20
>>1乙です。。
657 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/16(日) 18:21:00.48 ID:WJjKJVBp0
>>1乙です
上条と御坂の周りを巻き込むけんかをみたいのは俺だけだよな。。。
658 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/10/16(日) 18:28:07.73 ID:VBzCVaVbo
ゴーグルとフレンダは2828できて大好きだ
659 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/16(日) 23:29:04.15 ID:CWyttcaP0
>>1乙です。。

>>568
わかるよその気持ち。
660 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/16(日) 23:39:34.73 ID:6s/XWhPIo
乙なんだよ!
661 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/10/17(月) 01:39:35.59 ID:l2Or6mazo
>>613
でゴーグルかわいそう
そんでもって狙ってんのか?
と思う俺は自意識過剰な最低やろう
662 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 08:50:33.65 ID:wzSzJFEN0
>>661 気にしない気にしない

オリバのDVDをヒマなときに延々見てる>>1だってホモじゃないんですから

朝バイトなので投下は午後に


そういえばアレイスター書いてなかったな

ということで、たぶんアレイスターの家電編を

なんかもうおかしいね


663 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/17(月) 12:57:22.81 ID:JpDvRM/SO
美鈴さんに甘えてばっかりの垣根も可愛いけど
何だか心理ちゃんが可哀相になってきた(´・ω・`)
664 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/17(月) 15:23:27.83 ID:NRqFxOOI0
>>1
アレイ短編サンクス
665 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 15:52:17.19 ID:wzSzJFEN0
ただいまでーす

エイプが故障したかなんかで一週間くらい修理だ

イヤだね

行動範囲が狭まるね


投下はのちほど

心理タソはかわいそうというよりも呆れてますね

ホントに困ったていとくん

666 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:20:35.06 ID:wzSzJFEN0
テクパトル「・・・はぁ、やっと終わった」

テクパトルは体を伸ばしていた

勤務は午後の6時までだった

なぜそんなに早いのか、と疑問に思われるだろう

だがテクパトルはわりと期待されている人間なのだ

そのため、なぜか特別に少し優遇されている

17600「・・・どうするんだ?」

テクパトル「みんなのところに行くさ」

17600「ほぉ・・・いいな」

テクパトル「・・・早く美月に会いたいな」

17600「もはや中毒だなおい」

テクパトル「いつも一緒にいるからな・・・」


667 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:21:01.27 ID:wzSzJFEN0
ジムの制服を脱ぎながらテクパトルが話す

17600号も、別に目の前でテクパトルが脱いでいても恥ずかしくないらしい

17600「テっくん、一応ミサカも淑女なんだが」

テクパトル「あぁ、悪い悪い・・・でも上を着替えるだけだから」

17600「はぁ・・・まぁ構わんがな」

テクパトル「はぁ・・・しかしこの制服は微妙じゃないか?」

17600「ジャージだな・・・背中に思い切りジムの名前が書かれてるが」

テクパトル「・・・なんかちょっとな」

17600「文句を言うな、制服だろう」

テクパトル「おう・・・そうなんだが」

着替え終わったテクパトルが鞄を持つ

テクパトル「じゃあ帰ろうか」

17600「さて、みんなはどこにいるのかな」


668 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:21:28.20 ID:wzSzJFEN0
17600号が目を閉じる

MNWに接続しているのだろう

テクパトル「分かったか?」

17600「みんなで買い物してるみたいだな」

テクパトル「買い物か・・・垣根には迷惑掛けてるかもな」

17600「・・・垣根は金持ちだから大丈夫さ」

テクパトル「そういう問題じゃないだろ・・・」

17600「はん、そんな問題なのさ」

テクパトル「・・・早く行こうか、どこにいるんだ?」

17600「セブンスミストだとよ」

テクパトル「あそこか・・・たしかに買い物には便利だな」

17600「・・・早く行かないとミサカ達が垣根の財布を使い切るぞ」



669 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:21:58.62 ID:wzSzJFEN0
テクパトル「分かったよ・・・」

テクパトルがため息をつく

もしかしたら仕事のほうが楽だったかもしれない

テクパトル「・・・はぁ、行こうか」

17600「無理はするなよテっくん」

テクパトル「分かってるからな・・・」

娘というのは手が掛かるんだな、とテクパトルは考えた

だが今のうちから辛い子育てに慣れていれば、将来は安泰なのである


上条「・・・いつの間にか午後になってました」

美琴「・・・ていうかもう夕方よ?」

上条「まさか寝ちゃうなんてな・・・」

昼ご飯を食べたあと、横になっていたら寝てしまったのだ

コタツの上には片付けていない昼ご飯の皿がある



670 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:22:33.91 ID:wzSzJFEN0
上条「あぁ・・・米が乾いて張り付いてる・・・」

美琴「ふぁぁ・・・まさかここまで疲れが溜まってるなんて思わなかったわ」

上条「宿題もあり、美鈴さんたちのせいもあり・・・」

美琴「・・・体力も精神もバテバテだったのね」

上条「ぐぁぁ・・・起きたくないー・・・」

美琴「ほら、そろそろ休み気分も直さないと・・・学校がすぐ始まるわよ?」

上条「明日は美鈴さんたち帰るんだろ?見送りは朝早いんだよ・・・」

美琴「・・・だから?」

上条「今日くらいはゆっくりしようぜ・・・」

美琴「はぁ・・・ダメダメね」

美琴が首を振る

美琴「当麻、三学期始まってすぐにテストがあるでしょ」


671 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:23:02.02 ID:wzSzJFEN0
上条「学校のことまで把握されてる!?」

美琴「・・・もしもそれで点数悪かったら進級も危ないわよ」

上条「ま、まさかぁ!」

美琴「冗談だと思う?」

上条「・・・ほ、本当なのか?」

美琴「私が教師なら、そんな生徒はイヤだけど」

上条「くそぉ!わ、分かったよ!」

上条が顔をパシパシと叩く

上条「よし!しっかり休み気分を取るからな!」

美琴「よし!それでこそ当麻よ!」

上条「・・・でもなぁ」

上条がコタツの中で脚をジタバタさせる


672 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:23:36.97 ID:wzSzJFEN0
上条「こうやってほのぼのしてるとイヤなことを全部忘れて・・・」

美琴「忘れないの!」

上条「うぅ・・・だって」

美琴「・・・今晩からは早く寝ること!いいわね!?」

上条「マジかよ・・・」

美琴「・・・何よ」

上条「今晩は美琴とずーっとおしゃべりする予定だったのにな」

美琴「え・・・そ、そうなの?」

上条「・・・でもいいや、早く寝るから」

美琴「ダメ!おしゃべりしたいもん!」

上条「いやいや、休み気分を無くさないと」

美琴「い、意地悪・・・」


673 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:24:04.89 ID:wzSzJFEN0
上条「何が?美琴が言い出したんじゃないか」

美琴「・・・」

上条「・・・美琴、こっちおいで」

上条が美琴を手招きする

美琴はそれに従って、トコトコと上条に近づく

美琴「なに?」

上条「抱きしめてあげましょう」

美琴「・・・うん」

美琴が顔を赤くしながら上条の横に寝転がる

美琴「・・・」

上条「よいしょっと」

力強く上条が美琴を抱きしめる

最近は、コタツに入っているときはずっとこんな感じだ


674 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:24:37.52 ID:wzSzJFEN0
美琴「・・・また眠くなっちゃうわね」

上条「そうだな・・・眠い」

美琴「・・・ダメダメ・・・寝たらダメよ」

上条「うぅ・・・こんな睡魔に打ち勝とうなんて無理だ!」

美琴「頑張りなさいよ・・・」

上条「美琴もあくびしてるじゃないか」

美琴「私はいいのよ・・・休み気分なんてすぐ抜けるし」

上条「・・・どうかな」

美琴「それに授業態度も真面目だから・・・」

上条「えー、美琴って結構不真面目そう」

美琴「・・・そりゃかなり真面目すぎってわけじゃないけどさ」

上条「・・・なんか授業も居眠りしてそう」


675 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:25:03.93 ID:wzSzJFEN0
美琴「当麻、前に常盤台の授業参観来たじゃない」

上条「あの時も不真面目だったような」

美琴「ウソ!私かなり真面目だったでしょ!?」

上条「いや、お世辞にもそうは言えないな」

美琴の授業態度を思い出す上条

たしか教科書にゲコ太のパラパラ漫画を作っては喜んでいた

しかも誰にもバレないようにしていた辺り、かなり慣れているのだろう

つまりいつもそういうことをやっているのだ

美琴「・・・な、何よ?」

上条「ヤンキーなんだな、美琴は」

美琴「か弱い女の子でしょ!?」

上条「か弱い?」


676 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:25:32.95 ID:wzSzJFEN0
上条の記憶にある限り、美琴はか弱いという感じではない

むしろそこらの男になら絶対に負けないほどの実力者だ

上条「か弱いとは・・・言えないな」

美琴「バカ!私だってか弱いのよ!?」

上条「いやいや、美琴の魅力はそういう強いところだよ」

美琴「魅力なのかな?」

上条「強くて、でもたまに弱さを見せてくれるのがたまりませんよ」

上条が美琴の顔を見つめる

美琴「当麻にしか見せないもん・・・」

上条「かーっ!やっぱり可愛いなぁ!」

美琴「な、何よ・・・か弱くないとか言ってたくせに」

上条「か弱くなくても可愛いんだよ・・・だって美琴なんだぜ?」


677 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:27:39.95 ID:wzSzJFEN0
美琴「何よそれ・・・」

美琴が顔を真っ赤にする

上条がそういう素直なことを言うのは当たり前だった

しかし、昔からしたら考えられないことだろう

彼が美琴のことを可愛いだなんて、正直今でもドキドキしてしまうのだ

美琴「・・・いきなり可愛いとか言わないでよ」

上条「なに?もしかして照れてるのか?」

美琴「・・・」

上条「あはは!美琴ったら顔真っ赤!」

美琴「悪い!?当麻に可愛いって言われたら嬉しいのよ!」

上条「いえいえ、嬉しいに決まってるじゃないですか」

美琴「・・・当麻の意地悪」


678 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:28:07.02 ID:wzSzJFEN0
上条「そういうこと言うなら、もう抱きしめませんよ?」

美琴「やだ」

上条「甘えん坊だな、美琴は」

美琴「・・・分かってるでしょ、そんなこと」

上条「あぁ、よく知ってるよ」

美琴「・・・もう少しこうしてていい?」

上条「気が済むまでいいからな」

美琴「ん、ありがと」

二人が強く抱きしめ合う

幸せな時間だった


テクパトル「・・・いた」

テクパトルと17600号は、どうにか垣根達のいる場所にたどり着いていた


679 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:28:37.47 ID:wzSzJFEN0
セブンスミストの女性服売り場

そこにみんなはいたのだ


19090「こういう服はテっくん・・・好きなんでしょうか」

20000「ミサカはエッチなのがいいな」

御坂妹「まーたそういうこと言って」

13577「怒られますよ?」

美鈴「年頃だから分からないでもないけどね」

旅掛「俺は許さないからな!」

20000「お父さんに許してもらわなくてもいいんだけど」

旅掛「美鈴ぅ!娘が反抗期だ!」

美鈴「パパ、年頃の女の子は複雑なんだよ」

旅掛「美鈴も敵だった!?」


680 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:29:24.23 ID:wzSzJFEN0
垣根「・・・美鈴さんはどんな服買うんだ?」

心理「はぁ・・・いい加減手を放しなさいよ」

美鈴「あ、ヤキモチ?」

心理「そんなわけないでしょ・・・」

垣根「ならいいだろ、俺は美鈴さんと手を繋いでいたいんだ!」

美鈴「私もイケメンに手を握られてイヤな気はしないな!」

旅掛「美鈴がとうとう若い男に目覚めた!」

10033「お父さんうるさいです」

旅掛「心理定規ちゃん助けてくれよ!」

心理「みんな、あんまり旅掛さんをいじめないの」

御坂妹「だって・・・なぜか反抗したくなるんです」

14510「そうしなきゃいけないような感じが・・・」


681 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:29:50.91 ID:wzSzJFEN0
心理「間違ってるから」

旅掛「そうだそうだ!」


テクパトル「・・・あいつら・・・」

17600「どうする?行くんだろ?」

テクパトル「仕方ないからな」

テクパトルがゆっくりと近づいていく

19090「!テっくん!」

テクパトル「お、意外と早く気づかれたな」

19090「テっくんが近づいてきたら分かるんです!」

御坂妹「お疲れ様です!」

10039「仕事はどうでしたか!?」

テクパトル「楽しかったぞ」


682 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:30:28.38 ID:wzSzJFEN0
20000「寂しかったぜテっくん!」

テクパトル「はは、そりゃ嬉しいな」

20000「ささ・・・ミサカが気持ち良くさせてあげるから」

テクパトル「いらん」

13577「これからちゃんと続けられそうですか!?」

10033「今日はこれから一緒にいられるんですよね!?」

テクパトル「あ、あぁ」

美鈴「テクパトル君はやっぱり大人気だね」

旅掛「ちくしょう!なんで俺は嫌われてるんだ!?」

心理「仕方ないわよ、父親ってのは鬱陶しがられるためにいるんだから」

旅掛「初めて知ったよそうだったんだ!」

垣根「美鈴さん、抱かせてくれよ」


683 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:31:08.75 ID:wzSzJFEN0
美鈴「嬉しいお誘いだけどパパが怒っちゃうから」

旅掛「垣根君!美鈴を抱くことだけは許さないからな!」

心理「垣根、私もさすがにそれは怒るわよ」

垣根「冗談だって・・・ちっ」

心理「あ?」

垣根「すいません」

テクパトル「・・・19090号、寂しくなかったか?」

19090「少し寂しかったです」

テクパトル「ははは、ありがとよ」

テクパトルが19090号の頭を撫でる

ミサカ一同「・・・」

17600「テっくん、いちゃつくのは結構だが回りの目を気にしろ」


684 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:31:50.24 ID:wzSzJFEN0
テクパトル「ん?なんで」

御坂妹「かーっ!ダメだこりゃ!」

13577「ぺっぺっ!口の中が甘いですよ!」

14510「あぁもう!死ね!」

テクパトル「なんかストレートに言われたんだけど!?」

旅掛「娘をたぶらかしやがって!」

テクパトル「アンタまでか!」

心理「あら、モテるのはいいことじゃない」

美鈴「テクパトル君は優しいからね」

テクパトル「ん、そうか?」

垣根「心理定規、俺以外の男を褒めるんじゃねぇ」

心理「あら、独占欲かしら」

旅掛「・・・美鈴もテクパトル君の罠に嵌まったか・・・」


685 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:32:31.26 ID:wzSzJFEN0
テクパトル「嵌めた覚えはないんだが」

20000「ハメた覚え!?」

テクパトル「てめぇは一回土に還ろうか」

御坂妹「テっくん、あんまりフラグを建てすぎるとお義兄様みたいになりますよ」

10039「気をつけてくださいね」

17600「そうだぜ相棒」

テクパトル「・・・肝に銘じておくよ」

19090「テっくんはミサカだけのものですから」

14510「違いますからね!」

垣根「いやぁ、うらやましいぜテクパトル」

心理「世の中の男がひがみまくるわよ」

テクパトル「なんでだよ・・・」


686 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:33:35.19 ID:wzSzJFEN0
美鈴「・・・テクパトル君になら安心してみんなを任せられるもんね」

旅掛「いーや!フラグを建てるヤツに預けるのは・・・」

ミサカ一同「テっくんの悪口を言わないでください!」

旅掛「」

心理「旅掛さん、娘の成長を受け入れなさいな」

旅掛「こうやってみんな結婚していくんだろうなぁ!」

美鈴「パパ、布団かけてあげようか?」

垣根(あ、コントだ)

17600「それはそうと、みんなは何してたんだ?」

19090「買い物ですよ」

テクパトル「買い物?何か必要になったのか?」

心理「あら、女の子は買い物が好きなのよ?」


687 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/10/17(月) 17:33:59.05 ID:I7oLIuQAO
両親呼び出しといてほったらかしじゃん
688 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:34:43.81 ID:wzSzJFEN0
美鈴「そうそう、男には分からないだろうけど」

テクパトル「分かりたくないさ・・・」

垣根「さっきからずっと同じとこグルグル回ってるんだぜ?やだよな・・・」

テクパトル「ならそろそろ晩飯でもどうだ?」

心理「あら、そんな時間なの?」

美鈴「時間を忘れちゃうよね」

旅掛「明日には帰らないといけないからな・・・」

一方「・・・俺達は帰る」

番外「なんで?」

打ち止め「お母さん達と一緒にいたい!ってミサカはミサカは・・・」

一方「うるせェ・・・会いたきゃまた会えばいいだろ」

御坂妹「・・・ではまた」

一方「あァ」


689 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:35:51.02 ID:wzSzJFEN0
番外「ちょ、ちょっと!」

打ち止め「待ってー!」

三人が駆けていく

垣根「じゃ、俺達は飯だな」

19090「行きましょう!」

美鈴「おー!」


アレイ「・・・静かだな」

静まり返った家の中

アレイスターは目を閉じていた

今の生活にももう慣れた

様々な仲間が出来た

本当に、たくさんの仲間が


690 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:36:33.47 ID:wzSzJFEN0
みんな、私の中が暖かいって言うの・・・

たくさんの人が突っ込んできて、たまに猫も入れるのよ?と言っていたコタツ

摘まれて回されちゃったら感度が上がっちゃう、と言っていたラジオ

俺は姿ではなく思い出を留めるんだ、と言っていたカメラ

いつか俺も止まるのかな、と言っていた時計

心の汚れはどうしようもないのさ、と言っていた洗濯機

汗も雨も水分も乾かせる

だが、あの子の涙は乾かせない、と言っていた除湿機

誰かがいたずらに指を突っ込んだら痛い目に遭わせてやるのよ

でもね、結局は回されちゃうの

長くされたり短くされたり

首を振らされたり強弱をつけられたり

中にはリボンなんかつけられる仲間もいるの、と言っていた扇風機


691 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:37:30.14 ID:wzSzJFEN0
下のやつらは照らせるが、上のやつらは見上げられない、と言っていた蛍光灯

温めることはできるけど、焦がすことは出来ないのさ、と言っていた電子レンジ

金をもらうたびチンチンチンチン言わなきゃいけない、と言っていたレジ

みんなね、ある時を境に急に冷たくするのよ、と言っていたエアコン

吸ったら褒められるけど、吸った物を吐き出したらダメなの

私は飲まなきゃいけないの、と言っていた掃除機

子機がだんだん離れていくの、と言っていた親機

親機なんかといられるか、と強がりながらもどこか背中に親機を感じていた子機

俺はな、立ち上がらなきゃ何も始まらないと思うぜ、と言っていたパソコン


みんな、かけがえない仲間だった

アレイ「扇風機はどうしてるかな」

冬になってからめっきり見かけなくなった扇風機


692 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:38:33.89 ID:wzSzJFEN0
少し儚い雰囲気の漂う相手だ

アレイ「・・・冬か、寒いな」

くるり、と周りを見回してもあるのは静寂のみ

ミサカ達は家族のもとに行っている

テクパトルも就職してしまった

こうなると、ヒマなのはアレイスターだけだ

アレイ「・・・なんとなくだが寂しいな」

ウーン、とわざと音を鳴らしてみる

普段ならうるさい、と誰かしらの声が飛んで来るはずだ

しかし今は違う

イヤな沈黙の中に、ウーンという音だけが響く

アレイ「・・・体の芯が寒いよ」

冷蔵庫だからだ


693 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:39:26.61 ID:wzSzJFEN0
アレイ「・・・正月はテクパトルがいなかったから天国だったな」

ミサカ達がそれはそれは破廉恥なことばかりしていたのだ

服を脱いでのどんちゃん騒ぎなんて最高だった

アレイ「・・・そういえば、人間に戻ったら酒を飲もうと言っていたな」

テクパトルとの約束だ

別段、アレイスターは酒が好きだったわけではない

だが家族である者が言うのだから、無下に断るなんて出来ないだろう

それに、人間に戻った喜びを噛み締めるのにも良さそうなのだ

アレイ「・・・人間、か」

だが実のところ、あまり人間であることにこだわりが無くなってきていた

こんなナリをしていても、昔よりずっと満たされている気がする

家族がいて、居場所があって

ビーカーの中で退屈な日々を過ごしていたあの頃にまた戻りたいというのか


694 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:40:41.13 ID:wzSzJFEN0
NOだ

今の楽しい日々を知ってしまったら、あんなつまらない毎日など送れるわけがない

アレイ「・・・損なことだ」

昔なら余計な感情など持たないで済んだ

関係のない人間を切り捨て、興味のない人間を殺す

それが簡単に出来たのに

アレイ「・・・なぜだろうな」

テクパトルのせいか

ミサカ達のせいか

それとも

アレイ「ふっ・・・私自身のせい、か」

体の中に入っているワインのボトル

たしかミサカ達が隠れて飲んでいたものだ

アレイ(・・・久しぶりに酒が飲みたい)


695 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:41:16.60 ID:wzSzJFEN0

グラグラ、と体を揺らしてそれを倒す

その時、パリンというイヤな音が響いた

ワインのボトルが割れたのだ

赤ワインが

体の中をタラーリタラーリと垂れて

ガラスが流れ

下の段まで移動して

アレイ「そ、掃除!誰か!誰か助けて!」

沈黙

誰もいない

誰も掃除をしてくれない

アレイ「誰か!助けてください!」

その間もワインは零れ続ける

焦りと共に、なぜか少し興奮を覚えたアレイスターだった


696 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:41:50.04 ID:wzSzJFEN0
テクパトル「・・・垣根、そろそろ義母さんから手を・・・」

垣根「放さない」

レストランへ向かう途中

相変わらず、垣根は美鈴の手を握っていた

19090「あの・・・さすがにそれ以上は心理定規が・・・」

垣根「ふん!知らないやい!」

美鈴「もー、垣根君の甘えん坊さん!」

心理「はぁ・・・頭が痛いわ」

旅掛「地面にのの字書いてやるもんねー」

御坂妹「お父さん、情けないです」

10033「取り返しましょうよ」

20000「そうそう、悲しいだけだ」


697 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:42:22.29 ID:wzSzJFEN0

旅掛「若くてイケメン、お金持ち!勝てる!?ねぇ勝てる!?」

テクパトル「・・・垣根、それ以上やると俺が怒るぞ」

垣根「あぁ、お前も美鈴さんに抱き着きたいパターン?」

テクパトル「ちげぇ!」

美鈴「カモーン!」

テクパトル「なんなんだこの二人!?」

心理「バカとバカよ」

19090「ふ、二人とも・・・さすがにカップルでもないのにそういうのは」

旅掛「あー!ってことは周りから見たらこの二人は今まさにカップル!?」

旅掛が頭を抱える

周りの通行人はそれを哀れな目で見つめていた

なんかヘンなおじさんがいる、と子供が言う

それを教師らしき人物がみんな、見ちゃダメ、と叱る


698 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:43:25.67 ID:wzSzJFEN0
旅掛「・・・美鈴、俺は美鈴を愛してる!」

美鈴「?なぁにいきなり」

垣根「邪魔すんなー」

旅掛「この状況なら垣根君のほうが邪魔だよな!?」

テクパトル「ちょっとどいてくれ」

テクパトルが旅掛の背中を押す

テクパトル「・・・義母さん」

美鈴「?どしたの」

テクパトル「浮気は許さん」

美鈴「う、浮気じゃない・・・」

テクパトル「垣根、一応我が家の規律を乱す者には鉄槌を下さなければならない」

垣根「あぁ?甘えて何が悪い」


699 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:44:20.19 ID:wzSzJFEN0
テクパトル「・・・神には祈ったか?」

テクパトルがグーを握る

垣根「神!?ははは!そんなものに祈るより戦うことを選ぶさぁ!」

垣根もグーを握る

19090(あ、能力は使わないんですね)

10039(お母さんを巻き込んでしまわないようにでしょうか)

20000(やっさしーい)

心理(・・・何やってるのよ垣根・・・)

旅掛(あれ、いつの間にか俺は蚊帳の外)

垣根「くらえ!衝・・・」

テクパトル「あばよ垣根」

無駄のない動きでテクパトルが垣根の目の前に移動する


700 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:45:30.11 ID:wzSzJFEN0
垣根「しまっ・・・」

テクパトル「このエロバカがぁ!」

下から、鞭のようにテクパトルの拳が上がってくる

アッパーだ

垣根の顎を正確に捉えるアッパーだ

垣根「ぎゃうん!」

変な声を上げながら、垣根が吹き飛ぶ

どうやら気を失ったらしい

旅掛「こ、怖い・・・」

美鈴「か、垣根君・・・」

心理「手加減は?」

テクパトル「したに決まってるだろ」

19090「し、白目を向いてます・・・」


701 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:46:13.37 ID:wzSzJFEN0
17600「みんな、弔辞を考えようぜ」

