31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/05(土) 00:05:37.18 ID:BOkZXy320
「…流石だよ、少年。」
思った通り哀川さんの口調が――豹変した。
ぼくたちが知る、『七愚人』の園山赤音に「成り代わる」。
壁の落書きに上書きをするように。
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2011/03/05(土) 00:07:21.74 ID:BOkZXy320
「やはりある程度クセのある人間に成り代わるには、接触がある人間も抹殺しないといけないのか。
春日さんは騙せていたようだしね。おっと、何もしやしない。むしろ君達が必要なんだよ。
仕事があるというのは本当だ。別に取って食おうってわけじゃない。抹殺なんてとんでもない。」
信じられるか。
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2011/03/05(土) 00:11:35.73 ID:BOkZXy320
ぼくはありえない人物の名前に動揺する。
学園都市の、序列第二位の超能力者。
『未元物質』。
5月に友の家に「遊びに」来た風来坊。
ぼくは喧嘩別れしてしまった。
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/05(土) 00:15:25.55 ID:BOkZXy320
ぼくの疑問、というか混乱は妥当なもののようで
「生きている。定義によるだろうが、生きている。思考が完全に関数電卓みたいになってしまっているらしいけれどね。」
解説が入った。
35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/05(土) 00:22:21.95 ID:BOkZXy320
「そんなの手伝えるわけがないでしょう。」
春日さんが断固とした口調で拒否を表す。
「私といっきーをそんなドス黒い何かに取り込むのはやめてください。私はここで失礼しますから。」
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2011/03/05(土) 00:24:55.35 ID:BOkZXy320
ぼくは
我慢ならなかった。
もうぼくの周りを脅かすのはやめて欲しかった。
それに、春日さんのあんな人間らしい表情は初めて見たから…。
今の春日さんのためなら、頑張れる。
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2011/03/05(土) 00:26:42.10 ID:BOkZXy320
「8月にそういうのは卒業したんじゃなかったの?」
8月とは、姫ちゃんのために泣いたあのときのことだろうか。
…ならそれは間違いだ。
アレは切欠に過ぎなかった。
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2011/03/05(土) 00:31:41.20 ID:BOkZXy320
「あはは、いいね。面白い。随分どころじゃない成長だ。うん。それでは約束しようか。少年の漢気に敬意を示して。」
「春日井春日の安全は絶対に保証しよう。一切の害悪を遮断しよう。哀川潤の名にかけて。これでどうだい?」
そんなの
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2011/03/05(土) 00:38:07.20 ID:BOkZXy320
「大丈夫だから。私そんなに弱い女じゃないのいっきーは知ってるよね。」
ぼくを見据えて
春日さんははっきりと言う。
大声を出すというのは春日さんウォッチャーからしたら本当にレアだから
40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/05(土) 00:41:23.22 ID:BOkZXy320
「…わかりました。春日さんの好きにしてください。どうせ戯言ですから。」
「ふふ。大声出してごめんねいっきー。」
頭をなでられる。
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