過去ログ - 杏子「ホグワーツ?」
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48: ◆fG4qOWmicojn[saga]
2012/09/30(日) 12:25:26.98 ID:eSSveo1wo
 次に鍋を買った。魔法薬の材料を計る秤は上等なのを買い、真鍮製の折畳み式望遠鏡も買った。次は薬問屋に入った。

「あとは杖だけだな……みんな、他に欲しいものはあるか?」

「ふくろうが欲しい」杏子が言った。
以下略



49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/30(日) 12:26:22.19 ID:eSSveo1wo
「あとはオリバンダーの店だけだ……杖はここにかぎる。杖のオリバンダーだ。最高の杖をもたにゃいかん」

 魔法の杖……これこそ杏子が本当に欲しかった物だ。

 最後の買い物の店は狭くてみずぼらしかった。剥がれかかった金色の文字で、
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50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/30(日) 12:28:20.76 ID:eSSveo1wo
「こんにちは」二人がぎこちなく挨拶した。

「おお、そうじゃ」と老人が言った。

「そうじゃとも、そうじゃとも。まもなくお目にかかれると思ってましたよ佐倉さん」
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51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/30(日) 12:31:27.40 ID:eSSveo1wo
「悲しいことに、ご両親を殺したのも、わしの店で売った杖じゃ」静かな言い方だった。

「三十四センチもあってな。イチイの木でできた強力な杖じゃ。とても強いが、間違った者の手に……
そう、もしあの杖がの中に出て、何をするかわしがしっておればのう……」

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52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/30(日) 12:32:45.77 ID:eSSveo1wo
「ああ、じいさまそのとおりです」

「いい杖じゃった。あれは。じゃがおまえさんが退学になった時、真っ二つに折られてしもうたのじゃったな?」
 オリバンダー老人は急に険しい口調になった。

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53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/30(日) 12:34:49.91 ID:eSSveo1wo
「それではお嬢さん方。拝見しましょうか。どなたから?」
 老人は銀色の目盛りの入った長い巻尺をポケットから取り出した。

「はい!はい!私から!美樹さやかから!」さやかが言った。

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54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/30(日) 12:36:43.57 ID:eSSveo1wo
 さやかは巻尺が勝手に鼻の穴の間を測っているのにハッと気がついた。
オリバンダー老人は棚の間を飛び回って、箱を取り出していた。

「もうよい」と言うと巻尺は床の上に落ちて、クシャクシャと丸まった。

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55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/30(日) 12:38:45.64 ID:eSSveo1wo
「すばらしい、いや、よかったさて、さて、さて……お次はどちらかな?」

「アタシ、杖はそれだ」
「私、杖はそれです」
 杏子とまどかは箱を指さして同時に言った。
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56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/30(日) 12:42:10.03 ID:eSSveo1wo
 老人は二人の杖を箱に戻し、茶色の紙で包みながら、まだブツブツと繰り返していた。

「不思議じゃ……不思議じゃ……」

「あのう。何がそんなに不思議なんですか」とまどかが聞いた。
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57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/30(日) 12:43:55.89 ID:eSSveo1wo
 杏子は身震いした。ほむらがひとりで杖を選びたいと言ったので、杖の代金に七ガリオンを支払い、オリバンダー老人のお辞儀に送られて四人は店を出た。

 しばらくするとほむらも店を出た。

「どんな杖になったの暁美さん?」まどかが聞いた。
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58:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/09/30(日) 12:46:26.22 ID:eSSveo1wo
 孤児院に戻って過ごした出発までの一ヶ月間は、杏子にとって有意義だった。
これまで知らなかった世界の教科書を読むのは楽しかった。
自分と世界との繋がりを感じられ、今までの孤独感が変わったものになった。
ふくろうも一緒だった。ふくろうの名はヘドウィグに決めた。「魔法史」で見つけた名だ。
ヘドウィグは開け放した窓から自由に出入りした。しょっちゅう死んだねずみを食わえてきたので、ミセス・コールが嫌な顔をしたが、杏子はお構いなしだった。
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