御坂妹「はい」

テクパトル「そこはツッコめ」

御坂妹「つ、ツッコむべき場所でしたか」

テクパトル「いまさらドジっ子は無理だぞ」

御坂妹「ちっ・・・」

垣根「」

心理「垣根、起きなさい」

垣根「」

心理「浮気しちゃおうかなぁ」

垣根「ダメぇ!」

心理(起きた)

美鈴「・・・お、おはよう垣根君」


702 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:46:47.97 ID:wzSzJFEN0
垣根「テクパトル!テクパトルてめぇ!やりやがったな!」

テクパトル「あぁ、やったとも、やって何が悪い」

垣根「ふざけんな!俺は美鈴さんの母性に包まれたいだけなんだよ!」

テクパトル「それが問題だって言ってんだハゲ!」

垣根「ハゲとはなんだ!全国の育毛剤買ってる人に謝れハゲ!」

テクパトル「ツッコまんぞ」

旅掛「まぁまぁ・・・垣根君も起きたんだから、飯に行こうか」

13577「そうそう、それが目的でしたね」

19090「すっかり忘れてました」

美鈴「パパ、手繋ごうか?」

旅掛「!いいのか!?」

美鈴「当たり前じゃん!」



703 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 17:47:21.30 ID:wzSzJFEN0
旅掛「やっほー!」

旅掛が美鈴の手を握る

垣根「・・・ちくしょう、心理定規!」

心理「はいはい」

心理定規も、垣根の手を握り締める

19090「テっくん、いいですか?」

テクパトル「あぁ、いいけど・・・」

ミサカ一同「・・・」

テクパトル「み、みんなも代わる代わる握るか?」

ミサカ一同「はい!」

19090「お父さんですね・・・」

テクパトル「もう慣れた・・・」

テクパトルが肩を落とす

本当に、父親というのは疲れるのだ


 
704 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 18:30:34.27 ID:wzSzJFEN0
いったん休憩

エイプ、まさかの修理終わったという

早いね、仕事が早いね


>>687を読んではっとした

忘れてた

上条さん達もこのあとレストランに乱入させるしかないのかもね

仕方ないね


705 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/17(月) 19:28:53.35 ID:/W4oo+1IO
┌─────┐
│い ち お つ.│
└∩───∩┘
  ヽ(`・ω・´)ノ
706 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 20:01:28.24 ID:wzSzJFEN0
上条「・・・そういえばさ、晩飯どうする?」

美琴「あー・・・ご飯作るのもめんどくさいわね・・・」

上条「だよな・・・どうしようか」

美琴「食べに行く?」

上条「そうするか」

上条がゆっくりと立ち上がる

現在時刻は19時前だ

そろそろ晩御飯、という時間だろう

まだまだ冬休みなため、レストランなどは混んでいるだろう

美琴「じゃあさ、ちょっと高いところに行ってみる?」

上条「た、高いところ?」

上条が少しイヤそうな顔をする

美琴「・・・そこまで高すぎないけど」

707 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 20:03:43.42 ID:wzSzJFEN0
上条「・・・た、たとえば?」

美琴「うーん・・・ピアノの生演奏が・・・」

上条「ダメだからな!!」

美琴「な、なんでよ?」

上条「だって・・・そういうのは必要ない!!」

美琴「必要ない?」

上条「料理が美味しくなるの!?甘くなったり辛くなったり味が変わるのかな!?」

美琴「うん、なんだか美味しく感じるのよ」

上条「」


上条「ひ、必要ないんじゃないかな?」

美琴「当麻と行きたいの!!」

上条「う・・・」

美琴「ダメ・・・かなぁ?」ウルウル


708 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 20:11:26.92 ID:wzSzJFEN0
上条「ダメじゃないけどさ・・・」

美琴「じゃあ行きましょうよ」

上条「い、いくらくらい?」

美琴「うーん・・・多分二人で5万・・・」

上条「高いから!!!」

美琴「・・・ダメ?」ウルウル

上条「あ、その・・・」

美琴「当麻ぁ・・・」ウルウル

上条「・・・」


上条「・・・行くか」

美琴「やったぁ!!」

上条「はぁ・・・」

美琴「早く早く!!」

709 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 20:17:40.90 ID:wzSzJFEN0

上条「・・・えっと、どこですか?」

美琴「んーとね」

二人は街中を歩いていた

しかし、普段歩く街中とは違う

周りにはなぜか高級そうなお店ばかりが並んでいる

品のない学生なんて一人もいない

全員が落ち着いた雰囲気で、すました顔をしている

ネオンなんてない

店のオシャレな灯りが漏れているだけだ

上条「・・・な、なんて夢みたいな・・・」

美琴「・・・そう?普通の・・・」

上条「普通じゃないから!!!」

美琴「静かにしなさいよ」


710 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 20:23:05.36 ID:wzSzJFEN0
上条「な、なんか美琴がお嬢様チック・・・」

美琴「・・・静かにしなさいってば」

上条「はい」

上条が口をつぐむ

上条(なんか美琴が・・・真面目だ)

美琴「・・・」

上条「な、なぁ美琴・・・」

美琴「ん、どうしたの?」

上条「怒ってる?」

美琴「・・・怒ってないけど?」

上条「な、なんかツンツンしてるから・・・」

美琴「こういうところでは上品にしないと」

美琴が肩をすくめる


711 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 20:29:54.06 ID:wzSzJFEN0
上条「・・・上品かぁ・・・」

上条が上品に振舞おうと決める

とはいっても、どうすればいいのか

上条「美琴さん、どこに入るのでございますか?」

美琴「そういうのはいらないから」

上条「」


上条「あ、あの・・・怒ってる?」

美琴「怒ってないわよ」

上条「・・・なんかツンツン・・・」

美琴「デジャヴじゃない」

上条「あれ?」

二人がクスクスと笑いながらも目的のレストランへ向かう

もちろん、そこも上品なお店だ


712 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 20:35:15.37 ID:wzSzJFEN0
上条「お、俺はこの服装でよかったのか?」

美琴「私だって私服だから」

上条「美琴は有名だからな・・・」

美琴「顔パスとかそういうのじゃ・・・あ、二人です」

上条「開いてますか?」

「はい、こちらへどうぞ」

店員も非常に上品な感じだ

周りには常盤台の制服を着た学生やら、長点上機の学生やらが溢れている

上条(か、金持ちばっか・・・)

美琴「どうしたの?」

上条「き、緊張するな・・・」

美琴「・・・大丈夫よ」


713 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 20:35:15.26 ID:wzSzJFEN0
上条「お、俺はこの服装でよかったのか?」

美琴「私だって私服だから」

上条「美琴は有名だからな・・・」

美琴「顔パスとかそういうのじゃ・・・あ、二人です」

上条「開いてますか?」

「はい、こちらへどうぞ」

店員も非常に上品な感じだ

周りには常盤台の制服を着た学生やら、長点上機の学生やらが溢れている

上条(か、金持ちばっか・・・)

美琴「どうしたの?」

上条「き、緊張するな・・・」

美琴「・・・大丈夫よ」


714 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 20:39:23.70 ID:wzSzJFEN0
上条「な、なんかテーブルに装飾がされてる・・・」

美琴「うん、オシャレよね」

上条「それだけ!?もっと感想・・・」

美琴「いいから静かに・・・」

美琴が溜め息をつこうとした

その時、どこからか大きな笑い声が聞こえてきた


垣根「ひゃひゃ!!なんでそこで右折なんだよ!!!」


聞き覚えのある声が

上条「・・・垣根・・・だよな」

美琴「・・・ま、まさか・・・」


垣根「大体そこは直進だろ!?なーんでそこで右折かなぁ!?せめてジャック・スパロウだろ!」


上条・美琴「・・・」


715 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 20:43:33.50 ID:wzSzJFEN0
上条「・・・す、すぐ近くだな・・・」

美琴「・・・あっちの席にみんないる・・・」

上条「・・・ホントだ・・・」


垣根「はー!!ここまで20000号がトーク上手いとはな!!!」

20000「いやぁ、それほどでも」

御坂妹(・・・パンダの話をしてたんですよね?)

19090(右折左折を繰り返し・・・)

テクパトル(高級外車を乗り回し、だな)

心理(・・・こんな高い店で騒ぐなんて・・・)

旅掛(・・・いいのか?店員さん苦笑してるぞ・・・)

垣根(まったくだよな・・・)

心理(あなたよ)


716 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 20:49:28.95 ID:wzSzJFEN0
垣根「はぁ・・・みんな好きなもんどんどん食えよ」

旅掛「金持ちだな・・・」

美鈴「垣根君はどうしてそんなにお金持ちなの?」

垣根「お金が集まってくるのさ」

13577「うっわぁ・・・すごいですね・・・」

17600「何言ってるんだ、冗談だろ」

10033「テっくん、何食べたいですか?」

テクパトル「俺はいいんだよ・・・お前達が選びな」

垣根「あぁ?俺が奢るっての」

テクパトル「仕事も見つかったし自分で払うさ・・・」

心理「こんな店、あなたで払えるの?」

テクパトル「・・・」

心理「な、泣きそうにならないでよ」


717 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 20:57:12.36 ID:wzSzJFEN0
10039「・・・じゃあミサカはステーキを」

14510「ハンバーグで」

19090「・・・サイコロステーキを」

20000「じゃあペキンダックー」

御坂妹「チーズハンバーグを」

13577「・・・ミサカもチーズハンバーグを」

垣根「ちょっと待て、覚えられないんだけど」

美鈴「へぇ、みんな別々のものを頼むんだ・・・」

旅掛「なんか意外だな」

心理「あら、それが個性よ」

テクパトル「はぁ・・・俺は何がいいかな」

20000「テっくんはたくさん食べるよね」


718 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 21:03:51.21 ID:wzSzJFEN0
テクパトル「腹が減るからな・・・」

垣根「頼みすぎるなよ」

テクパトル「分かってるさ・・・」

テクパトルがメニューを睨む

なんだか、渋い雰囲気だ

旅掛「そうだ、ここってタバコいいのか?」

心理「大丈夫よ」

旅掛「おう、サンキュー」

旅掛がタバコを吸いだす

周りの学生はなにやら不思議そうな顔で見てくる

それもそうだろう

こんな高級な店でタバコを吸うのは、なかなかの大物だけだからだ

美鈴「パパ、煙たいよ」


719 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 21:07:27.26 ID:wzSzJFEN0
旅掛「悪いけどさ・・・吸わないとなんかなぁ・・・」

垣根「全く、健康に悪いぜ」

心理「そうよ、早死にするわよ」

旅掛「う・・・悪いな・・・」

旅掛が肩を落とす

かなり肩身が狭そうだ

テクパトル「・・・義父さん、俺ももらっていいか?」

19090「テっくんも吸うんですか!?」

テクパトル「この前も言っただろ・・・」

旅掛「ん?鍛えてる身からしたらタバコはまずいんじゃないのか?」

テクパトル「そうでもないさ」

テクパトルが旅掛からタバコを吸いだす

心理「・・・なんか似合ってるわね」

テクパトル「そうか?」


720 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 21:13:30.18 ID:wzSzJFEN0
垣根「・・・テクパトルが吸ってるとギャングみたいだよな」

20000「テっくんこわーい」

17600「こりゃヤクザだな」

19090「テっくん、そんなテっくんもワイルドで素敵ですよ?」

御坂妹「・・・これは怖い」

テクパトル「うるせぇ・・・でもやっぱタバコは合わないな」

旅掛「そうか?美味しいじゃないか」

テクパトル「それに周りからも変な目で・・・」

テクパトルが周りを見回す

そして気づいた

離れた席に知り合いがいることに

知り合い、というよりも義理の家族がいることに


テクパトル「あれ、義姉さんたちだな」

ミサカ一同「え?」


721 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 21:24:25.00 ID:wzSzJFEN0
上条「あれ、なんかこっち見てるな・・・」

美琴「気づいたのかな?」

二人がみんなに向かって手を振る

すると、何人かが手を振り替えしてきた

上条「移動してもいいのかな?」

美琴「うん、店員さんに頼みましょうよ」

美琴が店員にその旨を伝える

快く頷いた店員に案内されて、二人は一同と合流する


上条「みんなもここにいたんだな」

美琴「テクパトル・・・タバコはやめなさい」

テクパトル「はぁ・・・分かった分かった」

19090「お二人とも、こんばんは」

美琴「うん、みんな仲良くしてた?」


722 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 21:29:45.87 ID:wzSzJFEN0
御坂妹「はい!!」

垣根「お前らも仲良くしてたか?」

上条「当たり前だろ」

旅掛「いやぁ、垣根君はずっと美鈴に手を出しててな」

美鈴「そうそう、美琴ちゃんもなんか言ってあげたら?」

美琴「アンタ・・・やめなさい」

垣根「ちぇー・・・」

垣根が口を尖らせる

心理「・・・二人も一緒に食べる?」

上条「あぁ、そうするよ」

垣根「寄せてーなー」

美琴「何言ってるのよ」

二人が椅子に座る

上条「にしても・・・みんなは一段と浮いてるな」


723 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 21:35:33.27 ID:wzSzJFEN0
垣根「いいだろ、好きな格好で好きなものを、好きなだけ食べる」

美鈴「そうそう、それが楽しいよ」

美琴「はぁ・・・もう少しは上品になってよね」

旅掛「美琴ったら余所行きの雰囲気ー」

美琴「当たり前でしょ・・・」

心理「ふふ・・・落ち着いたあなたも素敵よ」

美琴「心理定規はどこでも似合うわね・・・」

心理「あらそう?」

上条「いっつもドレスだからな・・・」

心理「これが気楽なのよ」

20000「セクシーぃ」

17600「・・・なんというか、色気の塊だよな」


724 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 21:42:40.71 ID:wzSzJFEN0
心理「あなた達も着てみたら?」

17600「とても似合わないさ」

17600号が肩をすくめる

テクパトル「・・・単にスタイルのいい人間が着れば似合う、ってわけでもなさそうだな」

心理「これは私の戦闘服よ」

垣根「さすが俺の心理定規」

心理「えぇ、あなたの心理定規よ」

美琴「さ、じゃあみんなも頼むの決まった?」

ミサカ一同「はい!!」

美琴「じゃあ頼みましょうか」


一家と垣根たちの愉快な夕食が始まる

騒がしい夜でもあるのだが


725 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 21:51:01.77 ID:wzSzJFEN0
今日はここまで

明日は美鈴たちが帰るまで・・・かな

では筋肉動画

前にも紹介しましたが、「ショーン・レイ」を

彼の特徴は、身長がやや低いこと

170cm程度と、アメリカ人にしては低いですね

体重もコンテスト時で100kgないなど、オリンピアに出るビルダーの中では比較的小柄

しかし男前な顔、優しい性格、そして何よりもバランスの取れた美しい体で人気がありました

このビデオでも言っているとおり、彼はあくまで自分自身のベストを尽くす、ということを目的にしています

周りと比べるではなく、昨日の自分と、そして今までの自分と比べる、ということです

素晴らしいですよね


ロニーやナッサーなどのバルク型も悪くはないですが、やはりショーンみたいなプロポーション型がいいですね

ビデオで見るとおり、ケビン・レブローニと非常に仲良しです

彼らはタイプも似てますし、何より性格が合うんですね

今でも交流があるみたいです

オリバの姿も見れるこのビデオ、大好きです


ショーンの弱点はない、いわゆる「バランス」の取れた選手です

故に、毎年上位に食い込んでいました

ですがドリアン出現以降のオリンピアでは「バルク」のある選手がトップに入るようになってしまいます

ケビン、フレックス、ショーン、リーのようなバランス型では優勝が難しいんですね

個人的にはそういう選手の体に憧れますが

ショーンの1999年オリンピアは芸術です

というか、1999オリンピアは最高でした

ショーン、ケビン、リー、フレックスのバランスタイプ

ロニーの完成度

ジェイやナッサーのようなバルク型の活躍

あの年のオリンピアはかなり評価が高いです

そういう荘厳な雰囲気がいいですよ

ショーン、かっけぇ

http://www.youtube.com/watch?v=XBMKRV0JFaU


ではおやすみなさい

726 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 21:50:59.25 ID:wzSzJFEN0
今日はここまで

明日は美鈴たちが帰るまで・・・かな

では筋肉動画

前にも紹介しましたが、「ショーン・レイ」を

彼の特徴は、身長がやや低いこと

170cm程度と、アメリカ人にしては低いですね

体重もコンテスト時で100kgないなど、オリンピアに出るビルダーの中では比較的小柄

しかし男前な顔、優しい性格、そして何よりもバランスの取れた美しい体で人気がありました

このビデオでも言っているとおり、彼はあくまで自分自身のベストを尽くす、ということを目的にしています

周りと比べるではなく、昨日の自分と、そして今までの自分と比べる、ということです

素晴らしいですよね


ロニーやナッサーなどのバルク型も悪くはないですが、やはりショーンみたいなプロポーション型がいいですね

ビデオで見るとおり、ケビン・レブローニと非常に仲良しです

彼らはタイプも似てますし、何より性格が合うんですね

今でも交流があるみたいです

オリバの姿も見れるこのビデオ、大好きです


ショーンの弱点はない、いわゆる「バランス」の取れた選手です

故に、毎年上位に食い込んでいました

ですがドリアン出現以降のオリンピアでは「バルク」のある選手がトップに入るようになってしまいます

ケビン、フレックス、ショーン、リーのようなバランス型では優勝が難しいんですね

個人的にはそういう選手の体に憧れますが

ショーンの1999年オリンピアは芸術です

というか、1999オリンピアは最高でした

ショーン、ケビン、リー、フレックスのバランスタイプ

ロニーの完成度

ジェイやナッサーのようなバルク型の活躍

あの年のオリンピアはかなり評価が高いです

そういう荘厳な雰囲気がいいですよ

ショーン、かっけぇ

http://www.youtube.com/watch?v=XBMKRV0JFaU


ではおやすみなさい

727 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/17(月) 21:51:26.23 ID:wzSzJFEN0
今日はここまで

明日は美鈴たちが帰るまで・・・かな

では筋肉動画

前にも紹介しましたが、「ショーン・レイ」を

彼の特徴は、身長がやや低いこと

170cm程度と、アメリカ人にしては低いですね

体重もコンテスト時で100kgないなど、オリンピアに出るビルダーの中では比較的小柄

しかし男前な顔、優しい性格、そして何よりもバランスの取れた美しい体で人気がありました

このビデオでも言っているとおり、彼はあくまで自分自身のベストを尽くす、ということを目的にしています

周りと比べるではなく、昨日の自分と、そして今までの自分と比べる、ということです

素晴らしいですよね


ロニーやナッサーなどのバルク型も悪くはないですが、やはりショーンみたいなプロポーション型がいいですね

ビデオで見るとおり、ケビン・レブローニと非常に仲良しです

彼らはタイプも似てますし、何より性格が合うんですね

今でも交流があるみたいです

オリバの姿も見れるこのビデオ、大好きです


ショーンの弱点はない、いわゆる「バランス」の取れた選手です

故に、毎年上位に食い込んでいました

ですがドリアン出現以降のオリンピアでは「バルク」のある選手がトップに入るようになってしまいます

ケビン、フレックス、ショーン、リーのようなバランス型では優勝が難しいんですね

個人的にはそういう選手の体に憧れますが

ショーンの1999年オリンピアは芸術です

というか、1999オリンピアは最高でした

ショーン、ケビン、リー、フレックスのバランスタイプ

ロニーの完成度

ジェイやナッサーのようなバルク型の活躍

あの年のオリンピアはかなり評価が高いです

そういう荘厳な雰囲気がいいですよ

ショーン、かっけぇ

http://www.youtube.com/watch?v=XBMKRV0JFaU


ではおやすみなさい

728 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/17(月) 23:42:04.05 ID:PWJOlZ96o
┌─────┐
│い ち お つ.│
└∩───∩┘
  ヽ(`・ω・´)ノ
いつもドレスの心理定規ちゃんはかーわいいなー
別の服着せられるのもみたいけどwwwwww
729 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/10/18(火) 00:16:28.26 ID:VbYmdtSio
乙です

>>715
悪いヤツやなぁww
730 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/18(火) 00:16:48.91 ID:lYbsNAA5o
>>1
731 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/18(火) 03:55:54.32 ID:P8u2fhtqo
乙なんだよ!
732 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:00:32.52 ID:G76rM75O0
上条「じゃ、いただきます」

垣根「いただきまーす」

一同の注文した料理が運ばれてきた

全員、しっかりと手を合わせて挨拶をする

旅掛「おぉ、みんなちゃんとしてるな」

美鈴「偉いぞ!」

19090「テっくんが厳しくしつけてますから」

御坂妹「ちゃんと挨拶しないと怒られちゃうんですよ」

美琴「へぇ・・・」

テクパトル「別にそこまで怒らないさ・・・」

20000「ミサカなんか無理矢理・・・」

テクパトル「・・・」

20000「・・・」


733 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:01:16.18 ID:G76rM75O0
心理「ほら、早く食べましょう」

14510「そうですよ」

旅掛「冷めたら美味しさが半減だぞ!」

テクパトル「そうだな」

テクパトルがステーキをナイフで切り分ける

10039「あれ・・・う、上手く切れません」

テクパトル「はぁ・・・貸してみな」

10039「あ、はい・・・」

テクパトルが10039号のステーキを切り分ける

御坂妹「・・・」

10033「あぁ!ミサカも上手く切れません!」

19090「ミサカもです!」


734 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:01:50.39 ID:G76rM75O0

17600「はぁ・・・ガキじゃないんだから」

垣根「・・・テクパトル、切ってやれよ」

テクパトル「みんな貸してみな」

旅掛「・・・テクパトル君はしっかりしてるな」

美鈴「こういうのは昔から慣れてたの?」

テクパトル「誰かの世話を見たりってのは・・・な」

テクパトルが肉を切りながら答える

あまり人望はなかったとはいえ、かつてテクパトルは組織の参謀だったのだ

ある程度、人の世話を見るのは慣れている

上条「・・・旅掛さんよりよっぽど父親らしいよな」

旅掛「上条君!それは言ったらダメだ!」

美琴「実際そうじゃない」



735 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:02:44.40 ID:G76rM75O0
旅掛「ぐはぁ!グサリと突き刺さったよその言葉!」

心理「なんだか父親って感じがしないものね」

垣根「ただの大学生みたいだよな」

13577「顔は親父って感じですけどね」

旅掛「・・・美鈴、慰めて」

美鈴「おーよちよち」

美琴「ちょっと・・・こんな所で恥ずかしいことしないでよ」

美鈴「何?美琴ちゃんも上条君といちゃつけばいいじゃん」

美琴「できるわけないでしょ・・・」

上条「二人とも・・・円満なのはいいですけど、少しは周りを・・・」

旅掛「愛は盲目!」

テクパトル「はい、切れたぞ」



736 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:03:23.58 ID:G76rM75O0
10033「ありがとうございます!」

御坂妹「ミサカのもー」

テクパトル「なんか幼児化してるぞ」

美琴「・・・テクパトル、アンタはまともよ」

テクパトル「ん?そうか」

心理「あら、背中フェチがまともなのかしら」

美鈴「え、テクパトル君ってそんなマイナーな趣味の持ち主なの?」

テクパトル「マイナーってな・・・」

垣根「マイナーだろ」

テクパトル「黙れ声フェチ」

垣根「やだこわーい」

14510「ですがテっくんの背中フェチはホントすごいですよ」

737 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:04:11.19 ID:G76rM75O0
19090「?そうですか?」

20000「テっくんは背中があれば何でもできるからね」

テクパトル「お前達はどうしても俺を変態にしたいらしいな」

旅掛「テクパトル君、娘達を返してくれ」

テクパトル「なに一抹の不安を感じてるんだアンタは!?」

旅掛「娘達の背中のためなんだよ!」

テクパトル「俺は19090号以外には手は出さないし興味ない!」

美鈴「みんな泣いちゃうよ」

テクパトル「異性としてだから泣くなよ!」

13577「・・・それじゃフォローになってません」

テクパトル「義姉さんなんとか言ってくれよ!」

美琴「あんまり女の子を泣かせたらダメよ」



738 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:04:55.05 ID:G76rM75O0
テクパトル「俺にコメントするんじゃなくて!」

上条「テクパトル、フラグばっか建てるなよ」

テクパトル「お前にだけは言われたくなかった!」

心理「あら、テクパトル君はみんなを家族として好いてるのよ?」

テクパトル「そうだ!それを待っていた!」

心理「まぁ背中フェチだけどね」

テクパトル「お前は俺に恨みでもあるのか?」

旅掛「な、なんというツッコミ捌き・・・」

美鈴「これが史上最強のツッコミ・・・」

テクパトル「なんだよその肩書き・・・」

テクパトルがげんなりとする

とにかく、喋りすぎて疲れたようだ

739 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:05:31.64 ID:G76rM75O0
テクパトル「もういい、飯だ飯・・・」

19090「テっくん、あーん」

テクパトル「あーん」

旅掛「うわぁぁぁぁぁ!娘が目の前で彼氏にあーんって!」

美鈴「パパ、落ち着いて」

垣根「誰かお医者さん呼んでー」

上条「はぁ・・・上品な店なんだから静かにしようぜ」

垣根「お前が言うか」

上条「お前達よりは静かにしてるからな」

垣根「はん、大体テーブルマナーがなってないな」

心理「そうよ・・・なんでフォークをライスに突っ込んでるのよ」

上条「こうしないと置けないから」


740 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:06:20.53 ID:G76rM75O0
美琴「?」

19090「お義兄様・・・」

20000「ダメだぜこりゃ」

テクパトル「ん、テーブルマナーも大事だぞ」

心理「上条君、下品」

上条「う・・・心理さんに言われたらかなりへこむんだけど・・・」

心理「あら、慰めてほしい?」

心理定規が頬杖をつく

上目遣いで、上条の目を見つめる

そっと微笑みながら

男なんてイチコロに出来る表情だ

上条「ま、まさか!そんなやましいことなんか!」

741 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:06:55.93 ID:G76rM75O0
心理「ふーん・・・ホントに?」

上条「・・・」

美琴「当麻!今生唾飲んだでしょ!?」

上条「ご、誤解だって!」

旅掛「浮気はダメだぜ上条君」

美鈴「そうだそうだー」

10033「情けないですよお義兄様」

御坂妹「・・・ちょっと見損ないました」

上条「違うってば!」

心理「ふーん・・・そう」

上条「心理さん・・・そういう冗談はマジでやめて・・・」

心理「本気だったらどうするの?」


742 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:07:48.64 ID:G76rM75O0
上条「本気!?」

美琴「当麻!」

上条「ち、違うよな!?」

心理「どうかしらね」

頬杖のまま、心理定規が微笑む

少し子供っぽい表情

だが、それとは裏腹な大人っぽい雰囲気

そんなギャップがジワジワと上条に襲い掛かる

上条「いや・・・俺には美琴という将来を決めた相手が!」

心理「将来より今を楽しみましょうよ」

上条「垣根助けて!」

上条が垣根のほうを見る


743 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:08:57.24 ID:G76rM75O0
だが垣根は不機嫌そうにして腕を組んでいるだけだ

上条「か、垣根?」

垣根「・・・なんだよ」

上条「あの・・・心理さんが暴走してるんですが」

垣根「知ったことかよ」

美琴「冷たいわよ垣根・・・」

垣根「んなことよりさっさと飯食おうぜ」

心理「・・・」

御坂妹「そ、そうですね」

テクパトル(・・・垣根のヤツ、拗ねてるな)

一同が食事を始める

くだらない話をしながら、楽しい時間を過ごす

だが、垣根と心理定規はなぜか目を合わせようとしない



744 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:09:38.67 ID:G76rM75O0
テクパトル(・・・気まずいな)

19090(・・・ミサカ達は楽しいですが・・・)

美琴(・・・仲直りできるのかな?)

