過去ログ - 少女「それは儚く消える雪のように」 2
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516:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/12(木) 18:22:51.23 ID:Y7PtevAY0
「だからって、許されることと
許されないことというのがあるだろう」

押し殺した声でそう言い、
絆は横目で純を見て言葉を止めた。
以下略



517:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/12(木) 18:23:28.44 ID:Y7PtevAY0


「……そうでしたか。それでは、特務官様は
お姉様達に、圭お姉様がお亡くなりになったと
いうことをお伝えになっていないのですね」
以下略



518:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/12(木) 18:24:01.67 ID:Y7PtevAY0
「圭お姉様は、無駄死にではございません。
私という成功作を作り出す礎(いしずえ)となれたのです。
名誉の死だと、私は思います。
隠すのは、圭お姉様に対する冒涜のような気もします」

以下略



519:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/12(木) 18:24:40.13 ID:Y7PtevAY0
「それとこれとは無関係だと思います。
私は事実を客観的に述べているに過ぎません。
特務官様は、私達を一体何だとお考えなのでしょうか?」

責めるような純の口調に、絆は顔を上げて彼女の目を見た。
以下略



520:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/12(木) 18:25:26.80 ID:Y7PtevAY0
「私達は、人間ではありません。
人間になろうとしても、人間にはなれません。
特務官様がいくら頑張っても、私達は私達以上の
ものになることはできないのです。
あなたが仰っていることは、
以下略



521:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/12(木) 18:26:24.58 ID:Y7PtevAY0
だから今更それを繰り返されたところで、
何を感じるでもなかった。

しかし絆は、「誰かに怒られる」という経験を、
産まれてこの方、殆どしたことがなかった。
以下略



522:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/12(木) 18:26:59.00 ID:Y7PtevAY0
しかしそれを改めてはっきりと、
他ならぬバーリェの口から言われると、
また違う威圧感があった。

「…………お前は、死にたいのか?」
以下略



523:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/12(木) 18:27:41.35 ID:Y7PtevAY0
しかし、だいぶ考えた末に絆が出した言葉は、
純の言葉を否定するものだった。

純は眉をひそめて絆を見た。

以下略



524:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/12(木) 18:28:18.91 ID:Y7PtevAY0
純はまだしばらく、釈然としなさそうに
俯いていたが、やがて小さく頷くと立ち上がった。

圭のように四肢のどこかが
欠損しているというわけではない。
以下略



525:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/12(木) 19:05:23.38 ID:Y7PtevAY0


大型の輸送機に乗り、フォロントンまで
移動することになった絆達は、
その日の夕方に、既に出発を終えていた。
以下略



526:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/04/12(木) 19:06:12.03 ID:Y7PtevAY0
高速で移動しているが、
内部にはたいしたGはかかっていない。

昨今の技術の進歩には舌を巻かされる。

以下略



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