1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/28(土) 21:43:19.68 ID:OgGbePyto
オリジナルSS「妹の手を握るまで」
前スレで納まらなかったのでこちらで続きを書きます。そんなに長くはならない予定です。
前スレ
ex14.vip2ch.com
今日はもう少ししたら少しだけ投下します
SSWiki : ss.vip2ch.com(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2012/01/28(土) 21:44:15.61 ID:w5E56+y/o
乙です
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]
2012/01/28(土) 23:07:01.02 ID:OgGbePyto
翌朝目が覚めたとき、あたしはお兄ちゃんの腕の中で裸で抱かれていた。
そういえばブラとパンツはお兄ちゃんに(結構乱暴に)脱がされ、そして激しい行為の後にぐったりとしたあたしはそのまま裸で眠ってしまったのだった。
・・・・・・本当の幸せというのはこういうことを言うんだろうな。部屋の温度はすごく低かったけどあたしはお兄ちゃんの暖かい腕の中で守られ少しも寒いとは思わなかった。丸裸だったのに。
あたしは顔を動かしてお兄ちゃんの顔が見られるようにした。お兄ちゃんの寝顔が見たかったから。
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]
2012/01/28(土) 23:09:38.03 ID:OgGbePyto
その朝の幸せな記憶をあたしは一生忘れないだろう。
あたしは出来立ての彼氏にあたしの体の下を触ることを許した。
その最中、いつのまにか帰宅していたお母さんがお兄ちゃんを起こそうとお兄ちゃんの部屋の近くまでやってきたトラブルもあったけど、あたしは慌てているお兄ちゃんを宥めながらお兄ちゃんをお母さんの待つダイニングに派遣した。
慌てることはなかった。お母さんは部屋の前まで来ることはあるけど子どもたちの部屋のドアを勝手に開けて入ってくるような人ではない。あたしはお兄ちゃんを着替えさせるとお母さんのところに行ってもらい、その間に自分の部屋に避難した。
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/28(土) 23:14:03.61 ID:OgGbePyto
あたしはお兄ちゃんに愛されることを望んで、その願いはかなえられた。あたしにとって完璧な形で。
でも愛されるということ、付き合うということはもっと生々しい側面を含んでいる。あたしはあまりそのことを考えようとはしなかった。
あたしは十分に自分をお兄ちゃんに捧げているつもりだった。裸の肌に自由に触れることまで許していたのだし。
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/28(土) 23:18:41.98 ID:OgGbePyto
「おまえの彼氏のことなんかどうでもいいよ。俺はおまえが何を考えているのか知りたいんだよ!」
お兄ちゃんは続けた。
「・・・・・・俺はおまえの全部が欲しいんだよ。おまえが何を考えているのか全部知りたいんだ」
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]
2012/01/28(土) 23:19:27.24 ID:OgGbePyto
本日はここまでです
明日また投下します
お付き合いあいりがとうございました
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2012/01/28(土) 23:28:49.00 ID:gj4tE3RZ0
乙
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)
2012/01/28(土) 23:29:41.24 ID:jkxXUh0uo
乙
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/01/28(土) 23:36:41.72 ID:WPn+V99SO
おやすみんか
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/01/29(日) 00:43:14.94 ID:QfHRokBuo
乙おやすみ〜
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/29(日) 21:50:46.56 ID:EQn04HIIo
学園祭の翌々日、あたしは授業中もずっとお兄ちゃんの言葉を繰り返し思い出していた。
「おまえのこと、実の妹じゃなくて一人の女としか見られねえ」
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/29(日) 21:54:56.38 ID:EQn04HIIo
あたしが先輩に会いたいとメールすると先輩はお昼に学食で待ってると返事してきた。
昼休みが近づいてきた。あたしはこれから言わなければいけないことを考えると気が重かった。でもあそこまではっきりあたしに告白してくれたお兄ちゃんを待たせてしまったことを考えるとどんなに気が重くてもすべきことはしなくてはならなかった。
きっと友だちをなくすだろうな、あたしは思った。でもお兄ちゃんと結ばれることを考えればこの先学校でひとりぼっちになっても我慢できる。
午前中の授業が終わるとあたしはすぐに教室を出て学食に向かった。学食の入り口まで来たところで後ろから走ってきたらしい妹友ちゃんに呼び止められた。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/29(日) 21:57:26.34 ID:EQn04HIIo
その日の学食であたしは予定を変え先輩とは世間話をして別れた。
先輩は少し不審そうだった。
「おまえがただお喋りしたくて俺を呼び出すなんて珍しいな」
先輩は言った。
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/29(日) 22:02:24.58 ID:EQn04HIIo
あたしは下校途中、ずっと同じ考えをぐるぐると心の中で弄んでいた。
妹友ちゃんがお兄ちゃんに片想いしているだけならあたしは遠慮しなかったろう。先輩の時の酷い仕打ちを妹友ちゃんに繰り返すことになったとしてもあたしを求めてくれたお兄ちゃんを諦めることはできなかっただろう。
でもお兄ちゃんは妹友ちゃんの恋を受け入れた。この段階ではもうあたしには妹友ちゃんの高校になって初めて成就した恋愛を邪魔することはできかった。というより相思相愛ならその二人の邪魔なんてしようと思ってもする手段などなかった。
そして、それ以上にあたしはお兄ちゃんのあたしへの求愛の言葉を疑うようになっていた。妹友ちゃんと恋人同士になったその夜にあたしの体を求めたお兄ちゃん。確かに先に誘惑したのはあたしの方かもしれないけど、恋人ができたその夜に他の女の体を愛撫するお兄ちゃんはあたしの理解の範疇を超えていた。そう、あたしはさっきまで恋焦がれていたお兄ちゃんに対して嫌悪感すら感じていたのだ。
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/29(日) 22:13:14.85 ID:EQn04HIIo
「はい。ああ、あたし。」
あたしは先輩に答えた。なるべく優しい甘えるような声で。
「わかってる、着替えたらすぐ出かけるから。いつものカラオケだよね?」
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/29(日) 22:15:57.62 ID:EQn04HIIo
それからしばらくしてお兄ちゃんは大学の近くにアパートを探して家を出て行った。
両親が留守がちな家にあたし一人残ることになるので、お母さんは大分お兄ちゃんの一人暮らしに反対したようだったけど、最後にはお兄ちゃんに折れた形となって決着がついた。
それから当然だけどお兄ちゃんは全く実家に戻らないようになった。
そして、先輩も受験を目前にしてあたしとは会わないようになった。「妹断ち」って先輩は言ってたっけ。
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]
2012/01/29(日) 22:16:34.87 ID:EQn04HIIo
今日はここまでです
明日また再開します
ここまでお付き合い感謝! おやすみなさい
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)
2012/01/29(日) 22:24:01.22 ID:7FdrKe1U0
乙
明日も楽しみにしてるぞ!
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2012/01/29(日) 22:24:27.44 ID:CEkgm+uzo
乙です
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/01/29(日) 22:30:39.05 ID:QfHRokBuo
乙です〜
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