みんな、普通に話をしつつもそんなことを考えてしまう


旅掛「さて・・・食った食った」

テクパトル「はぁ・・・こんな店にいつか自分の金で来てみたいな」

美鈴「夢がでかいね」

食事を終えてから、一同が話す

19090「テっくん、頑張ってくださいね」

17600「・・・じゃあ支払いは任せていいのか?」

垣根「あぁ、任せろよ」

美鈴「私たちはどうすればいい?」


745 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:10:48.57 ID:G76rM75O0
垣根「ほれ」

垣根が美鈴に鍵を渡す

美鈴「?」

垣根「先にみんなで帰ってくれよ」

美鈴「で、でも・・・」

テクパトル「・・・義母さん、帰ったほうがいいぞ」

旅掛「・・・じゃあ、そうするか」

旅掛が美鈴の手を引く

美鈴「あ・・・」

旅掛「垣根君、早く帰ってこいよ」

垣根「分かってるさ」

垣根が手を振る

心理定規もなぜか残っていた



746 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:11:52.49 ID:G76rM75O0
美鈴「ねぇ・・・いいのかな、勝手に家にあがって」

御坂妹「・・・ですが垣根がいいと言っていたので」

テクパトル「・・・みんなは垣根の家に行きな」

19090「・・・テっくんはやっぱり家に帰るんですか?」

テクパトル「あぁ、明日も仕事だし・・・」

20000「・・・19090号も帰ったら?」

19090「で、でも・・・」

上条「テクパトルの一番の癒しじゃないか」

美琴「19090号、テクパトルのためじゃない」

19090「じゃあ・・・そうしますね」

旅掛「かーっ!うらやましいな!」

美鈴「ラブラブだねぇ!」



747 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:13:08.57 ID:G76rM75O0
テクパトル「冷やかさないでくれよ」

13577「じゃあ、ミサカ達は帰りますね」

上条「俺達も帰るな」

美琴「みんな、またね」

美鈴「美琴ちゃん、明日は見送りに来てね」

美琴「うん、分かった」

一同がそれぞれの家に帰る

一方、残された垣根と心理定規は気まずい雰囲気のままだった

垣根「・・・」

心理「・・・」

支払いを終えた二人は、一同から少し遅れて店から出てきていた

垣根「・・・なぁ」

748 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:14:15.22 ID:G76rM75O0
心理「なに」

垣根「ちょっと寄り道していいか?」

心理「えぇ」

それだけ話して、二人は歩き出す

歩いている間は特に何も話さない

周りの通行人達の声が余計に響いている

垣根「・・・」

心理「・・・」

手を繋ぐこともなく、ただ淡々と歩いていく


少しして、垣根が立ち止まる

心理「どうしたのよ」

垣根「・・・ここに来たかったんだよ」

心理「・・・」


749 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:15:15.94 ID:G76rM75O0
心理定規が目の前の建物を見つめる

ここはたしか

心理「スクールの隠れ家だった・・・」

垣根「入るか」

心理「待ってよ」

心理定規が垣根の手を握る

垣根「なんだよ」

心理「・・・ここはイヤ」

垣根「・・・なんで」

心理「お願い、イヤなのよ」

心理定規が首を振る

怯えているようだ


750 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:16:37.94 ID:G76rM75O0
心理定規が目の前の建物を見つめる

ここはたしか

心理「スクールの隠れ家だった・・・」

垣根「入るか」

心理「待ってよ」

心理定規が垣根の手を握る

垣根「なんだよ」

心理「・・・ここはイヤ」

垣根「・・・なんで」

心理「お願い、イヤなのよ」

心理定規が首を振る

怯えているようだ


751 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:17:39.91 ID:G76rM75O0
垣根「・・・ゴーグル馬鹿も帰ってきたし、そろそろいいかなと思ったんだよ」

心理「・・・スクールはもういいわよ」

垣根「・・・じゃあ待っててくれ」

垣根が心理定規の手を放す

心理「あ・・・」

垣根「・・・心理定規」

垣根が心理定規の目を見る

垣根「・・・俺は親がいなかった・・・だから美鈴さんに甘えちまった」

心理「・・・分かってる」

垣根「・・・すまなかった」

心理「・・・いいのよ、私だって甘えたいと思うもの」

垣根「・・・そうかよ」

752 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:18:06.38 ID:G76rM75O0
一人、垣根が階段を登っていく

一段一段

ゆっくりと登っていく

垣根(・・・いつか帰ってきたかったんだよな)

居場所を求めているわけではない

ただ、心理定規との思い出の場所にもう一度来てみたかったのだ

垣根(・・・初々しい気持ちを取り戻したいってことかな)

理由もないが、なぜか急に帰ってきたくなったのだ

垣根(あぁ・・・違うよな)

この場所は

垣根(ここが・・・心理定規と距離を縮めたきっかけの場所だったからな)

古びたドアの前に立つ


753 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:18:44.06 ID:G76rM75O0
鍵なんて関係なかった

掛かっているわけがないのだ

ここには誰も住んでいない

不良のたまり場になるようなマンションだ

だが、なぜかスクールの隠れ家だった部屋だけは綺麗なままだった

垣根「・・・懐かしいな」

ソファーが懐かしい

よく心理定規と二人で作戦を練った

垣根「・・・懐かしいな」

ベッドが懐かしい

心理定規の傷を治したとき

彼女はそこで苦しんでいた


754 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:19:21.95 ID:G76rM75O0
垣根「・・・懐かしいな」

その空間が懐かしかった

少しホコリの溜まったソファーに座る

感触が懐かしかった

垣根「・・・ここで・・・三人でよくだべったな」

心理「・・・そうね」

垣根「あぁ?」

いきなり後ろから声が聞こえた

ドアの辺りに心理定規が立っている

垣根「・・・来たくないんじゃなかったのかよ」

心理「一人なのはイヤだったから」

少し顔をしかめながら、心理定規が垣根の隣に座る


755 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:19:52.67 ID:G76rM75O0
垣根「・・・懐かしくないか?」

心理「・・・あんまり来たくはなかったけど」

垣根「・・・そうか」

心理「・・・ここで・・・あなたとは色々な話をしたわね」

垣根「・・・心理定規とはここで距離を縮めたんだよな」

心理「あの時のあなたはいつもツンツンしてたわ」

垣根「・・・してなかっただろ」

心理「・・・垣根」

垣根「なんだよ」

心理定規が垣根の唇を奪う

情熱的な雰囲気だ

垣根「・・・怒ってるんじゃなかったのか」


756 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:20:43.14 ID:G76rM75O0
心理「・・・あなたこそ、怒ってるんじゃないの?」

垣根「ちょっと拗ねてただけだ」

心理「・・・そう」

垣根「・・・なんで帰ってきたくなったんだろうな」

心理「・・・辛そうね」

垣根「・・・ゴーグル馬鹿が帰ってきたから・・・スクールも勢揃いだろ?」

心理「・・・彼も今はスクールじゃないわよ」

垣根「・・・そうだな」

心理「・・・ここはね、昔は唯一の居場所だったのよ」

垣根「俺もだ」

心理「あなたがいたからよ」

垣根「お前がいたからな」


757 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:21:15.83 ID:G76rM75O0
心理「・・・垣根、愛してる」

垣根「・・・悪かった、美鈴さんに甘えすぎた」

心理「いいのよ・・・どうだった、母親の温もりは」

垣根「最高だったな、優しいし暖かい」


垣根「でもお前のほうが暖かいかな」

心理「私のほうが?」

垣根「あぁ・・・お前のほうがいいんだよ」

垣根が心理定規の頬を撫でる

垣根「なんでだろうな・・・美鈴さんだって魅力的なのにな」

心理「・・・それより私が魅力的なの?」

垣根「あぁ」

心理「ありがとう・・・嬉しいわよ」

垣根「・・・心理定規」


758 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:21:55.41 ID:G76rM75O0
心理「なに?」

垣根「俺はこんな性格だ、今回のような浮気みたいなこともするだろう」

心理「浮気に入らないわよ」

垣根「・・・でもな、俺が愛してるのは結局お前だけなんだ」

心理「信じていいかしら?」

垣根「頼む」

心理「分かったわ・・・」

心理定規が微笑む

垣根「・・・さて、帰らないとな」

心理「・・・ここにはまた来るの?」

垣根「いや・・・やっぱりここは合わないな」

別に、部屋の中が変わったのではない


759 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:22:33.41 ID:G76rM75O0
家具の位置も部屋の雰囲気も同じだ

垣根「俺達は変わったんだ、こんな薄暗い闇には似合わないほどに」

心理「辛い?」

垣根「まさか、嬉しいんだよ」

心理「・・・昔の私達が見たらなんて言うのかしら」

垣根「うらやましがるだろうな」

心理「そうかしらね」

二人が笑い合う

垣根「行こうぜ」

心理「えぇ」

再び、部屋に静寂が戻った

それが破られることはもうないだろう


760 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:23:09.17 ID:G76rM75O0
ただ、静かな闇に背を向けて

二人は帰るべき居場所へと向かっていた


一方「・・・」

番外「ねぇ・・・なんで怒ってるの?」

一方「怒ってねェよ」

自宅のソファーに転がりながら、一方通行は不機嫌そうに答えた

打ち止め「ううん、怒ってる、ってミサカはミサカは指摘してみたり」

一方「・・・親っていうのは苦手なンだよ」

番外「苦手なの?なんで?」

一方「・・・距離感が難しいンだよ」

番外「・・・もしかして恥ずかしいの?」

一方「・・・気づいたら学園都市にいたからな、俺は」


761 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:24:01.72 ID:G76rM75O0
打ち止め「親との接し方がわからないの?ってミサカはミサカは首を捻ってみる」

一方「あァ」

苦笑しながら一方通行が答える

番外「でもさでもさ、お母さんとお父さんは本当にいい人だよ?」

一方「だから困ってンだろォが」

打ち止め「?」

一方「いい人間ほど距離を近くして接してくるからな・・・」

番外「怖いの?」

一方「あァ怖い」

番外「失うことなんてないじゃんか」

一方「・・・ちげェ、今まで経験したことがないから怖いンだ」

番外「・・・一方通行」


762 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:25:12.25 ID:G76rM75O0
打ち止め「でもアナタにも親は必要だよ、ってミサカは・・・」

一方「ンなことは分かってる」

番外「ならなんで避けてるのさ」

一方「避けてるよォに見えるか」

番外「うん」

一方「・・・仕方ねェンだよ」

ゴロン、と一方通行が寝返りを打つ

一方「・・・俺は寝る、お前らもさっさと寝ろ」

番外「・・・分かった」

打ち止め「お休み、ってミサカはミサカは挨拶してみたり」

一方「あァ」

二人が寝室に向かう

残った一方通行は一人、考えていた

763 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:25:53.59 ID:G76rM75O0
一方(・・・あのバカ親は何考えてンだ)

自分と普通に接するなんて

大覇星祭のときもそうだった

自分の娘達を殺した張本人と普通に話をする

面と向かって

そして、自分の娘の一人が一方通行の恋人であることを認めている

一方通行には分からなかった

美琴もそうだが、なぜあの一家の人間はあんなにも強いのだろう

過去のことだ、と素直に割り切ったのか

表面上では繕っているものの、内心では憎んでいるのか

そもそもあの両親は実験になど興味がなかったのだろうか

どれにしろ、自分にはない強さとしか言えない


764 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 16:27:12.32 ID:G76rM75O0
一方(・・・なンなンだよ)

あの実験のことを引きずっているわけではない

だが、彼はずっと罪を背負い続ける覚悟があった

死ぬまでずっと、あの罪を背中に抱えるつもりだった

なのにあんなふうに接してこられては、調子が狂ってしまう

一方(・・・わかンねェ)

彼にはわからない

父親というものも、母親というものも

ずっと、不思議な感覚だった

あの二人が

一方(寝るか)

目を閉じると、すぐに夢の世界へと堕ちてしまった

親の夢なんて、見ることはできなかった


765 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 20:42:29.30 ID:G76rM75O0
上条「なぁ」

美琴「何?」

上条「・・・垣根達、大丈夫かな」

美琴「何が?」

上条「・・・仲直り、出来るかな」

美琴「出来るに決まってるじゃない」

上条「・・・だよな」

美琴「私が心配なのはそっちじゃないわよ」

上条「じゃあ何が心配なんだよ?」

美琴「お母さん達よ」

上条「あぁ・・・垣根の家にみんなで先に帰ったんだっけか」

美琴「・・・テクパトルはいないのよ?」

上条「・・・」

766 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 20:43:17.18 ID:G76rM75O0
メンバーは、ミサカ一家だけ

上条「・・・やばいな」

美琴「やばいわよね」

上条「・・・」

心配そうな顔で二人がため息をつく

上条「・・・せめて17600号が止めてくれたらな」

美琴「どうかしらね・・・」


旅掛「ひゃっはー!垣根君の家を好き放題だなぁ!」

垣根の家で、旅掛ははしゃいでいた

美鈴「こらこら、垣根君に怒られちゃうよ」

御坂妹「そうですよ」

20000「オモチャはないかなーっと」


767 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 20:53:16.24 ID:G76rM75O0
13577「あ、美味しそうなお菓子もありますよ」

ミサカ達はミサカ達で、好きなように家の中を漁っている

17600「・・・お前ら自重しろよな」

10039「何をですか?」

10033「さぁ?」

17600「はぁ・・・」

14510「17600号、おかしいですよ」

17600「・・・」

美鈴「・・・ねぇねぇ、これは何かな?」

旅掛「おー、こりゃ漫画だな」

20000「何の漫画?」

旅掛「スクライドだってさ」

美鈴「ふーん・・・なんだそりゃ?」


768 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 21:13:48.79 ID:G76rM75O0
17600「あぁ、垣根大好きだよなそれ」

10033「熱い漫画ですよね」

御坂妹「貸してみて下さい」

17600「みんなで読もうぜ」

ミサカたちがスクライドを読み始める

旅掛「じゃあ俺と美鈴は風呂入ってくるな」

美鈴「みんな仲良くね」

ミサカ一同「はーい」

二人が風呂場へ向かう

一方、残ったミサカたちはスクライドを読んでいた

音読していた


769 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 21:17:03.44 ID:G76rM75O0
テクパトル「・・・静かだな」

19090「静かですね・・・」

二人は、自分達の部屋に帰ってきていた

病院の一角にある居住スペース

尤も、テクパトルに仕事が見つかったためそろそろここから引っ越すことになるだろう

そう考えると、少し寂しい気もする

テクパトル「・・・アレイスター、聞いてるか」

アレイ「なんだ」

19090「アレイちゃん、今日は何もなかったですか?」

アレイ「何もなかったぞ」

テクパトル「アレイスター、酒はあるか?」

アレイ「さ、さささ酒!?」

テクパトル「・・・」


770 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 21:19:04.94 ID:G76rM75O0
テクパトルがアレイスターを開ける

そこには、こぼれた赤ワインの染みがあった

テクパトル「・・・どうしたんだこれ」

アレイ「体をゆすったらこぼれた」

テクパトル「馬鹿だろ」

アレイ「仕方あるまい」

19090「・・・テっくん、明日も仕事ですよね」

テクパトル「あ、あぁ」

19090「・・・ならお酒はやめましょう」

テクパトル「う・・・」

19090「やめましょうね?」

テクパトル「分かったよ・・・」

テクパトルがバタンと戸を閉める

中の染みを掃除する気はさらさらない


771 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 21:21:11.70 ID:G76rM75O0
テクパトル「・・・はぁ、みんなはどうしてるかな」

19090「・・・垣根たちが早く帰ることを祈りましょう」

テクパトル「そうだな・・・」

テクパトルが溜め息をつく

あの二人は仲直りできただろうか

おそらくは出来ただろう

なんだかんだ、一番大人なカップルなのだ

ちょっとの喧嘩でどうこうなるような仲ではない

テクパトル「さ、風呂だ風呂」

19090「はい」

二人は大して心配もせずに風呂に入る


しかし、ミサカたちは暴れているとか、そんなものではなかった


772 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 21:25:16.88 ID:G76rM75O0

垣根「ただいまー」

垣根たちが帰ってきたのは、ミサカたちが帰ってきてから1時間後

心理「・・・あら?あまり声が聞こえないわね」

垣根「もっとはしゃいでると思ったのにな」

不思議に思いながら、二人がリビングのドアを開ける

その中では


20000「・・・君島ぁ・・・」

17600「これは・・・くるな」

御坂妹「・・・」ウルウル

13577「なんてカッコイイアニメなんでしょうか・・・」グスン


なぜか、ミサカたちがスクライドのアニメを見ていた


773 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 21:28:23.78 ID:G76rM75O0
垣根「な、何してるんだ・・・」

10033「・・・面白そうだから見だしたんです・・・」

御坂妹「こんなに泣けるなんて・・・」

垣根「・・・美鈴さんたちは?」

17600「もう寝てる、明日は早いからって」

垣根「・・・お前らな・・・」

心理「はぁ・・・風呂は?入ったの?」

ミサカ一同「スクライドを見てるときにそんなことができますか!!!」

垣根(うっわぁ、ハマっちゃったよこいつら)

心理(これがダメなパターンね)


20000「スクライドのブルーレイ、そろそろ発売だ!!」

10039「要チェックです!!!」

垣根「速さが足りない!!」

心理「やめなさい」


774 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 21:30:14.56 ID:G76rM75O0
垣根「とりあえず、今日はここまでにしな」

10039「えー・・・」

14510「いいところなんですよ?」

垣根「明日にしろ」

心理「そうよ、早く寝ないと二人の見送りに間に合わなくなるわよ」

御坂妹「う・・・分かりましたよ」

ミサカたちがぞろぞろと風呂に向かう


垣根「はぁ・・・テクパトルはよくあんなヤツらをまとめられるな」

心理「慣れてるんじゃないかしら」

垣根「かもな」

呆れたように垣根が肩をすくめる

まったく、ミサカたちはわがままだ


775 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 21:34:56.69 ID:G76rM75O0
垣根「・・・さて、俺達も入るか」

心理「覗かないでよね」

垣根「今日はやめとくよ」

垣根が手を振ってから風呂場へと向かう

心理(私も行こうかしら)

心理定規が風呂場へと向かう

女子風呂では、もちろんミサカたちがはしゃいでいた

それに心理定規も混じってしまった

たまには混じってはしゃいでみるのも面白いだろう、と考えたのだ

幸せな時間はすぐに過ぎていく

時間を忘れてしまう


一同は・・・もちろん、心理定規も入れた全員が、のぼせてしまった



776 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/18(火) 21:41:00.42 ID:G76rM75O0
かなり早いけど今日はここまで

明日は美鈴さんたちが帰るまで・

ネタが切れてきてる・・・というか、次スレはちょっとしたエセバトルものにしたいのでこのスレでもうちょい先まで話を進めないといけないんですよね

だから急にしないといけないという言い訳をしておこう、そうだそれがいいや

では筋肉動画

「ポール・ディレット」

ドリアンの全盛期、1990年代前半辺りに活躍した選手

細いウェストから広がる大きな背中

血管もバッキバキに見えている、モンスタービルダー

顔がもう怖い

でかい

個人的に、ドリアンよりも好きです

http://www.youtube.com/watch?v=RyY_3RVAMzs  



さぁ、次スレには大いに期待しないでください

というか、書き溜めの時点で駄作臭がプンプン

まぁ今までもそうだったじゃないの、頑張れよ俺

ではおやすみなさい


サトリナ可愛い



777 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/18(火) 22:15:43.94 ID:MMTRiOdlo
超お疲れ様なんだよ

超バトル展開に超期待してるんだよ
778 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/18(火) 23:11:14.26 ID:An8HTgzT0
>>1乙です。。

がんばってね!!
779 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/18(火) 23:53:56.27 ID:atYlOdgxo
乙なんだよ!
780 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/10/19(水) 01:19:35.88 ID:KjHFw2fb0
>>1おすすめのサトリナ動画を希望する
781 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 15:20:46.99 ID:UTMGCJzJ0

一方(・・・)

ベッドの中で、一方通行は考えていた

夜中に一度目が覚めた後、寝られずにいた

一方(・・・親ってのはなンなンだよ)

彼にはわからない

あの温もりは、打ち止めのものに似ていなくもなかった

だが、何かが違う

一方(・・・くそ・・・)

あの二人が笑っているのは嬉しい

だが、彼らが自分を受け入れているのが分からない

自分達の娘を殺した人間を


一方(・・・)

明日

あの二人は帰るのだ


782 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 15:23:24.40 ID:UTMGCJzJ0
一方(・・・見送りか・・・)

打ち止めと番外個体は早く起きると張り切っていた

だが、一方通行は乗り気ではない

一方(・・・)

あの二人といると、なぜだか辛い

もしかしたら自分と無理をして接しているのではないか

もしかしたら、内心では怯えているのではないか

そう思えてしまうのだ

一方(・・・ンなこと分かるかよ)

彼は自分を責めないと決めた

他ならぬ、番外個体に言われたのだ

愛している彼女に

一方(・・・ならなンで・・・)

こんなにも胸が苦しいのだろうか


783 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 15:32:07.91 ID:UTMGCJzJ0
一方通行には、親などいない

