佐々木「僕はキミに安心感を与える置物じゃない」キョン「そんなつもりは……」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2023/01/07(土) 22:51:17.22 ID:l/iL5hNWO
「ん? なんだい、キョン」

高校受験前の冬季講習。同じ塾に通っている中学の同級生の佐々木が隣の席に座って参考書とノートを広げ、塾講師の難解な呪文のような講義に耳を傾けているその端正に整った横顔を眺めていたらその視線に気づいて。

「キミもそろそろ本腰を入れて勉強するべきだと僕は思うけどね」
以下略 AAS



3:名無しNIPPER[sage saga]
2023/01/07(土) 22:53:18.62 ID:l/iL5hNWO
「それで? どうしたの」

ダウンやらマフラーやら手袋やらで着膨れした佐々木と帰路について間もなく訊ねられた俺は講義中に用意しておいた台詞を伝えた。

「あと少しで見納めだと思ってな」
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2023/01/07(土) 22:55:21.51 ID:l/iL5hNWO
「それは僕にとっては不本意なんだよ」

先を歩く佐々木は現状維持を望んでいない。

「じゃあ、お前は何を望んでるんだ?」
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage saga]
2023/01/07(土) 22:57:37.73 ID:l/iL5hNWO
「やれやれ。キミは悲観的だね」

大袈裟に首を振りながら足を止めて振り返った佐々木の顔に張り付いた苦笑が先程の自分自身の発言に対する強がりにしか見えない。

「ものは考えようだよ。たとえば僕と違う高校に入学したキミはそこで素敵な彼女や友人に恵まれるかも知れない」
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage saga]
2023/01/07(土) 23:00:12.99 ID:l/iL5hNWO
「キョンは自覚ないようだけど、周りから見て僕らはかなり親密に見えているらしいよ」

自覚がないわけではなく気にしてないのだ。

「この前なんて女子の友達にもうキスしたかなどと聞かれてしまったよ。おかしな話だよね。だって僕らは手も繋いだことないのに」
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2023/01/07(土) 23:02:25.94 ID:l/iL5hNWO
「やれやれ、だね」

完全論破したことで佐々木は溜飲を下げて。

「泣きそうだね、キョン。そう言えば僕はキミの泣き顔を見たことがなかった。喧嘩らしい喧嘩もこれが初めてだ。見納めが泣き顔というのはなんとも切ないが、文学的かもね」
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2023/01/07(土) 23:04:36.47 ID:l/iL5hNWO
「待っててやるからその辺でしてこいよ」
「で、出来るわけないだろう!?」

ふむ。そうか。それならば、仕方がないな。

以下略 AAS



9:名無しNIPPER[sage saga]
2023/01/07(土) 23:06:29.31 ID:l/iL5hNWO
「さて、佐々木」
「はい」

佐々木も緊張してるのか敬語だ。俺も敬語にするべきだろうか。いやここはあくまでも気安くいこう。そうしたほうが放尿しやすい。

以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage saga]
2023/01/07(土) 23:09:19.28 ID:l/iL5hNWO
「お、下ろして! 下ろしてよ!?」
「ちょっと待ってろ。先に用を足すから」
「なんで!? ひとりだけずるいよ!」

たしにそうだな。それだとフェアじゃない。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage saga]
2023/01/07(土) 23:11:54.29 ID:l/iL5hNWO
「キョン」
「そろそろ限界なんだが?」
「すぐに済むから我慢して」

いそいそとズボンを下ろしつつ耳を傾ける。
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage saga]
2023/01/07(土) 23:13:41.14 ID:l/iL5hNWO
「ふぅ……さて、帰るか」
「おんぶしたまま?」
「ああ、すまん。今、下ろす」

背中から下ろした佐々木の頬に手を伸ばし。
以下略 AAS



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