過去ログ - 駿河「これも、また、戯言なのだろう」
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/10/01(土) 23:56:55.45 ID:6uaDhiJBo
 取り立てて背が高いというわけではない。

 体格も普通の女子高生クラスだ。

 むしろ、ちょっと小柄、痩せ型なくらい。
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/10/01(土) 23:57:33.37 ID:6uaDhiJBo
 と、そう思っていた。

 僕はそう思い込んでいた。

 可能性?まったく、とんだ戯言だ。十万回に一度しか起きないことは一回目に起き、一
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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/10/01(土) 23:58:22.64 ID:6uaDhiJBo
002

 金曜日の学校帰り、坂道で自転車を漕いでいて、前方にリュックサックを背負ったツイ

ンテイルの小さな女の子、すなわち八九寺真宵ちゃんの姿を見かけたところで僕はその横
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14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/10/01(土) 23:58:59.64 ID:6uaDhiJBo
「何変なこと考えてるんですか阿良々木さんは。あなたの周りに与える影響は計り知れな

いし、あなたと私はまるでタイプの違う人間ですよ。他人に自分を求めないでください」

 ……なかなかに酷いことを言われてしまった。
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/10/01(土) 23:59:51.22 ID:6uaDhiJBo
 「まあ、阿良々木さんですからね……今日のところは許してあげましょう」と、真宵ち

ゃんはそれほど僕を問い詰めることもなく、許してくれた。

 こんな、許されざる僕の存在を許してくれた。
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16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/10/02(日) 00:00:29.71 ID:5OuzHKOCo
 その後、他愛もないような話をした。

 青少年育成条例法案は必要かどうかとか、日本人の何割がロリコンなのかとか、双子萌

えとメイド萌え、どちらが人間的に危ないのかとか、自分が生きている意味があるのかな
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/10/02(日) 00:00:57.65 ID:5OuzHKOCo
 ……年下の女の子と楽しくおしゃべりしながら帰って、何がいけないと言うのだろうか。

「いやいや、わたしが見えていなかったのかもしれませんよ。そうでなくとも、見るから

に怪しい阿良々木さん、独り言をぶつぶつ言う変質者に見られたのかもしれません」
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18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/10/02(日) 00:01:39.57 ID:5OuzHKOCo
「人の感情なんて当てにならないものだよ。ちょっと死にかけたくらいで好きになること

だってあるんだから」

「それは阿良々木さんに絶対的に感情が不足しているからですよ」
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19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/10/02(日) 00:02:19.72 ID:5OuzHKOCo
「じつはその……ね……」

 と、そんな風に。

 本当のことを言おうか、いつものように嘘を吐こうか迷いながら言いさしたところで、
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20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/10/02(日) 00:03:05.78 ID:5OuzHKOCo
 走り幅跳びよろしく、一メートルや二メートルではきかない距離を、まるで万有引力の

法則を無視しているかのごとく、理想的なフォームと軌道で空中に――空中のままに、僕

の右側を、ほとんど顔のすぐ横辺りを、通過して――
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21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/10/02(日) 00:03:51.80 ID:5OuzHKOCo
 そして、バスケットボール部エース、神原駿河は……振り向いた。

 やや幼さが残るが、しかし、三年生でも滅多にいないような、凛々しい雰囲気を漂わす

表情、そしてきりっとした眼で――まっすぐに、僕を見る。
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