必要もない

ないはずなのだ

なのに、あの二人が微笑みかけてくると、その優しさに身を預けたくなってしまう

一方(くだらねェ)

彼はそんな人間ではない

誰かに甘えるなんて人間では

黄泉川にも、芳川にも、打ち止めにも

そして番外個体にも甘えたりはしない

一方(・・・)

あの二人の温もりが、あまりにも暖かすぎる

彼は冷めすぎていたから

それが余計に、暖かく感じられるのだ


784 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 17:21:17.99 ID:UTMGCJzJ0
一方(・・・)

彼はずっと考えていた

もしも、自分にあんな親がいたら

彼は、あんな実験をしなくて済んだのか

たとえ彼のような能力を持っている子供がいたとしても

認めてくれるような親がいれば

一方(・・・親・・・か)

彼には分からなかった

どうやって接すればいいのかも

どうやって話せばいいのかも

どうやって甘えればいいのかも

分からないまま、別れが訪れてしまうのだ

もう、明日にはあの二人は帰ってしまう


785 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 17:23:22.42 ID:UTMGCJzJ0
一方(・・・見送り・・・か)

別にあの二人を見送りたいわけではない

そこまで近しい関係だとは思っていない

だが、打ち止めや番外個体が見送りに行くのだ

ついでに見送ってもいいだろう

一方(・・・それに、聞きたいこともあるしな)

自分を恨んでいないか

自分が怖くないのか

あの二人に、直接聞いてみたかったのだ

一方(・・・はっ、これで怖いなンて言われたら俺はどォするンだろォな)

一方通行は目を閉じた

どうせ、答えなんて出ない問いだったのだ


786 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 17:25:04.75 ID:UTMGCJzJ0

垣根「・・・おはよう・・・」

心理「おはよう・・・ってどうしたのよ、クマが出来てるわよ」

垣根宅の朝は早い

とりわけ、二人は普段から早起きなのだ

垣根「・・・眠れなかった」

心理「悲しかったの?」

垣根「はぁ?」

心理「あら・・・てっきりあの二人との別れが辛いのかと」

垣根「そうじゃないんだよ・・・」

垣根が溜め息をつく

垣根「・・・お前・・・のぼせただろ、昨日」

心理「・・・そ、それで?」


787 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 17:26:44.93 ID:UTMGCJzJ0
垣根「その後の記憶ってあるか?」

心理「ない・・・わね、気づいたら眠ってたから」

垣根「それ・・・気づくのか?」

垣根が不思議そうに首を捻る

気づいたら寝ていた、というのは少しおかしいだろう

垣根「まぁそれはいいとして・・・」

心理「それがどうかしたの?」

垣根「お前、めちゃくちゃのぼせてただろ?」

心理「・・・みんなと騒ぎすぎたのよ」

垣根「・・・その後俺がどれほど苦労したか知らないだろ」

心理「・・・そうね」

垣根「・・・」


788 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 17:28:40.59 ID:UTMGCJzJ0
なぜか垣根が携帯を取り出す

心理「何よ」

垣根「これこれ・・・動画撮ってるんだよ」

心理「・・・」

垣根が動画を再生する

心理定規やミサカたちが、全員のぼせている

何人かは、バスタオルのままソファーに寝転がっていた

心理「・・・ね、ねぇ・・・これどうしたの?」

垣根「17600号は比較的無事だったから、あいつにみんなを着替えさせた」

心理「・・・で?」

垣根「・・・俺はな、お前らをかわるがわる団扇で扇いだんだ」

心理「・・・」


789 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:01:48.60 ID:UTMGCJzJ0
垣根「・・・大変だったぞ」

心理「・・・それは悪かったわね」

垣根「・・・あ、ほらほら」

垣根が動画を巻き戻す

垣根「ほれ、ここ・・・お前が脱ぎだして」

心理「消しなさい」

垣根「ホラ、地味にマ」

心理「消しなさい」

垣根「悪いな、コピー取ってるんだ」

心理「消せ」

垣根「あぁ?」

心理「・・・みんなが起きてくるまでに消しなさいよ」

垣根「・・・やーだね」

心理「・・・」


790 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:03:49.26 ID:UTMGCJzJ0
心理「・・・それより、それでどうして寝られなかったの?」

垣根「あのなぁ、俺は疲れたんだ」

心理「ならむしろよく眠れるでしょう」

垣根「ちっちっち」

垣根が人差し指を振る

垣根「あのなぁ、俺は疲れると眠くならないんだよ」

心理「疲れたらすぐ寝るじゃない、あなた」

垣根「・・・あれ?」

心理「いい?それでどうして眠れなかったのよ」

垣根「・・・まぁ正直、みんなののぼせた姿を見てニヤニヤとして」

心理「ちょっとこっちに来なさいよ」

垣根「パチキはやめて」


791 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/19(水) 20:04:05.29 ID:eyMjIrERo
垣根!その動画10万で売ってくれ!
792 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:05:44.69 ID:UTMGCJzJ0
心理「・・・美鈴さんと旅掛さんは今日帰るのよね」

垣根「帰るんだな」

心理「寂しくない?」

垣根「寂しいけど、いないほうが当たり前だからな」

心理「へぇ・・・」

心理定規がネイルを塗りだす

あまり興味がないのだろうか

垣根「・・・お前ってネイル好きだよな」

心理「あら、おかしいかしら」

垣根「いや・・・オシャレでいいけどさ」

心理「・・・そういえば、みんなはネイルとかしてないわね」

垣根「御坂は化粧もしてないけどな」

心理「あの子は化粧したら相当なものになるわよ」


793 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:08:05.08 ID:UTMGCJzJ0
>>791 垣根「一万円五万円ウン万円!!!」


垣根「御坂の化粧・・・かぁ」

垣根が美琴の化粧姿を想像する

最初はナチュラルメイクから

だんだんと濃いメイクに

そして、最後はもうケバケバしいものに

垣根「・・・あいつはナチュラルメイクがいいな」

心理「素が可愛いものね」

垣根「美人だもんな」

心理「お母さんが美人だものね」

垣根「・・・肌も白いしな」

心理「髪もツヤがあるし」

垣根「胸はないけどな」


794 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:10:26.54 ID:UTMGCJzJ0
心理「・・・はぁ、私もメイクやめようかしら」

垣根「あぁ?なんでだよ」

心理「ナチュラルな自分で勝負したくない?」

垣根「いまさらかよ」

心理「・・・正直、そろそろドレスも飽きてきたのよ」

垣根「えぇ・・・」

心理「だってね、大体のデザインは着ちゃったのよ」

垣根「着回せよ」

心理「いやよ、服っていうのは使い捨てなの」

垣根「ねーよ」

心理「・・・私はね、昨日の自分よりも磨かれたいの」

垣根「お前最近おかしいぞ」

795 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:12:55.12 ID:UTMGCJzJ0
心理「・・・はぁ、最近自分の立ち位置も分からないのよ」

垣根「・・・なんでだよ」

心理「こんな私じゃダメなのよ・・・」

垣根「安心しろ、お前は可愛いよ」

心理「・・・可愛いだけじゃダメじゃない?」

垣根「・・・可愛いだけで十分だ、世の中可愛くないヤツのほうが多いんだよ」

心理「・・・そうかしら」

垣根「安心しろ、俺はお前のことが可愛いと思っている」

心理「ありがとう」

心理定規がネイルを塗り終える

すると、次はメイクを始める

垣根「おい」

心理「なに?」


796 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:14:50.48 ID:UTMGCJzJ0
垣根「ちょっとこっち見てみろよ」

心理「あら、どうして?」

垣根「今のお前はすっぴんだろ?」

心理「いつも家にいるときはすっぴんじゃない」

垣根「・・・意識して見たことないんだよ」

心理「そんなに気になる?」

垣根「見せて見せて」

心理「はい」

心理定規がじっと垣根のほうを見つめる

垣根「・・・あんまり普段と変わらないな」

心理「普段もそこまで濃くはメイクしてないもの」

垣根「・・・素で美人だよな、お前」

心理「・・・そうかしら」


797 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:16:36.12 ID:UTMGCJzJ0
垣根「・・・はぁ、なんでこんな話してるんだろうな」

心理「知らないわよ・・・今何時?」

垣根「そうね大体ねー」

心理「何時?」

垣根「クジラ」

心理「何時?」

垣根「・・・丑の」

心理「な ん じ ?」

垣根「・・・朝の6時」

心理「道理でみんな起きてこないわけね・・・」

垣根「そうだな」

心理「・・・ねぇ、どうして私はこんなに早く起きたのよ」

垣根「不思議キャラはお前には無理だ」


798 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:18:40.95 ID:UTMGCJzJ0
心理「・・・ねぇ垣根」

垣根「なんだよ」

心理「こうやって二人で話すのってなんか久しぶりじゃない?」

垣根「昨日の夜は暗かったし・・・正月はずっとみんないたからな」

心理「・・・だから今ちょっと楽しいわ」

垣根「ちょっとかよ・・・俺はめちゃくちゃドキドキしてるんだけど」

心理「・・・そう」

垣根「はーぁ・・・なんでこんなにドキドキしてるんだろうな」

心理「恋じゃない?」

垣根「心の病さ」

心理「・・・処方箋出しておく?」

垣根「キスだろ」


799 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:20:52.09 ID:UTMGCJzJ0
心理「・・・何よ、イヤなの?」

垣根「イヤじゃねぇけどさ、そんな朝っぱらからイチャイチャできるかよ」

心理「はぁ・・・ダメね、あなたは」

垣根「女の恋愛ってのはめんどくさいよな」

心理「・・・何よ」

垣根「いいか?女は近づこう近づこうとする恋愛だ」

心理「どういうこと?」

垣根「いつ会えるか、いつ遊べるかを考える」

心理「一緒にいたいもの」

垣根「男は遠ざかろう遠ざかろうとする恋愛を目指す」

心理「・・・ときどき、距離を置くものね」

垣根「男はそれがいいんだよ」

心理「あなたも?」


800 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:23:00.46 ID:UTMGCJzJ0
垣根「・・・まぁお前がキスしたいならいいけどさ」

心理「はぁ・・・遠慮しておくわ、今は」

垣根「・・・メイク終わったのか」

心理「一応」

心理定規が肩をすくめる

やはり、すっぴんとあまり変わっていない

垣根「・・・お前ってメイク必要なのか?」

心理「あら、自信が持てるのよ?」

垣根「女ってのは面倒だな・・・」

心理「えぇ、だからこそ面白いじゃない?」

垣根「男は楽だぜ?」

心理「あら、あなたとカップルになった時点で私は女に生まれてよかったと思ってるけど」

垣根「・・・そりゃ光栄だな」

心理「・・・」


801 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:25:17.99 ID:UTMGCJzJ0
垣根「・・・心理定規、今は二人きりだな」

心理「えぇ」

垣根「・・・甘えていいぜ」

心理「じゃ、遠慮なく」

心理定規が垣根の膝に頭を乗せる

いわゆる膝枕だ

垣根「・・・なんだよ、それでいいのか?」

心理「こうしてると、ずっとあなたの目を見られるから」

垣根「俺もこれは好きだな」

心理「・・・素敵、あなたの目は澄んでるわ」

垣根「そりゃお前が映ってるからだ」

心理「私が映ってなくても澄んでるわよ」

垣根「お前を映さないならそれは俺の目じゃねぇよ」


802 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:27:49.86 ID:UTMGCJzJ0
心理「・・・垣根」

垣根「なんだよ」

心理「・・・私の魅力、どれくらい知ってる?」

垣根「悪いところはいくつか知ってる」

心理「魅力は?」

垣根「悪いところは並べるのが簡単だ、少ないからな」

心理「馬鹿ね・・・女は褒めてほしいのよ」

垣根「・・・お前の魅力なんて語る必要ないさ」

心理「・・・垣根、私のことどれくらい愛してる?」

垣根「言葉になんてできねぇさ」

心理「言葉にしなさいよ」

垣根「・・・心理定規」

心理「?」


803 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:29:58.34 ID:UTMGCJzJ0
垣根「さぁ、言葉にしたぜ」

心理「・・・何よそれ」

垣根「・・・俺ってさ、昔から思ってたんだけど」

心理「なに?」

垣根「もしも突然声が出なくなるとしたらさ・・・」

心理「えぇ」

垣根「最後に、お前の名前を呼びたいんだ」

心理「どうして?」

垣根「感謝だとか愛だとかは態度で示せるだろ?」

心理「・・・」

垣根「でも、愛してる女の名前を呼ぶことだけはもうできないからな」

心理「・・・あなたって、素敵よね」

垣根「どうも」


804 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:33:01.96 ID:UTMGCJzJ0
垣根「・・・ヒマなんだけど」

心理「ヒマね」

垣根「・・・お前はさ、なんで暗部に堕ちたんだっけ?」

心理「その話はやめましょうよ」

垣根「・・・じゃあ、なんでお前はドレス好きなんだ?」

心理「あら、言ってなかったかしら」

垣根「昔聞いたかもしれないけどな・・・」

心理「いい?女っていうのはドレスを着るべきなのよ」

垣根「だからなんで?」

心理「谷間を見せられる、ヘソは見えない・・・背中やうなじは見せられる」

垣根「・・・はぁ?」

心理「見えるエロと見えないエロの共存よ」

垣根「・・・は、はぁ?」


805 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:35:15.63 ID:UTMGCJzJ0
心理「・・・いい?私はね」

垣根「分かった分かった・・・ドレスは俺もいいと思うけどな」

心理「・・・あなたって服とか興味あるの?」

垣根「あるからこんなオシャレなんだろ?」

心理「自分でオシャレって・・・」


垣根「・・・テレビ見ようか」

心理「こんな時間に何見るのよ」

垣根「なんか」

垣根がテレビのリモコンを握る

テレビをつけると、いくつかの事件のニュースが流れていた

とはいってもこれは全国ニュースだ

学園都市である些細な事件などは取り上げられない


806 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:37:26.47 ID:UTMGCJzJ0
垣根「・・・へぇ、こりゃひどい事故だな」

心理「・・・あら、税率を上げるとかまだ言ってるのね」

垣根「どうせ政治家が豪遊するんだろうな」

心理「消されるわよ、あなた」

垣根「・・・あぁ?なんで」

心理「・・・あ、子犬の特集やってるわね」

垣根「子犬?」

心理「見て見て、とっても可愛いわよ」

垣根「・・・お前って動物好きだっけ?」

心理「・・・こういうのは可愛いと思うわよ」

垣根「へぇ・・・」

心理「犬って可愛いじゃない」

垣根「まぁ分かるけどさ」

807 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:40:35.90 ID:UTMGCJzJ0
心理「・・・ねぇ、飼いましょうよ」

垣根「断ります」

心理「なんで」

垣根「世話がきついだろ」

心理「あら、癒されるわよ?」

垣根「・・・名前も考えないといけないし」

心理「あら、帝督にするけど?」

垣根「」

心理「帝督、お座り!!帝督、噛まないの!!!」


心理「ね、よさそうでしょ?」

垣根「帝督、チンチン!!とか言うのか?」

心理「なんでそれをピックアップしたの?」

垣根「さぁ」


808 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:43:43.53 ID:UTMGCJzJ0
心理「・・・そろそろみんな起きてくるでしょうね」

垣根「・・・はぁ、二人きりの時間も終わりか」

心理「ねぇ垣根」

垣根「なんだよ」

心理「・・・婚約指輪、ありがとう」

垣根「はぁ?いつの話してんだよ・・・」

心理「一応言っておきたかったから」

垣根「外さないでくれよ?」

心理「外せないわよ」

垣根「そりゃどうも」

心理「・・・ねぇ垣根」

垣根「なんだよ」

垣根が心理定規の瞳を見つめる


809 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:46:44.06 ID:UTMGCJzJ0
心理「・・・結婚指輪はいつなの?」

垣根「・・・いつかな」

心理「出来れば今すぐほしいのよ」

垣根「年齢的に無理だからな」

心理「あら残念」

垣根「それにさ、お前の戸籍もないだろ?」

心理「・・・あるんじゃないかしら、どうかは知らないわよ」

垣根「・・・お前って名前なんなの?」

心理「・・・内緒」

垣根「なんでだよ」

心理「結婚したらいやでもわかるでしょ?その時に教えてあげるわよ」

垣根「・・・そうか」

心理「・・・あ、誰か起きてきたわね」


810 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:50:18.00 ID:UTMGCJzJ0
垣根「そうだな」

心理定規が体を起こす

垣根「・・・なぁ」

心理「なに?」

垣根「・・・俺さ」


17600「あー、よく寝た」

20000「にゃっはー、おはようおはよう」

二人のミサカがリビングに入ってくる

20000「お、垣根と心理定規は起きてたんだ」

17600「?心理定規、顔が赤くないか?」

心理「・・・なんでもないわよ」

20000「?」

垣根「おはよう、二人とも」


811 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:53:27.75 ID:UTMGCJzJ0
17600「なんだよ、ニヤニヤしちゃって」

20000「二人でイチャついてたの?」

垣根「想像にお任せするよ・・・さて、飯でも作るか」

心理「そうね・・・」

二人がキッチンへと向かう

垣根「何が食いたい?」

20000「美味いもの!!」

垣根「はは、そりゃいいな」

垣根が笑う

垣根「・・・さて、急ぐか」

心理「・・・作り終わる頃にはみんな起きてくるでしょうね」

垣根「あぁ」

心理「・・・」



812 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 20:55:49.06 ID:UTMGCJzJ0

旅掛「おはよう!!」

美鈴「いやぁ!!やっぱりベッドがフカフカだね!!」

御坂妹「おはようございます」


垣根「おー、ちょうど飯出来たところだぜ」

心理「ほら、座って座って」

14510「はーい」

10039「おなかが空きました」

美鈴「食べよう食べよう」

一同が食卓につく

垣根「さて・・・じゃ、とりあえずこのメンバーでの最後の朝飯だな!!」

旅掛「また来るからな!!」

垣根「おうともよ!!」

パァン!!と一同が手を合わせる


垣根「魔法の言葉は!?」

一同「いただきます!!!」


813 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 21:00:01.33 ID:UTMGCJzJ0

上条「・・・さて、じゃあ行こうか」

美琴「うん」


打ち止め「早く早く!!ってミサカはミサカは急かしてみたり!!」

番外「アナタが行くとは思わなかったな」

一方「いいだろ別に」


垣根「じゃ、行きますか」

美鈴「なんか寂しいな」

10039「また来て下さいね」

旅掛「あぁ!!」

心理「じゃあ行きましょうか」


19090「・・・テっくん、美月も行ってきますね」


一同は、空港へと向かう


814 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 21:04:07.27 ID:UTMGCJzJ0

上条「おっす」

垣根「よぉ」

一方「・・・お前らも来てたのか」

美琴「まさかアンタが来てるとは思わなかったわ」

旅掛「いやぁ、こんなにたくさんの見送りとは嬉しいな」

美鈴「ホントだよね!!」

19090「本当ならテっくんも来たかったようなんですが・・・」

美鈴「仕事だもん、仕方ないよ」

打ち止め「二人とも、また来てね!!ってミサカはミサカはお願いしてみたり!!」

美鈴「もちろん!」

13577「すぐにですよ!?」

旅掛「あぁ、できるかぎりな」



815 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 21:10:37.58 ID:UTMGCJzJ0
一方「・・・なァ」

美鈴「ん?どうしたの?」

一方「アンタたちはなンで俺を恨まないンだよ」

美鈴「?」

上条「一方通行・・・」

一方「・・・それとも、恨ンでるのにそうは振舞ってないだけか?」

美鈴「・・・」

旅掛「一方通行君、それは間違ってるな」

一方「あァ?」

旅掛「君は自分を恨んでいるのかい?」

一方「・・・かもしれねェ」

旅掛「そうか」


816 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 21:18:16.55 ID:UTMGCJzJ0
一方「・・・アンタたちはどォなンだ」

美鈴「恨んでないわけじゃないけどさ・・・」

旅掛「美琴は許してるのか?」

美琴「・・・今の一方通行は嫌いじゃないわ」

旅掛「ならそういうことさ」

一方「・・・」

番外「一方通行、何か言いなよ」

一方「・・・ありがとよ」

美鈴「どういたしまして」

一方「・・・俺が言いたいのはそれだけだ」

上条「さて!!そろそろ飛行機も着くぞ!!」

心理「ふふ・・・そうね」


817 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 21:28:29.29 ID:UTMGCJzJ0
上条「・・・そうだ」

美琴「?どうしたの?」

上条「旅掛さん、美鈴さん」

美鈴「?」

旅掛「なんだい」

上条「俺は美琴を幸せにしますからね」

一瞬、一同がシンとする


美琴「は、はぁ!?」

垣根「・・・すげぇなこいつ」

心理「・・・えぇ」

御坂妹「こ、公開プロポーズ!?」

一方「すげェな」

旅掛「うぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!」

美鈴「お、落ち着いて・・・」


818 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 21:35:42.21 ID:UTMGCJzJ0
美琴「な、なななな」

上条「だから・・・心配しないでください」

旅掛「そ、それはどういう・・・」

上条「学園都市の中だろうが、外だろうが・・・俺はずっと美琴の隣にいるって決めました」

番外(かっけぇー・・・)

打ち止め(さすがヒーローさん、ってミサカはミサカは・・・)

19090(すごい勇気ですね)

17600(カメラカメラ)

20000(・・・オマンマン)

上条「だから・・・美琴のこと、心配しないでください」

旅掛「・・・任せて良いのかい?」

上条「はい」


819 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 21:48:21.60 ID:UTMGCJzJ0
旅掛「なら・・・頼んだ」

旅掛が笑ったのと同時、アナウンスが流れる

どうやら飛行機が到着したようだ

旅掛「・・・行こうか」

美鈴「うん」

二人がくるりと向きを変える

旅掛「・・・上条君」

上条「はい」

旅掛「・・・君は若い頃の俺にそっくりだ」

上条「・・・それは褒めてるんですか?」

旅掛「あぁ」


旅掛「・・・またな、上条君」


820 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 21:51:27.17 ID:UTMGCJzJ0
飛行機が飛んでいく

それを、みんなは寂しく見つめていた

上条「・・・帰っちゃったな」

美琴「うん」

心理「上条君、美琴のことを守ってあげなさいよ」

上条「分かってるさ」

一方「よくやるぜ、お前」

上条「・・・じゃあ帰るか」

17600「さーて、また普通の生活が戻ってくるな」

13577「・・・そうですね」

打ち止め「・・・うん」

心理「・・・みんな、一緒にご飯でも食べに行く?」

ミサカ一同「行きます!!!」


821 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 21:55:47.48 ID:UTMGCJzJ0
美鈴「・・・楽しかったね」

旅掛「あぁ、楽しかった」

美鈴「上条君も・・・成長したんだね」

旅掛「・・・上条君になら任せられるな」

美鈴「パパ、いいの?」

旅掛「ははは!!いいに決まってるだろ」

美鈴「・・・そっか」

美鈴がそっと目を閉じる

いろいろなことがあった

とても、楽しい旅行だった

美鈴「ねぇパパ」

旅掛「なんだ?」

美鈴「また来ようね」

旅掛「あぁ!」

幸せな夫婦を乗せた飛行機は、空を進んでいった


822 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 21:59:39.97 ID:UTMGCJzJ0
フレンダ「・・・ねぇ」

ゴーグル「はい」

フレンダ「どうしてこうなった訳よ」

ゴーグル「知りませんよ」

二人はエレベーターの中にいた

なぜか、10分以上

ゴーグル「・・・元はといえば、フレンダさんが麦野さんたちの目を盗んで鯖缶を買おうとしたから」

フレンダ「違うもん」

そう、二人はアイテムのメンバーで買い物に来ていたのだ

その途中、フレンダが勝手に行動を始めたため、仕方なくゴーグル男が追いかけた

そんないきさつだ

そして、この結果だ

フレンダ「・・・あのさ、もしかして故障してるのかな」

ゴーグル「・・・普通に考えたら」


823 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 22:01:53.98 ID:UTMGCJzJ0
フレンダ「・・・早く直らないかな」

ゴーグル「こういうのの修理ってかなり時間掛かるらしいっすよ」

フレンダ「・・・む、麦野たちは・・・気づかないかな」

ゴーグル「そもそもフレンダさんの一人行動に呆れてましたから、探してはいないでしょうね」

フレンダ「だ、誰か気づく・・・」

ゴーグル「・・・そりゃ気づいてますよ、気づいていてもまだ助けが来ないんすよ」

フレンダ「こ、怖い・・・」

ゴーグル「はぁ・・・」

ゴーグル男は溜息をついていた

なんでこんな面倒なことになったのか

フレンダのせいといえばそれまでだ

だがここで彼女を責めたところで状況が好転するわけではない

ゴーグル(好転するとしても責めないっすけどね)


