過去ログ - P「始原のiDOL」
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4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 21:59:26.53 ID:y8XKonFyo
 起き上がった途端体にかかった金の髪を鬱陶しげに振るのは星井美希。
 その瞳もまた黄金に輝きだしている。

 しかし、星井美希と我那覇響は今日が初顔合わせではなかったか。
 まるで昔なじみのように彼女のことを語れるのはなぜだろう。
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:00:45.93 ID:y8XKonFyo
「んぅ? それって……」
「偶然ってことね、信じられないかもしれないけれど」

 小鳥の言葉に疑わしげに首をひねる響に、醒めた調子の声をかけるのは、如月千早。
 超然とした表情がよく似合う少女は、この事務所では最も売れているアイドルだ。
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:01:38.72 ID:y8XKonFyo
「すごいね、響ちゃん」
「でも、惜しいですー」

 感心したように漏らすのは、儚げな雰囲気を持った萩原雪歩。
 それに対して、胸の前に両拳を揃え、残念そうに漏らすのは高槻やよい。
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:02:52.66 ID:y8XKonFyo
 その数日後、事務所へ向かう途中、響はとある路地に目をやった。

 通りを行きすぎる人は誰も気にする者などないような細い道。

 彼女はしばらくその入り口を眺めるようにしていたが、ふらりとそこに入っていく。
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:04:35.68 ID:y8XKonFyo
「お前ら、ごちゃごちゃ言ってんじゃねえ!」

 真と響が世間話のように気軽に話しているところに、男たちの一人が騒がしい声をたてる。

 どうやら、彼も、その他の男たちも、いきなりの響の出現に気を取られていたようだ。
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:05:41.20 ID:y8XKonFyo
 彼女がなにかをしたというわけではない。
 真はただその拳が襲い来るところからその体を移動させたにすぎない。

 空振りとなった拳を壁に叩きつけて自爆したのはあくまで男の方だ。

以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:06:50.97 ID:y8XKonFyo
 その体をがっちりと掴んで、出来ることならば引きずり倒すつもりであった。
 倒してしまえば、あとは皆で蹴りつければいいだけだ。

 だが、その指は真の体はおろか、衣服にもかすることはない。

以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:08:52.59 ID:y8XKonFyo
 逃れる場所は無いはずだった。

 どちらに避けようと、誰かの拳は当たる。
 誰かが体をとらえれば、そのまま抱きついてでも動きを止めてしまえばいい。

以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:10:06.15 ID:y8XKonFyo
「やるなあ。でも、真なら、もっと簡単に片付けられたんじゃないか?」
「やめてくれよ。本当にボクは暴力が嫌いなんだってば」

 響がからかうように言うのに、真は妙に情けない顔で応じる。

以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:11:56.07 ID:y8XKonFyo
「ありゃりゃ、そっちは響のお仲間だったか」

 真が頭をかきかき言うのに、響が口を尖らせる。

「こんな『雑じり』と一緒にしないでよ。ひどいなあ」
以下略



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