2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/06/11(月) 19:34:51.67 ID:mM4hAfqU0
律は洗面所の鏡に映った顔を見て、溜息を一つ吐いた。
「釣り合わないよなぁ」
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2012/06/11(月) 19:36:13.24 ID:mM4hAfqU0
「まぁ確かに、澪ねぇは、ねぇ……。
あからさま過ぎて引くっていうか、
他の人の方が、姉ちゃんにはお勧めっていうか」
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/06/11(月) 19:38:07.10 ID:mM4hAfqU0
「誰が相手でも釣り合うってのは、保証するけど。
付き合えるかどうかは、相手もある事だから。
姉ちゃんの交友範囲を全て把握してる訳じゃない俺に、保証まではできないよ。
まぁ姉ちゃんなら、大概の相手はイっちゃうと思うけどね」
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/06/11(月) 19:39:56.12 ID:mM4hAfqU0
「そうかな?あながち、間違いでもないと思うけど」
「まぁ、参考にするよ。ありがとね、聡」
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/06/11(月) 19:43:40.36 ID:mM4hAfqU0
*
澪の眼前には、連れ添って下校する律といちごの姿があった。
人通りが少なくなった頃合いを見計らって、澪は後ろから話し掛けた。
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/06/11(月) 19:45:15.52 ID:mM4hAfqU0
「既成事実も何も、本当の事だって。
ていうか、今の話も疑ってるのか?ほんと、病的だよ」
律は溜息を吐くと、近くにあった自動販売機へと身体を向けた。
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/06/11(月) 19:47:30.49 ID:mM4hAfqU0
「何って、澪が病的に律の話を信じないから、治してあげようと思って。
冗談や悪戯でキスまではしないでしょ?
これで、信じてくれた?」
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/06/11(月) 19:49:43.60 ID:mM4hAfqU0
「あんなの、その場の雰囲気に飲まれてただけだし。
あの時、身体の調子崩して弱ってたし」
二年の始めの時の話だった。
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/06/11(月) 19:51:18.63 ID:mM4hAfqU0
「じゃあ何で今は、そうはっきりした態度を取ってるんだよ。
おかしいじゃないか。直接言えなかったのなら、今だって」
反論した所で、律の心が帰ってくる事は無い。
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/06/11(月) 19:53:09.21 ID:mM4hAfqU0
*
澪は紙袋を手に、満身創痍の心を抱えて帰路に就いていた。
つい先程律から受けた拒絶の仕打ちは、
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/06/11(月) 19:54:19.21 ID:mM4hAfqU0
「あー、そういえば、姉ちゃん、綺麗な人と付き合い始めてたね。
でもまー、良かったんじゃないの?
元々さ、澪ねぇと姉ちゃん、性格的に合わなかっただろうし。
新しい恋を応援して身を引くていうのも、親友の努めってものだよ」
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