824 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 22:04:34.19 ID:UTMGCJzJ0
フレンダ「・・・ねぇ」

ゴーグル「なんすか」

フレンダ「な、なんか暑くない?」

ゴーグル「暖房は効いてますね・・・しかも妙に設定温度高いです」

フレンダ「な、なんとかしてよ!!」

ゴーグル「そうやって緊張すると、暑くなりますよ」

フレンダ「う・・・」

ゴーグル「あと、酸素も使いすぎないでください」

フレンダ「か、換気くらいは・・・出来てるよね?」

ゴーグル「さぁ」

ゴーグル男が肩をすくめる

どれほどの故障なのかも分からないのだ

念のための対策はしておきたいところだ


825 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 22:19:33.12 ID:UTMGCJzJ0
フレンダ「・・・あっつい・・・」

ゴーグル「上くらいは脱いだらどうっすか?」

フレンダ「な、そうやって脱がせるの!?」

ゴーグル「はぁ・・・そうじゃないっすよ」

ゴーグル男が座り込む

フレンダ「ど、どうしたの?」

ゴーグル「寝ます」

フレンダ「ね、寝るってどういう訳よ!?」

ゴーグル「だって話してても酸素を無駄に・・・」

フレンダ「酸素って言いたいだけでしょ!?」

ゴーグル「違いますよ・・・」

ゴーグル男が呆れたように答える

そもそも、こんなことで動揺するほどの情弱ではない


826 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 22:24:21.80 ID:UTMGCJzJ0
ゴーグル「・・・暑い」

フレンダ「でしょ!?」

ゴーグル「・・・フレンダさん、無理しないで脱いだほうがいいっすよ」

ゴーグル男が上着を脱ぐ

今日は寒いからと、厚着しているのだ

フレンダ「う・・・まぁ上着くらい普通にいい訳よ」

フレンダも上着を脱ぐ

ゴーグル「・・・しかし、科学の街でもこんな事件は起きるんですね」

フレンダ「ホント・・・」

ゴーグル「・・・喉渇きますね」

フレンダ「の、飲み物・・・ないよね」


827 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 22:30:45.41 ID:UTMGCJzJ0
ゴーグル「あぁ、ありますよ」

ゴーグル男がスポーツドリンクをフレンダに手渡す

フレンダ「な、なんで持ってる訳よ」

ゴーグル「さっき偶然買ったんすよ」

フレンダ「ふーん・・・」

ゴーグル「・・・喉渇いてるんじゃないんすか?」

フレンダ「そ、そうだけど・・・」

ゴーグル「遠慮しないでいいっすよ」

ゴーグル男が肩をすくめる

だが彼も喉が渇いているはずだ

フレンダ「・・・アンタも飲めばいい訳よ」

ゴーグル「いいっすよ」


828 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 22:31:22.35 ID:UTMGCJzJ0
ゴーグル「あぁ、ありますよ」

ゴーグル男がスポーツドリンクをフレンダに手渡す

フレンダ「な、なんで持ってる訳よ」

ゴーグル「さっき偶然買ったんすよ」

フレンダ「ふーん・・・」

ゴーグル「・・・喉渇いてるんじゃないんすか?」

フレンダ「そ、そうだけど・・・」

ゴーグル「遠慮しないでいいっすよ」

ゴーグル男が肩をすくめる

だが彼も喉が渇いているはずだ

フレンダ「・・・アンタも飲めばいい訳よ」

ゴーグル「いいっすよ」


829 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 22:40:27.02 ID:UTMGCJzJ0
フレンダ「で、でも」

ゴーグル「また飲みたくなるんじゃないっすか?とっておいたほうがいいっすよ」

フレンダ「・・・うん」

ゴーグル「・・・いつまでこのままなんすかね」

フレンダ「直らなかったらどうしようかな・・・」

フレンダが体育座りになる

不安なのだろう

ゴーグル「いざとなったら俺が壊しますけどね」

フレンダ「ゴーグルってそういうのできるの?」

ゴーグル「賠償云々がありますからやりたくないっすけど」

フレンダ「・・・でもちょっと安心した」

フレンダが苦笑する


830 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 22:40:28.99 ID:UTMGCJzJ0
フレンダ「で、でも」

ゴーグル「また飲みたくなるんじゃないっすか?とっておいたほうがいいっすよ」

フレンダ「・・・うん」

ゴーグル「・・・いつまでこのままなんすかね」

フレンダ「直らなかったらどうしようかな・・・」

フレンダが体育座りになる

不安なのだろう

ゴーグル「いざとなったら俺が壊しますけどね」

フレンダ「ゴーグルってそういうのできるの?」

ゴーグル「賠償云々がありますからやりたくないっすけど」

フレンダ「・・・でもちょっと安心した」

フレンダが苦笑する


831 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 22:43:37.68 ID:UTMGCJzJ0
ゴーグル「それはよかったっす」

フレンダ「・・・ねぇ」

ゴーグル「なんすか?」

フレンダ「・・・怖い」

ゴーグル「怖いんですか?」

フレンダ「・・・もうちょっと近くに来てよ」

ゴーグル「・・・はい」

ゴーグル男がフレンダの隣に座る

フレンダ「麦野は・・・何してるのかな」

ゴーグル「ぜーったいシャケ弁見てますよ」

フレンダ「あぁ・・・分かる」

ゴーグル「・・・俺達のことは気にしてないでしょうね」


832 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 22:47:26.19 ID:UTMGCJzJ0
フレンダ「・・・ねぇゴーグル」

ゴーグル「なんすか」

フレンダ「アンタってさ、なんでそんなにお人よしなの?」

ゴーグル「そうっすかね?」

フレンダ「・・・うん」

ゴーグル「・・・昔は別にそうでもなかったっすよ」

フレンダ「・・・なんか遠慮されてる感じがする訳よ」

ゴーグル「・・・そうっすか」

フレンダ「ねぇ・・・私と距離置いてる?」

ゴーグル「まさか、そんなわけないじゃないですか」

フレンダ「・・・敬語も気になるし」

ゴーグル「癖です」

フレンダ「・・・」


833 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 22:49:29.47 ID:UTMGCJzJ0
ゴーグル「・・・フレンダさんはなれなれしいっすよね」

フレンダ「うっわ、傷つく訳よ」

ゴーグル「・・・でもうらやましいっすよ」

ゴーグル男が笑う

フレンダ「うらやましいの?」

ゴーグル「・・・フレンダさんは優しいですから」

フレンダ「アンタも優しい訳よ」

ゴーグル「・・・なんか暗い話になってますね」

フレンダ「・・・うん」

ゴーグル「・・・さっさと直らないですかね」

フレンダ「はぁ・・・なんかもーっと暑くなってきた」

ゴーグル「・・・我慢しましょうよ」

フレンダ「・・・無理っぽい」


834 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 22:52:05.42 ID:UTMGCJzJ0
ゴーグル「・・・ちょっと空気も篭ってきてますね」

フレンダ「はぁ・・・さっさと開かないかな・・・」

フレンダがじっと戸を見つめる

だが一向に開く気配はない

フレンダ「・・・脱ごうかな」

ゴーグル「・・・待ってください」

フレンダ「なに?」

ゴーグル「それ脱いだらもう下着じゃないっすか」

フレンダ「試着室覗いたくせに」

ゴーグル「・・・あれは不幸っす」

フレンダ「・・・だって暑いもん」

ゴーグル「でも、いきなり開くかもしれないですよ?」


835 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 22:55:14.36 ID:UTMGCJzJ0
フレンダ「・・・そうなったら不特定多数に見られる訳よ」

ゴーグル「だから我慢・・・」

フレンダ「でも暑い」

ゴーグル「・・・どうするんすか」

フレンダ「脱ぐ」

ゴーグル「・・・そ、そうっすか」

ゴーグル男が視線をそらす

フレンダ「?どうしたの?」

ゴーグル「いや、見ないほうがいいかなと」

フレンダ「・・・試着室では見たくせに」

ゴーグル「こう・・・その、密室ですよ?」

フレンダ「で?」


836 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 22:55:14.40 ID:UTMGCJzJ0
フレンダ「・・・そうなったら不特定多数に見られる訳よ」

ゴーグル「だから我慢・・・」

フレンダ「でも暑い」

ゴーグル「・・・どうするんすか」

フレンダ「脱ぐ」

ゴーグル「・・・そ、そうっすか」

ゴーグル男が視線をそらす

フレンダ「?どうしたの?」

ゴーグル「いや、見ないほうがいいかなと」

フレンダ「・・・試着室では見たくせに」

ゴーグル「こう・・・その、密室ですよ?」

フレンダ「で?」


837 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 22:57:56.27 ID:UTMGCJzJ0
ゴーグル「・・・そういうところでなんで脱ぐんすか」

フレンダ「・・・別にいいじゃん、暑いし」

ゴーグル「・・・さすがに俺だって男なんすけど」

フレンダ「・・・そういうことしたら殴るから」

ゴーグル「はぁ・・・分かりました」

ゴーグル男がフレンダに背中を向ける

フレンダ「・・・なに?」

ゴーグル「・・・別にいいでしょう」

フレンダ「・・・うん」

フレンダがTシャツを脱ぐ

汗でべったりとしていて、少し気持ち悪かった

空調がいかれているのだろうか


838 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 23:02:23.76 ID:UTMGCJzJ0
フレンダ「・・・ねぇ」

ゴーグル「なんすか?」

フレンダ「アンタは脱がなくて大丈夫なの?」

ゴーグル「暑いのは得意なんすよ、寒いのなら苦手ですけど」

フレンダ「へぇ・・・」

ゴーグル「・・・」

気まずい雰囲気

それもそうだろう、こんな状況なのだから

ゴーグル(・・・どうしましょうかね)

フレンダ(い、今思えば・・・ちょっとやばいかも)

ゴーグル(・・・振り向きたい衝動が無きにしも非ず)

フレンダ(・・・なんでドキドキしてるんだろう・・・)


ゴーグル・フレンダ(収まれ衝動)



839 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/19(水) 23:10:00.75 ID:UTMGCJzJ0
さて、今日はここまで

明日はフレンダとゴーグルとかかな

筋肉動画はまたまた「セルジオ・オリバ」

当時としては太すぎるほどの下半身

細いウェストから広がる、「ダブルサイズ」の背中

アーノルドが克服できなかった前腕の弱さ

しかし、オリバにはそれがありませんでした

アーノルドが唯一負けを認めたビルダー

史上最も才能に溢れていたビルダー

まさに神話ですね

カッコイイ

顔がちょっと松ちゃんに似てる

声は意外と高いですね

そんなオリバ、「THE MYTH」のほかにもう一つ異名を持ちます

「黒い恐怖」


まさに、彼にぴったりの異名ですね

ではおやすみなさい

http://www.youtube.com/watch?v=VPqQ4wLpLeY  


ていとくんがイケメンすぎるMAD

ていとくんが一番好きな男キャラなんだよ

心理タソが一番可愛いんだよ

一番応援したいのは美琴、娘は美琴だけども

http://www.youtube.com/watch?v=I4UkEGGWONU  


サトリナが天使過ぎる映像

もうやばいね、いろいろなものが

http://www.youtube.com/watch?v=W48sSXVLg40 
840 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/19(水) 23:34:09.00 ID:xmjWp4Zco
乙〜
841 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/20(木) 00:18:08.54 ID:aK183FQK0
>>1乙です。。
842 :VIPに変わりましてNIPPERがお送りします :2011/10/20(木) 14:01:35.91 ID:4Tt/lKpAO
843 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:01:16.13 ID:Yezs/RYE0
フレンダ「・・・ねぇ、ゴーグル」

ゴーグル「なんすか」

フレンダ「閉じ込められてどれくらい経ったかな?」

ゴーグル「30分くらいっすね」

腕時計を見て、ゴーグル男が答える

ゴーグル「全く困ったもんですよ・・・」

フレンダ「賠償請求してやる・・・」

ゴーグル「あはは、そりゃいいっすね」

フレンダ「・・・喉渇いた」

ゴーグル「飲めばいいじゃないっすか」

フレンダ「とっておきたい訳よ」

ゴーグル「・・・」



844 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:01:45.96 ID:Yezs/RYE0
フレンダ「べ、別にアンタのためじゃないんだけど・・・さ」

ゴーグル「分かってますよ」

ゴーグル男が寝転がる

汚い、とか言っている余裕はない

とりあえず楽にしていたかったのだ

フレンダ「・・・暑い・・・」

ゴーグル「・・・この際全部脱いだら・・・」

フレンダ「エッチ!最低!」

ゴーグル「冗談っすよ・・・」

フレンダ「・・・大体全部脱いでたら戸が開いたときにまずい訳よ」

ゴーグル「それもそうっすね」

ゴーグル男が適当に返事をする


845 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:02:13.49 ID:Yezs/RYE0
フレンダはそれが癪に触ったようだ

フレンダ「なに?なんか不機嫌な訳よ」

ゴーグル「・・・違いますよ」

フレンダ「はー・・・なんでそうやってすぐ不機嫌に・・・」

ゴーグル「違いますって」

フレンダ「・・・ダメ、なんかピリピリしちゃう訳よ」

ゴーグル「仕方ないっすよ」

フレンダ「・・・ねぇ、ゴーグル」

ゴーグル「なんすか?」

フレンダ「ゴーグルって・・・その、ファーストキスはどういう感じがいいの?」

ゴーグル「変な質問っすね」

フレンダ「暇つぶしにはいいじゃん」


846 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:02:46.59 ID:Yezs/RYE0
ゴーグル「そうっすね・・・好きな人が相手ならなんだっていいっす」

フレンダ「・・・話が広がらない訳よ」

ゴーグル「そんな話題で広げようとしたんすか」

フレンダ「い、いいじゃない」

ゴーグル「じゃあフレンダさんは?」

フレンダ「私は・・・そうね、優しく抱きしめられながらとか」

ゴーグル「素敵っすね」

フレンダ「そうかな?」

ゴーグル「はい、とっても」

フレンダ「まぁさ・・・私みたいな女はそんなの出来ないわけなんだけど」

ゴーグル「フレンダさんなら簡単に彼氏とか出来ますよ」

フレンダ「・・・」


847 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:03:13.61 ID:Yezs/RYE0
ゴーグル「?どうしたんすか黙って」

フレンダ「・・・私は彼氏がほしいんじゃない訳よ」

ゴーグル「?」

ゴーグル男は今、フレンダのほうを見ていない

だからフレンダの表情なんて分からないのだ

だがもしフレンダのほうを見ていたら気づいただろう

フレンダがものすごく不機嫌な顔をしていることに

ゴーグル「あ、あの」

フレンダ「私・・・欲しいものがある訳よ」

ゴーグル「欲しいもの?なんすかそれ」

フレンダ「アンタが持ってるんだ」

ゴーグル「?ゴーグルですか?」


848 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:03:48.12 ID:Yezs/RYE0
フレンダ「はぁ・・・違う」

ゴーグル「じゃあ腕時計っすか?」

フレンダ「もういい・・・あんまりがっかりさせないで」

ゴーグル「な、なんすかそれ」

フレンダ「・・・ゴーグル、アンタは・・・何も分かってない訳よ」

ゴーグル「何をですか」

フレンダ「アンタは・・・女ってものが分かってない訳よ」

ゴーグル「はぁ・・・」

フレンダ「・・・私がなんでこうやって安心して服を脱いだりできると思う?」

ゴーグル「俺が手を出さないって信じてるからっすよね」

フレンダ「・・・半分正解」

ゴーグル「?残り半分はなんすか」


849 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:04:34.21 ID:Yezs/RYE0
フレンダ「・・・言いたくない」

ゴーグル「なんで」

フレンダ「アンタなんか知らない、バーカ」

ゴーグル「馬鹿って言われるのは慣れてます」

フレンダ「バーカ、ゴーグルの馬鹿」

ゴーグル「・・・俺はなんも分からないっす」

フレンダ「気づいてほしい訳よ」

ゴーグル「何にですか」

フレンダ「・・・それを言ったらダメだから」

ゴーグル「・・・フレンダさん、もしかして俺の何かが欲しいんすか?」

フレンダ「さっきからそう言ってる訳よ」

ゴーグル「・・・俺の持ち物じゃなくて・・・」


850 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:05:06.95 ID:Yezs/RYE0
フレンダ「・・・」

ゴクリ、と唾を飲む音がする

暑い

エレベーターの中だからか

息苦しい

酸素が少ないからか

それとも

ゴーグル「・・・お、俺の命っすか」

フレンダ「・・・」


フレンダ「は?」

ゴーグル「ま、まさか俺ってそんなに恨まれてるんすか!?」

フレンダ「待って!本気で言ってる訳!?」


851 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:05:45.46 ID:Yezs/RYE0
ゴーグル「だってそう・・・はっ!?まさか服を脱いだのは油断させるため!?」

フレンダ「・・・」

ゴーグル「?あ、あの・・・」

フレンダ「ちょっとこっち向きなさい」

ゴーグル「は、はい?」

フレンダ「いいから」

ゴーグル「・・・」

ゴーグル男が目を閉じてからフレンダのほうに振り向く

薄目にしない辺り、彼は真面目だ

フレンダ「・・・下着姿を見ないようにしてるのは褒める訳よ」

ゴーグル「あ、あの」

フレンダ「こんのクソ馬鹿!」


852 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:06:27.75 ID:Yezs/RYE0
バチィン!と小気味よい音がする

クワンクワン、とゴーグル男の脳みそが揺れる

実際に揺れているのかは分からないが

ゴーグル「な、何して・・・」

フレンダ「ビンタな訳よ!」

ゴーグル「んなこと分かってますよ!」

フレンダ「・・・私のことバカにして」

ゴーグル「だ、だったら俺の何が欲しいんすか!?」

フレンダ「・・・それは」


ゴーグル「・・・言ってもらわないとわかんないっすよ」

フレンダ「・・・だから言いたくない」

ゴーグル「・・・」


853 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:07:13.24 ID:Yezs/RYE0
気まずい沈黙が流れる

どうしてこうなったんだろう、とゴーグル男は考える

恐らく自分が失礼なことを言ったのだろう

ゴーグル「あ、あの・・・その、フレンダさんのことは信用してますよ?」

フレンダ「で?」

ゴーグル「俺の命を狙ったりしないのも分かって・・・」

フレンダ「もう一発ビンタしようか」

ゴーグル「ま、待って下さい!今正解を探してますから!」

フレンダ「・・・いい訳よ、私の勘違いなんだから」

ゴーグル「?」

フレンダ「あーあ、馬っ鹿みたい」

フレンダが脚を投げ出す


854 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:08:10.19 ID:Yezs/RYE0
もちろん目を逸らしているゴーグル男には分からないが

フレンダ「・・・私って思い込み激しいのかな」

ゴーグル「と言うと?」

フレンダ「アンタは私だけに優しくしてくれてるって思ってたけど」

ゴーグル「そうっすよ」

フレンダ「・・・だからさ、アンタなら私のこと・・・なんでも分かってくれるって思ってた」

ゴーグル「・・・すいません」

フレンダ「いいの、私がくだらない期待してただけだから」

ゴーグル「・・・」

フレンダ「私って馬鹿なのかな」

ゴーグル「俺がフレンダさんの期待に応えればいいんすよね」

フレンダ「?」


855 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:08:53.29 ID:Yezs/RYE0
ゴーグル「俺が期待に応えれば・・・フレンダさんは馬鹿なんかじゃないって証明出来ますよね」

フレンダ「で、でも」

ゴーグル「なら必死になります」

フレンダ「・・・」

ゴーグル「答えが分からなくても・・・がんばります」

フレンダ「アンタ、馬鹿な訳よ」

ゴーグル「フレンダさんも馬鹿なんすよね?」

フレンダ「私は天才だもん!」

ゴーグル「ははは・・・フレンダさんはそうやって明るいほうが似合いますよ」

フレンダ「そ、そう?」

ゴーグル「・・・はい」

フレンダ「・・・」


856 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:09:50.31 ID:Yezs/RYE0
フレンダが少し、ゴーグル男に近づく

二人の距離は30cmもない

ゴーグル「ま、またビンタっすか?」

フレンダ「違う訳よ」

そっとフレンダがゴーグル男の肩に頭を乗せる

ゴーグル「あ、あの」

フレンダ「・・・こうやってると落ち着く」

ゴーグル「今戸が開いたら最悪っす・・・」

フレンダ「なんでよ」

ゴーグル「・・・だって上が下着姿の女を・・・なんか」

フレンダ「女って言い方やめてほしい訳よ」

ゴーグル「・・・あ、あの・・・ちょっと・・・」


857 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:10:30.10 ID:Yezs/RYE0
フレンダ「・・・汗の匂いがするかな?」

ゴーグル「え?あ、あぁ!しませんよ全然!」

フレンダ「そう?」

フレンダが嬉しそうに笑う

そういう気遣いをしてくれるゴーグル男が好きだった

フレンダ(・・・家族として、かな)

フレンダ(ううん・・・違う訳よ)

ゴーグル「・・・あの、フレンダさん?」

フレンダ「・・・もう少しこうしてていいかな?」

ゴーグル「いいっすけど・・・」

ゴーグル男は相変わらず目を閉じたままだ

フレンダ「・・・ドキドキする?」


858 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:11:14.18 ID:Yezs/RYE0
ゴーグル「・・・少し・・・いや、大分」

フレンダ「そっか」

ゴーグル「・・・フレンダさんはなんで俺に優しくしてくれるんすか?」

フレンダ「優しくしてるかな?」

ゴーグル「はい、優しいですよ」

フレンダ「そうかな?」

ゴーグル「・・・フレンダさんは優しいですよ」

フレンダ「・・・」

フレンダがゴーグル男の手を握る

ゴーグル「・・・汗、かいてますね」

フレンダ「アンタも結構汗かいてる訳よ」

ゴーグル「・・・同じっすね」


859 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:11:57.29 ID:Yezs/RYE0
フレンダ「・・・暑い」

ゴーグル「はぁ・・・早く直らないっすかね」

フレンダ「直らなかったらどうしようかな」

ゴーグル「・・・そりゃまずいっすね」

フレンダ「・・・?今なんか音がしなかった?」

ゴーグル「しましたね」

二人が耳を澄ます

何か金属音がしている

ゴーグル「・・・というか、エレベーター動いてますね」

フレンダ「やったぁ!直った訳よ!」

ゴーグル「ほら、さっさと服着てくださいよ」

フレンダ「あぁ、だったわね」


860 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:12:46.87 ID:Yezs/RYE0
フレンダがTシャツを着る

ゴーグル「・・・にしてもいきなり直りましたね」

フレンダ「うん」

二人が顔を見合わせる

フレンダ「・・・いきなりすぎない?」

ゴーグル「というか・・・動いてるだけで直ったと判断してよかったのでしょうか・・・」

フレンダ「ど、どういうこと?」

ゴーグル「・・・落ちてるってことは・・・」

フレンダ「・・・お、落ちてる?」

ゴーグル「・・・ワイヤーが切れたとか」

フレンダ「そ、そんなこと・・・」

ゴーグル「段々スピード上がってきてますよね」


861 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:13:26.70 ID:Yezs/RYE0


フレンダ「・・・う、嘘よね・・・」

グングン、とエレベーターが加速していく

ゴーグル「フレンダさん!何かに捕まって・・・」

フレンダ「捕まるとこなんかない訳よ!」

ゴーグル「くっ・・・」

ゴーグル男がとっさにフレンダを抱きしめる

フレンダ「な、何・・・」

ゴーグル「しゃべると舌噛みますよ!」

ゴーグル男が右手を床に突き刺す

ゴーグルで筋力が増強されているとはいえ、生身の右手だ

ゴーグル「つっ・・・」

痛みに耐えながら、ゴーグル男が体を固定する


862 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:14:01.94 ID:Yezs/RYE0
フレンダ「・・・」

ゴーグル(・・・!)

