90:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/23(木) 08:21:52.24 ID:eYA5xb04o
「いくつか、理由を言うことはできます」
ゆっくりと口を開いたシラユキの表情は、どことなく考えをまとめるのに苦労しているようにも見えた。
91:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/23(木) 08:22:59.57 ID:eYA5xb04o
「それから、この屋敷に人を呼んで見張りをしてもらうこともできません。
街にはあまり人がいませんし、ここは丘の上ですし……。
ましてや、そうなると寝ずの番か、それに近いことをしてもらうことになります。
証拠もなしにそんなことをしていただくわけにはいきません」
92:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/23(木) 08:23:30.54 ID:eYA5xb04o
けれど最後に、ひとつだけ、わたしは訊ねることにした。
「本当に大丈夫だと思う?」
93:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/23(木) 08:24:37.21 ID:eYA5xb04o
「だめかな?」
「子供じゃないんですから」
94:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/23(木) 08:26:11.81 ID:eYA5xb04o
◇
それからわたしたちは一緒にお風呂に入って、シラユキの部屋で一緒に眠った。
不思議と、穏やかな夜だった。雨の音がとても優しく聞こえるような。
95:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/23(木) 08:26:41.47 ID:eYA5xb04o
手のひらの感触。
わたしが触れた瞬間、彼女の指先がぴくりと動いた。
でも、それだけだった。目を覚ますこともなかったし、握りかえしてくれることもなかった。
96:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/23(木) 08:27:23.79 ID:eYA5xb04o
◇
夢を見ている。
97:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/23(木) 08:27:51.37 ID:eYA5xb04o
つづく
98:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/23(木) 11:53:51.93 ID:pPpav50AO
どういうこと……?
乙
99:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/23(木) 22:58:49.34 ID:ApPPG8RAO
続きが気になる気
100:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/24(金) 06:22:07.19 ID:J60wAoTTo
◇
目を覚ますと、わたしはひとりだった。
まるで同じ一日を再現しているかのように、シラユキは既にベッドにいなかった。
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