81:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/17(水) 20:32:14.09 ID:c+5+k8k3o
―――六月二十三日、早朝
私は、遠くから聞こえた銃声で目が覚めました。
82:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/17(水) 20:37:30.42 ID:c+5+k8k3o
空しくなって、視界が涙でにじみました。
今さら、私たち一人一人の生き死にが戦争の勝ち負けに何の関係があるのでしょう。
83:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/17(水) 20:40:51.85 ID:c+5+k8k3o
その後、死体につまづきながら、ひたすら海岸をさまよい続けました。
84:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/17(水) 20:44:25.73 ID:c+5+k8k3o
「……ありがとぉ、憂。もういいよ、私は置いていきなよ」
私は、憂の表情を見ていたたまれなくなり、言ったのです。
85:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/17(水) 20:46:56.11 ID:c+5+k8k3o
“デテコーイ、デテコーイ!”
86:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/17(水) 20:49:15.62 ID:c+5+k8k3o
「…ん、っしょ……っと……」
私は、自分のヘアピンを外して、岩陰に文字を掘りました。
87:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/17(水) 20:55:12.56 ID:c+5+k8k3o
とはいえ、もう、時間は残っていません。
「憂、もう、いいかな……」
88:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/17(水) 21:07:49.96 ID:c+5+k8k3o
―――どのくらい時間が経ったのでしょうか。
私は全身の傷口にハエがたかり、ウジが体中をついばむ感覚で、ぼんやり意識を取り戻しました。
89:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/17(水) 21:09:23.57 ID:c+5+k8k3o
―――「ひめゆり学徒隊」に動員された生徒二百二十二名、教師十八名。
90:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/17(水) 21:12:09.99 ID:c+5+k8k3o
―――
――――――
91:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/17(水) 21:14:28.63 ID:c+5+k8k3o
137Res/131.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。