ガクン、と一際大きな衝撃が訪れる

地面に激突したのか

それともストッパーが動いたのか

どちらにしろ、その衝撃は相当なものだった

体が下にぶれそうになる

だがゴーグル男がどうにかフレンダの体を支える

ゴーグル「ぐっ・・・」

フレンダ「ゴーグル・・・腕・・・」

ゴーグル「いたた・・・こりゃ中々痛いっすね」

フレンダ「・・・ありがと」


863 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:14:39.95 ID:Yezs/RYE0
ゴーグル「どういたしまして・・・」

手をブラブラと振りながらゴーグル男が答える

フレンダ「・・・見せて」

フレンダがゴーグル男の腕を見る

真っ赤な血が流れている

フレンダ「・・・なんでこんな無理した訳よ」

ゴーグル「いやぁ・・・体を固定しないとかなりまずかったんで」

フレンダ「アンタってホント馬鹿な訳よ」

ゴーグル「・・・それにしても・・・ここは何階・・・」

ゴーグル男が呟いたのと同時、戸が開いた

「お客様!」

ゴーグル「あれ・・・直ったんすか」


864 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:15:22.37 ID:Yezs/RYE0
「申し訳ございません!」

数人の店員がペコペコと頭を下げている

何やら周りにも人だかりが出来ている

ここは一階らしい

フレンダ「・・・で、詳しい原因は何な訳?」

「申し訳ございません・・・機械系統の故障で・・・」

ゴーグル「いいっすよ」

ゴーグル男が肩をすくめる

ゴーグル「・・・さて、帰りましょうか」

フレンダ「ちょ、ちょっと・・・」

ゴーグル「傷の手当てなんて後でいいんすよ」

フレンダ「・・・でも」


865 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:15:48.59 ID:Yezs/RYE0
ゴーグル「麦野さん達に合流しましょうよ」

フレンダ「・・・それでいいの?」

ゴーグル「いいっすよ」

頭を下げてくる店員を無視して二人は歩き出す

ゴーグル「・・・フレンダさんは無事でしたか?」

フレンダ「・・・アンタは大丈夫じゃない訳よ」

ゴーグル「いや、まぁ・・・」


浜面「二人とも!無事だったか!?」

ゴーグル「あ、みなさん」

絹旗「聞きましたよ!エレベーター事故!」

滝壺「怪我はない?」

麦野「ちょっと、ゴーグル君怪我してるじゃない!」


866 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:16:24.37 ID:Yezs/RYE0
ゴーグル「あ、いや・・・」

フレンダ「ごめんねみんな・・・」

麦野「とにかく、手当てをするわよ」

絹旗「そうですよ!」

一同がゴーグルを睨みつける

ゴーグル「あ、いや・・・」

滝壺「ゴーグル、無理したらダメだよ」

浜面「そうだって、早く帰って・・・」

ゴーグル「な、なら俺一人で帰りますよ!」

麦野「・・・どうして」

ゴーグル「みなさんせっかく買い物に来たんですから・・・」

絹旗「でも・・・」

フレンダ「水臭い訳よ!」


867 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:17:17.76 ID:Yezs/RYE0
麦野「じゃあ私も一緒に帰るわよ」

ゴーグル「は、はい?」

麦野「買いたいものは買ったし」

麦野が買物袋を見せる

中にはシャケ製品がたくさん入っていた

フレンダ「じゃ、じゃあ私も・・・」

麦野「ゴーグル君が気遣ってくれてるのよ、残りなさい」

フレンダ「うー・・・」

浜面「じゃあ・・・麦野、頼んでいいのか?」

麦野「任せなさい」

絹旗「超急いで下さいね」

滝壺「破傷風になっちゃうよ」


868 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:17:58.37 ID:Yezs/RYE0
ゴーグル「なりませんよ・・・」

麦野「ほら、行くわよ」

ゴーグル「じゃあ・・・みなさんは楽しんで下さいね」

フレンダ「・・・うん」

麦野とゴーグル男が立ち去る

残された四人

その中で、フレンダは不機嫌そうな顔をしていた


麦野「・・・ゴーグル君」

ゴーグル「なんか話っすか」

家への帰り道

二人は並んで歩いていた

麦野「・・・フレンダを守ってくれたみたいね」


869 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:18:30.33 ID:Yezs/RYE0
ゴーグル「これっすか?別になんでもないっすよ」

麦野「お礼・・・言っておくわ」

ゴーグル「いいですよ、自分がやりたくてやったんですから」

麦野「・・・あなたは暗部にいたとは思えないくらい優しいわね」

ゴーグル「・・・優しく振る舞ってるだけっす」

麦野「そう答えられる時点であなたは優しいのよ」

ゴーグル「・・・アイテムのみなさんもですよ」

麦野「今のアイテムは、ね」

ゴーグル「・・・まぁ昔の麦野さんは怖かったですけど」

麦野「言うわね」

ゴーグル「・・・い、今は素敵っすよ?」

麦野「褒め言葉として受け取っておくわ」


870 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:19:25.46 ID:Yezs/RYE0
ゴーグル「・・・麦野さんはなんか心理定規さんと似てますね」

麦野「あんなに猫かぶってないわよ」

ゴーグル「猫かぶってなんかないっすよ、心理定規さん」

麦野「はぁ・・・あなたは心理定規が好きなんだっけ?」

ゴーグル「過去形ですよそこ」

麦野「・・・今は誰が好きなの?」

麦野がさりげなく核心をつく

ゴーグル「うーん・・・麦野さんです」

麦野「な、何ぃ!?」

ゴーグル「冗談っす」

麦野「・・・ちょっと原子崩し撃ちたいわね」

ゴーグル「やめて下さいよ・・・」


871 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:19:56.01 ID:Yezs/RYE0
麦野「はぁ・・・さすが垣根の弟子ってとこね」

ゴーグル「別に弟子じゃないっすよ」

麦野「・・・で?ホントは誰が好きなの?」

ゴーグル「いないっすよ、今は」

麦野「・・・フレンダは?」

ゴーグル「・・・なんでそこでフレンダさんなんすか」

麦野「あの子、あなたに相当懐いてるから」

ゴーグル「あの人は俺とは正反対ですよ」

麦野「・・・正反対かしら」

ゴーグル「恋人って似た者同士がいいじゃないっすか」

麦野「正反対のほうが合うわよ」

ゴーグル「そうっすかね」


872 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:20:22.14 ID:Yezs/RYE0
麦野「・・・何か引っ掛かる?」

ゴーグル「・・・垣根さんと心理定規さんは似た者同士っす」

麦野「あなたってあの二人が基準なのね」

ゴーグル「だって・・・そりゃ憧れですから」

麦野「・・・そう」

ゴーグル「・・・麦野さんは好きな人とかいないんすか?」

麦野「いないわよ、そういうのとは遠いから」

ゴーグル「麦野さんならナンパとかされそうですよね」

麦野「いいわよ、そういう軽いヤツなんか」

ゴーグル「意外と真面目なんすね」

麦野「・・・ゴーグル君、あなたって地味に人を傷つけるプロフェッショナルよね」

ゴーグル「自覚はあります」


873 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:20:53.08 ID:Yezs/RYE0
麦野「・・・垣根そっくり」

ゴーグル「?もしかして麦野さんって垣根さんのこと好きなんすか?」

麦野「なんでそうなるのよ?」

ゴーグル「さっきから垣根さんの話ばっかり」

麦野「あなたと私の共通の知り合いだから」

つまらなそうに麦野が答える

ゴーグル「・・・いたた」

麦野「痛むの?」

ゴーグル「手を振って歩くと痛いっす」

麦野「振らなければいいじゃない」

ゴーグル「振らないと歩きにくいんすよ」

麦野「はぁ・・・」


874 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:21:23.68 ID:Yezs/RYE0
ゴーグル「・・・フレンダさんってなんで俺に懐いてるんですかね」

麦野「お、いいこと聞いてくるじゃない」

ゴーグル「?」

麦野「あなたの傍が居心地いいからよ」

ゴーグル「そうなんすかね」

麦野「あなたの隣にいる時のフレンダは楽しそうよ」

ゴーグル「・・・ならよかったっす」

麦野「なんで」

ゴーグル「俺がいきなり声を掛けたんだから・・・楽しませなきゃ申し訳ないっすよ」

麦野「そういえばなんであなたはフレンダに声を掛けたの?」

ゴーグル「泣いてましたから」

麦野「・・・あいつが?」


875 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:21:55.70 ID:Yezs/RYE0
ゴーグル「寂しかったんじゃないですか?」

麦野「・・・」

ゴーグル「麦野さん、別にあなたが責められることはないっすよ」

ゴーグル男が呟く

ゴーグル「フレンダさんは仲間を裏切った、あなたはそれを粛清した」

麦野「それだけで済ませられることかしら」

ゴーグル「それだけで済ませなきゃいけないっす」

麦野「辛いから?」

ゴーグル「くだらないからっす」

麦野「・・・くだらない?」

ゴーグル「麦野さん、今まで殺した人間のことで悩むとしたら、俺達は死ぬまで悩み続けなけりゃならないんすよ」

麦野「さっぱり忘れるのは無理よ」


876 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:22:25.31 ID:Yezs/RYE0
ゴーグル「・・・アイテムのみなさんは優しいっす」

麦野「・・・ねぇ、私が怖くないの?」

ゴーグル「なんでですか」

麦野「・・・あなたを殺した張本人よ」

ゴーグル「興味ないっすよ、戦場で対峙していた相手のことなんて」

麦野「・・・」

ゴーグル「でもこうやって話す限り、恨みたい人間じゃないですから」

麦野「あなたってさ、やっぱり垣根の弟子よね」

ゴーグル「弟子じゃないですから」

麦野「・・・こりゃフレンダも懐くわよね」

ゴーグル「はい?」

麦野「・・・ゴーグル君、一つだけ聞いていいかしら」


877 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:23:01.45 ID:Yezs/RYE0
ゴーグル「内容によりますね」

麦野「垣根にも聞いたことあるのよ」

ゴーグル「どうぞ」

麦野「・・・あなたは真っ暗だった世界に・・・なんていう光を見つけたの?」

ゴーグル「真っ暗じゃないっすよ、元々」

麦野「・・・」

ゴーグル「俺達が目を閉じていただけなんす」

麦野「そうかしら」

ゴーグル「世界に怯えて目を閉じていただけ、そして今は目を開けた」

ゴーグル「ただそれだけっすよ、俺は」

麦野「・・・ありがとう、なんか分かる気がするわ」

ゴーグル「そりゃよかったです」



878 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:23:43.58 ID:Yezs/RYE0
麦野「・・・帰り着いたわね」

ゴーグル「ホントっすね」

話し込んでいる内に、家に着いていた

とはいってももう血は乾ききっていて、わざわざ手当てをする必要もなさそうだが

麦野「とにかく消毒だけでもしておきましょう」

ゴーグル「はぁ・・・分かりました」

二人が家の中へと入っていく

一方、残されたフレンダはかなり不機嫌だった


フレンダ「何さゴーグルのヤツ・・・私が行くって言ったら断ったくせに」

浜面「仕方ないだろ、お前を気遣ってたんだから」

絹旗「超ヤキモチですか、子供ですね」

滝壺「大丈夫、私はそんなフレンダを可愛いと思う」


879 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 15:24:46.47 ID:Yezs/RYE0
フレンダ「結局胸がでかいほうがいい訳よ!」

浜面「そういう問題じゃ・・・」

フレンダ「浜面もそうでしょ!?あーあーやだやだ!」

絹旗「超自棄になってますね」

フレンダ「自棄じゃない訳よ!」

滝壺「フレンダ、ゴーグルなら大丈夫」

フレンダ「べ、別にあいつの心配なんかしてないし!」

絹旗「まだツンデレですか、超時代遅れです」

フレンダ「何よ!パンチラだって時代遅れな訳よ!」

絹旗「分かってないですねあなたは!!」

フレンダ「分かりたくない訳よ!!」

絹旗「超うぜぇ!!」

浜面(仲良しだよなこいつら)


880 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 20:49:41.22 ID:Yezs/RYE0
フレンダ「はぁ・・・ヒマだなぁ」

滝壺「ゴーグルがいないとヒマ?」

フレンダ「みんなといるのも楽しいけどさ・・・」

浜面「・・・お前ゴーグルのこと好きなのか?」

フレンダ「ち、違う訳よ!」

絹旗「・・・超ツンデレですね」

フレンダ「ツンデレじゃないもん!」

滝壺「・・・フレンダ、麦野とゴーグルっていいカップルになれそうだよね」

フレンダ「そ、そうかなぁ!?なんか麦野はゴーグルなんかにはもったいない訳よ!」

浜面(必死だな)

絹旗(よっぽどゴーグルを気に入ってるんですね)

滝壺(やだ、フレンダ可愛い)



881 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 20:50:19.22 ID:Yezs/RYE0
フレンダ「だ、だからあの二人は似合わないと思うなぁ!」

浜面「フレンダ・・・俺は応援するぞ」

滝壺「うん、私もそんなフレンダを応援してる」

フレンダ「ち、違う・・・」

絹旗「さ、早いところ買い物済ませて帰りましょう」

浜面「そうだな、急ごうか」

四人が買い物をさっさと済ませる

ちなみに、フレンダはゴーグル男のためにお土産を買っていた


麦野「・・・はい、染みるわよ」

ゴーグル「っ・・・」

ゴーグル男の傷口に麦野が消毒液をつける

麦野「うわ・・・痛そうね」

882 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 20:51:34.64 ID:Yezs/RYE0
ゴーグル「痛みには慣れてます・・・」

麦野「目が潤んでるわよ」

ゴーグル「仕方ないっすよ・・・」

麦野「・・・さて、あとはガーゼで・・・」

ゴーグル「いやいや!拳ですから無理っすよ!」

麦野「いいからいいから・・・」


フレンダ「たっだい・・・ま・・・」

絹旗「ただいまです・・・」

浜面「ただいま」

滝壺「あれ、麦野はゴーグルの手当て・・・」

フレンダ「な、ななななんでそんな雰囲気に!?」

ゴーグル「?」


883 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 20:54:49.10 ID:Yezs/RYE0
麦野「いや、だって怪我してるから」

フレンダ「むむむむむむ麦野!!こんな男なんかダメな訳よ!!」

滝壺「むぎの、気にしないでいいよ」

浜面「ってかゴーグルも困ってるじゃないか」

ゴーグル「え?あ、あぁ・・・」

フレンダ「ゴーグル!!アンタ胸が胸が大きければ誰でもいい訳!?」

ゴーグル「なんですかそれ!?」

絹旗「超シカトしていいですよ」

フレンダ「あぁもう!!なんなのイチャイチャイチャイチャ!!!」

ゴーグル「してないっすよ」

ゴーグル男が呆れたように呟く

麦野(ふーん・・・ヤキモチか)

麦野(・・・イタズラしたくなっちゃうじゃん)


884 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 20:58:50.09 ID:Yezs/RYE0
麦野が突然、ゴーグルの腕に抱きつく

ゴーグル「・・・はい?」

フレンダ「・・・え?」

麦野「ゴーグル君、フレンダなんかほっといて私と遊ぼうにゃーん」

ゴーグル「は、はい!?」

浜面(・・・麦野・・・)

滝壺(すごいね、むぎの)キラキラ

絹旗(滝壺さんが超感激してます)

麦野「ね、あ・そ・ぼ・う・よ」

ゴーグル「ブチコロのテンションですね」

麦野「あぁ?」

ゴーグル「な、なんでもないっす!!!」


885 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 21:03:23.44 ID:Yezs/RYE0
フレンダ「ふん!!ゴーグルにやけちゃって!!」

ゴーグル「にやけてないっすよ・・・第一、俺は別に巨乳好きじゃないですし・・・」

浜面「なんだとぉ!?」

浜面がいきなり立ち上がる

浜面「胸は女の象徴だ!!!母性溢れる柔らかさ、芸術さえも負ける美しさ!!」

ゴーグル「あれ、浜面さんってもしかして巨乳好きですか」

浜面「男ならそうあるべきだ!!!」

ゴーグル「ダメっすね、時代はうなじですようなじ」

浜面「ノン!!!胸!!」

ゴーグル「・・・うなじっす」

浜面「胸だって言ってるんだよ!!!」

ゴーグル「うなじですから!!!!」

フレンダ(・・・あれ?)


886 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 21:07:12.83 ID:Yezs/RYE0
麦野「ちょ、ちょっと二人とも・・・」

浜面・ゴーグル「女はすっこんでろ!!!」

麦野「な、なんだって!?」

浜面「よーし、決めた!!俺はゴーグルを胸好きにしてやるからなぁ!!」

ゴーグル「浜面さんをうなじフェチにしてみせますよ!!」

滝壺「はまづら、頑張って」

絹旗「超くだらない・・・ってどうしたんですかフレンダ」

フレンダ(・・・うなじ、かぁ・・・)

絹旗(・・・自分のうなじ触ってます)

麦野(ちっ、からかってやろうと思ったのにバカ面)


浜面・ゴーグル「女の魅力をナメたらあかん!!!!!」


887 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 21:16:32.10 ID:Yezs/RYE0
では、正月はここらへんまで

あと100レスほどで1月の半ばまでをやらないといけないんだ

もうダメだ

ということで、学校が始まるよの巻



上条「冬休みが終わった・・・」

上条は一人、つぶやいていた

あんなに楽しかった冬休み

だが美鈴たちが帰ってから、何も変わり映えしなかった

いつもどおり美琴とイチャつき、いつもどおり不幸に遭う

そんな毎日を過ごして、冬休みは終わった

だが今年の冬休み明けの気分は例年とは違う

上条(・・・宿題が・・・終わってる!!)

かばんの中には、完璧に終えた宿題が入っている

上条(感激だぁ!!)

888 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 21:21:11.82 ID:Yezs/RYE0
自然と足取りも速くなる

そう、今の気分は最高だ

補習は受けなくても済む

クラスの仲間から馬鹿扱いされなくて済む

吹寄から怒られないし、小萌に呆れられることもない

そう、ハッピーなのだ

不幸なはずの彼が

上条(あぁ・・・俺って、今幸せ・・・)

そう思いながら上条は歩く

もう、目の前に学校が見える

三学期

学年の最後を締める学期

上条(今日から楽しい学校生活だ!!!)

駆け足で校門をくぐる


889 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 21:30:28.90 ID:Yezs/RYE0
上条「はぁ!!いやぁ、久々の学校だなぁ!!」

土御門「にゃー、おはようだぜぃカミやん」

青ピ「はぁ・・・今日からまた小萌先生の授業が受けられるんやでぇ!!」

土御門「・・・青ピはそればっかだにゃー」

上条「いやぁ、でも久しぶりだとちょっと嬉しいよな」

青ピ「ほーら、カミやんもそう言ってるんやで!?」

土御門「勉強はめんどいぜよ」

上条「そりゃそうだけど・・・あ、おっす姫神」

姫神「君達は。朝からぎゃーぎゃーと」

上条「う、悪かったな・・・」

土御門「にゃー、吹寄もいるぜぃ」

吹寄「貴様達は相変わらず馬鹿ね・・・」

上条「おっす・・・みんな勢ぞろいか」

姫神「学校だから当たり前」


890 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 21:36:05.77 ID:Yezs/RYE0
上条「そろそろ始まるな」

吹寄「そうね・・・めんどうだわ」

姫神「・・・始業式はめんどくさい」

一同が席に着く

小萌が入ってきて、式の説明やら何やらを進める

ちなみに午後はそのまま授業なのだ

上条(・・・あれ、なんか大事なことを忘れてる気が・・・)

上条はいろいろ忘れているのだが、まぁそれは気にしていない

だが何かを忘れている

始業式の途中で思い出せばいいか、なんて上条は考えていた

その程度のことだと思っていた


その程度のことだと



891 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 21:43:29.77 ID:Yezs/RYE0

青ピ「はぁ・・・なんでこう、始業式って眠たくなるんやろ?」

土御門「ホント、つまならかったにゃー」

上条「全くだよな・・・」

吹寄「・・・?なんか職員室が騒がしいわね」

姫神「ホント」

吹寄「全く・・・どうせ生徒が先生と無駄話を・・・」

上条「・・・にしても、なんか人だかりが多すぎないか?」

青ピ「ほんまやなぁ」

土御門「アイドルでも来てるのかにゃー」

青ピ「えぇなぁ!!」

上条「んなわけないだろ、行ってみようぜ!!」

吹寄「こ、こら!!上条!!」

姫神「・・・行っちゃった」


892 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 22:01:43.21 ID:Yezs/RYE0
上条「なぁなぁ、どうしたんだ?」

「おー、上条!!見てみろよ!!」

上条「ん?なんだよ」

「あれあれ!!」

男子生徒が職員室の中を指差す

まず見えたのは、誰かの学生服の足

あれは男子生徒の制服だ

つまり、転校生か

そして次に見えたのは学ラン

だが着崩している辺り、そこまで真面目な生徒ではないだろう

そして最後に見えたのは垣根の顔

上条「・・・あ」



上条「忘れてたぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


893 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 22:10:14.07 ID:Yezs/RYE0
垣根「ん?おぉ!!上条じゃねぇか!!」

上条「あぁ・・・俺の平和な学校生活よグッバイ・・・」

心理「あら、上条君じゃない」

上条「ん?なんだ、心理さんも・・・」

上条がそこで言葉を止める

なぜか、心理定規も制服を着ている

もちろん、垣根がいるなら心理定規もいておかしくはない

だがなぜ彼女が制服を?

そもそも年齢が違う

というかおかしい

とりあえず、上条は混乱していた


上条「心理さん!!!アンタは制服を着たらダメだ!!っていうか男子生徒が集まってたのはアンタ目的だな!!」

心理「あらそう?」


894 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 22:23:29.04 ID:Yezs/RYE0
垣根「破壊力があるだろ!?なぁ!?」

上条「あぁちくしょう!!アンタは来ないと思ってたのに!!」

心理「垣根が来てくれって言うものだから」

上条「垣根ぇ!!!」

垣根「寂しいじゃん」

上条「そういう問題じゃ・・・」


土御門「にゃー、なんだ垣根だったのかにゃー」

青ピ「あっはぁ!!!なんや可愛い制服少女がおるでぇ!!!」

吹寄「心理定規・・・あなただけはまともだと思ってたのに」

姫神「体験入学は。まとも」


上条「来るんじゃねぇ!!なんかもう俺の学校生活が壊れる!!!」

垣根「その学校生活を!!!」

上条「ぶち殺すな!!!」


895 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 22:24:47.95 ID:Yezs/RYE0
垣根「破壊力があるだろ!?なぁ!?」

上条「あぁちくしょう!!アンタは来ないと思ってたのに!!」

心理「垣根が来てくれって言うものだから」

上条「垣根ぇ!!!」

垣根「寂しいじゃん」

上条「そういう問題じゃ・・・」


土御門「にゃー、なんだ垣根だったのかにゃー」

青ピ「あっはぁ!!!なんや可愛い制服少女がおるでぇ!!!」

吹寄「心理定規・・・あなただけはまともだと思ってたのに」

姫神「体験入学は。まとも」


上条「来るんじゃねぇ!!なんかもう俺の学校生活が壊れる!!!」

垣根「その学校生活を!!!」

上条「ぶち殺すな!!!」


896 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/20(木) 22:27:03.96 ID:MDZgKDBRo
心理たんの制服姿だとおおおおおおおおおおおおお!?!?!?!?
写真売ってくれ!1枚1万で!!!
897 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 22:34:09.87 ID:Yezs/RYE0
心理「・・・それにしても、ホント平凡な学校よね」

垣根「そうそう、貧乏そうなオーラが漂うよな」

吹寄「あのね・・・垣根、それは言っちゃダメよ」

姫神「心の中に。留めてて」

垣根「・・・制服もだっさいしよぉ・・・」

垣根が制服を指差す

体験入学を決めたのは数日前

なのに、早くも制服はいろいろといじられている

原型を留めつつも相当オシャレになっているのだ

ボタンをつけない、とか中に別のものを着る、とかではない

上条「・・・なんで学ランの形が変わってるんだよ・・・」

垣根「俺に正直は通用しねぇ」

心理「・・・でもそれはいじりすぎよ」


898 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 22:44:58.27 ID:Yezs/RYE0
垣根「はっはぁ、オシャレに行こうぜ」

心理「はぁ・・・怒られないでよね」

上条「・・・垣根、真面目にしろよ?」

垣根「分かってるって・・・それより授業は?」

上条「あぁ、あるけど・・・」

心理「じゃあ行きましょうよ」

青ピ「こんな可愛い同級生なんて嬉しいわぁ!!!」

土御門「にゃー、うちのクラスは怖い女ばかりだからにゃー」

吹寄「・・・ちょっとこっちに来なさい」

姫神「さて。巫女さんパワーを溜めないと」

上条「お、落ち着け!!!」


899 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 22:46:46.63 ID:Yezs/RYE0
垣根「はっはぁ、オシャレに行こうぜ」

心理「はぁ・・・怒られないでよね」

上条「・・・垣根、真面目にしろよ?」

垣根「分かってるって・・・それより授業は?」

上条「あぁ、あるけど・・・」

心理「じゃあ行きましょうよ」

青ピ「こんな可愛い同級生なんて嬉しいわぁ!!!」

土御門「にゃー、うちのクラスは怖い女ばかりだからにゃー」

吹寄「・・・ちょっとこっちに来なさい」

姫神「さて。巫女さんパワーを溜めないと」

上条「お、落ち着け!!!」


900 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/20(木) 22:49:56.20 ID:Yezs/RYE0
今日はここまで

