13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/18(土) 08:06:07.05 ID:0FhXK3hqo
その声をきいて、わたしはようやく安心した。
最初から、気にするような夢じゃないと、そう笑い飛ばしてくれれば、わたしはそれでよかったのだ。
「でも、夢は夢ですから」
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/18(土) 08:07:37.82 ID:0FhXK3hqo
屋敷で生活していると、ときどき無性に寂しいような、悲しいような気持ちに襲われることがある。
なぜなのかは分からない。いったい何がそうさせるんだろう。
シラユキが作ってくれる食事はとても美味しい。
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/18(土) 08:08:06.06 ID:0FhXK3hqo
つづく
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/18(土) 08:21:26.12 ID:XJzHZwYD0
がんば
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2013/05/18(土) 09:20:18.42 ID:YOlvRmLAO
面白そうだ
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/19(日) 09:54:53.77 ID:6wN2+WcTo
◇
散歩を終えて自室に戻ると、いつものように手持無沙汰になった。
とりあえず、机の上に置きっぱなしだった、読み止しの本を開いてみたりする。
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/19(日) 09:55:34.03 ID:6wN2+WcTo
とはいえ、書庫には分厚い百科事典も並んでいるし、たくさんの図鑑や写真もある。
だから、かろうじてその内容を理解することもできた。
かといって、わたしはその作業が特別好きだったわけではないのだけれど。
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/19(日) 09:57:10.95 ID:6wN2+WcTo
これまでは、この雨の音を聞きながら、本を一日中読み続けることも苦痛ではなかった。
でも、今日はひどく物憂い。身体を動かすのも億劫だ。
閉ざされているのだ、とわたしは感じる。
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/19(日) 09:59:15.20 ID:6wN2+WcTo
妙に気分が落ち着かなくて、何かを飲みたくなった。
わたしは部屋を出て、一階の食堂へ向かう。
たくさんの部屋があるこの瀟洒なお屋敷も、ふたりで使うには少し広すぎる。
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/19(日) 10:00:20.08 ID:6wN2+WcTo
わたしはシラユキがいなければ自分ひとりでコーヒーをいれることもできない。
カップどころかスプーンが置かれている位置さえ分からないのだ。
それは、わたしの生活力の無さだけが理由ではないはずだ。そういう部分もあるかもしれないけど。
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/19(日) 10:00:49.70 ID:6wN2+WcTo
◇
雨は一日中降り続いていた。
わたしはその日、本を読むことも音楽を聴くことも、結局ほとんどできなかった。
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