過去ログ - ネミッサ「いつかアンタを泣かす」 ほむら「そう、期待しているわ」
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59: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:37:07.70 ID:WjAemYY10
ネミッサはその場に立ちすくむ。ほむらの信頼を失ったと解釈した。これからどうすればいい。どうすれば自分の願いを叶えることができるのか。ネミッサはそれを自問自答し続けた。だが、答えはすぐに見つからない。マミがほむらを疑ったように、ほむらもネミッサを疑っている。ただ違うことは、一度信頼したものが裏切られたのだ。修復はほとんど不可能だろう。
途方に暮れた。その場で力なくしゃがみ込む。残った左手で頭を抱える。
帰りの遅くなったことを心配したマミが迎えに来るまで、ネミッサはそこで放心していた。

真っ白。ネミッサの心のなかだ。ほむらの信を失ったことが、こんなにつらいとは思わなかった。きっとほむらは、皆の信頼を失った時、これと同じかそれ以上の喪失感を感じたんだろう。ぼんやりとそんなことを考えるだけで、次の行動が考えられない。
以下略



60: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:37:56.91 ID:WjAemYY10
「ねえ、貴女が苦しんでいるのはわかるの。なぜ、私を助けたのか。なぜ、魔法少女を増やしたくないのか。なぜ、貴女が進んで魔法少女の運命に飛び込んだのか。ちゃんと、苦しむほどの意味があるんでしょう?」

マミの優しさが沁みる。説明できないもどかしさゆえその優しさが苦しい。
自分のことなら話せるかもしれない。そう思ってしまったのはその苦しさ故か。

以下略



61: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:39:25.91 ID:WjAemYY10
さらに翌朝、一悶着あった。

「ちょっと、待ちなさい。一緒に行くわよ。仲直りしなさい。一緒に謝ってあげるから」

「イヤよ、それじゃアタシが悪いみたいじゃない」
以下略



62: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:40:41.12 ID:WjAemYY10
放課後になり、ネミッサは中学の校門そばにいた。ほむらと顔を合わせるのは心苦しいが、さやかやまどかと会う必要がある。だが、すぐに思い返したのは、向こうが勝手に警戒しているだけだ。信じてもらえないのは仕方ないが、自分の目的はほむらでなくてもマミたちを通じて達成することは可能だ。そう割り切ることにして腹を決めた。そうするとなんとも穏やかに待ち伏せが出来る。

(サヤカちゃんやマドカちゃんの心象は悪くなりそうだけどね)

ため息をすると、三人が現れる。当然といえば当然だが、ほむらもいる。だがここで怯んでいるわけにも行かない。三人に声をかける。
以下略



63: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:41:21.72 ID:WjAemYY10
皆が仲良いことが嬉しいのか上機嫌のまどかと、それとは対照的なさやかの表情。いつもと真逆の状態で下校する。気になってまどかにネミッサが問う。

「マドカちゃん、サヤカちゃん何かあったの?」

「え? あ……、うん、昨日上条くんのお見舞いの後から……ちょっとへんなんだ」
以下略



64: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:42:33.47 ID:WjAemYY10
「でさ、私魔法少女になろうかと思ってるんだ」

ファミレスでの軽食中、思いつめたような言い方でさやかが切り出した。願いはやはりバイオリニストの手だという。ネミッサは頭を抱えた。そんな宣言のために元気になって欲しかったわけじゃない。いっそ魔法少女の真実を洗いざらいぶちまけてやろうかと思ったが、ほむらに止められていては言い出せない。また自分もそんなことは言いたくない。あれは重すぎる。

「……決心は堅いのね」
以下略



65: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:43:06.12 ID:WjAemYY10
話が終わったところで、まどかがやっと大きく息を吐く。穏やかな話し合いではあったが、緊張感からまるで口を挟めなかった。それに気づいて、ネミッサはフォローする。

「マドカちゃんは、しないんだよね?」

「うん……みんなには悪いけど、私は……」
以下略



66: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:44:13.70 ID:WjAemYY10
おごりでだいぶ散財したネミッサは二人を見送った後、マミ宅に戻った。

「ただいまー」

「おかえりなさい。遅かったわね」
以下略



67: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:45:31.96 ID:WjAemYY10
「久しぶりだな。不在の時に来ていたようだが。すまんな」

「いいって。受け取るもんは受け取ったし、つかいないの知ってたし」

「ほう……。さて、今日はなんの用かな。研究で忙しいとはいえ、追い出すほど野暮ではない」
以下略



68: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:46:11.70 ID:WjAemYY10
「んー、なに?」

「あんた、巴マミを知ってるよな。どこいる?」

「ん? 今は学校だよ、あの子中学生よ?」
以下略



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