明日辺りで新スレいけたらなぁ・・・

筋肉動画はこちら


1996年

日本に来たメルビンさん

4分30秒から本気

4分36秒のターンはもう神でしょ

いや、マジでカッコイイです

http://www.youtube.com/watch?v=a0Eds-A_tIk


ではおやすみなさい

誰か心理タソの制服姿を描いて(ry





901 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/20(木) 23:59:35.93 ID:tMhIJNz3o
乙なんだよ!
902 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 09:40:11.82 ID:g+OESOVU0
垣根「ひゃははは!!!授業!!授業!!」

心理「今日はなにがあるの?」

吹寄「午後は・・・おめでとう、いきなり能力検査よ」

垣根「はぁ?こんな時期にか」

吹寄「そうみたいなのよね」

姫神「これは。垣根が活躍しそう」

青ピ「ほんまやなぁ・・・」

土御門「どーせ俺達は関係ない、無能力者だけどにゃー」

上条「ですよねー・・・」

心理「努力なさいな」

上条「努力・・・ねぇ」

垣根「そうそう、努力してみようぜ」

上条「まぁやってみるけどな・・・」


903 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 09:44:13.57 ID:g+OESOVU0
吹寄「さて・・・私達はこっちだから」

垣根「お?なんでよ」

吹寄「男子と女子は分かれるらしいわよ、今回」

土御門「にゃー、やる気なくすぜぃ・・・」

垣根「ダメだなちくしょー」

心理「じゃ、がんばってね」

姫神「巫女パワーを。見せてあげる」

女三人が立ち去る

残ったのは、男だけだ

上条「・・・はぁ、やる気がなぁ・・・」

土御門「にゃー、こっから女子の能力検査も見えることは見えるぜよ」

土御門が遠くをじっと見つめる

青ピ「でもなんや偉い遠くでやるんやなぁ」

垣根「俺がいるからじゃね?」

土御門「・・・巻き込まれないようにかにゃー」

904 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 09:56:14.04 ID:g+OESOVU0
垣根「にゃっはっは!!じゃあお前らからやってみろよ!!」

上条「はぁ・・・」

上条が目の前に置かれている大きな重りを見つめる

上条「これ・・・どうすればいいのかな?」

土御門「飛ばせってさ」

青ピ「どうやって飛ばすんやろ・・・」

上条「・・・お、重いぞ・・・」

その重りは何kgあるだろうか

それを遠くに飛ばせ、というのは無理がある

垣根「ほれほれ、がんばれよお前ら」

上条「・・・空間移動とかか?」

土御門「・・・結標ならできそうだな・・・」ボソッ

青ピ「?」

土御門「なんでもないぜよ・・・」


905 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 10:14:22.46 ID:g+OESOVU0
上条「・・・よし!!やってやる!!」

上条がどうにか重りを持ち上げる

上条「飛んで行け!!!俺の明日へぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!」


「記録、7m」


上条「無理だろ・・・」

土御門「にゃー、仕方ないぜよ」

青ピ「むしろよくあんなに飛ばせたもんやなぁ」

上条「気合だよ気合」

土御門「はぁ・・・俺かぁ」

土御門が重りを持つ

土御門「これがぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」


土御門「若さだにゃぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」


「記録、9m」


906 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 10:20:09.54 ID:g+OESOVU0
土御門「そんなもんだにゃー・・・」

青ピ「すごいなぁ二人とも・・・ボク肩凝ってて絶対無理やわ・・・」

垣根「情けねぇなぁ」

青ピ「はぁ・・・やってみせるで!!」

青ピが重りを持つ

上条「・・・」

青ピ「いくでぇ!!!!」


青ピ「好きやで大阪!!!!!!!!!!!!!!!」


「記録、4m」


青ピ「ダメやなぁ・・・」

上条「・・・いや、普通そうだろ・・・」

垣根「ん?あいつは風力使いか」

土御門「あー・・・この学校でLEVEL2って言ったら優等生なんだぜぃ」

上条「だよなぁ・・・」

垣根「はー・・・ポテンシャル低いなぁ・・・」


907 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 10:22:48.70 ID:g+OESOVU0
上条「うわ、15mだよ・・・」

土御門「うわやましいもんやなぁ・・・」

青ピ「ほんま・・・」

垣根「・・・ヒマだな、女のほう見てくるわ」

上条「お、おい!!」

垣根が勝手に女子のほうへと向かう


垣根「・・・どうかなどうかなー」

吹寄「・・・?垣根、どうかしたの?」

垣根「ワーオ体育服の巨乳萌えー」

吹寄「バカにしてるの?」

垣根「してねぇよ、あまりにヒマでな」

姫神「・・・垣根。どうしてあなたはそうも自由行動を・・・」

垣根「ここは何の計測なんだ?」

姫神「・・・」


908 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 10:27:54.83 ID:g+OESOVU0
垣根「なんなんだよ?」

心理「あら垣根」

垣根「おっす・・・お前体育服似合わないな」

心理「こんなの似合うほうがすごいわよ」

心理定規が肩をすくめる

垣根「・・・で?ここはなんなんだ?」

心理「心理操作系よ、私が風力系の計測にいるわけないでしょ」

垣根「・・・ちょっとイラっとした」

心理「あぁそう」

垣根「で?どうだったんよ」

心理「ご覧の通り」

心理定規が計測結果を差し出してくる

垣根「・・・はー、LEVEL4のままか・・・お前も頑張れば超能力者いけそうなのにな」

心理「食蜂には到底届かないわよ」


909 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 10:31:45.71 ID:g+OESOVU0
垣根「・・・で?吹寄と姫神は」

吹寄「・・・0」

姫神「同じく」

垣根「・・・」


垣根「・・・布団、かけたろか?」

吹寄「そういうのは飽きられるわよ」

垣根「ちっ・・・にしてもここは宝の山だねぇ」

垣根が辺りを見回す

ちなみに、彼は上の裾を外に出している女の子派なのだ

垣根「・・・完全記憶能力がほしいなこりゃ」

心理「何言ってるのよ・・・」

吹寄「・・・ほら、さっさと帰りなさいよ」

910 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/10/21(金) 10:36:46.04 ID:ENllVUmx0
>垣根「・・・完全記憶能力がほしいなこりゃ」

「呼ばれた気がしたんだよ!!」
911 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 10:37:59.67 ID:g+OESOVU0
垣根「ちっ・・・じゃあな、あばよ」

垣根が手を振って立ち去る

心理「・・・さて、彼の能力測定は間近で見ましょうかしら」

吹寄「?どうして」

心理「この広さの校庭だったらどうせ本気は出せないでしょうけど・・・」


心理「あなたたちも見てみたら?いい刺激になるわよ」

姫神「・・・」


上条「お、帰ってきた帰ってきた」

青ピ「最後は垣根の番やで」

土御門「・・・垣根、一応手加減はしろよ?」

垣根「はいはーい」

垣根が重りに近づく

垣根「これを投げればいいんだな」


912 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 10:42:02.33 ID:g+OESOVU0
>>910 垣根「帰れ、無料焼肉券あげるから」


上条「・・・」

垣根「・・・はは・・・」

垣根が背中から翼を生やす

そして、一瞬にして重りを砕いてしまう

土御門「・・・は?」

青ピ「な、何してるん?」

垣根「ははははははははは!!!!!!!!!!!!!重りを投げろ!?遠くへ飛ばせ!!!!!!!!????????」

垣根「知ったことかよぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!」

垣根「計測だとか検査だとか!!!そんな常識は通用しませぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!!!!!!!!!!」

垣根「見せてやるよ!!!これが!!!!!!!!!!!!!」


垣根「未元物質だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!」


913 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 10:51:09.27 ID:g+OESOVU0
吹寄「な、なんか砂煙がすごいんだけど・・・」

心理「あーぁ・・・スイッチ入ってるわね」

姫神「ダメな男」


垣根「おらおらぁ!!!調子に乗るなよ小僧共ぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!」

上条「お、おいこら垣根!!」

垣根「衝撃のぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!」

土御門「カミやん!!」

上条「おぅ!!!!」


垣根「ファーストブリッドォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!」

上条「その幻想を!!!ぶち殺す!!!!!!!!!」

垣根の翼と、上条の右手がぶつかる

真っ白な翼の一枚が、霧散する

垣根「この俺を止めさせたなぁ!!!!!!!!!!!!!!!」


914 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 10:56:06.71 ID:g+OESOVU0
上条「かぁぁぁきぃぃぃねぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!」

垣根「壊滅のぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!」

上条「その幻想をぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!」


垣根「セカンドブリッドォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!」

上条「ぶち殺すぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


土御門「にゃー・・・今のカミやんを能力測定したら面白い結果が出そうだけどにゃー」

吹寄「な、なんなのよあれ・・・」

姫神「さすが。バカ二人」

青ピ「なぁなぁ、なんでカミやんはあの中で耐えられるん?」

心理「はぁ・・・周りの生徒が見物してるわよ・・・」


「いいぞ垣根ぇぇぇ!!!!」

「リア充の上条を潰せぇぇ!!!!」

「やれやれ!!!フラグ魔なんか消し飛ばせぇ!!!」


心理(ひどいわね)

915 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 10:59:38.04 ID:g+OESOVU0
垣根「ははは!!!こりゃ楽しいや!!!」

上条「いいぜ・・・お前が校庭を壊そうって言うなら!!!」

垣根「瞬殺のぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

上条「その幻想を!!!!!!!!!!!!!!」


垣根「ファイナルブリッドォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

上条「ぶち殺す!!!!!!!!!!!!!!!!!」


心理「・・・すごいわね」

吹寄「・・・垣根のあの能力って・・・なんなのよ・・・」

土御門「にゃー、カミやんもがんばってるぜよ」

青ピ「なんでカミやんは耐えられるん?」

姫神「不幸パワー」

心理「・・・あの二人、だんだん燃えてきてるわね」

吹寄「・・・止めないとね」


916 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 11:04:44.51 ID:g+OESOVU0
心理「ほらほら二人とも、そこらへんにしときなさいな」

垣根「あぁ!?」

心理「垣根、あなたの検査結果出てるわよ」

心理定規が計測器を指差す

言わずもがな、LEVEL5だ

垣根「んなこたぁ分かってんだよこの・・・」

心理「御終いって言ってるのよ」

上条「でも心理さん!!これは男の戦い・・・」

心理「・・・」

心理定規が手元の重りを持つ

さきほど垣根が破壊したものと同じものだ

いくつか替えがあるらしい

心理「・・・これ、ぶつけられたい?」

上条「」

心理「答えなさいよ上条君、ぶつけられる?それとも喧嘩をやめる?」

上条「け、喧嘩をやめます!!!」


917 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 11:09:50.15 ID:g+OESOVU0
心理「垣根は?」

垣根「冗談じゃねぇ!!!俺は続け・・・」

心理「あらそう・・・」

心理定規が握った重りを見つめる

心理「仕方ないわね」

ぶん、と振りかぶる心理定規

周りの生徒がなぜか息を飲む

あんなか弱い少女があの重りを投げられるのか、と

上条「か、垣根・・・謝れよ・・・」

垣根「はっはっは!!やれるもんならやってみ」

心理「ちぇいさーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

びゅおん、と音がする

垣根の胸に重い衝撃が走る

垣根「びゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!」


吹寄(当たった・・・)

姫神(認定。心理定規が最強)



918 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 11:14:02.26 ID:g+OESOVU0

上条「・・・結局、俺達は全員無能力者か・・・」

姫神「そりゃそうに決まってる」

青ピ「残念やなぁ・・・」

吹寄「・・・垣根、大丈夫?」

垣根「・・・俺は・・・止められた・・・」

心理「大げさよ、たかだか重り一つが当たっただけじゃない」

垣根「それがやばいんだよ!!!」

上条「ま、まぁまぁ・・・今日はこれで終わりだしさ」

心理「あら、そうなの?」

垣根「早いなぁ・・・」

心理「どうするのこの後」

姫神「買い食いとか」

吹寄「あら、いいわね」

青ピ「よっしゃ、決まりやねぇ!!」


919 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 11:17:18.86 ID:g+OESOVU0
垣根「・・・買い食いかぁ」

上条「なんだよ、乗り気じゃないのか?」

垣根「いや、そういうのっていいよな」

心理「私達はあまり経験してないからね」

吹寄「あぁ・・・それもそうね」

垣根「急ごうぜ!!楽しみだし!!!」

青ピ「せやね、早く行くで!!!」

土御門「にゃー、急ごうぜぃ!!!」


小萌「はいはい、静かにしやがれなのですー」

垣根「おー、小萌じゃん」

小萌「垣根ちゃん、心理定規ちゃん、一日目はどうでしたか?」

もう帰るぞ雰囲気の教室の中に担任が入ってくる

垣根「楽しかったぜ」

小萌「なら明日も来てくれますよね?」

垣根「喜んで」


920 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 11:21:51.21 ID:g+OESOVU0
上条「先生、なんか用だったんですか?」

小萌「そうなのですよー」

上条「・・・イヤな予感が」

小萌「・・・宿題なのですよー!!!」

小萌が嬉しそうにプリントを取り出す

その瞬間、クラスの気温が5度ほど下がった

吹寄「あぁ、それもそうよね」

姫神「・・・仕方ない」

青ピ「はぁ・・・今日はゆっくりしたかったんやけどなぁ・・・」

土御門「にゃー・・・舞夏と仲良くしたかったのににゃー」

上条「あぁもう!!今日は美琴が部屋に来るのに!!!」

土御門「はっはぁ!!!報いだにゃーー!!!!!!!」

心理「・・・宿題ねぇ・・・」

垣根「さっさと配ってくれよ、俺達はこれから非行に走るんだ」

小萌「それはダメなのですよ!!」


921 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 11:23:59.34 ID:g+OESOVU0
垣根「・・・なんだよ、すぐ終わりそうなレベルだな」

上条「お前にとってはそうかもな・・・」

吹寄「ほら、早く帰りましょうよ」

小萌「みなさん気をつけて帰ってくださいねー!」

心理「じゃ、またね先生」

小萌「メ、心理定規ちゃんが先生って・・・」ウルウル

垣根「あばよ、ティーチャー」

小萌「垣根ちゃんもティーチャーって!!」ウルウル

上条(おかしいだろ)

垣根「さーて、どこに寄る?」

青ピ「コンビニでえぇんちゃう?」

土御門「にゃー、急ごうぜぃ」

姫神「さて。私もとうとう目立てる立場に」


922 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 11:26:49.10 ID:g+OESOVU0

上条「・・・コンビニに到着した俺達一行」

土御門「そこで、俺達は大変なものを目にした」

青ピ「立ち読みをしている女の子がいたんや」

垣根「その女の子は常盤台の制服を着ている」

心理「下には短パン」

姫神「ゲコ太のストラップを鞄に付け」

吹寄「ケラケラと漫画を読みながら笑っている」


美琴「はー!!やっぱこれは面白いわね!!!」

漫画雑誌から顔を上げたのは、美琴だった


上条「・・・あいつ、立ち読みが趣味だったな・・・」

心理「ファンの子が見たら泣くわね」

垣根「うぅうぅ・・・」

心理「そういうボケはいらないから」


923 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 11:35:46.45 ID:g+OESOVU0
上条「おーっす、美琴」

美琴「ん?あ、あぁ!!!当麻!!」

上条「立ち読みか?」

美琴「そ、そそそそそそう!!!」

垣根「あーあ、常盤台のエースがこれか」

心理「美琴、少しは気にしなさいな」

青ピ「いやぁ、立ち読みする女の子も可愛いと思うけどなぁ」

土御門「にゃー、面白かったぜぃ」

吹寄「・・・これでメンバーが増えたわね」

美琴「えっと・・・なんで垣根と心理定規がいるの?」

垣根「俺達体験入学してたからな」

心理「そうなのよ」

美琴「へぇ・・・そうなの」

姫神「あなたは。立ち読み?」

美琴「あ、うん」


924 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 11:42:39.81 ID:g+OESOVU0
上条「なら美琴も一緒に買い食いしないか?」

美琴「あ、いいわね」

垣根「食おうぜ」

心理「何食べる?」

姫神「私はおでん」

吹寄「私は・・・から揚げ」

青ピ「ボクはコロッケでえぇわ」

心理「私ははんぺん」

垣根「お前好きだな・・・俺は牛スジでいいや」

土御門「俺はアイスでいいにゃー」

美琴「この時期にアイス?」

土御門「美味いぜよ」

上条「俺はおでんだな・・・美琴も食べるか?」

美琴「うん!!」

上条「じゃ、買いますか」


925 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 11:46:33.08 ID:g+OESOVU0

垣根「コンビニの前で立ち食いってのもいいよな」

牛スジを頬張りながら垣根が呟く

心理「そうね、なかなかいいわ」

土御門「屯してるみたいだけどにゃー」

上条「俺達はスキルアウトじゃないからな」

美琴「そうそう」

心理「はんぺん美味しい」

吹寄「はぁ・・・から揚げ温まるわ・・・」

青ピ「土御門はよくそんな冷たいもん食べられるなぁ」

土御門「にゃー、冬のアイスは乙なもんだぜぃ」

姫神「ふふ・・・おでん」

上条(笑ってるで笑ってるでぇ!!!)


926 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 11:52:33.84 ID:g+OESOVU0
垣根「はぁ・・・楽しいな」

心理「学生っていつもこんな感じなの?」

青ピ「普通ならそうやで」

土御門「にゃー、普通ならだけどにゃー」

吹寄「こうやって友達とバカできるのは今だけかもね」

垣根「いいなぁ・・・」

美琴「二人とも、いつまで体験入学なの?」

垣根「さぁな・・・いつまでかな」

青ピ「ずっと通えばいいやん」

心理「それは疲れるでしょ?」

垣根「俺達は縛られたくないのさ」キリッ

上条「ただの引きこもりだろ」

垣根「そうとも言う」


927 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 11:59:10.22 ID:g+OESOVU0
上条「・・・でも、垣根は学生でも似合うよな」

垣根「その年齢だからな」

美琴「・・・垣根なら、学校でも人気になれるわよ」

垣根「人気とかいらねぇさ」

心理「そうよね」

吹寄「・・・」

姫神「でも。二人がいると学校が楽しくなりそう」

青ピ「そうやで、ずっといてほしいわぁ」

土御門「にゃー、同感だぜよ」

上条「・・・どうすんだ?」

垣根「飽きたらやめるから、飽きさせないようにがんばれよ」

上条「はは・・・そうだな」

垣根「はぁ・・・牛スジうめぇ」


928 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 12:18:18.74 ID:g+OESOVU0
上条「・・・さて、宿題もあるし帰らないとな」

垣根「おう、そうだな」

美琴「宿題?」

上条「また出ましたー・・・」

青ピ「がんばらんとなぁ」

土御門「めんどうだにゃー」

吹寄「さ、帰りながら残りは食べましょうよ」

心理「そうね」

姫神「宿題は。めんどくさい」

上条「全くだ」

一同がコンビニから立ち去る

寒い空気に肩を縮こまらせながら歩いていく


929 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 12:29:11.92 ID:g+OESOVU0
垣根「はーあ、学校も悪くはねぇなぁ・・・」

上条「だろ?」

美琴「正式に通ったら?」

心理「・・・それも考えておくわね」

上条「お、じゃあ俺達はこっちだから」

吹寄「私達はこっちね」

土御門「青ピは別の道だよな」

青ピ「んじゃ、また明日なー」

それぞれの家へと向かう


垣根「なぁ、心理定規」

心理「何よ」

垣根「宿題、一緒にやろうな」

心理「ふふふ・・・分かったわ」

二人は手を繋ぎながら歩いていた


垣根「学校って・・・楽しいなぁ!!」


930 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 12:30:50.20 ID:g+OESOVU0
一旦休憩

そろそろ次スレの準備だね

しかし、次スレもグダグダのバトルものだよ

バトル描写苦手なんだよ

魔術側とかよくわかんないんだよ

おなか減ったんだよ


931 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 14:09:00.62 ID:g+OESOVU0
フレンダ「ふぁぁ・・・もう1月も半ばを過ぎた訳よ」

ゴーグル「早いもんすね」

二人はアイテムの家でゴロゴロと転がっていた

ゴーグル「麦野さんは?」

フレンダ「・・・なんか一人で買い物に行ってる訳よ」

ゴーグル「浜面さんと滝壺さんはデート・・・」

フレンダ「絹旗は映画」

ゴーグル「なんか統一性のないメンバーっすね」

フレンダ「・・・何する?」

ゴーグル「なんもしなくていいじゃないっすか」

フレンダ「えー・・・ヒマな訳よ」

ゴーグル「そうっすか」



932 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 14:13:53.66 ID:g+OESOVU0
フレンダ「・・・ゴーグル、何かしてよ」

ゴーグル「何かって・・・」

ゴーグル男が溜息をつく

どうすればいいのか、という疑問が湧く

どうせふざけてみても「つまらない」の一言で片付けられるだろう

ゴーグル(・・・どうしましょう)

フレンダ「・・・ねぇ、なんかしようよ」

フレンダがゴーグル男の目を見つめてくる

ゴーグル「なんかって・・・」

フレンダ「・・・ね、楽しいことしようよ?」

ゴーグル「そういう言い方は誤解を招きますよ」

フレンダ「べ、別に私はそういうわけで・・・」

ゴーグル「あー、分かってますよ」

ゴーグル男がゴロンと転がる


933 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 14:16:27.05 ID:g+OESOVU0
フレンダ「・・・」

ゴーグル「・・・どうしますか?出かけます?」

フレンダ「寒い訳よ」

ゴーグル「寒いって・・・なんか引きこもりですね」

フレンダ「いいじゃん」

ゴーグル「・・・じゃあ・・・あったかくしてあげましょうか?」

フレンダ「な、なななななななななな!?」

ゴーグル「はい、焦ってあったかくなったでしょ・・・」

ゴーグル男がけだるそうに呟く

ヒマというのは、人を堕落させるのだ

フレンダ「最低!!!」

ゴーグル「はぁ・・・ヒマっすね」


934 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 14:20:21.94 ID:g+OESOVU0
フレンダ「・・・ねぇ、どうすればいい?」

ゴーグル「・・・そういえば、フレンダさんと出遭ってそろそろ一月っすね」

フレンダ「うん、そうなるね」

ゴーグル「というか、まだ一ヶ月っすか」

フレンダ「・・・一ヶ月なんだ」

ゴーグル「長いっすよね」

フレンダ「・・・短い訳よ」

ゴーグル「短いっすかね?」

フレンダ「・・・一ヶ月でこんなに仲良くなるなんて思わなかった訳よ」

ゴーグル「はぁ・・・そうっすか?」

フレンダ「・・・なんか楽しくなった訳よ」

ゴーグル「そりゃどうも」

フレンダ「なんかつめたーい」

ゴーグル「すいませんね・・・」


935 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 14:24:56.82 ID:g+OESOVU0
フレンダ「・・・ねね、なんかしようってば」

ゴーグル「はぁ・・・何をっすか」

フレンダ「・・・楽しいこと」

ゴーグル「じゃあゲームでもしますか?」

フレンダ「あ、やるやる!!!」

ゴーグル「じゃ、やりましょうか」

二人がテレビの前に座る

傍から見たらカップルか家族のように見えるだろう

だが、二人はただの友達なのだ


フレンダ「よっしゃぁ!!!勝ったぁ!!!」

ゴーグル「あぁ・・・負けましたね」

フレンダ「またやろうよ!!」

ゴーグル「分かりましたよ」


936 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 14:26:47.71 ID:g+OESOVU0
浜面「はぁ・・・いいなぁ」

滝壺「うん、幸せだね」

二人は喫茶店でイチャイチャとしていた

周りにはあまり客がいない

平日の昼間だから当たり前なのだが

浜面「・・・ホント、平和だよなぁ」

滝壺「平和だね、はまづら」

浜面「あぁ」

昔は、暗部で殺しをしていた二人なのだ

そんな二人がこんな平和を手にしている

浜面「・・・ホント、変わったよな」

滝壺「変わったよね」



937 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 14:29:57.17 ID:g+OESOVU0
浜面「・・・こんな平和がずっと続けばいいのにな」

滝壺「続くよ、はまづら」

浜面「続くかな」

滝壺「うん、私は信じている」

浜面「だといいな・・・」

たまに通る車やバス

ポカポカとした陽射し

昔はこんなに、普通の日常を観察は出来なかった

忙しく、忙しなく、そんな毎日だったのだ

浜面「・・・いいなぁ」

滝壺「いいね、はまづら」


938 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 14:33:13.89 ID:g+OESOVU0

