150:1[saga]
2011/10/08(土) 23:39:02.12 ID:Ytwh+CC40
杏子は黙ったまま口を閉ざす。
ほむらはまどかに聞いて頂戴と言う。
「こればっかりは、まどかの頼みといえど聞けないわ。
151:1[saga]
2011/10/08(土) 23:40:36.34 ID:Ytwh+CC40
ほむらは俯き、口を閉ざしてしまった。代わるように杏子が話し出す。
「話はついたみてえだな。ほむら、私は、お前が話してくれるのを楽しみに待つことにするよ」
152:1[saga]
2011/10/08(土) 23:42:04.84 ID:Ytwh+CC40
その言葉に、まどかの表情が一瞬緩む。
「でも、連携して戦うのは難しいでしょうね。やるとしたら、個々でやるしかないわね」
153:1[saga]
2011/10/08(土) 23:43:09.12 ID:Ytwh+CC40
*
まどかの家へ向かう道の途中、しばらく続いた沈黙を破ったのはほむらだった。
154:1[saga]
2011/10/08(土) 23:45:09.02 ID:Ytwh+CC40
再び二人は沈黙する。すたすたと足音だけが響き渡る。
まどかは何かを決心したように口を開く。
「ねぇ、ほむらちゃん。わたし---」
155:1[saga]
2011/10/08(土) 23:46:08.34 ID:Ytwh+CC40
「ああこれ?それがさ〜、せっかく見舞いに行ってやったってのにさ、都合悪いんだって〜」
「じゃあ上条君には会えなかったんだ」
156:1[saga]
2011/10/08(土) 23:48:05.75 ID:Ytwh+CC40
*
ほむらがワルプルギスの夜のことを話した翌日のことだった。
157:1[saga]
2011/10/08(土) 23:49:58.45 ID:Ytwh+CC40
「…!!や、やめて!!!きっと治るから!!諦めなければきっと---」
「諦めろって言われたのさ。今の医学ではどうしようもない。
この腕はもう、動かないんだ。奇跡か魔法でもない限り……」
158:1[saga]
2011/10/08(土) 23:51:29.09 ID:Ytwh+CC40
「……ゴメン。恭介の気持ちも考えずに……。私、ちょっと無神経だった…」
さやかの気持ちとは裏腹に、声に出たのは謝罪の言葉だった。
それを聞いた恭介は、はっ、とする。
159:1[saga]
2011/10/08(土) 23:53:41.75 ID:Ytwh+CC40
怖いんだ。どうしようもなく。
恭介の腕を治すことと、魔法少女になって戦うことを天秤にかけても釣り合わないくらいに。
そして口に出してしまったら、もう行くしかないことが分かってしまったのだ。
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