麦野「・・・幸せ、か」

麦野は一人で、ショッピングを楽しんでいた

麦野「・・・なんでこんなに平和ボケしちまったのかな」

そう言う彼女は笑っていた

今の日常が大好きだった

麦野「さて、みんなにお土産でも買ってやるかな」

友達がほしいものはなんなのか

そんなことは分からない

だが、何かを買うということ自体が特別なのだ

麦野「・・・よーし!!」


麦野「買ってやるかにゃん!!」


939 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 14:38:15.46 ID:g+OESOVU0
絹旗(うーん・・・超駄作ですね)

絹旗は一人、映画を見ていた

つまらない映画だ

それはもう、吐き気がするほどつまらない

カメラワークもヘタなのだ

俳優だって棒読みだし、セットもかなり雑だ

絹旗(超つまんねー)

そう思いながらも、とりあえず絹旗は映画を見続ける

もう半分以上終わっただろう

すでに主人公は死んでいる

ヒロインも死んでいる

なんか、新しいキャラが出てきているのだ

絹旗(超意味が分からないですね)


940 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 14:40:26.62 ID:g+OESOVU0
絹旗(・・・意味わかんないですね)

それだからこそ、彼女は好きなのだ

予定調和など無い

主人公は死ぬ

映画とは言えない

正直、大学生のサークルレベルだ

それがいいのだ

絹旗(超幸せですね・・・)

こうやってずっと映画を見ていられる

今が、とても幸せなのだ

絹旗(・・・はぁ・・・幸せです)


941 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 14:43:20.15 ID:g+OESOVU0

垣根「おー、やっと終わったー」

上条「やっと昼休みだな」

心理「ふーん、簡単な授業だったわね」

姫神「そんなことないと思う」

吹寄「・・・二人とも、ホント頭いいわね」

土御門「にゃー、先生も喜んでたぜよ」

青ピ「授業がスムーズだったもんなぁ」

垣根「いいから昼飯食おうぜ」

上条「おう、そうだな」

7人が机をくっつける

上条「みんなは弁当か?」


942 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 14:45:18.94 ID:g+OESOVU0
垣根「おうよ」

心理「二人で作ったのよ」

土御門「はー、うらやましいにゃー」

姫神「私は。自分で作った」

青ピ「ええなぁ・・・ボクぁ今日も購買部のや」

上条「俺は美琴が・・・」

土御門「あぁ!?」

青ピ「最近いっつもそれや!!!」

垣根「おぉ、愛妻弁当か」

心理「いいじゃない、上条君」

上条「そうかな?」

姫神「消えて」

吹寄「はぁ・・・さすが上条ね」


943 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 14:47:58.99 ID:g+OESOVU0
上条「・・・いいだろ」

上条が弁当を開ける

そして、そっと閉じる

垣根「あぁ?どうしたんだよ」

上条「な、なんでも!?」

吹寄「怪しいわね」

青ピ「見せてみぃなカミやん」

上条「い、いやいや!!!」

姫神「なんとなく。分かってるけど」

心理「・・・見せてごらんなさい」

上条「うぅ・・・」


944 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 14:50:23.35 ID:g+OESOVU0
上条が弁当を差し出す

そこには、「当麻LOVE」なんて海苔で書かれた弁当があった

土御門「うっわぁ・・・ベタだにゃー」

青ピ「カミやんの彼女って・・・こういうの好きやなぁ」

姫神「ちょっと。驚いた」

吹寄「御坂さんってこういうところだけが残念よね・・・」

上条「恥ずかしい・・・」

垣根「元気出せよ、上条」

心理「いいじゃない、愛されてるだけ」

上条「そうだけどさ・・・」

心理「・・・そこの男二人を見てみなさい」

心理定規が二人を指差す


945 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 14:52:49.08 ID:g+OESOVU0
青ピ「な、なんやねん」

心理「作ってくれる相手はいないのよ」

土御門「いや、俺は舞夏の手作り・・・」

青ピ「あぁ!?」

青ピが土御門から弁当を取り上げる

それはもう、豪華なものだった

匂いだけで分かる、相当美味しいものだろう

上条「おぉ、すっげぇ・・・」

吹寄「・・・すごいわねこれは」

心理「あら、素敵」

垣根「彼女かなんかだっけ?」

土御門「自慢の妹だにゃー」

心理「・・・近寄らないで」

土御門「えぇ!?」


946 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 14:58:00.88 ID:g+OESOVU0
垣根「おっと、吹寄のやつちょっともらうぞ!!!」

吹寄「ちょ、ちょっと!!!」

姫神「じゃあ私は垣根のを」

垣根「おう、食え食え」

上条「あっはは!!楽しいな!!」

青ピ「・・・そうやねぇ」

土御門「青ピったらヤキモチだにゃー」

上条「そうなのかよ」

青ピ「あぁもう!!!なんでやねん!!」

垣根「はっはぁ!!!!!ざまぁ!!!」

上条「青ピったら寂しいなぁ!!!!」

青ピ「カミやん表出ろぉ!!!」

上条「やってやろうか!!!!」


947 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 15:02:46.24 ID:g+OESOVU0
垣根「賑やかだなぁ」

心理「えぇ、ホントただのバカみたいな学校生活ね」

吹寄「あれがいいんじゃない」

姫神「・・・ホント、バカみたい」

土御門「でもそれがいいんだにゃー」

垣根「・・・そうかもな」

廊下ではなぜか上条と青ピが喧嘩をしている

リア充代表と非リア充代表の戦いだ

垣根「・・・幸せだな」

心理「えぇ」

垣根「・・・こんな毎日が続けば・・・」


垣根「そりゃ、幸せなのかもな」



948 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 15:06:03.96 ID:g+OESOVU0

ステイル「神裂、今日は?」

神裂「・・・仕事ですよ」

ステイル「そうか」

神裂「・・・少しめんどうなことが起きたらしくて」

ステイル「めんどう?」

神裂「ただの暴動ですよ、イギリス清教に敵対しようとしている者たちがいるようでして」

イギリス

その中にイギリス清教聖堂がある

そこは、普通の神父やシスターでは入ることは出来ない

神裂「では、行ってきます」

ステイル「あぁ、気をつけて」

ステイルがここに来たのは、神裂と話をするためではない


949 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 15:18:09.21 ID:g+OESOVU0
ステイル(・・・最大主教直々の呼び出しとはね)

最大主教

イギリス清教のナンバーワンと言ってもいい人間だ

そんな人間が直々に呼び出すとは、信じられないことだった

ステイル「・・・しかも、僕一人か」

普段なら神裂も一緒に呼ばれるはずだ

いくら仕事が入ったとはいえ、不自然でもある


ステイル「失礼するよ」

ガチャリ、とドアを開けると綺麗な髪をした女性が椅子に座っていた

ローラ「あぁ、来ていたのね」

ステイル「今日は日本語ではないのですね」

ローラ「あなただけに話すのに日本語である必要があって?」

ステイル「いえ」


950 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 15:27:17.92 ID:g+OESOVU0
ローラ「ちょっとした伝言があってね」

ステイル「伝言?」

ローラ「・・・あなたは、インデックスのことが心配?」

ステイル「?と言うと?」

ローラ「彼女の身に・・・もしも危険が近づいていたら、それを止めようとする?」

ステイル「当然でしょう」

ローラ「そう・・・とりあえず、そろそろ何か問題が起きてもおかしくない頃だから」

ステイル「・・・何かが起きる、と?」

ローラ「そういうわけではないのよ」

ステイル「・・・とりあえず、それだけですか」

ローラ「えぇ、それだけ」

二人が暫しにらみ合う


951 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 15:36:01.64 ID:g+OESOVU0
ステイル「そんなことだけのために・・・呼んだのですか?」

ローラ「ヒマだったから話し相手がほしくて」

ステイル「そう・・・ですか」

ステイルの頭に青筋が浮かぶ

わざわざ来たのだ

なのにそれだけとは

ステイル「最大主教!!!」

ローラ「まぁまぁ、怒らないで」

ステイル「あなたはいつもそうだ!!!」

ローラ「何が?」

ステイル「分かれよ!!」

頭を抱えながらステイルが叫ぶ


952 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 16:00:19.65 ID:g+OESOVU0
ローラ「その口の利き方はどうかしら」

ステイル「あなたに言われたくはない!!!!」

ローラ「まぁまぁ、それだからインデックスに振り向かれない・・・」

ステイル「それとこれとは無関係だ!!」

ローラ「おや、振り向いて欲しいの」

ステイル「あぁもう!!あなたには緊張感とか体裁とかそういうものがないのか!?」

ローラ「ありけるのよ」

ステイル「いきなり日本語にするな!!!」

ローラ「はぁ・・・これだから思春期の盛んな男は」

ステイル「いい加減黙れよ・・・」

ステイルの眉がヒクヒクと痙攣する

相当頭に来ているようだ

953 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 16:37:36.90 ID:g+OESOVU0
ステイル「とにかく!!僕はあなたと話しているほどヒマではない!!」

ローラ「そのわりにはさっきから・・・」

ステイル「帰らせてもらう!!!」

バン!!と乱暴にステイルがドアを開ける

ローラ「あぁそうそう・・・言い忘れていたのよ」

ステイル「なんですか」

またくだらないことか、とステイルが振り返る

しかしローラの顔を見てぞっとした

そこにあったのは、普段の柔和そうな笑みではない

彼女が何か、悪巧みをしているときの恐ろしい笑顔だった

ローラ「・・・ステイル、お前はイギリス清教の神父よね」

ステイル「・・・えぇ」

その迫力に圧され、ステイルはおのずと頷いてしまう

954 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 16:40:08.06 ID:g+OESOVU0
ローラ「ならば一番にはイギリス清教の利益について考えること・・・」

ステイル「・・・何が言いたい」

ローラ「仕事とプライベートは分けろと言いたいのよ」

ステイル「僕は分けているつもりだ」

ローラ「分けられていないから言っているのよ」

ステイル「・・・」

ローラ「ま、忠告が必要なかったのなら下がりなさい」

ステイル「・・・僕も一つ言っておきたい、最大主教」

ローラ「何かしら」

ステイル「・・・あなたはいささか無用心だ、せいぜい僕のような人間に殺されないように気をつけてください」

ローラ「あぁ、それなら心配ないのよ」

ローラがニヤリと笑う


ローラ「なんなら、今試してみてはどうかしら、私を殺せるか」


955 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 16:41:52.20 ID:g+OESOVU0
ステイル「・・・」

ステイルが周りを見渡す

護衛はいない

何かの仕掛けも無い

魔術的な流れを感じない

そう、最大主教は明らかに無防備だ

ライオンの檻の中に丸裸で入っているようなものだ

そして獅子はステイルだろう

その牙をもってすれば、すぐにでも愚か者を殺せるはずなのだ

それなのに

ステイル(・・・殺せる気がしないな)

彼には恐怖しかなった

なぜこの女はここまで無防備でいられるのか

自信か、慢心か、それとも諦めか


956 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 16:44:35.07 ID:g+OESOVU0
ステイル「・・・やめておきますよ」

ローラ「怖気づいた?」

ステイル「今あなたを殺しても得は無い」

ローラ「よく言う」

ステイル「・・・それに・・・あなたを殺せない」

ローラ「・・・もうよい、下がりなさい」

ステイルが一礼してその場を去る

残された最大主教は笑っていた

ローラ「青いな、ステイル」

ローラ「・・・その青さが命取りになるぞ」

彼女が一枚の資料を取り出す

そこには、イギリス清教の牢獄に入れられている異端者たちの名前が連ねられていた


957 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 16:47:54.91 ID:g+OESOVU0
ローラ「・・・ふふ、本当にさまざまな異端者がいるものよ」

殺人を犯した者

神を冒涜した者

最大主教の暗殺を企てた者

さまざまな異端者が載っていたのだ

その中でも、とりわけ要注意人物とされている人間がいた

ローラ「・・・」

ローラ「禁書目録・・・魔道書の原典そのものを完全に記憶させた自立的図書館」

ローラ「いや、あれは図書館というよりも記憶装置・・・かしらね」

ローラ「・・・ステイルはこちら側、神裂もおそらくは」

ローラ「ならばあとは・・・」


ローラ「そうね、もう少し華が欲しいかしら」


958 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 16:50:59.93 ID:g+OESOVU0
ステイル「・・・最大主教は何を考えている」

何か意味があったのだろう

自分に、インデックスについて問いかけるなど

ステイル「まるで・・・すぐにでもあの子の身に何かが起きるような言い方だったな」

そうは思いたくなかった

だが、あの口ぶりからすると何かの異変が起きるのだろう

ステイル「・・・」

ステイル「僕の物語は始まったばかり・・・か」

右手を強く握り締める

彼がもっとも嫌いな仕草だった

ステイル「はぁ・・・溜め息が出るよ」


ステイル「・・・僕の物語なんて、ただの悲劇なのにね」


959 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 16:53:16.55 ID:g+OESOVU0

上条「・・・はぁ、疲れた」

上条は呟いていた

幸せな学校生活

いや、幸せというよりも騒がしいのだろう

上条「でも楽しいよな」

垣根が体験入学に来てしばらく経った

もうクラスの中心人物になっている

彼は本当に人気者だ

上条「さーて、これからコンビニ行って・・・」

美琴「あ!!当麻ー!!!!」

上条「ん?美琴、どうした?」

美琴「ちょうど当麻のところに行こうと思ってたのよ」


960 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 17:01:51.57 ID:g+OESOVU0
上条「そっか」

美琴「当麻、これからどこ行くの?」

上条「コンビニだよ」

美琴「じゃあ行こう!!」

上条「おう」

二人が手を取り合って歩き出す

幸せな日々の音

そこに、少しずつ不協和音が重なっていく


テクパトル「・・・やっと終わった・・・」

19090「今日は疲れましたね・・・」

テクパトル「お疲れ様」

19090「はい、テっくんもお疲れ様です」


961 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 17:03:58.71 ID:g+OESOVU0
テクパトル「美月、明日は休みだがどうする?」

19090「そうですね、二人で出かけたいです」

テクパトル「おぉ、それはいいな」

二人が並びながら歩く

ゆっくりと、影が伸びていく

真っ黒な影

それに忍び寄るのは、不幸の影だった


エツァリ「・・・ショチトル、どうしました?」

ショチトル「ヒマだなと思ってさ」

エツァリ「そうですか?」

ショチトル「退屈だよ、エツァリ」

エツァリ「退屈とはいいことでもありますよ」


962 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 17:05:35.27 ID:g+OESOVU0
ショチトル「何を言う、磨がれない槍は鈍らだぞ」

エツァリ「はは、手厳しいですね」

ショチトル「で?どうするんだこれから」

エツァリ「いいではないですか、このままで」

ショチトル「いいとは思えないがな」

エツァリ「いいじゃないですか」

エツァリがショチトルの隣に座る

静かな部屋の中

二人は、静かに寄り添っていた

ショチトル「なぁ、エツァリ」

エツァリ「なんですか」


ショチトル「いい加減、その口調をどうにかしろよ」

エツァリ「あぁ・・・それは、まぁ」


963 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 17:07:35.74 ID:g+OESOVU0
静かな日常が流れる

それはまるで川のように

ただ流れ、そして静かに積み重なっていく

静かな流れ

早い流れ

穏やかな流れ

それらがあるとき、少しばかりの渦を生んでしまう

その渦に、ただ人は戸惑うばかりだ

彼らにはそれがまだ分からない


そして、渦は生まれてしまう

渦に飲まれるのは彼らか、それとも


964 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 17:15:34.39 ID:g+OESOVU0
次スレはこちら

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1319184599/


雷がヤバイ

一旦落ちます

965 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/10/21(金) 17:29:16.63 ID:ng5c3VZAO
俺が>>225←こんな事言っちゃったはがりに、こんな展開に?

あと土御門と佐天さんの合コン忘れてるに10万ペリカwwww
966 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 18:14:10.03 ID:g+OESOVU0
>>965 書くのは次スレか次次スレ

覚えてたんですけど、書いてたらもう足りなくなりそうだったんでww


967 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/10/21(金) 18:49:37.70 ID:UPb3QFTio
雷っつことは結構近いな
968 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/21(金) 22:01:43.96 ID:g+OESOVU0
こっちはあれだね、筋肉動画貼って・・・あとはどうしよう

ダレン・チャールズ

ダンスの上手いビルダーさんですね

ですが、メルビンには敵いません

しかし体がいいバランスで、性格も穏やか

いいプロポーションです

http://www.youtube.com/watch?v=Ov_MvLHCHBg 


では
969 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/22(土) 01:38:53.73 ID:txUZ/L9/0
カッコいいけど登場のしかたが酷いw
970 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/22(土) 10:03:01.55 ID:IPVjS/kr0
おはようございます

こっちはもう更新はないということになります

なんで、質問とか雑談とかどうぞ


メルビンさんのバラ配りながらの登場はかっこよすぎる

971 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/22(土) 17:10:45.10 ID:tZUOK8Rdo
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20111022/CK2011102202000042.html

立川駅の南口と北口にある大型の街頭ビジョン前に>>1が出現しそうなんだよ!
972 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/22(土) 17:13:21.36 ID:IPVjS/kr0
>>971 いや、現れないんだよ

だって!!遠いんだよ!!

サトリナ現れるなら行きたいけども!!



973 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/22(土) 20:32:29.58 ID:IPVjS/kr0
さて、埋めるためにアンケートでも取ってみよう

あなたが選ぶベストカップルは!?

このシリーズの中でお願いします

別にどうという意味はないのだけれども


974 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/10/22(土) 21:02:07.10 ID:KBWn01NAO
俺はテっくんと美月がいい
975 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/10/22(土) 21:09:29.74 ID:AnqlgOsp0
>>974
禿同意
976 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/22(土) 21:30:58.70 ID:IPVjS/kr0
>>974 

>>975 あの二人はわざわざ1スレ使っていろいろやりましたからね

>>1にとっても思い出深いですw


IPPONグランプリ見てるけど、バカリズムすごいよね

なんか昔の松ちゃんみたい


977 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/22(土) 22:18:51.41 ID:IPVjS/kr0
それじゃ、今日は寝ます

「棚の上から二番目」と「お湯が出なくなった」はすごかったね、バカリズム

おもろいよバカリズムww


では、おやすみなさい


978 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/22(土) 22:40:42.76 ID:IPVjS/kr0
筋肉動画を忘れてた

メルビンさん

ホント、ポージングが上手い

あのターンの動きがすごい

http://www.youtube.com/watch?v=YDpH-ZxUre4



松ちゃん

アンタやっぱおもろかったよ

東宝は踏まない、分かるけどもwww

979 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/23(日) 03:21:47.66 ID:c46XnJJSO
個人的には黒子と削板だな
980 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/23(日) 08:24:58.40 ID:K9PVIu7R0
おはようございます

今日は投下は夕方からだけ

>>979 あの二人は純粋ですからね

でもウイーハルさんがなんかジャマしてますw




981 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/23(日) 09:18:55.82 ID:u7PVwVSWo
黒子とそぎーたは俺もすき
だけどやっぱり純粋なエツ×ショチがいい
982 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/10/23(日) 09:41:26.51 ID:UF+CNRYLo
俺は垣根心理が好きだ!!

てか>>1は実はカマチなんじゃないかと思えてくる…
983 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/10/23(日) 14:19:38.31 ID:/So8M0qro
もう第二のかまちーでいいよwwww
984 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/23(日) 17:08:47.39 ID:K9PVIu7R0
はっはぁ!!

体育祭だったんだよ!!

短距離で見事にコケた!!!

いきなり脚が攣って気づいたらコケてたね

クレアチン取ってるからか筋肉攣りやすいね

でもなんかよくわかんない米俵持ち続けるやつでは堂々の一位だったよ

DQNがすぐさま根をあげるのを見て微笑んでた>>1

かまちーじゃない、俺は断じてかまちーじゃない!!!






985 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/10/23(日) 17:53:11.16 ID:/So8M0qro
>>984
なにそれ微笑んでる>>1カコイイ
986 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/23(日) 18:11:30.66 ID:K9PVIu7R0
どうでもいいけど、部屋にサプリメント並んでるっておかしいね

その横に美琴のタオルがあるっておかしいね

でもいいと思う

人間だもの

987 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/23(日) 18:11:30.66 ID:K9PVIu7R0
どうでもいいけど、部屋にサプリメント並んでるっておかしいね

その横に美琴のタオルがあるっておかしいね

でもいいと思う

人間だもの

988 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/23(日) 20:36:34.66 ID:K9PVIu7R0
さぁ、1000取りどうぞ

好きな台詞でも書いて埋めてくださいな


任せてください、水守さん

水守です!!


合ってるでしょう?


989 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/10/23(日) 20:53:56.36 ID:0FQyX7fmo
速さが足りない!!!
990 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/10/23(日) 21:26:16.17 ID:K9PVIu7R0
では筋肉動画

ロニーの武器の一つは背中でした

しかし、彼と同年代に活躍しながら一歩も引かない背中を持った選手がいました

「オービル・バーク」

ウェストは太い、つまりロニーと同じタイプですね

しかしこの背中は・・・すごい

ラットスプレッド、というのは背中を思い切り広げるポーズです

彼は「ラットスプレッドモンスター」とも呼ばれています

ですが、このオリンピアの直後、怪我を手術中に昏睡状態に陥ってしまったんです

幸い、命は取り留めましたが重度の後遺症が残り、表舞台から去ってしまいました

悲しいことですね・・・

http://www.youtube.com/watch?v=dk2Phy0VzXE


明日までにはこのスレ埋めてやる!!

では、好きな台詞を!!



お前に足りないものは!!それは!!

情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ!!!!

そして何よりも!!!!



速さが足りない!!!!!!!!!!


おやすみなさいね



991 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/23(日) 21:41:45.56 ID:NBuWVbZ2o
>>1000なら俺の夢かなう
992 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/23(日) 21:48:22.15 ID:u7PVwVSWo
            /)
           ///)
         /,.=゙’’"/
   /     i f ,.r=’"-‐’つ____   こまけぇこたぁいいんだよ!!
  /      /   _,.-‐’~/ ━  ━ \   
    /   ,i   ,二ニ⊃( ●). (●) \
   /    ノ    il゙フ ::::::⌒(__人__)⌒::::: \
      ,イ「ト、  ,!,!|     ` ⌒´     |
     / iトヾヽ_/ィ"\      70      /
993 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/23(日) 22:05:03.66 ID:Pq0mUX/00
>>1000なら俺はリア充になる
994 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/10/23(日) 23:19:22.41 ID:/So8M0qro
>>1000なら>>1が第二のかまちー
995 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/10/23(日) 23:20:42.56 ID:/So8M0qro
>>1000なら>>1が第二のかまちー
996 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/10/23(日) 23:56:07.40 ID:1HaILt5eo
1000なら日曜日のライブ成功する話を1が書いてくれる
997 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/24(月) 00:58:02.06 ID:w+xvM4Ipo
>>1000なら速さが足りない
998 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/10/24(月) 07:02:44.57 ID:O2vMXJzoo
速さが足りない!!!!
999 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/10/24(月) 07:14:13.77 ID:/Y+ZSv/AO
踏み台
1000 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/24(月) 07:46:00.72 ID:n1nWOXpIO
>>1000なら俺の右手が治る
1001 :1001 :Over 1000 Thread
               | ///////i!、\ \ ヽ
   、 ,          |/// / ツ/// /i 1!、 \ ヽ ヽ
  エIIエ ふ イ 大. お  |// //// // /.| ||i;゛、   ヽ ヽ  、
  .Eヨ     | .申 , れ  .|/ /リ{ {{{{// / i | ||i .!ヾ   ヽ `、 ヽ
           ̄    |.//{ Y'''''/ /ノ |.|!||! 、i ヽ    `、 、
  、 ァ .つ | 十    |///| { ,,;;;;i :: |.|ii ii、 i  !    i  i
  ┐用 .う  .レ.cト、   |シ从|.|,,,;;;" ̄~"|.|.ii ヾ、、 ヽ    i  i|
  ~ー‐ 、、    、、  |//i、.|| ii!' ,,, -‐.|.| 乂 \  \   i
  ┼ __  -|―|‐    |i i.i|. r| li!く  ゚ |ト /  i;; \  \  i
  ノ 、__   !_    | ii ||/"| l!`ミニ=ニ||'  /;;;;;: \  `、、_
              { |、{{..(| ll! i!;;;;;;; /|  '、:::...:  \  `ー-
   |-    /       | i!|1ト、|lili! !;;;;;;;/ .!  ii|il= il!   .` ー
  .cト、   /⌒し    |!i从/i∧i! i::::    ili!'__iI!--―'' ナ`-ト
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